【TGS 2014】伊藤賢治氏、光田康典氏、下村陽子氏らスクウェアコンポーザーの同窓会!熱いトークショーの内容をお届け!

【TGS 2014】伊藤賢治氏、光田康典氏、下村陽子氏らスクウェアコンポーザーの同窓会!熱いトークショーの内容をお届け!

担当:

2014年年9月18日より開催された東京ゲームショウ2014。9月21日にスクウェア・エニックスのステージで行われた「スクウェア・エニックス ミュージック コンポーザー スペシャルトークショウ」の模様をお届けする。

左から伊藤賢治氏、光田康典氏、下村陽子氏
左から伊藤賢治氏、光田康典氏、下村陽子氏

そしてスクウェア・エニックス出身の人気コンポーザー伊藤賢治氏、光田康典氏、下村陽子氏を迎えて、ステージは開始された。

まずはそれぞれの近況から、トークはスタート。「去年から今年は、ゲームから歌物まで幅広くやらせてもらっています。(伊藤氏)」「最近実はゲームの話はあまりなくて、「黒執事」などアニメの音楽などをやっています。あと、サラ・オレイン(※ゼノブレイドのエンディングテーマやタイムトラベラーズの主題歌を歌った“天使の歌声”の異名を持つ歌姫)のCDのプロデュースなどもやっています。(光田氏)」「私はむしろがっつりゲームで、『KINGDOM HEARTS -HD 2.5 ReMIX-(以下、KH2.5)』から、あと先日新しいPVが公開になった『ファイナルファンタジーXV(以下、FF15)』でもPV用に新曲を作りましたし、あとベストアルバムの二枚目を今年出します。(下村氏)」と、3人とも現在も積極的にさまざまな作曲活動を行っていることをアピールした。

沖縄ゲームタクトは大変だった!

2014年3月に沖縄で開催された、「沖縄ゲームタクト」。作曲家の坂本英城氏がゲーム音楽ディレクターを務める琉球フィルハーモニックを中心に、ゲーム音楽界を代表する作曲家&アーティストが沖縄に集い、オーケストラを自ら指揮・演奏に参加する、日本最大級のゲーム音楽フェスティバルだ。

3人ともこの「沖縄ゲームタクト」に参加していたが、さすがに総勢で20名近い人数が沖縄へ一斉に大移動するということで、かなり大変だったようだ。だがイベントは沖縄という首都圏からは大分離れた土地だったにも関わらず、日本全国からゲーム音楽ファンが集い、大盛況だったという。

ちなみに、伊藤氏は来年作曲家活動25周年を迎え、下村氏は去年25周年、そして光田氏は来年で20周年を迎えるという。長い間作曲活動をしてきた3人だが、「大分作曲の環境も昔と変わり、それによって色々とクオリティを上げることもできるようになりました」と伊藤氏は昔を懐かしみつつ、現代の作曲環境に満足している様子だった。

それぞれがアレンジアルバムに込めた想い

3人とも共通する点の一つが、退社後もスクウェア・エニックスから自身の作品のアレンジアルバムを出しているところだろう。そこで3人は、自分が出したアレンジアルバムのコンセプトについて語った。

まず伊藤氏はサガシリーズの曲をアレンジしたアルバム「Re:Birth」シリーズについて「まさに”再生”、生まれ変わりです。おかげさまでライブ(※2014年1月などに行われた「Re:Birth」楽曲中心のライブ)も大変盛り上がりました。ライブはやはり高まりますね」と、再びライブをやってくれそうな雰囲気で述べた。

光田氏はゼノギアス楽曲のみに絞ったアレンジアルバム「Myth」を出している。「ここまでたくさん揉まれてやってきて、今の自分があの頃の楽曲を作ったらどうなるのだろう、と思い、自分自身で『こんなアルバムを作りたいんですけれど』とスクウェア・エニックスに営業し、結果的にはブルガリアでレコーディングさせてもらえました」と当時を振り返った。

下村氏は様々な楽曲のアレンジを収録した「memoria!/下村陽子25周年ベストアルバム」を2014年3月に出したばかりだが、「せっかくの25周年ですし何か出したいと思い、前回はオーケストラものを作ったのでそれとは違ったものにしたかった」と、まさに25周年の集大成に相応しいアルバムの内容を紹介した。

お互いにお互いの曲をアレンジしてもらうならどの曲がいい!?
さらりと「ボドールイ」の即興アレンジを<br />弾いてみせた伊藤氏
さらりと「ボドールイ」の即興アレンジを
弾いてみせた伊藤氏

今回は事前に自分の曲を他二名にアレンジしてもらう前提で、誰に何の曲をアレンジしてほしいかを持参してもらい、そのお題目について3人で語り合うことに。

伊藤氏のリクエストは、「ロマンシング サ・ガ3」の「ボドールイ」を光田氏に、「サガフロンティア」の「Last Battle-Aselius-」を下村氏にアレンジしてほしい、という要望。

