セガは本日2月28日、東京・ヨドバシカメラマルチメディアAkibaにて、PS Vita版「ファンタシースターオンライン2」(PSO2)のサービスイン開始に合わせて店頭体験会を実施した。
本体験会は、会場でPS Vita版「PSO2」を試遊できるというもので、参加者およびスペシャルパッケージ購入者には、特典として「PSO2特製クリアファイル」が用意されていた。本作はダウンロード、基本プレイともに無料だが、スペシャルパッケージには、コスチュームや武器などが手に入る7大特典が付属しているのが特徴だ。
本日2月28日よりPS Vita本体が19,980円(税込)に価格改定が行われており、それに合わせて新色のアイス・シルバーと「PSO2」をセットにした同梱版も発売されている。こちらの同梱版にはスペシャルパッケージの7大特典は付属していないが、有料ポイントのAC(アークスキャッシュ)1000円分がセットになり、価格はPS Vita本体と同じく19,980円(税込)となっている。
また、18時からは本作のプロデューサーである酒井智史氏のサイン会が行われる。サイン会に先駆け、会場を訪れていた酒井氏にPS Vita版のサービスインを迎えた心境などを伺うことができたので、その内容をお届けする。
――まずPS Vita版のサービスが始まった今の心境をお聞かせください。
酒井氏:2012年7月にPC版がサービスインしてから7ヶ月ほど経ちましたが、当初から“境界を超えるRPG”としてPS Vita版を視野に入れながらサービスをしてきましたので、もうひとつのスタートラインに立てたという想いがあります。これからさらにゲームを盛り上げていけるよう、気を引き締めていきます。
――CBTでは新規ユーザーの割合が多かったとのことですが、まだプレイしていない方へのアピールポイントはどこでしょうか?
酒井氏:PS Vitaで持ち運べるオンラインRPGが出て、しかも基本プレイ無料というのが一番大きなポイントではないかと思っています。家庭用ゲーム機の中で基本プレイ無料というサービス形態はまだあまり広まっていませんが、本格的なRPGをそういう形で体験していただけるようになったのは、大きな一歩かなと思います。ダウンロード無料ですぐ遊ぶことができますので、友達を誘って気軽に始めていただければと思います。
――パッケージ版も発売されていますが、手応えはいかがでしょうか?
酒井氏:ダウンロードする方が多いのかなと想像していたんですが、やっぱりパッケージ版が欲しいと思う方もいらっしゃるようで、店舗によっては売り切れているところもあるようです。アイスシルバーとの同梱版は限定版となっていますので、そちらもたくさんの方にご購入いただけているようです。
――同梱版の話が来たときの心境はいかがでしたか?
酒井氏:同梱版は夢と言いますか、ずっとやりたいと思っていたことだったので、非常にありがたいお話で、「ぜひやらせてください!」という感じでした。基本的にはアイスシルバーに同梱という形なので、あまり装飾するといったことはできませんでしたが、「ファンタシースター」とアイスシルバーの相性は非常にいいので、長く使える本体として親しんでもらえるかなと思っています。
――10時半にサービスインして現在(取材時は14時過ぎで)3時間半ほど経過していますが、サーバーの調子はいかがでしょうか?
酒井氏:基本的に問題ない状態です。すでにPS Vita版だけで5000人を超えており、今日中に1万人を超えるのではないかと思っています。ゲームのダウンロードでPlayStation Storeに負荷がかかっているようで、少し時間がかかるかもしれませんが、プレイしていただいている方は徐々に伸びています。
――3G通信でのプレイも可能とありましたが、最終的にいけるという判断になったのでしょうか?
酒井氏:そうですね。CBTがそれを判断する試金石ということで実施させていただきましたが、思った以上に3G通信でもプレイできるという評価を皆さんからいただけましたので、これを止める必要はないということになりました。「PSO」の時代はアナログ通信でやっていた実績もありますし、PS Vita版はPC版に比べて帯域を落としていたりする部分もあるので、その結果3Gでもプレイしていただけるような形になりました。
――ダイアルアップの時代から3G通信まで、「PSO」は通信技術も最先端の使い方ですね。
酒井氏:3Gでここまでアクションゲームをしっかり遊べるものはあまりないと思います。「PSO」の時代は家でずっとプレイしていましたが、今はそれを持ち歩きながらプレイできるという、オンラインゲームとしても新しい時代に来たのかなと感じています。外ではPS Vitaで遊び、家ではPC、寝床にいったらまたPS Vitaで、という新しいスタイルになっていく日がやっと来たのかなという気持ちですね。
――PC版とPS Vitaどちらも先行で新しいストーリークエストが配信されていますが、それぞれの見どころを教えてください。
酒井氏:PS Vita版には新しくクーナというキャラクターが登場します。後はハドレッドというクロームドラゴンと、謎の少女の関係が物語のキーポイントになるような話になっています。8章までプレイした人こそが楽しめる内容だと思いますので、ぜひプレイしていただければと思います。
PC版は「アークス戦技大会!」という、エクストラ的なお話になります。今までストーリーにはあまり絡まなかったNPCたちを連れて戦技大会というものに参加できるので、リサやマールーなど、自分が好きなキャラクターを連れて楽しんでいただければと思います。
――スマートフォン版「ファンタシースターオンライン2 es」の現状はいかがでしょうか?
酒井氏:お待たせしていて大変申し訳ありませんが、やっと動き出しているところです。もうしばらくすると情報も出せるようになると思いますので、もう少しお待ちください。
――イベントやアップデートなど、今後の展望を教えてください。
酒井氏:3月30日に「ファンタシースターシリーズ25周年記念コンサート シンパシー2013」を開催するのですが、そこで新しい発表や物販を用意しています。中裕司さんにも登壇していただけるとのことなので、楽しいお話ができると思っています。
「PSO2」はこれまでもアップデートをしてきましたが、今後もアップデートの手を緩めずにやっていきます。4月には新フィールドを、5月にはさらに高難易度のクエストの実装を予定しています。PS Vita版のCBTでいただいた意見の中にも、正式サービス後に対応していく要素もありますので、これからも成長を続け、1年2年と、さらなる10年を目指して頑張っていきたいと思っています。新しい時代を、RPGの未来を作っていくゲームになれるよう、これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。