2014年1月23日~1月27日まで台湾・台北市「台北世貿中心」にて開催される「台北国際ゲームショウ 2014」。1月25日にSCETブースで実施された「グランツーリスモ6」ステージをレポート。
台湾最大規模の「台北国際ゲームショウ」は、今年は会場を超高層ビル「台北101」の隣に位置する「台北世貿中心(台北世界貿易センター)」に戻しての開催となる。本記事では1月25日に実施されたSony Computer Entertainment Taiwan(SCET)ブース「グランツーリスモ6」ステージの模様をお伝え。
「グランツーリスモ6」ステージ
SCEより、2013年12月5日に発売となったリアルドライビングシミュレータ「グランツーリスモ」シリーズナンバリング最新作「グランツーリスモ6」。ステージに登壇したポリフォニー・デジタル 代表取締役プレジデント「山内一典」氏は本作について、過去の名車、現代のスポーツカー、レーシングカー、そして未来の車にも力を注いていると話し、現在自動車メーカーと共同で進めているプロジェクト「Vision Gran Turismo」にて、未来の自動車をデザインしていることを紹介した。
そして、「Vision Gran Turismo」で最初に発表されたメルセデス・ベンツ社が開発したモデルがムービーで公開された。この車は「グランツーリスモ15周年」を迎えて、各メーカーにデザインしてくれないかと依頼したところ、メルセデス・ベンツ社がたった数ヶ月で、ヨーロッパ・アメリカ・中国・日本のデザインセンターのデザイナー200人近くでコンペをして、選ばれた1台だと山内氏は明かした。
実はこの車は、去年の12月にLAのオートショーで発表されるやいなや、大きなニュースとなり、メルセデス・ベンツ社は当初この車は販売しないことになっていたのだが、全世界で15台のみ市販されることが決定したという。ゲームに登場する車が実際に販売されることは、クリエイターとして本当に夢みたいだと山内氏は語る。
本作の開発の苦労は?との質問に山内氏は、全世界で8千万台の所有者がいるPS3での開発と、さらに前作から進化させなければならいところが苦労したと話し、基本に立ち返り、自動車の物理エンジン、車を取り巻く環境のシミュレーション、そして本作から初めて「グランツーリスモ」を遊ぶ人に快適にプレイしてもらうために調整を重ねたことも大変だったと話した。
「グランツーリスモ5」でもオンライン要素は進化してきたが、「グランツーリスモ6」でもアップデートが決まっており、本ステージでは未公開の開発中のアップデートに関する映像が公開された。一つ目は、RedBullと共同開発しているマシン「X2014」、そしてもう一つはこれから配信を予定している新コースの映像となる。
新マシンの映像には登場した「X2014 Standard」は、F1グランプリなどで見るような車と同じエアロダイナミクスでダウンフォースを発生させ、「X2014 FanCar」はF1マシンとは違う原理(フロアの下の空気を吸い出すこと)でダウンフォースを発生させるとのこと。ダウンフォース発生原理が違うのでドライバビリティも感触も全く違うのでぜひ体験してみたい。
現在開発中の新コースの特徴は1周27kmを誇り、シリーズ最長となる「ニュルブルクリンク」の北コースの距離を超えることが明かされた。今後の配信スケジュールなどの続報を待って欲しい。
会場からの「ナイトロ」は使えますか?との質問に実は本作には実装されており、チューニングショップで入手可能なことも山内氏より発表された。さらに続編の開発の話について、山内氏の頭に中に何かしらのビジョンがあるとのことで、時期が来たら正式に発表できることも明かされた。ちなみに山内氏の自宅には5台の自動車があるようだ。
最後のコメントとして山内氏は、今回台湾に来ることを楽しみにしており、ゲームの作り手はユーザーと会って交流することが全部自分のエネルギーになると話し、短い時間でも次の作品を作るエネルギーをもらったと熱く語ってくれた。
ステージ終了後は、恒例のプレゼント抽選会と山内氏と来場者によるサイン会が実施。シリーズもファンも、本作から始めたようなとても若い年齢のファンなど、興奮気味に山内氏と話しているのがとても印象的だった。
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