1月25日、新宿ロフトプラスワンにおいて、「Falcom Acoustic Live&Talk Show~近藤社長に聞く!「閃の軌跡」続編と謎の大型タイトル~」が開催され、「英雄伝説 閃の軌跡」続編の新情報などが語られた。

目次
  1. 「英雄伝説 閃の軌跡」続編のタイトルが「英雄伝説 閃の軌跡II」に決定!
  2. アコースティックならではの雰囲気に包まれたライブパート
  3. 岡島さんと近藤氏の熱量あふれる軌跡トークに大盛り上がり!

「英雄伝説 閃の軌跡」続編のタイトルが「英雄伝説 閃の軌跡II」に決定!

まずは本イベントで、日本ファルコム 代表取締役社長の近藤季洋氏より明らかになった情報に触れておこう。

最初に、先日発表されたばかりの「英雄伝説 閃の軌跡」続編について。こちらはすでにPS3/PS Vita用ソフトとして2014年度に発売されることが明かされていたが、会場では正式タイトルを「英雄伝説 閃の軌跡II」とすること、そしてタイトルロゴが公開された。

こちらは「英雄伝説 閃の軌跡」を遊んだプレイヤーから続きを早く見たいという意見が多かったことから開発がスタートしたということだが、早くも先週末にシナリオが完成するなど、開発は順調に推移しているよう。

「英雄伝説 閃の軌跡」の終盤に登場したとあるシステムの実装、モーションを全て作りなおしたグラフィックなどに触れつつ、「英雄伝説 碧の軌跡」のストーリーとも直結する、帝国の内乱についても今作で描いていくという。帝国は実際にどうなったのか、という軌跡シリーズファンにとっての大きな疑問が解消される作品となりそうだ。

加えて、先日イメージイラストが公開された謎の超大型タイトルに関連して、いくつか気になる情報があったのだが、その中から2つのポイントを紹介しておこう。

一つは、新作タイトルが複数制作進行中だということ。近藤氏自らが持参したというマル秘ファイルの中身を見ている時に発言されたもので、その信憑性は高いと思われる。もちろん、軌跡シリーズとは異なるタイトルになるとのことだ。

そしてもう一つが、そのタイトルの内の一つがアクションRPGであることだ。資料の中に聞いたことのある地名があったり、近藤氏が“冒険者”というキーワードを発したり、さらには近藤氏自身の口から“ワイズ”を作っているという発言が飛び出すなど、日本ファルコムのファンであれば勘付く人もいるかとは思うが、あえてここでは名言を避けておく。

近藤氏が持参した資料の数々。

とはいえ、気になる人も多いはず。そんな人は現在、ニコニコ生放送のタイムシフト予約(http://live.nicovideo.jp/watch/lv166535990)にて試聴することが可能なので、ぜひその目で、その耳で確かめてほしい。

アコースティックならではの雰囲気に包まれたライブパート

冒頭で行われたアコースティックライブでは、Falcom jdk BANDからボーカルの小寺可南子さん、ドラムの岡島俊治さん、ギターの井上央一さん、そしてサポートメンバーとして度々登場しているギターの宮崎大介さんが登場した。

普段の熱量あふれるライブとは異なり、冒頭から全員がビールを飲むなど、終始和やかな雰囲気で展開。岡島さんが壺の形状をしたウドゥ・ドラムを演奏し、「英雄伝説 閃の軌跡」で放課後の行動時に流れる「寮に帰ろう」や、軌跡シリーズをプレイしている人にはもはや説明の必要もない名曲「星の在り処」を披露した。

さらに、英雄伝説シリーズの記念すべき第1作となる「ドラゴンスレイヤー 英雄伝説」から「波音のレクイエム」、岡島さん曰く90年代前半のファルコムといえばこれだという「ぽっぷるメイル」の「誰かがあなたを愛してる」など、往年の名曲も。そして最後は、ライブでの定番曲にもなった「パンドラ」を観客とともに大合唱した。

セットリスト

01.「もっと近くで」(「英雄伝説 空の軌跡FC~リベールの歩き方」より)
02.「寮に帰ろう」(「英雄伝説 閃の軌跡」より)
03.「星の在り処」(「英雄伝説 空の軌跡」より)
04.「波音のレクイエム」(「ドラゴンスレイヤー 英雄伝説」より)
05.「誰かがあなたを愛してる」(「ぽっぷるメイル」より)
06.「パンドラ」(「イースVI~ナピシュテムの匣」より)

岡島さんと近藤氏の熱量あふれる軌跡トークに大盛り上がり!

