世界観やイラストレーターを一新し、新たな「アトリエ」シリーズとして発表された「アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~」のベスト版が5月23日に発売される。ここでは、そんな本作の魅力を改めてお伝えしよう。

目次
  1. 世界観&ストーリー
  2. 主人公・アーシャと彼女を取り巻く人々
  3. ゲームシステムをおさらい!

「アーシャのアトリエ ~黄昏の大地の錬金術士~(以下、アーシャのアトリエ)」がガストベストプライスとして、3,990円(税込)とお求めやすい価格で5月23日に発売される。本作は、荒廃した世界を舞台に、行方不明になった妹を探す主人公をはじめとしたキャラクターたちがたくましく生きる姿を描いた「黄昏」シリーズの記念すべき第1作だ。

最新作「エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~」も6月26日に発売予定ということで、これから最新作に向けて「アーシャのアトリエ」をプレイするという人はもちろん、ちょっとしたタイミングのズレでまだプレイできてないという人に、簡単にではあるがゲームのポイントを紹介する。これを読んで、改めて本作の魅力を再確認してもらえればと思う。

世界観&ストーリー

この世界における錬金術は、形なきこの世の理を体系化し、学問としたもので、その万能の力はあまねく地上に行き渡り、人類は繁栄を極めた。

それからはるか後世。栄華の時代は過ぎ去り、人々は錬金術を忘れてしまっていた。。前時代の遺産から途切れ途切れに得られる恩恵を受けつつも、それらが次第に枯渇していく中で、ゆっくりとした滅びを待つばかりの、どこか長閑さすら感じさせる、人類の黄昏の時代が、物語の舞台となる。

約束が、始まる。

幾度めかの黄昏の時代が始まり、再び何度目かの慎ましやかな生活が取り戻されつつある世界の、とある一地方。そこには、国家のような統治された組織は無いものの、人々が手を取り合って暮らしていた。

その中に、人里離れたアトリエで薬を作って生計を立てている、一人の女の子がいた。彼女の名前はアーシャ。

以前は祖父と妹と三人で暮らしていたが、数年前に祖父が他界した後、妹も行方不明となってしまい、今はペットのうしがいるだけで、天涯孤独の身となっている。

妹がいなくなってからしばらくは失意の底にいたが、祖父の頃から取引している旅の商人の協力もあり、新たな生きがいを見つけ、立ち直ることに成功するのだった。そして、哀しみの記憶も少しずつ薄れ始めていたころ。

いつものように薬の材料を探して、アトリエ近くの遺跡に出掛けたアーシャは、そこで、いなくなったはずの妹の姿を見かけることになる。

妹が生きていて、世界のどこかにいることを知ったアーシャは、すぐさま妹を探すために旅立つことを決意する。手がかりなんて何もないし、何をすればいいかもわからない。

ただ、この世界のどこかで、妹と再会できることだけを信じて。

主人公・アーシャと彼女を取り巻く人々

アーシャ・アルトゥール(Ayesha Altugle) CV:井上麻里奈

黄昏の大地で、一人生きる少女

Age:17
Blood:A
Height:157cm
職業:薬士、のちに錬金術士

人里離れた平原にぽつんと建ったアトリエに、一人で住んでいる女の子。平原に生えた薬草や珍しい植物を採り、薬を作って生計を立てている。数年前に行方不明になった妹が生きていることがわかり、妹を探して黄昏の世界を巡る旅に出ることを決意する。

ニオ・アルトゥール(Nio Altugle) CV:伊瀬茉莉也

黄昏に消えた少女

Age:13
Blood:A
Height:148cm
職業:家事手伝い

アーシャの妹。数年前に、アトリエの近くの遺跡で行方不明となる。姉思いの妹で仲もよく、毎日のように薬の材料の採集を手伝っていた。行方不明となったのも、ひとりで薬草の採集に出掛けていた時のことだった。

その後何の手がかりも無く時間だけが過ぎ、アーシャが悲しみからようやく立ち直りかけてきた頃に、世界のどこかで生きていることが判明する。

レジナ・カティス(Regina Curtis) CV:水沢史絵

細腕一つで家族を養う、珍しい女性の発掘屋

Age:23
Blood:O
Height:163cm
職業:遺跡発掘

あちこちに点在する遺跡とその周辺から、前時代の遺跡を掘り出し、それを売って生計を立てている女性。男性の多い遺跡発掘の仕事も一人前以上にこなし、発掘品を売るために街の商工組合ともつながりを持つなど、社交的な感覚もしっかりとした常識人。アーシャとは以前からの知り合いでもある。

