コーエーテクモゲームスは本日12月6日、「『戦国無双』10周年発表会」を開催し、2014年に10周年を迎える同シリーズの展開として、「戦国無双4」のアニメ化や各種タイアップ情報を公開した。
発表会の始めには、コーエーテクモゲームス代表取締役社長の襟川陽一氏が登壇し、挨拶を行った。襟川氏は「『戦国無双』は2004年に第1作目が発売され、100万本以上の出荷を達成しました。これは戦国武将をテーマにして、一騎当千の爽快感を味わえるゲームを作りたいという開発チームのアイディア、そしてお客様からの戦国時代の”無双”をプレイしたいという、現場とお客様の気持ちがひとつになってできたので、思い出深いタイトルです」と、シリーズ誕生当時を振り返った。
また、会場のスクリーンでは「戦国無双」10周年を記念して、シリーズの流れをダイジェストで追うクロニクルムービーが上映された。
続けて登壇したシリーズプロデューサーの鯉沼久史氏は、「このタイトルに関わり始めてから10年経ったのかと、感慨深いものがあります」と感傷的になりながらも、「ここまで来れたのはユーザーさんの支援あってこそです。今後もさらなる飛躍を遂げていきたいと思います」と意気込みを語った。ここでクロニクルムービーに加え、「戦国無双4」のプロモーションムービーも公開された。
この後は、「戦国無双」のアニバーサリーイヤーとなる2014年の3月20日に発売が予定されているPS3/PS Vita用ソフト「戦国無双4」の紹介が行われることに。プレゼンテーションを担当したディレクターの三枝修氏はまず、発表会前に公開された早川殿、小早川隆景含む新キャラクターの情報を公開した。
「戦国無双」を代表するキャラクターでもある真田幸村の兄・真田信之や、ユーザーから要望が多かったという大谷吉継など、計5キャラクターの存在が明らかとなった。これら新キャラクターを含めるとシリーズに登場する武将は50名以上になるが、過去のシリーズ作品に登場したプレイヤー武将は、今作でも全員登場するという。
キャラクター追加のほかにも、メインモードリニューアルやアクションのパワーアップといった見どころも語られた。これまでストーリーはキャラクターごとに展開していたが、今回は章立てとなっており、大きく「地方編」と「天下統一編」に分類される。
地方編では東北や九州、四国など日本各地にスポットを当て、これまで描かれなかった合戦や武将たちの活躍が楽しめるようになっている。そして天下統一編では、地方編の武将たちが登場し、天下統一までの流れがドラマチックに描かれるとのこと。
“神速アクション”と銘打ってパワーアップしたアクションも魅力で、相手に素早く突撃して広範囲の敵を一気になぎ倒せるなど、シリーズ最高の爽快感になっているという。新モード追加や成長システムの装いも新たになっているので、やり込み要素の面でも期待が持てるだろう。
発売に向けた展開として、予約特典の内容も公開となった。無双シリーズのグッズで好評なマイクロファイバータオルが、「戦国無双4」バージョンとなって同梱されるという。DLC展開については、従来のようなシナリオやコスチュームが用意されているほか、2014年1月から放送される大河ドラマ「軍師官兵衛」関連のアイテムも登場する。
ここからは10周年を記念した展開について。まずはスマートフォン向けアプリ「戦国無双シュート」が発表に。本作は一風変わった一騎当千アクションが楽しめるようで、鯉沼氏はスマートフォンでの開発は初めてで試行錯誤しているが「楽しいものになるかなというのが見えてきました」と自信を見せていた。配信は2014年春頃の予定で、1月からは情報公開も行っていくという。
イベントの「戦国無双 声優奥義」も10周年記念を記念して、規模を拡大して行われる。これまでは1日2公演だったが、今回は3月8日、9日の2日4公演、さらに会場もパシフィコ横浜 国立大ホールという、今まで以上に多くに人が参加できる規模になっている。こちらはコーエーテクモゲームス公式サイトの「GAMECITY」に特設サイトがオープンし、詳細を公開していくというので、実施に向けて更新情報をチェックしておこう。
