セガゲームスが本日12月17日に発売したPS4/PS3/PS Vita用ソフト「電撃文庫 FIGHTING CLIMAXIGNITION」。本稿では、野中竜太郎氏、寺田貴治氏に加え、電撃FIGHTINGガールズを交えたインタビューの模様を紹介していく。
本日12月17日、東京・秋葉原のセガ 秋葉原 1号館にて20時まで行われている新作「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION」の発売記念抽選会(その模様はこちらからチェック!)。今回は会場にて、プロデューサー・野中竜太郎氏、ディレクター・寺田貴治氏、「電撃FIGHTINGガールズ」のアイダユキコさん、かいありささん、芦澤佳純さん、高橋百合子さん、十束祐梨子さんへのインタビューを行ってきたので、気になる人は目を通していただきたい。
※「ソードアートオンライン」アスナのコスプレイヤー・高田亜鈴さんは本日欠席。
開発陣&応援団へのインタビュー
――まずは寺田さん、野中さんに発売を迎えての感想をお伺いします。
寺田氏:「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION」は、前作で得た反省点が色々ありましたので、そういったところをシッカリと強化し、きっちり仕上げてきた作品です。ですので、前作をプレイして満足した人も、もう一度手に取って遊んでもらいたいです。あと、前作の時に電撃文庫20周年ということで“お祭り”と言いましたが、今作でも改めてお祭りを楽しんでもらい、皆と心をイグニッションしてもらえれば嬉しいです。
野中氏:前作では実際に家庭でプレイしていただくまで、“どういうものか”という部分を仕上げきれていなかったのですが、今回はこれまで受けてきた皆さんからの応援もあり、前作からほぼ一年というペースで発売を迎えられました。来週にはDLCで「ユウキ」「レン」の配信も予定していますので、この機会に「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION」を遊んでいただければと思います。
――電撃FIGHTINGガールズさんも感想をお聞かせください。
アイダさん(達也):「魔法科高校の劣等生」より司波達也のコスプレをしています、アイダユキコです。私は電撃FIGHTINGガールズへは今年からの追加メンバーとなりますが、「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION」では電撃文庫作品のキャラクター同士、夢のタッグが組めるということで、楽しくプレイしています。新キャラクターもたくさんいて、私のように新たに始める人も多いかと思いますので、皆さんと楽しくイグニッションしていければと思います。
かいさん(恵美):「はたらく魔王さま!」より遊佐恵美のコスプレをしています、かいありさです。私は今までゲームセンターという場所に、UFOキャッチャーか音ゲーくらいでしか足を運んでこなかったのですが、この機会に格ゲーを始めてみたら、初心者にもプレイしやすい作品ですぐにハマリました! まだまだ全然強くはないのですが、これからもファンの方からのご指導ご鞭撻をお待ちしています。
芦澤さん(大河):なんか締めの言葉みたい(笑)。はい、「とらドラ!」の逢坂大河のコスプレをしています、芦澤佳純です。私は当然のことながら開発に携わっているわけではないので、開発の方々の感じる「やっと感」とはちょっと違うかもしれませんが、それでも新作の家庭用版がでるということで、ファンとして嬉しいと思うのがまず一番です。全てのゲームがそうだと思いますが、格ゲーはソフトが発売されてからがスタートだと思うので、私も休みをまとめて取って、ネットワーク対戦に挑戦したいです。
高橋さん(キリト):「ソードアートオンライン」よりキリトのコスプレをしています、高橋百合子です。私は身辺が色々忙しくなっていたことで、今日が半年ぶりの電撃FIGHTINGガールズの仕事となってしまいました。恥ずかしいことに新作をプレイするのも今日が初めてだったのですが、好きなキャラクターを強化(イグニッション)できるので、「俺色に染めてやるぜ!」感が素敵です。家に帰ったら通販で届いていると思うので、今から楽しみです。
十束さん(黒子):「とある魔術の禁書目録」より白井黒子のコスプレをしています、電撃FIGHTINGガールズのリーダーの十束おとはです。今年も発売イベントに関わらせていただけることが本当に嬉しいですし、去年からゲームセンターに通う生活をしていたので、1人の格ゲーマーとしても歓喜の気持ちでいっぱいです。
また、去年は御坂美琴ちゃんのコスプレでしたが、オーディションの時からずっと「白井黒子ちゃんが大好きです!」と言い続けてきたので、今回プレイアブルキャラクターとして追加になって、この衣装も着られて幸せです。私たちは開発とは別の“応援団”として携わっていますので、私たちにしかできないことで、これからも応援していければと思います。
――AC稼働からソフト発売まで今回もスピーディでしたが、一番大変だったことはなんでしょう?
