マイネットは2016年10月13日、同社の戦略発表会を都内で実施した。ここではマイネット 代表取締役社長 上原仁氏がスピーチを行った同発表会の内容をまとめていこう。
発表の内容は、大きく分けて2つ。「子会社取得について」と「事業戦略」についてだ。最初に上原氏は、マイネットグループとして、ソーシャルゲームなどで有名なクルーズが、ゲーム事業の一部を除く事業を会社分割し、11月1日付けで新設予定の「C&Mゲームス」を買収することを発表した。今後は、マイネットの100パーセント子会社であるマイネットエンターテイメント、マイネットゲームス、C&Mゲームスの3社の事業会社体制でゲームサービスを展開していくとのことだ。
上原氏は、マイネットで現在行っているゲームサービス事業について「さらにアクセルを踏んでいくためには、クルーズのゲーム事業ノウハウが必要だった」と、同社への想いを語る。また、これによりマイネットは主力事業の強化を行え、クルーズはゲームサービスソリューションの提供を得ることで主力事業により注力できる。
そういう意味で今回の買収は、双方の企業価値を固めてくれる効果があるとのこと。そして今回の買収により、マイネットが運営していくタイトルは合計36タイトルにおよぶ。この数字は、ゲームサービスの運営事業社としては、国内最大なのではないかと胸を張った。
続いて上原氏は、買収の3つの意義について説明。1つ目は「IPタイトルの獲得」、2つめは「新たなノウハウ」、3つ目は「スケールメリット」だ。クルーズの持つノウハウや、先ほども述べられたような36ものタイトルを運営できることは、本件の賜物だと言える。
続いて上原氏は、マイネットが目指している「産業構造の変革」についてスピーチ。これまではパッケージ中心だったゲーム市場だが、ここ数年でその内容は「ゲームのサービス」に変化。販売して終わりではなく、日々サービスを提供し続けることで対価を得ることがメインになっているという。ユーザーに長くサービスを提供することにおいてNo.1になることが、マイネットの活動において一番の軸になると上原氏。
ゲームメーカーがゲームを作り、マイネットが運営。そして、1タイトルをより長くのユーザーに楽しんでもらう。それがマイネットの根幹の思想であり、ゲームサービスの領域はまだまだ伸びしろを秘めているのではと、上原氏はゲーム市場の可能性について、自身の考えを披露した。