角川ゲームスとフロム・ソフトウェアは本日11月25日、東京・品川グランドホールにて、「KADOKAWA GAMES×FROM SOFTWARE MEDIA BRIEFING 2014 AUTUMN」を開催した。
目次
本発表会は、角川ゲームスとフロム・ソフトウェアが今後発売を予定しているタイトルの最新情報ほか、今回が初出となるタイトルの発表など、両社が展開するプロジェクトに関する情報の数々が紹介された。
すでにいくつかのタイトルについては個別に新情報をお伝えしているが、ここでは発表会内で語られた部分を中心に、気になる各タイトルの内容について紹介していければと思う。
冒頭では角川ゲームス 代表取締役社長にして、フロム・ソフトウェア 代表取締役会長である安田善巳氏が挨拶。フロム・ソフトウェアの創業者である神直利氏(現在は同社相談役)と、今後のゲーム業界においていかにして若者に未来を託していくかという議論を経て互いの関係を深めていったことを明かし、その上で1年前に神氏から新しい経営にシフトしたいとの相談を経て、業務提携に至ったとその経緯を語った。
安田氏が続けて話した、両社に共通するゲーム作りへの熱意についてはその後に挨拶をしたフロム・ソフトウェア 代表取締役社長の宮崎英高氏による、今回の発表会を両社の取り組みが面白いと思われる端初にしていきたいという言葉からも感じとれた。
新世代機へのグレードアップ版も登場の「DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN」
タイトルプレゼンのトップバッターとして登場したフロム・ソフトウェア ディレクターの谷村唯氏から紹介されたのは、同社の人気タイトルである「DARK SOULS II」に、DLC三部作や新たなキャラクターやイベントなどの新要素を追加したオールインバージョン「DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN」だ。
新要素だけではなく、各種調整も行われており、谷村氏によるとフィードバックを経て、仕様をブラッシュアップしたバージョンとなっているという。これを受けて、DLCを除く新要素について、PS3/Xbox 360/Windows(DirectX.9対応)の既存製品を持っているユーザーを対象に、無料でのアップデートを配信するという。
一方、本製品は既存のハードのみならず、次世代機となるPS4/Xbox One/PC(DirectX.11対応)でも発売。もちろん、既存のハードと同様の内容というわけではなく、次世代機へのグレードアップとして、新規要素に加えて、マシンスペックを活用したアレンジが施されているという。
今回谷村氏からコンセプトとして紹介されたのは、グラフィッククオリティの向上、マルチプレイの強化、エネミー配置の全面刷新、マシンスペックを活用した調整の4点。特にエネミー配置については刷新することにより、一度遊んだ人も新鮮に楽しめるようにする狙いがあるという。これらの詳細については今後明かしていくということなので、続報に期待しよう。
「ダービースタリオンGOLD」初回購入特典で遊べるゲームのタイトルは「ダービースタリオンOLD」
来週12月4日に発売となる、シリーズ6年ぶりとなる最新作「ダービースタリオンGOLD」(ニンテンドー3DS用ソフト)について、本作の制作を担当するKADOKAWA エンターブレイン ブランドカンパニー プロデューサーの最上昇氏が登壇。ゲームファン、競馬ファン、そして“ダビスタ”ファンに遊んでもらえるタイトルにしたいというコンセプトや、自分が育てた馬をインターネットを介して競争させることのできるインターレースなどの要素を紹介した。
初回購入特典としてダウンロード番号が封入される、懐かしの名馬で遊べる「ダービースタリオンGOLD 特別版」を映像で紹介。その場で、特別版のタイトルが「ダービースタリオンOLD」であることを明かした。
そのほか、発売後の12月中旬頃にはニコニコ生放送にて発売記念放送を実施すること、Youtubeにて実況動画コンテストを実施することなどを発表した。
「艦これ改」は「艦これ」をベースとしつつも、UIなどが進化したPS Vitaならではの仕様に
2013年春にDMM.comと共同でブラウザゲームでサービスを開始して以来、“提督”と呼ばれる多くのユーザーを獲得、2015年からはTVアニメがスタートするなど大きく花開いた「艦隊これくしょん -艦これ-(以下、艦これ)」。発表会では角川ゲームス プロデューサー/ディレクターの田中謙介氏が、ユーザーが特に動向が気になっていたであろうPS Vita版について、正式タイトルが「艦これ改」になったことなど、新情報を公開した。
ファーストトレイラーの上映後、本タイトルのロゴを公開。こちらには翔鶴型航空母艦、そして随伴艦として秋月型防空駆逐艦があしらわれており、従来の「艦これ」とはまた異なるロゴとなっている。
気になるゲーム内容についてだが、田中氏が「艦これ」ベースの改と話した通り、根本的なゲームシステムは変わらないものの、PS Vitaという携帯機で展開することで、いつでもいつまでも「艦これ」、そして「艦娘」との時間を楽しめるようにしているとのこと。
また、戦略画面に関しては、ブラウザゲームは位置関係のあるマップはないものの、PS Vita版は戦場全体を俯瞰するような新しい海域マップとなっている。そのほか、メニューフォーマットは変わらないものの、UIが新しく進化している点も特徴だ。
そして、「艦これ」に出ているほぼ全ての艦娘が実装されており、少しだけ戦略、少しシミュレーション方向にシフトしたパッケージになる予定とのことだ。
最後に田中氏は、2015年春に発売予定である本作について、TVアニメーションが一段落するタイミングで届けられるように開発を進めていると発言。全国の提督たちはその時期に向けて今後出される情報に注目してはいかがだろうか。