大所帯の家に生まれ、たくさんの兄弟の面倒を見て育ったためか、世話焼きな性格をしており、アーシャに対してもこの面倒見の良さは発揮される。

キースグリフ・ヘーゼルダイン(Keithgrif Hazeldine) CV:中田譲治

真理を求めて旅を続ける、放浪の錬金術士

Age:45
Blood:AB
Height:180cm
職業:異国の錬金術士

黄昏の時代において、各地に残存する遺跡や古代の都市を巡って旅を続ける、古代の知識を収集している錬金術士。この地を訪れたのも、新旧含め数多くの遺跡が残っているため。

普段は冷静沈着で年相応の落ち着いた中年紳士といった印象だが、錬金術の知識の探求のためには、周りを顧みずに行動し、周囲に悪評を振りまく危うさを秘めている。もちろん、本人はそんなことなど全く気にしていない。

ユーリス・グルンデン(Juris Grunden) CV:鳥海浩輔

誇りを胸に生きる若きハンター

Age:20
Blood:O
Height:182cm
職業:猟師

生活の糧を得るために、獣を狩って暮らしている青年。一族のしきたりに従い、古の竜を倒し、そのウロコを身に纏うことで一人前の猟師として認められることを信じて、日々鍛錬を続けている。

一族のしきたりを守ることにひたむきになりすぎている嫌いもあるが、生来家族想いの心優しい性格で、一人前の猟師を目指しているのも、家族の暮らしを楽にしたいがためである。また、アーシャと同じくらいの妹が一人いる。

ウィルベル・フォル=エルスリート(Wilbell Voll=ErsLied) CV:瀬戸麻沙美

偉大なる、未来の大魔法使い

Age:14
Blood:B
Height:141cm
職業:魔法使い

常ならざる理を操る、魔法使いの一族の女の子。家訓に定められた通り、魔法の修行の旅を続けている。当面の目標は、空を自由に飛ぶ方法を見つけることだが、なかなか手がかりを見つけられないでいる。

ちゃっかりした性格の末っ子気質で、年のせいか多少尊大なところも。魔法の腕前は、実践が足りないものの知識だけは豊富らしい。

マリオン・クィン(Marion Quin) CV:植田佳奈

小さな身体に大きなガッツを秘めた駐在員

Age:22
Blood:A
Height:150cm
職業:遠方から来た駐在員

この地方ではない遠方にある大きな街からはるばる派遣されてきている、下っ端の駐在員。この地方の遺跡などの記録作成と、資源調査が任務となっている。

上司から度々無茶な指示命令が届くのを、ぶつくさ言いながらもやる気を持って遂行しており、根っからの真面目気質である。口は悪いがガッツ満載のキャリアウーマンといったところ。

薬草園の調査任務からアーシャと知り合いとなり、その後何かと調査の依頼をしつつ、アーシャにさまざまな情報を提供してくれるようになる。

※DLCで追加キャラクターとして戦闘に参加。

ハリー・オルソン(Harry Olson) CV:真殿光昭

街の有力者にして稀代の好事家

Age:36
Blood:O
Height:175cm
職業:ハリー商会経営者兼好事家

フィルツベルクの自治会に大きな影響力を持つ商会の現経営者。前時代に対して多大なる興味と感心と収集癖を持つ。さまざまな前時代に関するトンデモ知識を独学で学習しており、その内容は嘘か誠か判断がつかないものばかりだが、湯水のように湧き出る言葉が彼の「特定の知識に関する」造詣の深さを物語る。

金銀財宝には目もくれず、前時代の遺物をはじめとして、普通の人には何の価値もないガラクタばかりに傾倒して収集している。

性格は温厚で典型的なとっちゃん坊やだが、育ちの環境も手伝ってか基本的にどんな人に対しても好意的で、アーシャにも助言や手助けを申し出てくれる。

リンカ(Linca) CV:小清水亜美

純粋すぎる、美しき護衛乙女

Age:20
Blood:A
Height:160cm
職業:護衛業

幼少から戦闘の訓練を受けて育った、護衛のスペシャリスト。年齢からは計れない、人並み外れた戦闘技術を誇るが、それ以外の一般教養、生活能力はからっきしで、常識外れな発言もしばしば。この地方には、マリオンの護衛の任務を受けてやってきた。また、彼女に強い恩義を感じており、忠義心も暑い。

とても純粋で素直な性格をしているが、強さや勝ち負けに対するこだわりが強く、黙っていれば十分可愛いのに、先に述べた理由からなかなか友達ができないらしい。

メリエッタ・ミューア(Merietta Muir) CV:佐藤聡美

ハリー商会のはりきり看板娘

Age:19
Blood:B
Height:157cm
職業:ハリー商会の店員

ハリー商会の経営するお店の一つを切り盛りしている店員さん。雇われの身でありながら、趣味に興じるハリーに代わって商品の仕入れから在庫管理に顧客対応まで何でもこなし、実質お店を一人で取り仕切っている。店のオーナーであるハリーの収集癖については愚痴もよくこぼすが、なんだかんだでハリー主催の催し物に協力していたりで良い関係を築いている。

