セガは1月27日、東京・秋葉原にある秋葉原UDXシアターにて「サムライ&ドラゴンズ」ファンミーティング2013冬を開催し、2月1日より開始となる3rdシーズンで実装予定のコンテンツやコラボレーション情報を公開した。
イベントが始まると、「サムライ&ドラゴンズ」プロデューサーの山田理一郎氏、アートディレクターの福原智学氏、宣伝担当のサムドラ森田氏が登場し、1月28日で終了を迎える2ndシーズンの思い出について語った。
山田氏は「1stシーズンは手さぐりな面があり、ユーザーさんの要望が想定と違ったことも出てきました。2ndシーズンでは皆さんのご要望を聞きながら改善していこうと思い、それを進めてきたシーズンだったと思います」と話す。
福原氏は「デザイン面では、新キャラクター追加などがあり、短い時間でチャレンジができました」と述べ、森田氏は「コラボカードとしても登場してくれた信成(フィギュアスケート選手の織田信成)さんに会えたこと嬉しかったです」と、それぞれ2ndシーズンを振り返った。
3rdシーズンアップデート内容
新たなダンジョンとボスモンスター
ここからは、3rdシーズンでの進化ポイントの発表が行われた。2ndシーズンは新機能の追加が行われたが、3rdシーズンでは新機能をブラッシュアップして遊びやすくしたりと、バランス調整などを中心に体制を整えていきたいという。その上でさらに新しい要素を追加し、新しい体験を届けていけるようにしていきたいとした。
その新要素のひとつめとして、まずは新ダンジョンと新ボスが公開された。
新ダンジョンは伝説の武器庫のような場所で、そこにボスのタイタンが現れて討伐するといったイメージになっているという。雷をメインで使ってくるタイタンのほかにも、アイニ、イグニタウロスの姿が公開された。この二体はどちらも炎をメインに使ってくるが、アイニは魔法使い系、イグニタウロスは肉弾系と特徴が異なっているので、攻略法を変えて挑んでほしいという。
また、追加ボスが出てくるダンジョンは今までと違う遊びを提供できるような形で実装していきたいとしている。詳細は今後発表とのことなので、続報も楽しみにしていよう。
新マッチングシステム
新たなマッチングシステムでは、全ワールドのユーザー同士でダンジョンに行ったりバトルを楽しむことができるようになる。これにより、比較的プレイヤーが少ない時間帯でも人を探しやすくなったり、自分と近いレベル帯のプレイヤーを探しやすくなる。ただし、ワールドを跨いで戦友にはなれないというので、その点は覚えておこう。
闘技場の進化
闘技場に追加される代表的な機能として、プレイヤーが大会を開けるようになることが明かされた。ルールなど詳しいことは検討中だというが、公式で大会を開くだけでなく、ユーザーも大会を開催できるようになるため、さまざまなレギュレーションでの対戦を楽しんだり、同盟内でナンバーワンを決めるための大会を開いてみることも可能になるという。
ウェブとの連携要素
こちらもまだ検討中で詳細は決まっていないというが、ウェブからサーバー(ゲーム)の状況を確認できるようにしていきたいという。ワールドマップの情報や塔が落とされた情報など、ゲーム外からゲーム内の状況が見れるようにしていくとのこと。これは1stシーズンから話が出ていたものだが、ようやく準備が整ってきたようだ。
新種族「神話族」登場
前回のイベントでは龍族が発表されたが、それに対抗し得る存在として「神話族」が公開された。入手しづらくコストは高めだが、使えば非常に強力な種族だという。会場ではギルガメッシュとペルセウスという2キャラクターが公開されたが、このほかにも神話に出てくるようなキャラクターを次々実装していくという。
2月1日よりアジア地域でのサービス開始
3rdシーズンの開始と同日の2月1日より、アジア地域でのサービスが開始されることも明かされた。サービス当初は日本とアジアでサーバーを分けて運営するというが、今後はユーザーの希望次第で、世界一を決めたいなどの意見があれば、シーズンを跨ぐときにワールドサーバーへ移行できるようなシステムも考えていきたいとのこと。