なかなか難題を突き付けられ光田氏も下村氏も唸りこむ中、伊藤氏は「光田くんはロマンチックな曲が合うと思うので、こんな感じで」と、突然すっと立ち上がり、ステージ上の電子ピアノへと向かうと即興で「ボドールイ」を弾いてみせた。光田氏はそれを聴いて「もう今のでいいじゃないですか(笑)」と、伊藤氏の鮮やかな演奏に感嘆の声を漏らした。

下村氏に「Last Battle-Aselius-」をお願いしたい理由は、下村氏にはダイナミックな曲があっていると思い、よりダイナミズムな曲に仕上げてほしいと思ったからだそうだ。しかし下村氏にしてみれば、「光田くん(男性)がロマンチックな曲担当で、女性の私がダイナミック担当なの?(笑)」と不満げに唇をとがらせていた。

次は光田氏のリクエスト。「クロノ・トリガー」の「カエルのテーマ」を伊藤氏に、「クロノ・クロス」の「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」を下村氏にアレンジしてほしい、と希望を述べた。

「カエルのテーマ」は、ぜひ伊藤氏のアレンジで彼のライブで演奏してほしい、と光田氏が密かに抱いていた夢を告げると、伊藤氏も「やれるならやりたいですね」と意気込み熱く語った。

そして下村氏に「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」をリクエストした理由として、「下村さんはアップテンポな曲のイメージがあるけれど、ピアノもとても綺麗なので、この曲を下村さんのピアノでやってみてほしいと思いました」と熱いコールを送ったが、下村氏は「この曲は本当にいい曲なので、超えられる気がしません、ハードルが高いです」と少し自信なさげな様子を見せた。

私の曲はなんで♯や♭がこんなに多いんだろうね!<br />と自分でぼやきながら演奏する下村氏
私の曲はなんで♯や♭がこんなに多いんだろうね!
と自分でぼやきながら演奏する下村氏

最後は下村氏のリクエストだったが、下村氏のリクエストだけ何故か二曲ずつ。

伊藤氏には「KINGDOM HEARTS」から「Hand in Hand」と、「LIVE A LIVE」から「MEGALOMANIA」。光田氏には「KINGDOM HEARTS II」から「The Other Promise」と「聖剣伝説 LEGEND of MANA」から「滅びし煌めきの都市」を挙げた。どうしても自分で1曲に絞れなかったので会場の人に決めてもらおうと思った、と下村氏。ここで下村氏も電子ピアノに向かい、自分の曲を紹介。

投票はニコニコ生放送の投票機能を使って行われ、まず伊藤氏は「MEGALOMANIA」に決定。そして続いて光田氏は「滅びし煌めきの都市」に決定した。

それぞれの結果に対し下村氏は「メガロマニアはもう自分ではアレンジが思いつかないんです。でもイトケンなら大胆なアレンジをしてくれると思いました」「光田さんは、もう彼のロマンチシズムに期待です。センチメンタリズムな感じの曲で、光田さんにあうと思った」と、それぞれのリクエストの理由を満面の笑みで語った。

3人がそれぞれアレンジしてみたい、他の2名の曲は一体?

今度は、3人がお互いの曲で「この曲は自分がアレンジしてみたい!」という曲を選ぶ場面に。

伊藤氏は「聖剣伝説 LEGEND of MANA」から「ホームタウンドミナ」と、「クロノ・クロス」から「運命に囚われし者たち」。下村氏の楽曲でアレンジしてみたい曲は光田氏と被ってしまったので、「ホームタウンドミナ」に変えたという。

下村氏は「ロマンシング サ・ガ -ミンストレルソング-」から「邪聖の旋律」と、「クロノ・トリガー」から「ガルディア王国千年祭」。伊藤氏の曲はコード進行がすごい細かくて難しいことと、光田氏のこの曲はスクウェア時代、チェックとかで一番聴いていて、印象に残っていたことを告げた。

光田氏は「ロマンシング サ・ガ」から「下水道」。そして「LIVE A LIVE」から「鳥児在天空飛翔 魚児在河里遊泳」を選択した。「下水道」は完全にウケ狙いの選択であること、また「ロマンシング サ・ガ」は伊藤氏と一緒に作成していたこともあり、真の思い入れがあるという、熱い思いの丈を語った。また「LIVE A LIVE」については、この作品で光田氏が声優デビュー(※ゲーム中のキャラクターのバトルボイスなどをあてていた)したという、これまた思い入れの深い作品であるという。

定番とも言われる名曲から、かなりマニアックなところまで、様々な曲の話が飛び出す内容となった。

ここで急遽伊藤氏が「ここで挙げた曲の他に、ちょっと演奏してみたいのがあるんです」と光田さんを連れて電子ピアノの前に。

曲名も告げずに、突然連弾という形で演奏された曲は、光田氏の往年の名曲である「クロノ・クロス」の「時の傷痕」だった。思わぬサプライズに、会場に来ていたファンからば惜しみない拍手が送られた。

なお、この曲は光田氏にとってはもうスクウェアをやめてフリーになっていたころだったが、クロノ・トリガーの続編ということですごく力が入っていたそう。この曲は一気にババっと何かが降臨してきて出来上がった曲で、伊藤氏も「あれはムービーも含めて曲も素晴らしく、凄いインパンクトがあった。本当にいい曲だと思う」と光田氏が照れるほどにべた褒めしていた。

こんな感じのコンピレーションアルバムが欲しくないか?と会場に問われ、会場に集まったファンからは期待に満ち溢れた割れんばかりの拍手が鳴り響いた。「出してほしい!」と切実に望む人は、ぜひスクウェア・エニックスに熱いコールを送ってみよう。

VTRで3人の師匠である植松伸夫氏が登場!