寺田氏:いっぱいありすぎて(笑)。ご協力いただいた関係各社様には大変感謝をしております。度々言ってはいるのですが、このゲームは各作品の主役級キャラクターが勢揃いしていて、同時に主役級の声優さんが多く関わっていますので、短いスケジュールの中でそれらを調整していくのが一番大変でした。本当にROMができるギリギリまでアフレコしている方もいて、そこはもう毎日がスケジュールとの戦いでしたね。
野中氏:総勢で40名くらいいますからね(笑)。
寺田氏:あと、家庭用版の追い込みも大変でしたが、最初にアーケード版でリリースする時もしんどかったです。
野中氏:僕もアーケード版の稼働直前は大変でした(笑)。「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION」を開発している時、どこまで弄るかを話していた段階で「とりあえずロケテストをやろう」と動いたのですが、そこからの「イグニッション」システムがですね……。
寺田氏:最初は「イグニッション」というシステム自体が無かったんです。だからロケテストから2ヶ月後の稼働を予定していたのですが、開発側がイグニッションというタイトルを見て、「キャラの心を熱くしていきましょうよ!イグニッションっていうシステムを考えてみました!」って言うんです。それを踏まえてからの2ヶ月が大変でした。ロケテストで皆さんからのアンケートを頂けて、短期間でしたけれども密度の濃い調整ができたのが本当に良かったです。
――家庭用版でイグナイトブーストをオフライン限定にした意図は?
寺田氏:家庭用版でも全ユーザーの投票を集めて、イグナイトブーストを機能させることがもちろんできましたが、こちらが意図しない形でポイントが上下してしまう可能性も考えられたので、今回はオフライン限定(ストーリー or バーサス)としました。オフラインで「たまにはLV9 vs LV9でやってみようか」など、友達同士で面白みを見出してもらえたら幸いです。
野中氏:アーケードではリリース後にしばらく我々が触れない期間ができてしまうので、元々は“ユーザーさんが自律的にバランスを調整できる”というコンセプトでスタートした機能でした。ただ、結果としてプレイヤーの皆さんにはゲームの大本の競技性を好んでいただけましたので、家庭用版ではオフライン向けのお楽しみ要素として設計しています。
――今回のキャラクターの作り込みについてお聞かせください。
野中氏:本作では最初から割とコンセプトがあって、「はたらく魔王さま!」の遊佐恵美をスタンダードキャラクターとして出そうと考えていた時期に、平行して「ヘヴィーオブジェクト」のクエンサーを出そうと動いていました。ただ、クエンサーは作品柄、1人で戦うキャラクターではないので、当時は「『ロウきゅーぶ』みたいに出そう」とか言ってましたね(笑)。
寺田氏:例えば、原作のクエンサーは色々下準備をしてから「よし、決めるぜ!」というキャラクターなので、このゲームでもゲージをフルに溜めてから挑めば、ものすごいダメージが出るようになっています。作品のコンセプトが“キャラクターのコンセプト”になるよう制作しているからです。
野中氏:どのキャラクターも原作の再現度は高めていますし、ゲームの中でのポジションも「初心者向けなのか」「テクニカルなのか」「どういう風に戦うのか」などを上手く落とし込めていると考えています。
寺田氏:あと、絵的な作り込みはすごいですよ。僕も細かい部分を拾いきれてはいないのですが、高坂桐乃の2Pカラーが親友の新垣あやせに似ていて、ダメージを受けたときだけ顔があやせ風に変わったり、一方通行が上条当麻に殴られるときだけ盛大に顔が変化して、再起時間も長くなるなど、そういう小ネタが盛りだくさんです。ぜひ、ユーザーさん自身で探ってください。
芦澤さん(大河):すごい顔してますよね、あれ。
――皆さんの個人的なオススメキャラクターを教えてください。
寺田氏:全員、黒子にならないですかね。
十束さん(黒子):私、この服着てるし白井黒子ちゃん以外は挙げられません(笑)。原作に忠実な技がたくさんで、バトル前の掛け合いも黒子ちゃんならではの言葉がたくさんです。あと、動きが早いので使っていて気持ちいいと思います。爽快でオススメです!