一風変わった展開として、2014年夏には「戦国無双の刀剣展」の開催も決定した。これは刀匠たちが「戦国無双」の武器を作るというもの。技術が徐々に失われつつある十文字槍などがリアルな武器となって登場するという、ロマンあふれる催しだ。
グッズや飲食店とのコラボも控えており、眼鏡市場では武将をイメージしたオリジナル商品が発売となる。現在は真田幸村、真田信之、石田三成、直江兼続、大谷吉継、稲姫の6キャラクター分のモデルが制作されているが、両社ともノリに乗って、まだ何キャラクター分か増やせないか検討中だという。発売は「戦国無双4」の発売から遠くない時期に出したいとのことなので、楽しみに待っていよう。
飲食店とのコラボについては、前作でも実施したTBiグループとのコラボが再度実施される。メニューやグッズは今後発表予定なので、こちらも続報をお待ちいただきたい。
新たな展開としては、月刊少年マガジンにてコミック化も決定した。月刊少年マガジン3月号、月刊少年マガジン+、月刊少年マガジン5月号の計3回掲載される予定で、漫画は鳴海聖二郎氏が担当する。
そして一番大きな展開とも言えるアニメ化も明らかに。2014年3月より「戦国無双SP 真田の章」が放送開始となる。この発表に合わせ、会場には真田幸村役の草尾毅さん、石田三成役の竹本英史さん、直江兼続役の高塚正也さんがゲストとして登場。
アニメ化が決まったことについて草尾さんは「シリーズが始まってからの夢だったので、ついに来たな、という気持ちです。念願叶ってアニメ化で嬉しいですが、同時に気を引き締めたいと思います」、竹本さんは「ずっと前から鯉沼さんとアニメをやろうと言っていましたが、ゲームのクオリティでは大変なので、グッズに出ているミニキャラでアニメ化を、と話していました。それを飛び越えてすごいものを作ってきたので、今から気合が入っています」、高塚さんは「私も待っていました。映像パートはゲーム内にもありますが、アニメだと30分を通してひとつのドラマを作っていく必要があります。気合を入れつつ楽しみにしています」とそれぞれコメント。
ステージ上では、3人が演じるキャラクターの紹介や、シリーズの各作品でのビジュアル比較などをしつつトークが展開。その中でも、自身が出演する声優奥義について「新しい共演者も増えたので、新たなストーリーをお届けしたいです。出演者ですが、自分自身が楽しみです(高塚さん)」「ゲームや歌の収録ではない、ファンの皆さんと一体になれる唯一の場です。やればやるほどテンションが上がるので、今後も熱いイベントにしたいです(竹本さん)」「最初はイベントの内容も方向も分からず初めてだったものが、回数を重ねるごとに僕らもお客様も分かってきて、皆さんに育ててもらったものだと感じています。10周年という区切りに、素晴らしい声優奥義にしたいと思います(草尾さん)」と意気込みを語った。
発表会の最後には、楽曲タイアップの発表も行われた。過去にも著名なアーティストとタイアップしているが、今回は黒夢とのタイアップとなる。黒夢の二人からはビデオメッセージも用意されており、「2014年は僕らもデビュー20周年で、どちらも記念すべき年にタイアップできて嬉しく思っています。『戦国無双』ファンの方に満足してもらえるものを作っていますので、楽しみにしていてください」と話していた。
それを受けて鯉沼氏は「一騎当千の爽快感と和の雰囲気があるといいといったキーワードはお伝えしていますが、黒夢さんの曲はカッコいいものばかりですし、黒夢らしいものを作ってくれれば、『戦国無双』にも合うと思っています」とコメント。
そして「無双シリーズを10年間続けてこれたのは、ユーザーの方のおかげです。10年後、20年後も続けられるよう、楽しいゲーム作りをしていきたいと思います。まずは3月20日に発売となる『戦国無双4』にご期待ください」と締めの挨拶を述べた。