バンダイナムコゲームスは1月22日、東京・秋葉原にある「コトブキヤ 秋葉原館」にてPS Vita用ソフト「テイルズ オブ イノセンス R」の発売記念イベントを実施、ゲストを招いてのトークショーなどを行った。
イベントの司会進行は、「イノセンスR」の製作プロデューサー・村北 美夏氏とプロデューサー・大舘 隆司氏が担当。なぜか被り物をして登場した大舘氏だが、これは「テイルズ オブ エクシリア」のプロデューサーである馬場 秀雄氏が“王子”と呼ばれているのが悔しかったのが理由で、それに抵抗して「塊魂」シリーズの“王子”の姿をしてみたとのこと。
せっかくの抵抗だったが、「どう見ても王子ではなく王様のほうになってしまいました」と自ら笑いに変えたり、「『イノセンスR』と同じPS Vitaで『塊魂 ノ・ビ~タ』が発売されていますので、こちらもよろしくお願いします」と、ネタをうまく宣伝トークにも活用するなど、なかなかの司会っぷりを見せてくれた。
そしてステージが進み、村北氏が「今日はゲストをお呼びしているんです」と話すも、大舘氏からは「あれ、もうゲスト?」と返答が。村北氏がよくよく台本を見ると、「新キャラの紹介と書いてありました(笑)」と、ステージプログラムを一つ飛ばしていたことが判明。会場からは思わず笑い声も上がり、手作り感あふれるイベントは和やかな雰囲気で進行していった。
肝心の新キャラクターについては、まずコンウェイが全部の属性の術が使える遠距離型の術士であると説明。DSで発売された「イノセンス」では、各キャラクターは一つの属性の技が使えることをテーマにしていたため、今回はオールラウンダーとして使える術士を入れようとなり、そこで加わったのがコンウェイだという。村北氏いわく、戦闘での使い勝手は「超便利」とのこと。
そしてもう一人の新キャラクター・キュキュは、コンウェイとは逆に術が使えないという縛りを入れ、近接キャラとして特化しており、「操作していて楽しいキャラクター」になっているようだ。
ちゃんと新キャラ紹介が行われたところで、ルカ役の木村 亜希子さんとキュキュ役の藤田 咲さんがゲストとして登場。まずは収録時の話題となり、DS版の頃から時間が経って収録時は緊張していたという木村さんは「キャラクターが増えていたりして、台本をいただいたときにルカの印象が少し違うなと感じました。序盤からずうずうしいかも(笑)」とコメント。
これについて大舘氏は、DS版と比べると収録できる容量が増え、キャラクターとの掛け合いが増やせたりしたことが理由の一つだという。また、「レディアント マイソロジー」シリーズにも登場したことで、ルカのキャラクター像の幅が広がっていると付け加えていた。
そして藤田さんは、「収録が意外と早く終わってしまって切なかった」と話す。というのも、新キャラのキュキュとコンウェイは異世界から来たキャラクターであり、トライバース語というルカたちとは違う言語を喋る場面もあるのだが、その言語を収録前に自ら解読してしまうほど台本を読み込み、収録がスムーズに進んだのが理由だ。
藤田さんは「エターニア」の頃からシリーズをプレイしていたこともあり、戦闘終了後の掛け合いのコツをつかむのも早かったらしく、「ちょろ甘ですね」のセリフを知っていて村北氏は驚いたようだ。
また、藤田さんは「トライバース語を喋るときは、母国語を喋る感覚でと思っていたので、そこばかり練習しました」とも話しており、収録に立ち会ったという村北氏からは、収録前に「トライバース語できますよ、今日は頑張ります」という挨拶を、藤田さんが実際にトライバース語で話してくれたというエピソードも語られた。
ちなみにゲーム本編でキュキュとコンウェイがトライバース語で話す場面は、1週目ではそのままトライバース語で、2週目になると日本語で表記されるという。これに限らず、2週目には様々な小ネタが盛り込まれており、「ぜひ何週か遊んでほしい」と大舘氏。
続いては、KOKIAさんが歌うテーマソングの話題に。KOKIAさんに楽曲をお願いする際、すでに台本ができていたようで、オープニングムービーが挿入される場面、“ルカが朝起きて窓を開けたところからOPに入り、OPが終わるとゲームに戻り、ルカのお母さんが「ルカ、ご飯よ」と喋る”一連の流れを説明したという。
