カプコンとADKアーツは5月24日、中央大学 法科大学院にて、舞台「逆転裁判 ~逆転のスポットライト~」発表会を開催、キャストの特別演目やトークショーが実施された。
「異議あり!」中央大学の模擬法廷教室でいきなり開廷!?
メディアや関係者を集めて実施された舞台「逆転裁判 ~逆転のスポットライト~」発表会は、東京・市ヶ谷にある中央大学 法科大学院内の裁判員裁判に対応した法廷を再現した「模擬法廷教室」で開催された。
MCの挨拶が終わると、今回だけのスペシャルな演目がスタート。まずは「大江戸戦士トノサマン」を演じる荷星 三郎役の杉原 勇武さんが入場、見た目は怖いが気の優しい彼は今回の事件に関して「今はまだ話せません、恐縮です…」とうろたえる。重要参考人で「事件のカゲに、ヤッパリ矢張」と噂される矢張 政志役の林 明寛さんは、なにやら事情を知っているような口ぶりでMCに絡む。
続いて登場したのは減俸、減俸で生活も苦しい熱血刑事、糸鋸 圭介役の磯貝 龍虎さん。チョロチョロする矢張を柔道技でバンバン投げ、おなじみの「ッス」という口ぐせも飛び出す。舞台のヒロインで霊媒師になるために修行中の綾里 真宵役の荻野 可鈴さんは大ファンの正義の味方、トノサマンを信じ続けている…。
そして…担当検事の御剣 怜侍役の和田 琢磨さんは「証拠はすべて揃っている。今回の被告人の有罪は一見の疑いもない」と冷静なコメント。そこに「異議あり!」のおなじみの台詞が!本舞台の主役、成歩堂 龍一役の兼崎 健太郎さんが入廷し、荷星に「やっぱりボクに弁護をさせてください!」と説得する。しかし自分の責任だと荷星は弁護を断る…。トノサマンの舞台で起きた事件、その真相は舞台「逆転裁判 ~逆転のスポットライト~」で明らかになる!
このスペシャル演目のあとは、キャストや劇団スーパー・エキセントリック・シアターに所属する本舞台の演出家「大関 真」氏や「逆転裁判5」プロデューサー「江城 元秀」氏に、これから始まる舞台稽古や本番に向けての意気込みコメントを頂いたので紹介しよう。
兼崎 健太郎さん(成歩堂 龍一 役)
「大好きな逆転裁判の舞台化、そして自分が成歩堂 龍一を演じられるとは思ってもいなかったので、本当に楽しみです。舞台ならではの逆転裁判の世界観をお客さん、そして演出の大関さんと一緒に作って行きたいと思っています!」
和田 琢磨さん(御剣 怜侍 役)
「僕も逆転裁判シリーズが大好きで、しかも御剣検事役ということでワクワクしています。法廷での成歩堂弁護士との対決を自分もすごく楽しみしており、一生懸命演じますのでよろしくお願いします。」
荻野 可鈴さん(綾里 真宵 役)
「今回、はじめて舞台でヒロインを演じます。成歩堂弁護士との身長差に負けないように存在感をアピールできるように頑張ります!」
林 明寛さん(矢張 政志 役)
「僕も本当に昔から逆転裁判シリーズが好きだったので、この舞台に出れることがすごく光栄です。矢張役ということで、原作や映画にに負けないくらい舞台をかき乱して行きたいと思っています!」
磯貝 龍虎さん(糸鋸 圭介 役)
「ゲーム、映画に続いてついに舞台化ということで、その良さを全面に押し出して頑張って行きたいです。糸鋸刑事の熱血バカな部分と、みなさんのサポートに回ってステキな舞台にしたいと思っています」
杉原 勇武さん(荷星 三郎 役)
「自分はアクションが好きなので、トノサマンという役を頂けて本当に…恐縮ですぅ。よろしくお願いします!」
大関 真氏(演出/劇団スーパー・エキセントリック・シアター)
「逆転裁判は映画化や宝塚歌劇団による舞台も生まれていますが、本舞台ではさらに新しい世界観を作っていければいいなと思っています。カプコンの江城さんとは一昨年末くらい前から打ち合わせさせていただき、この素晴らしいキャストと、ゲームの世界観を再現しつつ、舞台版のオリジナルストーリーを展開させ、新しいエンターテイメント作品を作ります。ゲームファンや演劇ファンなどさまざまな方に楽しめるように頑張って参ります」
