コーエーテクモゲームスが2014年9月25日に発売を予定しているPSP用ソフト「金色のコルダ3 AnotherSky feat. 天音学園」に、如月響也役として出演する福山潤さんへのインタビューをお届けする。

福山潤さん
福山潤さん

「金色のコルダ3 AnotherSky feat. 天音学園(以下、「feat. 天音学園」)」は、2010年2月に発売されたPSP/PS2用ソフト「金色のコルダ3」と同じ年の夏を舞台にした恋愛・育成シミュレーション。

「主人公がもしゲーム中に登場するライバル校・横浜天音学園の生徒だったら…」というifストーリーを描くシリーズ最新作となっており、新たな恋の舞台で起こるドキドキのラブロマンスが体験できる。

ここでは、本作で攻略対象キャラクターのひとりとして登場する如月響也役・福山潤さんのアフレコ収録にお邪魔し、話を聞くことができたので紹介しよう。

――アフレコを終えての感想をお願いします。

如月響也
如月響也

福山さん:「金色のコルダ3 AnotherSky」シリーズは収録のスケジュールとしてはすごくいいテンポでやらせていただきました。「金色のコルダ3」が出てからかなり時間が経った後で、立て続けに何本かやらせていただいて、響也というキャラクターが新しい面も含めてまた見えてきた中で、冥加たちとの「feat. 天音学園」だったので、バラエティに富んだ楽しい収録になっていました。

――福山さんが演じられた響也の魅力を教えてください。

福山さん:良くも悪くも「金色のコルダ3」に出てくる人の中で一番普通というところです。本人は悪ぶったり、律に反発していたこともあったり、「feat. 天音学園」でいえば冥加や氷渡にも反発するんですけど、彼らに比べたら至ってまともでそこが最大の魅力じゃないかなと思います。

きっと背脂ギトギトのとんこつラーメンばかり食べていると、塩ラーメンが美味しく感じると思うのですが、そのような安心感を与える人物ではないかと思います。

――ご自身との共通点はありますか?

福山さん:女の子と仲良くなって友達関係を築いてしまうと、その関係のほうが居心地が良くなってしまって先に進めない、もしくは先に進んでしまうと終わるということが多かったので、そこは共通点かなと思います。学生時代はそうだったので、僕は友達からの恋愛関係というのはありえないと思っています。

――「金色のコルダ3」で演じたときと比べて見えてきた、響也の新たな一面はどのようなものになりますか?

福山さん:「金色のコルダ3」の時だと響也自身、かなでに連れられて嫌々ながらも星奏学院に入学して、その中で自分の音楽、律との向き合いなど、自分が見たくないものと向き合って乗り越えるというのが主題でした。

「feat. 天音学園」でもその点はあるのですが、それよりも天音学園に入ったかなでを支える立場で、それを見ながら自分がどのように向き合っていくのかを見ることができます。それによって、彼自身が本来持っている、自分の足で立っている部分がまた違った角度で見れたので、そこは今までの中でも大きく違う部分ではないかと思います。かなり男らしい部分も見れますし、これまで演じてきた響也の中では一番地に足が着いている感じがしました。

――星奏学院から横浜天音学園に学校が変わって、そこでの学校生活を通して見えた新たな面はありましたか?

福山さん:「金色のコルダ3」で通っていた星奏学院はこれまでも僕らが慣れ親しんでいた学校で、どういう外観でどういう中身でというのはわかっている部分がありました。それが今作で他校に転入するにあたって、その土地にどう根付いている学校なのかがわかってくるのですが、その中でも天音学園がぶっ飛んでまして。

元町・中華街駅を挟んで星奏学院と天音学園があるのですが、天音学園の音楽科の優秀な生徒には1人1人マンションの部屋が分け与えられるんですよ。この段階ですごいと思っていたのですが、そのほかにもずっと疑問に思っていた、本来突っ込んでいたところも言及してくれています。

冥加を見ていて、「こいつ、夏でもずっとこの格好だな」と思っていたら、まさか本編でそこに触れているとは思っていなくて、そこでアハ体験ができました。

――響也自身、これまでと異なる環境に置かれますが、収録に臨まれるにあたって意識した点はありましたか?

福山さん:過去に1つの物語を通して演じた時間軸で別の物語を演じるということで、自分の中でどうしても「前はこうやったのに」という思いは多少出てくるはずなのですが、そこをあまり意識しないように、キャラクターの根幹がブレなければいいのかなと思って収録しました。むしろそこを柔軟にやっていかないとifのストーリーが成り立たないと思うので。

凝り固まったものを捨てて楽しもうというのが今回のシリーズでの自分のポイントだったのですが、そう考えなくてもいいくらい天音学園はぶっ飛んでいました。

――自然に入れた感じですか。

福山さん:もう“Don’t Think. Feel”でした。

――響也は本作を通して人間的・男性的に熟していると思いますか? それともこれから成長していくと思いますか?

