サイバーコネクトツーは8月17日、東京・秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部において、「CC2サマーキャンペーン2014 スペシャルトークイベント」を開催した。

本イベントでは、サイバーコネクトツー 代表取締役の松山洋氏を進行役に、バンダイナムコゲームスより、「.hack」初代プロデューサー・内山大輔氏と「鉄拳」シリーズディレクター・原田勝弘氏をゲストに迎えて、来年20周年を迎えるサイバーコネクトツーに関するトークセッションを実施。

また、前身のサイバーコネクト時代に発表、2015年1月には新約設定資料集の発売が予定されている「テイルコンチェルト」の設定資料や収録台本、特典物、開発者によるイラスト色紙などを展示した設定資料コーナーを展開。そのほかにも、切り絵画家・佐藤敦弘氏による「ソラトロボ」「.hack」シリーズ、「THE KEMONO プロジェクト」の切り絵作品の展示、「ドットハック セカイの向こうに +Versus」完全設定資料集の関連資料なども展示された。

会場内に用意された物販コーナーも賑わっていた。

トークセッションは、三氏の付き合いの長さも相まって、時折笑いを挟みつつ和やかな雰囲気で進行。松山氏から今後のサイバーコネクトツーに関する展望も語られた、その模様を紹介しよう。

松山洋氏 内山大輔氏、原田勝弘氏

冒頭のトークテーマとなったのは、サイバーコネクトツーと内山氏、原田氏の関係について。内山氏といえば、バンダイの頃にサイバーコネクトツーとのタッグで発表した「.hack」シリーズの初代プロデューサーにして、ラジオやイベントなどで“うっちー”という愛称で親しまれていたのは、ファンであれば記憶に残っているところだろう。

当時からバンダイで「ドラゴンボールZ」、「北斗の拳」シリーズなどのキャラクターゲームを中心にタイトルを担当していた内山氏だったが、鵜之澤伸氏(現・バンダイナムコゲームス 副社長)から紹介されるかたちで松山氏と出会ったのは、今から14、5年ほど前だったそう。その後、「.hack」シリーズを立ち上げ、次の「.hack//G.U.」へと展開したころ、内山氏はマネジメント職の立場となったこともあって後任に引き継ぎ、現在「.hack」シリーズのプロデューサーは4代目に当たるという。

また、サイバーコネクトツーが長く携わっている「NARUTO-ナルト- ナルティメット」シリーズの中で、PS2向けに初めて展開した「NARUTO-ナルト- ナルティメットヒーロー」のプロデューサーも務めていたが、そちらも「NARUTO-ナルト- ナルティメットヒーロー2」以降は、別のプロデューサーが引き継ぐ形となった。

一方、個人的にも松山氏と交友を深めている原田氏とサイバーコネクトツーの接点としては、「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2」にゲストキャラとして、「NARUTO-ナルト-」原作者・岸本斉史氏コスチュームデザインのラースを登場させたことがあったという。

そもそも「鉄拳6」で岸本氏デザインによるラースのコスチュームが登場したというところに端を発するのだが、原田氏によると、「鉄拳」シリーズのファンだった岸本氏にキャラクターデザインをお願いしたところ、2時間ほどでラフデザインが上がってきたという。

そのほか、Twitterなどでも大きな反響となった、原田氏が松山氏に誕生日プレゼントとして送ったスクール水着についての話題も。原田氏としてはすぐに種明かしをするつもりだったものの、差出人不明のスクール水着をまさか本人が着るとまでは思っていなかったらしく、焦ってダイレクトメッセージを投げたことが語られるなど、会場は笑いに包まれた。

続いてのトークテーマは、統合されてから8年が経過したバンダイナムコゲームスの最近について。現在では自社IPを中心とした第1事業本部、マンガ・アニメIPのプロデュースを中心とした第2事業本部で分かれており、開発スタッフは、社内・社外・プロジェクトによってさまざまとのこと。

開発スタジオとしての機能を分社化するかたちで設立されたのがバンダイナムコスタジオなのだが、原田氏はバンダイナムコゲームスに残ったことで、別会社であるバンダイナムコスタジオ側にチームのメンバーがいるという状況になり、言葉遣いだけはこれまで以上に気をつけるようになったのだとか。

そして最後のトークテーマは、来年20周年を迎えるサイバーコネクトツーについて。内山氏が「よく持ったねえ」と冗談交じりに語る通り、当時松山氏らが10名で立ち上げた会社がここまで辿り着くにはさまざまな紆余曲折があったことが伺える。その中でも海外メディアとの接点が多い原田氏が、7年前ぐらいから「NARUTO-ナルト- ナルティメット」シリーズを通してサイバーコネクトツーの評判が上がってきたことで成長を感じたそう。

その後も、独特の入社試験の形態や、飛行機に漫画を持ち込みすぎて崩れないようにシートベルトをかけられたという漫画好きな松山氏ならではのエピソードなどが語られつつ、イベントはいよいよ幕引き。ここで松山氏から今後のサイバーコネクトツーの展開として、「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム3」がシリーズ最高の出荷本数を記録したという「NARUTO-ナルト- ナルティメット」シリーズの最新作、「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームレボリューション」が9月に発売されることを皮切りに、これからは10個のプロジェクトを社内で準備しているという。

現状で家庭用向けタイトルを5本、スマートフォン向けタイトルを5本準備しているそうだが、今後はより家庭用向けに注力していくことを明かした。その中には松山氏が驚き、喜んでもらえると語るオリジナルタイトルも含まれており、そう遠くない内に報告できるということなので、その内容に期待したいところだ。

10月に開催されるマチ★アソビvol.13への出展も明らかに。

※画面は開発中のものです。

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