高橋さん(キリト):私は前作に引き続き、サポートキャラクターの折原臨也さんです。理由はひたすらカッコいいからです。原作に忠実な臨也さんっぽい動きをしますので、臨也さん好きにはオススメです。
芦澤さん(大河):新キャラの中ではサポートキャラクターの浅間・智ちゃんですね。弓での射撃が非常に早くて初心者にはとっつきやすいキャラクターですし、新しくクライマックスアーツを持っているキャラクターなので、それを出すだけでも楽しんでもらえると思います。
かいさん(恵美):サポートキャラクターの真奥貞夫です。正直、ゲームをプレイするまでは真奥様にときめいてはいなかったんですよ。でも、真奥様が私のことをいつもすっごい守ってくれるんですよ(サポートアクションで)。なのでイチオシです。
アイダさん(達也):今コスプレしているので、司波達也をできれば使ってほしいです。ただ、お兄様は「上級者向けかな?」っていう感じで、画面の端から端までスタイリッシュに動き回るので、まだまだ私は使いこなせていません。
野中氏:自分も実は達也がいいなと思っていました。彼は何をやっても、カッコよくて、面白い。
寺田氏:真面目な笑いを誘いますよね。
野中氏:何をやっても素敵という点では達也、最高ですよね。あと、まだ発表していないのですが、達也とユウキのバトル前掛け合いも必見ですよ。皆さん、ぜひ記憶しておいてください。それと、これから本作を始めるのにどのキャラを使っていいか分からないという人は、とにかくシャナを使ってください。シャナはスタンダードに使い易く、しっかりと強いので万人にオススメです。
寺田氏:僕は全キャラ推しですが、今回は美雪かなと思っています。彼女はおそらくバトル前の掛け合いが一番増えているキャラクターだと思いますので、色々な組み合わせで楽しんでもらいたいです。美雪と黒子なんかは、超面白いですよ。あと、サポートキャラクターだとゼロですね。エフェクトも派手で、視覚的なガード崩しにも期待できますし、ボイス(CV:高橋花林)が初めてついたというところでも、声優ファンの方に楽しんでもらえるんじゃないかな。
――ガールズの皆さんは前作発売から一年活動してきて、何か変化はありましたか?
芦澤さん(大河):ゲームセンターに通うようになって、何がダメなのかが少しづつ分かってきました。まあ、それをクリアしきれていないから負けてるんですけど(笑)。ガールズが始まった当初は、「何か分かんないけど、自分で頑張るしかない!」と思っていて、プロモーションとして表に立つことの意気込み・使命感が強く出ていました。けど、活動2年目に入って、新メンバーも入って、どういう立ち位置で応援していけばもっと良くなるのかを、いっぱい考えるようになりました。その辺りは多少成長できたのかなと思っています。
高橋さん(キリト):ガードが上手くなりました。ジャンプで相手を崩せるようにもなりました。私自身は……あんまり変わっていないかも。臨也さんがひたすらカッコいいというところで生きています。
十束さん(黒子):私は変わったことばかりで、一年前は周囲の人からも言われるくらい、全然人と喋ることができなかったんです。でも、ガールズのリーダーになって、一年間活動して、少しは人前で喋れる様になったかな……? と思っています。ゲームも当時は初心者だったのですが、ゲームセンターに通うようになって、色々な人にゲームでボコボコにされましたが、一年やっているとそれなりにプライドも出てきましたね。あと、アイドルはじめました!! 本屋の店員さんからジョブチェンジです。全部、電撃FIGHTINGガールズのおかげです。
――新規加入のアイダさん、かいさんは、ちょうど一年前の思い出とかありますか?
