6月13日に突如発表された「ベルセルク無双」。E3の会場で本作のプロデューサーを務める鯉沼久史氏にインタビューした。
6月6日に突如としてオープンしたティザーサイト。「ω-Force」ブランドであること、そして“「無双」史上、最凶。”のメッセージに様々な憶測が飛び交っていた。その正体が「ベルセルク無双」であることが明かされたのはつい先日の6月13日のことだ。PS4/PS3/PS Vita向けに2016年に発売される予定で、あわせてティザー映像も公開されている。
短い時間では合ったが、E3の会場で本作のプロデューサーを務める鯉沼久史氏にお話を伺うことができたのでお届けしよう。
――本作はアニメの展開にあわせたものなのでしょうか?
鯉沼氏:ゲーム化の話があったのはけっこう前でした。アニメの製作委員会の方からゲーム化できないかという話を頂いて、私自身もベルセルクが大好きだったので検討したんです。ただ、若い世代の方にはどうなんだろうと思い、現場のスタッフに聞いたところ、ディレクターあたりの世代にベルセルク好きが結構いたんです。そこで、ぜひ一緒に盛り上げていきましょうとゲーム化を決めました。
発表のタイミングについては、時機を迷っていたというのもあるんですが(笑)、三浦建太郎先生が3年ぶりにベルセルクの最新刊を出されるので、そこの帯に載せない訳にはいかないなと考えたんです。ちょうどE3が近かったので、絶好のタイミングで出せました。
――グローバル展開を予定してとのことでしょうか?
鯉沼氏:最近の当社タイトルはすべてグローバル展開していますし、「進撃の巨人」もこちらに持ってきています。発表するなら大きく展開したいと考え、グローバル同時公開となりました。
――三浦先生はゲーム化について興味を持たれているんですか?
鯉沼氏:ゲーム化の話が決まってからは、毎年、三浦先生から年賀状をいただくようになったんですよ(笑)。世界観を大切にされている方なので、無双とはいえ、リアルさを残してほしいという要望は頂いており、すでにいろいろと監修していただいています。
――原作のストーリーを追体験するようなものになるのでしょうか?
鯉沼氏:今回のアニメは主人公のガッツが黒い剣士になったあとの話です。「進撃の巨人」や「北斗の拳」を手がけた時もそうですが、原作を知らなくても、アクションゲームというジャンルで入ってきた方も楽しめるよう1巻付近からやらせてほしいと言っています。
本作は、黄金時代から作っていて、ベルセルクを知らない人でも面白いと感じてもらえるようにしています。
――どのあたりの話まで展開するのでしょうか?
鯉沼氏:7月から放送されるアニメの話までは入れ込む形で予定しています。
――開発状況は?
鯉沼氏:以前から開発を進めていたので、進んでいます。
――プレイアブルキャラクターは複数人いるのでようか?
鯉沼氏:当然無双なので何名かいないといけないと思っていますので、今後の情報にご期待いただければと思います。
――オリジナルの使徒は?
鯉沼氏:今回はストーリーをなぞっていこうと考えています。それだけでもとてもボリュームがありますので、オリジナルまでは考えておりません。。
――CEROはどのあたりになるのでしょうか?
鯉沼氏:当社グループのポリシーとしてCERO Zは作りません。「北斗の拳」もCERO Dでしたので、今回も同じになると思います。
――欠損表現などは?
鯉沼氏:無いですね。「進撃の巨人」にもありますが、あれは人間ではない巨人なので大丈夫ですが、最近はますます厳しくなってきているので、やらないです。ただし、人間ではなくモンスターや使徒であれば大丈夫なので、そのあたりの表現はチャレンジしたいと思っています。
――ガッツの腕の描写などは?
鯉沼氏:義手になって戦うのは当然やりますが、どう表現するかはぜひ楽しみにしていてください。
――「進撃の巨人」はトゥーン調になっていますが?
鯉沼氏:(室内のポスターを指して)このような感じです。E3用に特別に作ったのですが、実はメインビジュアルを補正したものなんです。まだ、ライティングや色味をブラッシュアップ中なので、多少変わるかもしれません。
――オンライン要素は?
鯉沼氏:まだ、お話はできませんが、まずは、ベルセルクのストーリーを楽しめることを最重要視して作っています。
――陣地を取っていく無双のような戦闘になるのでしょうか?
鯉沼氏:常に陣地を取るかというと、原作がそういう世界観ではないので、原作にあわせたシナリオにしています。
――今回もSteam(海外での発売)に対応していますね。今後も対応されるのでしょうか?
鯉沼氏:社長という立場で言わせていただきますが、もともとマルチプラットフォーム戦略を掲げていて、Steamに関してはひとつの大きな市場であると認識しています。基本は今後も対応していく予定です。
――アメリカでのXbox One版は?
鯉沼氏:日本でのSteamも含め対応機種については検討中です。
――ありがとうございました。