KADOKAWA GAME STUDIOが開発中の新作タイトル「ProjectCode -堕天-」「ProjectCode -月読-」が発表
「艦これ改」の説明が終わると、安田氏が「KILLER IS DEAD」の発売以降に携わってきたという、KADOKAWA GAME STUDIOの新作2タイトルとして、「ProjectCode -堕天-」および「ProjectCode -月読-」のティザーPVを公開した。
「ProjectCode -堕天-」はクトゥルフ神話をモチーフに、現代の東京を舞台としたダンジョンRPGに、「ProjectCode -月読-」は日本神話とお伽話を融合したシミュレーションRPGとして、日本の美しさや魅力をゲームを通してユーザーに伝えていきたいとそれぞれの特徴が語られた。
今回両タイトルについて語られたのは上記のコンセプトのみとなるが、PlayStationプラットフォームで開発を進めていることが語られた。これらのタイトルに関して今後どのような情報が飛び出すかにも期待したいところだ。
Wii U/3DS版「ロデア・ザ・スカイソルジャー」とWii版「天空の機士ロデア」で異なる2つの遊びと空の冒険が楽しめる
最後に紹介されたのが、先日「天空の機士ロデア」からの改題と、Wii U/ニンテンドー3DS用ソフトとして発売されることが発表した「ロデア・ザ・スカイソルジャー」。同作については、ディレクターである角川ゲームス 長谷川仁氏が、プロジェクトのコンセプトとゲームの特徴を紹介した。
本作は、懐かしさの中に新しさを秘めたアクションゲームというテーマのもと、ロデアが空を飛び回って、天空の世界を冒険するというコンセプトで開発が進められていた。その根底には、すべての任天堂ユーザーに楽しんでもらえるようにという思いがあったという。
今回の発売にあたっては、Wii U版の初回生産版としてWii版「天空の機士ロデア」を同梱したスペシャルパッケージが販売される。こちらを購入することで、Wii版を丸々遊べるという太っ腹なパッケージとなっている。
“スカイアドベンチャー”と銘打った「ロデア・ザ・スカイソルジャー」には、3つのポイントがあるという。その1つが視覚的にもわかりやすい、立体空間を縦横無尽に移動する空でのアクションであり、もう1つがゲーム開始時に記憶を失っている主人公・ロデアの記憶が徐々に蘇っていく中で全容が見えていく、ドラマ仕立てのストーリーだ。
加えて、「天空の機士ロデア」の発表時から継承された、ゲーム史上最大のボスとのバトルも魅力の一つ。発表から3年半を経た今でもそのコンセプトは色あせておらず、大きなスケール感を表現していることをアピールしていた。
それらを踏まえて360度空の世界を冒険するという魅力を持つ「ロデア・ザ・スカイソルジャー」だが、Wii U版とニンテンドー3DS版の内容については、ほぼ同じものが楽しめるように配慮しているという。特に3DS版は、空の広い世界を出来る限り表現することでオープンワールドのアクションを実現。また立体視にも対応しており、Newニンテンドー3DSで遊ぶことで、スピード感のあるアクションが立体的に楽しめるという。
そのほか、空の冒険に彩りを加える要素として、ロデアの側を飛空艇でついてくるヒロインのイオンと2画面を使ってコミュニケーションがとれることや、奥深さを与える要素としてRPGのような探索・収集・成長をアクションゲームの中に組み込んでいることなどが紹介され、Wii U/3DS版については“やり尽くすロデア”と表現した。
一方、発表時のコンセプトで制作されたWii版のジャンル名は“フライングアクション”。Wiiリモコンを活かしたダイレクトな操作で、アクションの気持ちよさを味わえる作品として制作されており、それを一言で表すと“やり応えのあるロデア”だという。
このように、キャラクター・ストーリーと空のアクションコンセプトは同一のものでありながらも、異なる2つの遊びと空の冒険が楽しめるという点がアピールされた。
プレゼンの最後に長谷川氏は、2015年春の発売に向けて、これまでに紹介した要素を網羅した1stデビュートレイラーを公開。今後も発売に向けて、作品の魅力を伝える映像を作っていくと話した。
その後は、本作の開発を手がけるプロペ 代表取締役社長の中裕司氏をゲストにトークが展開。中氏は特にWii版の開発に携わっていたとから、Wiiリモコンでポインティングすることで自由自在に動けるという企画の着想や、振って遊ぶ面白さを味わってほしいという作品への想いを語りつつ、一度は頓挫するかたちとなったWii版をプレイヤーへ届けられることへの喜びを表していた。
また、ビデオメッセージとして角川ゲームスのタイトルの流通を担う、セガ 代表取締役社長の岡村秀樹氏からのコメントも寄せられた。
さらに、1stデビュートレイラーでも聴くことのできる、本作のイメージソング「Forever」を提供したシンガーソングライターのChay(チャイ)さんもゲストとして登壇。元々高所恐怖症でジェットコースターが苦手だという自身になぞらえて、ジェットコースターでお腹が浮くような感覚を覚えるぐらいリアルだったと独特のニュアンスで、先だってプレイした際の感想を述べた。
また、ゲームの世界観をイメージして制作したという「Forever」についても、これまであまり周囲を信頼できなかった自身が、「永遠の絆」という作品のテーマを感じられるような体験をした時の気持ちを込めたと誕生秘話を語った。
閉会の挨拶で再び登壇した安田氏は、今回の発表会でプレゼンを行ったタイトルの他、スマートフォン向けのゲームについても、独特のゲームを生み出してきた角川ゲームスならではの視点で着手していることを明かした。
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