なお、会場には約100名の一般来場者も訪れており、その場で世界のユーザーと一緒にプレイすることへのアンケートが取られると、目算で6~7割ほどの来場者が海外ユーザーとの対戦などに興味を示していた。
コラボレーション情報
「閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-」
ここからはさまざまなタイトルとのコラボレーション情報の発表へ移り、まずはマーベラスAQLが2013年2月28日発売予定のPS Vita用ソフト「閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-」(以下「閃乱カグラ VS」)とのコラボレーションが発表となった。このコラボでは、「閃乱カグラ VS」のキャラクターたちが魔獣カードとなって登場する。コラボカードは2月下旬に実施予定のログインスタンプキャンペーンで入手できるので、誰でも獲得のチャンスがある。
会場には「閃乱カグラ VS」プロデューサーの高木謙一郎氏が登場し、オススメキャラクターについて「コラボカードとして登場する10名は全員新キャラクターですが、雪泉、叢がいい胸をしているんです」と熱くコメント。
また「閃乱カグラ VS」の見どころについては、「戦っている最中に服が脱げてしまうコスチューム破壊が過激になっているのと、今まで一人プレイ専用だったものがWi-Fi通信での対戦も可能になっています」と、セクシーさと真面目なアクション部分をアピールした。
「ファンタシースターオンライン2」
次いで公開されたコラボレーションでは、セガが2月28日にPS Vitaでのサービス開始を予定している「ファンタシースターオンライン2」(以下「PSO2」)のキャラクターカードと龍族のカードが登場することが明かされた。これらのカードも「閃乱カグラ VS」と同様、ログインボーナスとして入手できるという。
会場には、「PSO2」プロデューサーの酒井智史氏が「ファンタシースターポータブル」シリーズ宣伝担当・ドラゴンサカーイの姿で登場。酒井氏は「『PSO2』はCBTも順調に終えたので、『サムライ&ドラゴンズ』と一緒にPS Vitaを盛り上げていきたいと思っています」とコメントし、初公開となるPS Vita版「PSO2」プロモーション映像のロングバージョンを公開した。
「ソウル・サクリファイス」
続いてはソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(以下、SCEJ)が3月7日に発売予定のPS Vita用ソフト「ソウル・サクリファイス」とのコラボが発表された。このコラボでは「ソウル・サクリファイス」の魔族たちが魔獣カードとして登場し、ほかの2タイトル同様、ログインボーナスによってそれらのカードを入手できるようになる。
会場に姿を見せたcomcept CEO コンセプターの稲船敬二氏は、「僕もいろんなコラボをやりたいと思っていました。そこに、同じPS Vitaではありますが、違うタイトルの“サムドラ”とコラボできて嬉しいです」と感想を述べていた。また「ソウル・サクリファイス」については「体験版は自分の中では好評を得られたと思いますし、プレイしてくれた方に魅力を伝えられたと思います」と自信を持って話していた。
ちなみにイベントの模様はニコニコ生放送でも配信されており、視聴者には4936名限定で当日中のみ有効なコラボレーション魔獣カードが手に入るコードが公開されていた。その一枚として、「魔法使い 稲船敬二」というカードも公開された。
このカードが作られることになった経緯について稲船氏は「『どんなカードがいいですか?』と聞かれたので『好きにしていいですよ』って答えたら、メチャクチャ好きにされました(笑)」と述べ、会場の笑いを誘っていた。
ゲストを招いてのトークセッション
コラボ情報の発表が終わると、コスプレタロット占い師の渚さん、「ハチワンダイバー」や本作のキャラクターデザインを担当している漫画家の柴田ヨクサルさんをゲストに招いてのトークセッションが行われた。