江城 元秀氏(3DS「逆転裁判5」プロデューサー)
「今回、素晴らしい演出家、素晴らしい演者さんと一緒に逆転裁判の舞台をつくり上げることができて本当に嬉しいです。脚本の部分については昨年くらいから何度も打ち合わせをさせてもらって、カプコン開発陣と劇団スーパー・エキセントリック・シアターが一緒になって制作していますので、ゲームの雰囲気を壊すことなく、新しい舞台の逆転裁判の世界をさまざまなファンにお届けすることができると思っています。また、3DS「逆転裁判5」の発売日も7月25日と舞台の上演日程と近いので、ぜひゲームもよろしくお願いします。」
発表会後にミニインタビュー
――舞台のキャラクターを演じる上で気を気を付けたことを教えて下さい。
林さん(矢張役):僕はヤッパリ髪型が崩れないことですね(笑)。かなり固めてもらってますが…。
兼崎さん(成歩堂役):まだお芝居の稽古も始まってませんので、これから演出の大関さんと話しながら役作りをしていこうと思っています。成歩堂はちょっとダメな部分が多いキャラクターだと思うので、コミカルな動きなども考えていきたいですね。
――「逆転裁判」という人気作を舞台で演じることに関してプレッシャーはありますか?
兼崎さん(成歩堂役):それはもちろんありますね。ゲームソフトも400万本以上売れており、実写映画もゲームの世界をしっかり再現しており、とても楽しかったので、それに負けないような舞台にしたいと思っています。
――自分が演じたキャラクターの印象を教えて下さい。
林さん(矢張役):ああ、こういう人いるいる!と感じましたね。
―磯貝さん(糸鋸役):見るからにガタイがいいので、この肩幅キタな!と感じました(笑)。またそれぞれの個性もキッチリ出して行きたいなと思います。
―和田さん(御剣役):まわりがこんな元気なキャラクター(キャスト)なんで(笑)。彼らとは少し違ったキャラクターを出せればいいなと思います。荻野さん(真宵役):真宵ちゃんは男の人にも負けない力強さを持っていると思います。ナルホドくんをグイグイ引っ張っていければと思っています。頑張ります!
杉原さん(荷星役):とにかく体を鍛えようと思いました。(荷星と)僕の大きな違いはやはり毛深さです。稽古までにどうやったら毛深くなるか研究したいです。
――演出面で「友情ではない」男同士の感情が芽生えるようなことも…?
大関氏:ざ、斬新な質問ですね…(笑)。それぞれのキャラクターが生き生きとする演出にしたいと思っています。
江城氏:そういった世界観ではないので…。
――舞台のスタートと新作の発売日が近いということで、期待することは?
江城氏:「逆転裁判5」は、「逆転裁判4」から6年ぶりの新作となり、新プラットフォームならではの3D立体視など、さまざまな面でパワーアップしています。舞台に関しては、大関さんとアイデアを出しながら劇団スーパー・エキセントリック・シアターの色を出しつつ、逆転裁判のミステリー性や世界観、キャラクターをミックスできるようにしています。大阪のスタジオで開発をしているシナリオディレクターの山崎もしっかりと参加していますので楽しみしていてください。
――ちなみにプライベートで「逆転」したいことはありますか?
兼崎さん(成歩堂役):性別…ですかね(笑)。
林さん(矢張役):ボク的には逆転ではないですが、足を伸ばしたいな…と(笑)。
大関氏:僕は立っている立場を逆転したいと思います、俳優ですからね。気づいたら舞台に出演しているかもしれません(笑)。
江城氏:逆転裁判の魅力はピンチからの逆転ですが、ゲームを作っているとさまざまトラブルがあるので、その中で発想の転換でとにかく切り抜けていければいいですね。
――ありがとうございました。
舞台「逆転裁判」公演決定!