会場のスクリーンには、3人の元上司にあたり「ファイナルファンタジー」楽曲産みの親である植松伸夫氏が登場。

「下村さんってお仕事で会うこと滅多にないんですけれど、ゲーム音楽関係の飲み会の席に必ずいるよね。あれはどこから聞きつけてくるんでしょうか?」「光田くんは最近山のほうに引っ越したということですが、新しい家でバーベキュー大会をやりたいと思います。やりたいと思いますって、なんで俺が企画するの?(笑)」「イトケンは、最近ブイブイ言わせてますね。稼いでいるようなイメージですけれど、なんか奢ってください! もしくは忙しいときは仕事まわしてください」と、植松氏らしいユーモア溢れるコメントに、伊藤氏からはスクリーンに向かって蹴りが飛ぶようなシーンもあり、旧知の仲だからこその和やかな笑いが溢れるVTRだった。

3人からは先輩とは軽々しく呼べるような方ではない、という話も出たが、植松氏の誰に対しても変わらない軽妙なトークが、先輩後輩、上司部下、はたまた尊敬や憧れといったような垣根も壊して、こういった関係を築けるのだろう。

「植松氏から3人への質問」と題したVTRでは、てっきりステージの性質上音楽関係の話に及ぶのかと思いきや、「下村さん、頑張ったらお酒どれだけ飲めるの?」「光田くん、新しく建てたおうち、総予算いくらだったの?」「イトケン、中川翔子ちゃんと仕事していたけど、しょこたん(中川翔子さん)ってどんな感じの子だったの?」と、音楽とはまったく関係のない質問ばかりに、3人からは「植松さん何を言うんですか!(笑)」「そんなの言えるわけないでしょう!(笑)」「ただのミーハーじゃないですか!」と、3人ともタジタジだった反面、会場は笑いが途切れることがなかった。

スクウェア在籍当時、植松氏との仕事においての関わり方は三者三様だったが、3人とも口を揃えて言っていたのは「(植松氏は)上司としてはとても厳しい人だったけれど、普段はとても気さくな人で、今でもすごい方だと思っている」ということだった。

ダメなところはダメ、ときっちり指導をするし、良いところは褒めすぎるくらいに褒めるという、理想の上司像がそのまま抜け出したような人物が、植松氏であるのではないだろうか。

二度あることは三度ある!? 来年もやりたいです、とステージは閉幕

最後の挨拶は、「二度あることは三度あるということで(去年も3人のトークショーがTGSスクウェア・エニックスステージにて開催されていた)、また来年もやるんですよね、これ! 来年は僕も25周年なので、One Night Re:Birth(※伊藤氏が行うライブ)もやりたいですし、それに向けて新たなRe:Birthとか、まだ未定のことばかりですけれど、制作を含めて何かやりたいです」と伊藤氏。

光田氏は「9月24日にプロデュースをしたサラ・オレインさんのアルバムが発売になります。同じく9月24日にアニメ「黒執事」のサントラが発売に、そしてまたも9月24日なんですけれどNHK宇都宮放送局開局70周年記念ドラマの「ライド ライド ライド」が放送されますので、よろしくお願いします」と、近日中の予定をまとめてお知らせ。

最後に下村氏は「先程もKH2.5のお話を少ししましたが、サントラも全曲録り直して出しますので、発売日とかはまだ未定ですが、もうしばらくお待ちください。あと、なるけみちこさんと”音女”と書いて”おとめ”と呼ぶユニットを作りました。何をやるかはまだまったくの未定なんですけれど、こちらにもぜひご期待ください。」と、3人とも力強いメッセージを残して、始終笑いの絶えなかった楽しいステージは幕を閉じた。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

関連ワード
  • 「リディー&スールのアトリエ」特設サイト
  • 軌跡シリーズ特設サイト
  • シャドウバースシリーズ特設サイト
VR.Gamer

タグ検索

ジャンル

RPG
アクション
シミュレーション
スポーツ
テーブル
パズル
ノンジャンル

テーマ

アプリ

ハード

システム

その他

ニュース

外出中でもスマホで
最新ゲーム情報をチェック!

ゲーム総合情報サイト Gamer QRコード

お気に入りとして登録!

SNSでシェアする!

ゲームショウ

トップへ戻る