トークはお題に沿って進められた。まず柴田さんにキャラクターデザインの依頼がいったことについて、本人自ら「みなさん感じていると思いますが、なぜ僕なんだろうと思いました。いろんな先生に断られて僕のところに話がきたのかなと(笑)」と、妙に腰の低いコメントに登壇者は揃って「そんなことないです!」と返すやり取りに、会場から笑い声が上がっていた。
また、柴田さんは本作をかなりプレイしているようで、シーズン最後のほうのランキングは120位ほど、闘技場では一桁にランクインするほどの高レベルプレイヤーであることが明かされた。最近はいいことも悪いこともゲームの中で起きているらしく「いいことはミラシフ(ミラージュシフト)のレベルが10になったことで、悪いことはその逆ですね。高級スキルが消えてしまって…」と、プレイに関するエピソードを披露した。
続いては一番好きな職業はどれか、というトークのお題が出され、渚さんはハイプリーストを挙げた。プレイ開始当初は忍者を使っていたようだが、同盟で仲間ができ、一緒にダンジョンへ行くのが楽しくなってからはサポートに回るためハイプリーストになったのだという。パーティではほとんど回復専門のようで「自分で戦いに行くのは、どうしても一歩が踏み出せないんです」と語っていた。
柴田さんは、自身が描いた下級職ではなく、ブレードエンチャントレスを選択。上級職やドーラのデザインは描き込みがすごいなど、デザイン面でも非常に感心したようだ。モーションも素晴らしいと述べ、忍者マスターの「首狩り」を使うと一瞬だが龍が出る場面などを「よくできています」と評価していた。
トークの最後には来場者と番組視聴者へのメッセージも贈られた。渚さんは「『サムライ&ドラゴンズ』はプレイしないと面白さが伝わらないタイトルになっているので、この機会にぜひ遊んでいただいて、同盟に入って一緒に戦いましょう!」とコメント。柴田さんは「ハマりすぎると怖くてなかなか人に勧められないんですが、生涯に残るゲームだと思います」とアピールした。
さらなるコラボレーションとイベント参加情報
トークセッションの後は、セガが2月2日18時から24時間にわたって放送する「ぷよじかんテレビ」に「サムライ&ドラゴンズ」も参加することが発表された。番組では24時間チャレンジ企画として、本作のメインプランナーである本橋孝太郎氏が全ワールドでこっそりプレイするチャレンジ企画も行われる。
この企画は、本橋氏がプレイするキャラクターの名前が段階的に公開されていくので、24時間後に全てのワールドで本橋氏を配下にできればプレイヤー側が勝利して報酬がもらえるというもの。本橋氏のキャラをすべて配下にすることができれば、各ワールドで本橋氏のキャラクターを配下にしている同盟の同盟員にさまざまな特典が贈られる。
この後は、コラボレーションの追加情報として、自社タイトルとのコラボ内容の発表へと移った。
「初音ミク -Project DIVA- F」
PS Vita版となる「初音ミク -Project DIVA- f」のときにもコラボが行われたが、今回は3月7日発売予定のPS3版とのコラボとなる。今回登場するカードはすべて新種族の神話族となっている。
カードはPS3用ソフト「初音ミク -Project DIVA- F」初回生産分に限定コラボカードが封入されるほか、3月下旬よりスペシャルパックキャンぺーンとしての配信も予定されている。
「シャイニング・アーク」
続けて「シャイニング・アーク」とのコラボも発表となった。こちらもソフトの初回生産分にコラボカードが封入されるのに加え、ソフトの発売日である2月28日に合わせ、2月下旬よりスペシャルパックとして販売される予定だ。
さらに、セガ歴代28タイトルを収録した「セガオールスターパック2」や、「戦国大戦」のコラボ第二弾と、それに合わせて「三国志大戦」の参戦も決定した。
ほかにも、すでに発表済みではあるが、セガ歴代ハード13機種がイラストレーターのKEI氏によって擬人化され「セガっ娘13 ~夢 叶えし機械(モノ)~」として登場する。「龍が如く5 夢、叶えし者」にかぶせたタイトルであり、同じ会社とはいえ平気なのかと気になるところだが、「龍が如く5」プロデューサーの横山昌義氏は「別にいいんじゃない?名越さんは知らないけど」と言っていたという。
