スクウェア・エニックスは本日2013年8月27日、東京・渋谷ヒカリエにて「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」の発売記念イベントを開催した。イベントは二部構成となっていたが、ここではメディア向けに行われた第一部の内容をお届けする。
本イベントは、発売記念の名の通り、8月27日にPS3/Windows用ソフト「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」が発売を迎えたことを記念して行われたもの。会場ではニコニコ超会議にも出演していたララフェルとルガディンのコスプレをした方が出迎えてくれたほか、パネルやグッズの展示、推奨PCでの試遊コーナーなどが設けられていた。
また、イベント会場となったのは渋谷ヒカリエ9階の「Hikarie Hall B」という場所だが、ヒカリエ内の地下3階では、ゲームの世界を疑似体験できる「エオルゼアミラー(EORZEA MIRROR)も用意されていた。エオルゼア一色というと言い過ぎかもしれないが、駅やヒカリエなど、渋谷の主だったところで「新生FFXIV」の広告が広く展開されていたので、渋谷を訪れた人の多くが目にしたことだろう。
イベント第一部では、まずスクウェア・エニックス代表取締役社長の松田洋祐氏が登壇し、スタートの挨拶を行った。松田氏は、2010年以来、「ファイナルファンタジーXIV(旧FFXIV)」をオンラインゲームとしての「ファイナルファンタジー」として再生させるべく会社一丸となって取り組んできたこともあり、「『新生FFXIV』をお届けできる日が来て、感慨深いものがあります」とコメント。
また、「ファイナルファンタジー」シリーズ初のオンラインゲームである「ファイナルファンタジーXI」は10年以上の長期にわたって運営がされているが、松田氏はβテストでの手応えなどを踏まえ、「新生FFXIV」も同じように大きく育ってくれることを確信していると自信を見せていた。今後はPS4への展開なども計画されているが、ついに発売(正式サービス)を迎えたことを受けて「生まれ変わったエオルゼアをプレイしていただき、新しい世界観を楽しんでください」と述べた。
続いては、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア プレジデントの河野弘氏が挨拶を行った。河野氏は、「FFXIV」の全権を引き継いだ吉田直樹氏から「お客様が納得いくものに作り直す」と説明を受けたというエピソードを披露。そこで開発チームの熱意を感じ、「私たちもこのプロジェクトを応援しようと、社内で話し合ったことを覚えています」と当時を振り返った。
その開発チームの努力が報われたかのように、すでに開始されているアーリーアクセスでは多数のアクセスがあり、PlayStation Storeでのダウンロード版予約販売も過去最高の予約実績が出ているとのこと。「『FF』が持つコンテンツとしてのパワーと、開発に当たったチームの熱意は大変なものがあった」と、開発チームへの敬意を表した。
2014年にはPS4版のリリースが予定されていることについては、「より高品質な画面、PS Vitaを使ったリモートプレイなどが体験してもらえるのではないかと思っています」と話す。PS3版の発売日にPS4版の話をすると“PS4待ち”にならないか心配もしていたというが、予約実績などの話を伺う分には杞憂となりそうだ。
PS3版でプレイしたデータはPS4版へ引き継げるため、河野氏は「思う存分今日から遊んでいただき、PS4へ引き継いでもらうことがたっての希望です。『新生FFXIV』が日本を代表するタイトルとなるよう、全面的にバックアップさせていただきます」と述べた。河野氏からは最後に、9月2日よりオンエア予定のTVCMの紹介も行われた。
この後は、日本マイクロソフト コンシューマ&パートナーグループ OEM統括本部 業務執行役員の金古毅氏が登壇。金古氏は、ニコニコ超会議への共同出展で手ごたえを感じており、「新生FFXIV」に期待しているとコメント。パートナー会社と協力して「新生FFXIV」の推奨製品を多数展開しているが、今後もより多く「新生FFXIV」の推奨製品を出していきたいとした。
次いでインテル取締役副社長の宗像義恵氏が登壇した。宗像氏は、CPUのパフォーマンス向上によるユーザーの向上に取り組んでいるほか、「ファイナルファンタジー」の世界をたくさんの人が体験できるよう、スクウェア・エニックスとさまざまな技術協議を行ってきたという。
その結果として、「新生FFXIV」が「インテル Core マイクロプロセッサー・ファミリー」に対応し、ウルトラブックでもゲームが楽しめる環境を提供することが可能になったとのこと。この最適化に際しては、インテル本社のラボが協力して開発にあたったと話していた。
第一部の最後には、本作のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏が登壇。吉田氏は「多くの方に支援していただき、ここまで来れました」と話し始め、「新生FFXIV」は「ファイナルファンタジー」の正当な最新作であり、オンライン専用のMMORPGという野心的なジャンルのゲームであること、オンライン専用ながらも「ファイナルファンタジー」らしさを失わず、世界最高峰のグラフィックスとストーリー、そして最高のゲーム体験を用意していると、「新生FFXIV」のポイントをまとめた。
8月24日よりスタートしたアーリーアクセスでは、全世界40万人以上の人がプレイしているようで相次いでワールド(サーバー)の増設が行われたが、正式サービスが開始されたことで、さらにプレイヤー数が増えていくだろう。今後の展開については、PS4やDirectX11への対応、4Kテレビなど、各パートナーと協力して「新生FFXIV」を発展させていきたいと述べた。
吉田氏は「今日という日を迎えられた喜びを全身で感じています」と言いつつも、ここがゴールではなく通過点であると話す。「新生FFXIV」はオンラインゲームであり、ゲームは随時アップデートされていくため、プレイヤーと共に“ファイナルファンタジーのテーマパーク”を目指していきたいという。そして最後に「5年、10年、それ以上を目指して邁進していきますので、末永くよろしくお願いいたします」と述べ、イベントを締めくくった。
なお、会場ではすでに公開されているローンチトレーラーが一足先に上映された。まだ視聴していないという人は、ぜひチェックしてみてほしい。また、イベント第二部では「新生FFXIV」の開発に携わるコアメンバーたちによるトークが行われたので、後日そのレポートもお届けする。