福山さん:これからでしょうね。自分が踏み込んで行かなかった部分に対して、「金色のコルダ3」では周りが状況を整えてくれたり、もしくは環境的に考えざるを得ない状況になっていくというのがありました。

今作でも基本は変わっていないのですが、その中で能動的に自分がどう頑張っていくのか、どう彼女を支えていくのかを考える機会が増えて、今後はそこをより環境に合わせて考えていける人間に自分からなれた、スタートラインに立てたんじゃないかなと思います。

――「金色のコルダ3 AnotherSky」では、主人公が「もし別の学校に転入していたら」のifストーリーになっていますが、もし福山さんが引っ越せるとしたら、どこに行ってみたいですか?

福山さん:ドバイです! 僕らはロストジェネレーションなのでバブルを経験してみたいです。街が発展しきった先がどうなっているのか、ドバイの表も裏も見てみたいです(笑)。

――ゲーム内でお弁当を作る「ランチドルチェ」というシステムがあるのですが、お弁当にまつわるエピソードはありますか?

福山さん:お弁当には苦い思い出しかないんですよ(笑)。お弁当となると小学校から中学校、高校と進むにつれて、作ってもらうものから作るものに変わるじゃないですか。家庭科実習や遠足でみんなで自分の弁当を持ち寄って食べようという話があったんですよ。

母親のおかずの中に高野豆腐をもどして、チーズを入れてパン粉をつけて揚げる“高野豆腐のチーズはさみ揚げ”という料理があって、外はサクサクで中はトロトロで美味しいんです。僕は美味しいのをみんなに食べさせてあげたいと大量に作ったのですが、お弁当なので周りの衣はブヨブヨになるわ、汁は染みだすわ、冷めてるからチーズはトロトロにならないわで、班の人に食べさせると「う、うん…、美味しいよ…」という微妙な反応で。

おかしいなと思って、違うクラスの友人に僕が作ったと言わずに食べさせたら「まずいな、なんだこれ!」と言われて、みんなって優しいなと思ったのが弁当の思い出です。

――今、誰かがお弁当を作ってくれるとしたらどんなメニューが入っていたら嬉しいですか?

福山さん:できれば茶色いものではなくて、野菜で彩りをつけたヘルシーなものが欲しいです。メインはお肉だったらミートボール系、赤いタコさんウインナーは着色料はダメなので絶対NGでお願いします。

――福山さんの好きな子が別の高校に転校することになったらどうしますか?

福山さん:間違いなく、自分と彼女が会える最終日に告白しますね。だって、上手くいったら連絡先も交換できて、遠距離恋愛だって可能なわけですし、もし振られたとしても相手は遠くに行ってしまうので、自分としてはチャンスですよ!

そりゃ会えなくなるのは寂しいかもしれないですが、学校のコミュニティにいて同じクラスだったとして、告白したはいいけれど卒業まで何年あるんだという話で、その針のむしろを考えると、これはチャンスだと思うので告白しますね。

――響也のifストーリーがあるとしたら、どの高校でどういう絡みをさせてみたいですか?

福山さん:まず間違いなく天音学園に入ったらパシリになるのではないかという恐怖の中で参加したので、ある程度のものはもう耐えられると思います。面白そうなのは、阿蘭のいる学校(関東芸術大学付属高校)ですね。至誠館も天音学園も神南も、基本的に立場が響也より上なんですよね、なので阿蘭となら友達になれると思いますし、普通に切磋琢磨してみたいと思います。

――もし福山さんが天音学園に入学したとしたらどのような学園生活を送ってみたいですか?

福山さん:絶対音楽科には触れたくないですね。アレクセイが学長で音楽科が主戦力となっていまして、あそこには間違いなくカースト制度がひかれているんですよ。僕は音楽については造詣が大変浅く、そんな人間が音楽科に行ったらカースト制度の下の方になってしまうので、普通科でお願いします!

――同じ学校に響也がいたら、仲良くできると思いますか?

福山さん:なれるでしょうね。「金色のコルダ3」の時は星奏学院に行って、いろんなことを乗り越えて一員になっていくという過程だったのですが、今回実は引っ越す前に超人気者だったことがわかるんですよ! ウジウジはしていたのですが、人間的にすごくいいやつなのできっと仲良くなれると思います。天音学園に入って最初に会ったやつが氷渡ですので、それはウマが合うはずがないと(笑)。

――最後に、読者の方々へメッセージをお願いします。

福山さん:収録も無事終わりまして、「feat. 天音学園」をプレイできる日がとうとう近づいてきました。「金色のコルダ3」がもともとの「金色のコルダ」からぶっ飛んだ設定だと思われていたと思いますが、その中でもかなりエンターテインメントの方向に振れた作品になっていると思います。

まさか彼らにこんな一面が、とか神秘のベールに包まれた天音学園の内部が見れると思いますし、冥加のような味の濃いキャラクターを堪能していただいて、胃がもたれはじめたら響也に戻っていただければ、「やっぱりラーメンは塩だね!」という気持ちがわかっていただけると思いますので、ぜひとも余すことなくプレイしていただいて、「金色のコルダ3」の世界の広がりを楽しんでいただけたらと思います。

――ありがとうございました。

金色のコルダ3 AnotherSky feat. 天音学園

コーエーテクモゲームス

PSPダウンロード

  • 発売日:2014年9月25日
  • 12歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー

関連ワード
  • 福山潤
  • インタビュー