さらに、福原氏の「絶対やろう!」というプッシュによって、セガアーケード基板を擬人化しての参戦も決定。KEI氏が一人で担当していたハードとは異なり、こちらはさまざまな作家陣によって描かれた12基板が登場する。
発表内容は以上となり、山田氏は「ヨクサル先生を迎えられるようなイベントにまで成長できて感激です。“サムドラ”はまだまだ続いていきますし、ユーザーさんの声を反映させて、さらにパワーアップさせていきたいと思います」と述べた。最後は「Vita買ったら」「“サムドラ”やろうぜ!」の掛け声でイベントが締めくくられた。
なお、稲船氏、高木氏、酒井氏、山田氏の4人にイベントを終えての感想などを聞くこともできたので、その内容もお届けする。
イベント終了後のインタビュー
――まずはイベントを終えての感想をお聞かせください。
稲船氏:コラボレーションという形で、こうして何チームも集まるということはあまりないので、すごく新鮮でした。ニコニコ生放送の視聴者と会場まで来てくれた人がいて、楽しくやれたかなと。なかなか他社タイトルとのイベントに出ることはありませんが、僕がイベントをやるとゆるくなってしまうので(笑)。今日は3人の格好はゆるかったけど真面目なイベントだったと思います。
高木氏:これからPS Vitaを盛り上げてくれるタイトルばかりの中で、(自分が出演して)大丈夫かなと思いながら来たんですが(笑)、今までは単独のイベントをやることが多かったので、こういった場に呼んでいただけれ嬉しいなと思っています。「サムライ&ドラゴンズ」も当時クローズドβテストに当たりましたし、自分がやっていたゲームに参加できて嬉しいです。
酒井氏:僕も同じセガの仲間として「サムライ&ドラゴンズ」と共にPS Vitaを盛り上げていきたいと思っていますので、ほかのタイトルとコラボしながらPS Vitaを盛り上げるためにこういうイベントができたのは嬉しいと言いますか、面白いなと思います。
山田氏:別のタイトルですのでライバルのような感じになってしまうところがあると思いますが、PS Vitaのラインナップが盛り上がってきているなと感じています。ハードが盛り上がってくれれば我々に戻ってくると思うので、こうしたコラボレーションを積極的にやって盛り上げていきたいと思っていますので、これからもご注目ください。
――これから、さらにPS Vitaを盛り上げるために必要なものをひとつ上げるとしたら何でしょうか?
稲船氏:お利口な答えで言うと、いいゲームを作るしかないと思っています。いいゲームを作って、いい宣伝をしてアピールしていくのが一番の近道です。それ以外にもユーザーさんに届く方法があるかもしれませんし、いろんな合わせ技が必要だと思います。でも僕らゲーム開発者がやるべきことって、いいゲームを作ってアピールすることなので、そこに集中したいなと思います。
高木氏:ハードが盛り上がる中で、大作と呼ばれるものだけでなく、僕らしかできないちょっと変わったソフトが増えることで厚みが出てくると思っています。なのでメインに行きたいですが、サブもフォローしつつやっていきます。
酒井氏:いろんなタイトルがある中で、PS Vitaならではのソフト、PS Vitaでしかできない楽しみがあるとすごくいいのかなと。「サムライ&ドラゴンズ」も「PSO2」もそうですし、PS Vitaならではのソフトが出てきているところなので、そうしたタイトルが増えることでさらに盛り上がるんじゃないかなと思います。
山田氏:やっぱりPS Vitaにはいろんな機能がたくさんありますが、それを活かしきるほど僕らも味わい尽くしていないなと思っています。なのでPS Vitaの機能を存分に活用したソフトが増えてくることが大事ですし、「サムライ&ドラゴンズ」は無料オンラインゲームなのでどんどんアップデートしていきますので、PS Vitaの良さ、すごさを感じてもらえるようにすれば、もっと盛り上がると思います。
――今回「サムライ&ドラゴンズ」へ参戦するコラボでしたが、逆に「サムライ&ドラゴンズ」が各タイトルへ参戦するといった予定などは考えているのでしょうか?