軌跡シリーズの10周年を振り返るトークでは、シリーズの礎となった「英雄伝説 空の軌跡FC」企画当時の設定資料を近藤氏が持ち込み、さまざまな制作秘話が語られた。

途中からは小寺さんと宮崎さんも乱入、場をかき乱しつつ盛り上がった。

2004年に発売された「英雄伝説 空の軌跡FC」だが、その準備がスタートしたのは2001年のことであり、当時は上司と近藤氏、そして同期社員の3人による企画だったのだという。近藤氏にとって初のオリジナル作品となる中で意識したのが、「英雄伝説」としては前シリーズにあたる「ガガーブトリロジー」シリーズ(「英雄伝説III 白き魔女」「英雄伝説IV 朱紅い雫」「英雄伝説V 海の檻歌」の3部作)の存在だったという。

多くのファンを獲得していた「ガガーブトリロジー」は新たなタイトルを生み出す上で大きな壁で、当初は続編を作るという選択肢もあった中、それらを超えるタイトルを生み出すという気持ちとともに企画したのが「英雄伝説 空の軌跡FC」というわけだ。

脈々と受け継がれてきた「ガガーブトリロジー」が持っていた、“おせっかいでいい人たちが多い”という雰囲気はそのままに、新たに“産業革命”というキーワードを作中に盛り込むことで、発展時の空気を出そうとしたとのこと。

その中で同期社員が機械式時計が好きというところから着想を得て、ムーブメント(時計の駆動装置)とオーブを組み合わせた造語として、今なおシリーズの世界観に紐づくオーブメントが生まれたことを明かした。

また、スイスやオーストリアのイメージから「英雄伝説 空の軌跡FC」の舞台となるリベール王国は設定されたということだが、実は帝国と共和国という2大大国に挟まれる構図は近藤氏が小中学生の頃に住んでいた、地域の中で唯一独立を守った緩衝国であるタイに着想を得ているのだとか。

近藤氏が描き起こしたというリベール王国の地図も、タイを参考に描かれたそう。

もちろん、現在の設定とは異なっているところも多々あるようで、例えば「英雄伝説 空の軌跡FC・SC」では女性のエステルを主人公に、そのパートナーとして男性のヨシュアという構図となっているが、最初は男女逆に考えていたという。

そのほか、ジンの名前が当初シドだったこと(変更の理由は飛行船乗っていそう)、カシウスが死ぬところから2人が旅立つ設定だったことなど、驚きの情報が多数飛び出した。

さらに、「英雄伝説 閃の軌跡」に登場するクロウの設定が早くもあるなど、当時から帝国編の構想は同時進行で考えられたという。「空の軌跡」3部作の後、そのまま帝国編を描いてもよかったということだが、より帝国の恐ろしさを見せるために「英雄伝説 空の軌跡 the 3rd」の時に出てきたクロスベル自治州での物語を描く「英雄伝説 零の軌跡・碧の軌跡」が生まれたことを明かしていた。

これだけのボリューミーな話が聞けたのも、この日のために「英雄伝説 閃の軌跡」をクリアし、過去には日本ファルコムに入社したいと思っていたという岡島さんの熱のある質問があってこそ。

イベントの最後には、3月29日に同じく新宿ロフトプラスワンにて次回の開催が発表された。ここでは、「ガガーブトリロジー」の第1作となる「英雄伝説III 白き魔女」が20周年を迎えることを受けての話題や、「英雄伝説 閃の軌跡II」の続報など、2月に明らかになる情報もあるようなので、次回も2人の熱のあるトークに期待したい。

過去作のレアアイテムなどをプレゼントする抽選会も行われた。
最後は全員で「みんな集まれ!ファルコム学園」のOPで使われている「GO FIGHT」を合唱!

英雄伝説 閃の軌跡II

日本ファルコム

PS3パッケージ

  • 発売日:2014年9月25日
  • 12歳以上対象
英雄伝説 閃の軌跡II

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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