かいさん(恵美):私、一年前の記憶があんまりなくて(芦澤さん<物語が始まっちゃう!)、何してたかな~って考えてたんですけど、電撃さんのイベントに行ってて、コスプレしている人たちがいたんですよ。多分その時、アスナ(高田亜鈴さん)からチラシもらったような気がします。あとはくじをめっちゃ回してた思い出があったり。
芦澤さん(大河):この人、電撃関連のイベントで出演側なのに、休み時間の合間にこの格好で物販に並びまくってるんです。この前なんか開始一分前に帰ってきたり(笑)。
アイダさん(達也):私は一年前は、コスプレして、仕事して、家に引きこもっての生活だったんですけど、ガールズの仕事に関わってからは“ゲームセンターに行くきっかけ”をもらえました。それまでゲームセンターにはあまり足を運ばなかったのですが、ガールズを始めてからは普段行くことのなかった、行く勇気のなかったフロアにも行ってみたりと、それが一番の変化ですね。
――ちなみに、家庭用版の新規参戦キャラクターはいつごろアーケード版に?
寺田氏:なるべく早く、といったところですね。目途としましては前作の時と同じくらいのスピード感を目標に考えています。
――では、最後に家庭用版を楽しみにしているユーザーさんへ一言お願いします。
アイダさん(達也):今日は発売イベントということで店頭に立たせてもらいましたが、朝一から本当にたくさんのユーザーさんが待っていて、中にはその場でPS Vitaで遊んでいる人の姿もいて、色々な人の素晴らしい笑顔が見れられることを本当に嬉しく思っています。ネットワーク対戦では相手の顔を見るのが難しいので、今後もゲームセンターであったり、イベントであったり、大会などの場でユーザーさんとお会いできればなと思います。
かいさん(恵美):追加キャラクター「ユウキ」「レン」のダウンロードコンテンツが12月25日のクリスマスの日にあるので、皆さん絶対ダウンロードしてください! それまでの間にゲームセンターや色々なハードでゲームをプレイしてもらえたらと思います。これからも一緒にイグニッションしていきましょう!
芦澤さん(大河):まずは今日発売ということで、購入したゲームでたくさん楽しんでください。そのうえで、この先にある全国大会やイベントに足を運んでもらい、顔を合わせて「家庭用版では~~だったよ!」という話ができたら嬉しいです。そういったことが叶うように、このゲームのファンの方々に向けて、今後も色々なことを発信していければなと思っています。
高橋さん(キリト):電車の中でも、家の中でも、ゲームをできるようになることをとても楽しみにしていました。皆さんも好きなキャラクターをいっぱい使って、いっぱいプレイしてください。それと皆さん、臨也さんをもっと好きになりましょう。
十束さん(黒子):一人のファンとして今日この日を楽しみに迎えられたのは、ユーザーさんと同じ気持ちです。上級者の方なら細かく設定できるトレーニングモードを駆使してもらったり、初心者の方なら会話も楽しめる「ドリームデュエル」とかを楽しんでもらえると思います。このゲームは原作が好きな人に「ゲームセンターへ行こう」と思わせる力がすごく強いゲームだと思っているので、皆さんとこれからも楽しくゲームできれば嬉しいです。
寺田氏:この前、本作の監修などを務めてもらっている電撃文庫の編集・平井啓祐さんと会ったとき、とても嬉しいことを言ってくれたんです。平井さんは「このゲームは電撃文庫というものを好きな人が作っている。だから、間違いない作品です。」と仰ってくれて、僕的には非常に光栄でした。このゲームは電撃文庫とキャラ愛の結晶のような作品になっていますので、プレイヤーさんも我々の愛に負けないよう、今後も対戦で盛り上がってください。
野中氏:「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX」のイベントがあるたびに思っているのが、このゲームを遊んでくれているファンの方々はすごい温かくて、このゲームに愛情を注いでもらっていることを、すごくありがたく思っています。もちろん、本作から初めてプレイするという人もいると思います。このゲームは“お祭り”なので、全国の高みを目指してもらったり、キャラクターを動かして楽しんでもらったりと、一緒に盛り上がっていきましょう。