稲船氏:今回コラボレーションって面白いなって感じたので、「ソウル・サクリファイス」にここの3タイトルや、ほかのタイトルが出ても面白いんじゃないかなと思っています。会社を超えてのことなので、許可や問題が存在しますが、それを超えてもやっても面白いんじゃないかなと。
高木氏:僕はそうですね…女子の忍者がいればぜひ(笑)。
山田氏:ヨクサル先生に書いてもらうしかないですね(笑)。
酒井氏:「PSO2」ではSCEJさんのトロとクロのコラボを解禁していく予定ですし、「ファンタシースター」シリーズも積極的にコラボレーションをしてきているので、「サムライ&ドラゴンズ」とも何かできたらいいなとは思いますね。
山田氏:考えることがいろいろありますが、「ソウル・サクリファイス」にセガハードができたら“胸熱”だなと思いますね(笑)。それで何が”サムドラ”なのかと言われると、ごった煮のゲームなので難しいですが、僕らもアピールできる場ができると嬉しいですし、アプローチさせていただければと思います。
――4作品ともマルチプレイができるゲームですが、各タイトルにおけるマルチプレイの魅力はどこでしょうか。
稲船氏:みんなで遊ぶという意味合いのマルチプレイは今までにもたくさん出ていますが、「ソウル・サクリファイス」に関して言えば、それ以上のものを目指したいというのがあります。仲間なのか敵なのかもわからないし、仲間だけど敵に回すこともあるとか、いろいろ考えさせられるマルチプレイも面白いんじゃないかなと。それがほかと違うところですし、このタイトルで伸ばしていきたいマルチプレイのポイントだと考えています。
高木氏:「閃乱カグラ VS」は4人対戦ができますが、対戦と言ってもすごく敷居の低いものになっています。例えばみんなが夜中に「今日も疲れたな~」なんていいながら、ワイワイガヤガヤと、適当に無心で戦いながら服を破ってみるとか、そういったゆるいスタイルで遊んでほしいマルチプレイになっています。
酒井氏:今までマルチプレイはそばにいる人たち同士でやるものでしたが、それをさらに一歩進め、携帯機だけど電車の中や新幹線の中でもプレイできるようにしていきたいですね。オンラインゲームそのもののプレイスタイルを変革するところに挑戦していっているので、マルチプレイのその先を見たい方は「PSO2」を遊んでいただければと思っています。
山田氏:マルチプレイはソフトによってアプローチの仕方が変わってきます。サムドラの場合マルチが前提のゲームであり、オンラインなので難しいところがあるんですね。ゲーム体験を濃くしていくとそれに縛られてしまい、ディープな体験は得られるけど辛い。ライトのものにも良さはあるけど、体験としては思い入れがゆるく終わってしまうものもあります。サムドラはその両方を入れたような感じで、シミュレーションパートは濃いユーザーさんたちで濃い体験を、一方バトルパートは気軽に遊んでもらうマルチプレイの入り口として用意しています。
――コンシューマハードでフリートゥプレイ(基本無料)のゲームを手掛けることに興味はお持ちでしょうか?