「逆転裁判」は、2001年にゲームボーイアドバンス用ソフトとしてカプコンから発売された“法廷バトル”ゲームで、個性的なキャラクターたちと作りこまれたシナリオが話題を呼び、シリーズ累計販売本数440万本を誇る人気シリーズ。
また、ゲームの枠にとどまらず、法廷を舞台とした独自の作品性とその人気によって、2009年に宝塚歌劇による舞台化(2013年1月までに3作を公演)、2012年には東宝配給による映画化(監督:三池崇史、主演:成宮寛貴)もされている。
そして今回、スーパー・エキセントリック・シアターの大関真氏、成歩堂龍一役に兼崎健太郎さん、御剣怜侍役に和田琢磨さんを迎え舞台化が決定。7月31日(水)~8月4日(日)にて、舞台「逆転裁判~逆転のスポットライト~」を公演。2013年7月25日には、シリーズ6年ぶりとなる「逆転裁判5」の発売も控え、ゲーム、舞台など、様々な展開を実施する「逆転裁判」は、この夏最注目だ!
ストーリー
舞台は大人から子供までTVでも大人気のヒーロー「大江戸戦士トノサマン」が上演される劇場。客席には主人公の熱血弁護士、成歩堂龍一と助手で霊媒師の綾里真宵の姿が。真宵は大好きなトノサマンの舞台とあって上機嫌!
しかしそこには何故か、トラブルメーカーで成歩堂の幼馴染み、矢張政志の姿もあった。 いつの間にか客席には、成歩堂のライバルであり、かつ天才検事の御剣怜侍。彼もまた成歩堂の幼馴染みだ。さらには糸鋸圭介刑事の姿も。
彼らがなぜここに?
やがて開演ブザーが鳴り、幕が開く。舞台ではトノサマン達による大立ち回りがはじまった、その時!
宙に吊るされていた巨大提灯が落下。そして…炎上。 舞台は最悪な展開をむかえた!やがて容疑者扱いとなった役者、荷星三郎は、旧知の成歩堂の弁護の申し出を断り、なぜか黙秘をし始める。
果たしてこの状況は事故なのか? 事件なのか? 目撃者はすべての観客。いま、新たな逆転劇の舞台が幕を開ける…
公演概要
公演名
逆転裁判 ~逆転のスポットライト~
公演会場
六行会ホール(北品川)
公演日時
2013年7月31日(水)~8月4日(日)
公演回数
9公演(予定)
チケット価格(税込)
5,800円
チケット販売
ローソンチケット、カンフェティチケット
演出
大関 真(スーパー・エキセントリック・シアター)
脚本
斎藤栄作
協力
北品川商店街 新馬場商店街 青物横丁商店街
品川菓匠 孝庵 中央大学法科大学院
主催
株式会社ADKアーツ
企画・制作
株式会社ADKアーツ
原作・監修
株式会社カプコン
出演キャスト紹介
兼崎 健太郎さん(成歩堂 龍一 役)
出演作:ミュージカル「テニスの王子様」真田弦一郎 役
舞台「真田十勇士」真田幸村 役
和田 琢磨さん(御剣 怜侍 役)
出演作:ミュージカル「テニスの王子様」手塚国光 役
舞台「遠い夏のゴッホ」スチュワート 役
荻野 可鈴さん(綾里真宵 役)
出演作:TV「非公認戦隊アキバレンジャー」 アキバイエロー
舞台「TIGER & BUNNY THE LIVE」
林 明寛さん(矢張 政志 役)
出演作:ミュージカル「テニスの王子様」海堂薫 役
ミュージカル「忍たま乱太郎」七松小平太 役
磯貝 龍虎さん(糸鋸 圭介 役)
出演作:ミュージカル「テニスの王子様」千歳千里 役
「タクミくんシリーズ舞台版」崎義一 役
杉原 勇武さん(荷星 三郎 役)
出演作:舞台「Snow Princess!」シンク 役
映画「6月6日~密名Mission~」主演