するとKOKIAさんは、楽曲を仕上げるときに「ルカ、ご飯よ」というセリフを実際に喋り、うまく流れがつながるかを試して制作してくれたという。そのKOKIAさんからはビデオメッセージも用意されており、「『テイルズ オブ』シリーズで楽曲を担当させていただいたのは『イノセンス』に続き2回目です。今回の『New Day,New Life』も素敵な曲に仕上がっています。ゲーム中では90秒しか流れないので、ぜひCDでフルバージョンも聴いていただければ嬉しいです」とのコメントが寄せられた。
なお、「New Day,New Life」を収録したKOKIAさんのCDは1月25日に発売されるのだが、同日は3Dアニメーション映画「ドットハック セカイの向こうに」の主題歌「光をあつめて」と、TVアニメ「機動戦士ガンダムAGE」の挿入歌「Memorial days」も合わせ、KOKIAさんのCDが一挙3枚リリースされる。
この後は、木村さんと藤田さんによるミニスキットのコーナーへ。声優陣の演技が生で見れるということもあり、来場者が見入る聞き入るで楽しんでいたところ、なんと木村さんが次のセリフを見失うというハプニングが発生。
すると藤田さんが「お、迷子か!?うんとねえ、(次のセリフは)ここだな!」と、キュキュのままアドリブを入れてフォロー。イベントならではのハプニングをうまくカバーする場面に、会場は大盛り上がりを見せた。
ミニスキットでのハプニングもあり、再度収録の話題になると、予約特典としてついてくるアプリケーションのトークが展開。同アプリには時計機能が搭載されており、画面をタッチすると現在時間を喋ってくれるのだが、「何時」「何分」というセリフを別に収録し、それが編集によってつなげられているのだ。
そのため、「何時」「何分」のセリフがそれぞれ同じテンションを保っている必要があり、もともとテンションの高いキュキュは収録がしやすかったようだが、ルカをはじめ、おとなしめのキャラクターはうまく同じテンションを保つのが大変だったようだ。
ちなみに予約特典のアプリケーションにはおみくじを引ける機能も搭載されているのだが、大舘氏はアプリ制作時におみくじの結果に「平」があるのを初めて知ったという。また、おみくじは辛口の内容が出やすいようで、おみくじの引き直しが可能になっているとのこと。
ただ、大凶の中の一つにヒンメルがぷーっと顔を膨らませた姿が描かれており、スタッフの中では「これは大凶じゃない」と話す人もいるようだ。これを踏まえ村北氏は「PS Vitaのスクリーンショット機能を使ってぜひ撮影してみてください」と話していた。
そのほかにも、告知情報として「イノセンスR」の体験版が配信されることも明かされた。PS Vitaに表示される顔アイコンは「イノセンスR」のゲーム本編がルカ、予約特典アプリがイリア、そして体験版が“帽子の彼”になっており、ぜひダウンロードして遊んでほしいとした。
さらに「イノセンスR」の発売に合わせ、PSP「テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ」ではルカとスパーダが主人公の体験版も配信される。内容も体験版用に書きおろしたものになっているので、こちらも要チェックだ。そして3月には、「イノセンスR」の台本のレプリカが発売となり、来週から「ララビットマーケット」にて予約が開始される予定とのこと。
最後には木村さんと藤田さんからメッセージが贈られた。
木村さん:あと数日で発売となります。何度かゲーム画面も見せていただきましたが、本当にきれいで、アニメになっちゃえばいいのにと思うぐらいです(笑)。いろんな要素が盛りだくさんになっているので、時間を見つけてプレイしてください。私もPS Vitaを買ってプレイします。
藤田さん:「テイルズ オブ」シリーズに参加できて嬉しく思っています。今回新しいキャラクターが2人出てきますので、1回はパーティーに入れてくれるよう約束してください(笑)。キュキュはコンボを繋げて楽しめるキャラクターということなので、ぜひ操作キャラクターにしてもらえたら嬉しいです。