稲船氏:僕は何でもやりたい人なので、ひとつに絞ってあれこれではなくて、「サムライ&ドラゴンズ」を見ていると、フリートゥプレイでどこまでユーザーさんを引っ張れるのかとか、やってみたいなと思ってきます。すごく妄想は膨らむんですが、フリートゥプレイにはひとつ問題があるんです。無料でゲームを配るわけですから、お金が戻ってくる確約がないんですね。それを説得するのが難しいなと思っているので、説得できるだけの材料が揃えばやれると思いますね。
高木氏:当然興味は持っていますが、単純に入口を無料にしてあとは課金スタイル、っていうのは嫌だと思っています。最初が無料だからこそできる、売り切りではない面白さがシステムや遊びに直結していれば…というのを思いついたらやりたいなと考えています。
――酒井さんは実際に「PSO2」をフリートゥプレイでやってみていかがですか?
酒井氏:パッケージにはパッケージの良さが絶対にありますが、フリートゥプレイだからこそできることもあると思うんです。ゲームを楽しむ入口として、プレイする人が増えるひとつのやり方としてフリートゥプレイはアリなんじゃないかなと。家庭用ゲームがソーシャルゲームなどにおされてしまっているのも、パッケージの高さみたいなものがあると思うので、「フリートゥプレイだけどこんなすごいものがあるんだよ」というのを見せられることで、家庭用ゲームはこんなに面白いんだ、こんなすごいものを出せるんだと思ってもらい、家庭用ゲームにみなさんが戻ってきてくれる、そんなビジネスができたらいいなと思っています。
――最後に各タイトルのPRとユーザーの方へのメッセージをお願いします。
稲船氏:独立して初めてコンシューマで出すタイトルなので、相当気合を入れています。SCEJとマーベラスAQLと僕らcomceptの三社で作っていて、みんな同じ会社のようないいチームワークでやれていますので、そういう部分がユーザーさんに伝わるかなと思っています。新しい体験ができるゲームになったと思いますし、体験版でその一部を見せられたと考えていますので、3月7日の発売を大いに期待して待っていてください。PS Vitaごと引っ張って盛り上げたいと思いますので、頑張ります。
高木氏:「閃乱カグラ」のテレビアニメが1月からスタートしていますが、ここ1、2年の間、アニメとコミック、そしてゲームの新作が合わさるように頑張ってきたので、PS Vitaでも評価され、喜んでもらえたらいいなと思っています。僕のデスクのすぐそばで「ソウル・サクリファイス」を作っていたので、いつも「すげえな」って思いながらチラチラ見ていて(笑)、それをうまくパワーに変えていい感じに仕上げられたと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
酒井氏:「PSO2」は26日にPS Vita版のクローズドβテストが順調なまま終わることができました。発売に向けて皆さんからいただいた要望を整理しつつ、さらにいいものに仕上げていきたいなと思っています。PC版のサービスをこれまで続けてきましたが、PS Vitaではフリートゥプレイで家庭用に斬りこんでいく挑戦と、PS Vitaで完全オンラインゲームというもうひとつの挑戦がありますので、新しいスタートを切るために頑張っているところです。僕自身もCBTに参加して、これはオンラインゲームという概念を変えるものになるなと感じていますので、何かが変わる瞬間を皆さんと一緒に体験出来ればいいなと思っていますので、2月28日の発売をよろしくお願いします。
山田氏:サムドラはすでにサービスインしているタイトルですが、3rdシーズンが2月1日より始まります。シーズンリセットをするゲームは、そのタイミングでユーザーさんが離れてしまうこともあるのですが、次にいいコンテンツを用意できることをしっかりと伝えられた結果、たくさんのユーザーさんが残ってくれて、新しい遊びに繋がってくれたと思います。3rdシーズンの発表もさせていただき、アジア展開も決まりましたので、これから先、もっと遊び方や世界を広げていきたいと思います。今回は3rdシーズンの発表だけでしたが、次のシーズンに向けての開発準備も進んでいます。次のシーズン、サムドラが1周年を迎えたときにはもっとパワーアップできるようにと思っていますので、引き続きご期待いただければと思います。