アーニーを通じてアーシャが作っていた薬を仕入れており、最近は売れ行きも好調なことから、仕入れの拡大を検討していた。

フレッド・ロッドフォーク(Fred Rodfork) CV:稲田徹

人々に笑顔と満腹を配るパン職人

Age:30
Blood:A
Height:185cm
職業:パン職人

フィルツベルクの街に住む、大柄なパン職人の男性。大きな体に似合わず、その手から作り出されるのはちんまりとしたハート型や動物の形をしているような可愛らしいものも多く、見た目とは正反対の器用な職人さんである。

念願叶って街でパン屋を開くことになるが、空腹の人や子供たちにパンを配ったりしていることもあり、儲けのことはあまり考えていない様子。

文字通りパンに人生を賭けており、パンが大好きでパンの話になると夢中になって他のことが目に入らなくなる。また、自分と一緒にパン屋をやってくれるお嫁さんを募集中らしい。

オディーリア(Odileia) CV:佐土原かおり

世界の知識を守る図書館の女主人

Age:??
Blood:?
Height:157cm
職業:弐番館司書

はるか昔、古の時代の錬金術の技術で造られた、オートマタ(機械人形)。錬金術の知識を収めた図書館「弐番館」で司書をしており、錬金術の知識を求めて館を訪れたアーシャに蔵書の一部を譲ってくれたり、本を探してくれたりする。

オートマタであるためか、感情の起伏が乏しく機械的な口調でしゃべるが、アーシャと何度か付き合っていくうちに、徐々に人間らしくなっていく。

図書館の全ての蔵書の内容を網羅しているはずだが、最近では記憶も完全ではなく、抜け落ちがある様子。

※DLCで追加キャラクターとして戦闘に参加。

カイル・ダレンバート(Kyle Tarenbert) CV:野島健児

酒が呑めない酒場のマスター

Age:26
Blood:A
Height:165cm
職業:酒場のマスター

ホルンハイムで酒場を営むオーナー兼マスター。交易の中継都市であるホルンハイムに集まる商人や旅人を相手に商売しているためか、世間の情報やウワサ話に通じている。

若くして自分の店を持っているだけあり、かなりの聞き上手で商売上手。商売柄顔が広く、この地方を放浪している人たちとは何らかの形で顔見知りであると言っても過言ではない。

一見軽そうな見た目に違わず、かなりの女性好きだが、今までに相当ひどい目にあっているらしく、軽口を叩いてすぐに反省している。そんな性格に関係なく、料理の味には定評があり、酒場はいつも繁盛している。

ターニャ・フォルタ(Tanya Folta) CV:野水伊織

最果ての地で塩作りを手伝う女の子

Age:11
Blood:A
Height:154cm
職業:塩屋

この地方の最果てにある、塩の砂漠で家族と一緒に塩を掘って暮らしている女の子。

街から遠く離れた地方で、純朴な昔ながらの生活をしているためか、大きな街の方からやってきたアーシャをはじめ、都会の人や暮らしに憧れを抱いており、いつかフィルツベルクに旅したいと考えている。

小さいながらも、自立して生計を立てている大人びた部分がある一方で、素直で自分が見たことの無いものには驚きを見せる子供らしさも残っている。

アーニー・リトルトン(Ernie Lyttelton) CV:杉山紀彰

アーシャを優しく見守る母親系男子

Age:26
Blood:A
Height:175cm
職業:交易商人

黄昏の世界を巡り、交易品を仕入れて各地に卸している旅の商人。アーシャの祖父と薬の取引を通じて知り合い、それ以来アーシャとも家族のような関係を築いている。

仕事柄か生来の性格のためか、温厚で誰にでも柔和な態度で接し、誰からも「いい人」と呼ばれるタイプ(所詮「いい人」止まりだが)。

アーシャに対しても、ニオが行方不明になった後、失意の底にいる彼女に薬作りという新たな生きがいを見つけさせて立ち直らせた、面倒見の良いお母さんのような青年である。

ナナカ・グルンデン(Nanaca Grunden) CV:大亀あすか

うしと共に生きる遊牧民の少女

Age:16
Blood:O
Height:155cm
職業:遊牧民の娘

うしの餌場を探して世界中を旅している、遊牧民の少女。猟師のユーリスとは兄妹であり、彼が漁師になったのと同じように、一族の慣習としてうし飼いを生業にしている。

うしに食べさせるより良い草を探すため、常に各地を歩いて回っている。そのせいか、世界のとんでもない場所で出会うことも。

アーシャとは年齢が近いこともあり、出会ってすぐに打ち解け合う。バナやほかのうしと意思疎通ができることも通じたのかもしれないが、それ以外はどこにでもいる、普通の兄想いのうし飼いの少女である。

ラナン・エッツ(Ranun Ets) CV:松野太紀

演奏に魅入られた永遠の自由人

Age:25
Blood:AB
Height:170cm
職業:放浪する人

前時代の伝承を聞き集め、自らの創作意欲に忠実に生きる青年。すなわち、不安定なこの世界において定職を持たず思うがままに生きている自由人で、平たく言えば働かない若者である。

創作意欲は専ら愛用のバグパイプを使った演奏で発散されるが、彼のインスピレーションは時と場所を選ばずに発揮される。

アーシャには生き倒れかけていたところを助けられ、以来真実かどうかもわからない、過去の伝承や物語を教えてくれたりするようになる。

ゲームシステムをおさらい!

ストーリーの進行に合わせて展開する「想い出システム」

今作でのプレイヤーの行動を評価するシステムが「想い出システム」だ。シナリオにより密接につながるかたちとなった本システムでは、これまでのようにゲーム中にさまざまな行動をとるほか、シナリオ上の目標を達成することなどでもポイントが溜まる。そしてポイントが溜まったら、シナリオで起きた出来事を日記にして書き留めることができるぞ。

日記には今までに起きた出来事が一覧で表示され、日記を書く前は断片的な情報のみが表示される。書きたい内容を選び、ポイントを消費することで日記を書くことができる。日記を書くとウィンドウが輝き、項目に対応した内容の日記が記される。書いた内容によって調合レシピが手に入ったり、ボーナスが発生するようになったりする。

さらに、シナリオで起きたことも実際の日記の形で描かれる。これを読んで物語をアーシャの視点で振り返ることも可能だ。

よりわかりやすく、より過程による変化を追求できる「調合システム」

「アトリエ」シリーズ一番の特徴ともいえる「調合」。調合を行うためにまず必要になるのが材料で、採取したり、お店で購入することで手に入る。材料が揃ったらアトリエで調合することになるが、本作では複数の場所で調合が可能になっている。

調合可能なレシピを選択すると、必要な材料の項目が表示されるので、まずは材料を決めよう。その際、材料候補から使う材料を選ぶこととなるが、素材の一部は性能が種類によって一定になっている。画面左下に表示されている結果予測は保証されるので、調合する前にチェックしておこう。

続いて投入する材料を選択することで、その材料の品質や属性値が調合するアイテムに反映される。なお、投入したアイテムによっては、さらに結果を向上させる条件が発生する場合がある。発生した変化は、動きやエフェクトを伴った演出で明確に告知され、ログにも表示される。

全ての材料の投入順を決めたら調合開始。この直前からでもやり直しは可能となっている。これらの処理は段階的に開示され、初心者のためのフォローや、調合の面倒さを省く手段も用意されている点も魅力だ。そして、完成したアイテムの情報は、レーダーチャートで表示され、結果が一目でわかるようになっているぞ。

戦闘は位置関係と連携が鍵を握る拡張コストターン制に!

戦闘は、位置関係と距離による影響を加えたコストターンバトルとなっており、戦略的に楽しめる。パーティのメンバーに対して攻撃や防御などのサポートが実行でき、戦況により柔軟に対応できる。

そして、移動コマンドは、サポートの運用と密接につながっており、アシスト攻撃は同じエリアにパーティキャラクターがいる時に実行可能。さらに、同じエリアにいる時は、範囲効果のアイテムやスキルの恩恵を最大限に受けられる。

一方で、敵の使う範囲攻撃の影響力も大きくなっていることを受け、サポート防御のほかに、散開というサポート行動が追加された。これによって範囲攻撃を対象となったキャラクター以外が回避することも可能となっている。

さらに、敵の背面から攻撃した場合には「Back Attack(背面攻撃)」が発生し、攻撃が必ずクリティカルとなる。敵との距離関係は簡略化した状態で表現され、キャラクターごとに得意な距離関係が存在するので、適切な距離で戦闘を行うことが大切だ。

新たなアトリエの世界を表現する「周辺システム」

本作では周辺システムに対しても世界観を色濃く反映。世界各地の特産品を売ってくれるバザールや、珍しいアイテムを持ちより評価を競い合う「品評会」といったコミュニティに関係するシステムなど、世界観を感じつつ恩恵を受けられるものが用意されている。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー