シリコンスタジオは、次世代型ゲームエンジン「Xenko」を、2017年4月に正式リリースする。
「Xenko」とは
「Xenko」はC#で開発できる次世代型クロスプラットフォームゲームエンジンであり、開発チームの「すべてのゲーム開発者に、より早く・より自由にゲームを作れる環境を提供したい」という想いを軸に、インディーデベロッパーから大手ゲーム開発会社に至るまでさまざまなニーズに対応できるよう設計されています。
また、最新型のPBR(Physically Based Rendering:物理ベースレンダリング)技術をはじめ、デザイン・オブジェクトの保持・再利用・レビューを効率的に行うためのシーンエディター、ビルトイン・プレハブシステム、シーンストリーミングシステムなどの機能も備わっています。さらにプラットフォーム間でシェーダーを共通化できる最新のシェーダーシステムを採用し、コードはエンジンの深部まで調査できるよう”オープンソース”として公開しています。
先進的なプレハブで編集作業を軽減
「Xenko」の先進的なプレハブシステムは、ゲームのオブジェクトを個別に編集することができます。変更を加えた際はオブジェクトを含むシーンやレベルは自動且つリアルタイムに更新されます。加えて、テンプレートオブジェクト(プレハブ)はシーンエディターに取り込まれた後は自由に調整・変更することができます。後から元のテンプレートオブジェクトに追加修正を加えた場合でも、その変更は自動的に反映されシーンエディター内の変更を加えたオブジェクトにマージされます。
さらに複数のテンプレート(プレハブ)を組み合わせて全く新しいテンプレート(プレハブのネスト化)を作ることができます。元のテンプレートに加えたすべての変更は自動的に反映されるようになっています。
工程1:シーンに電灯オブジェクトを入れる | 工程2:電灯にライトを追加すると自動的にシーンにもライトが追加される。 |
工程3:シーンの右電灯のライト半径を広げる | 工程4:元の電灯オブジェクトのライト電力を下げる。 |
自動的にシーンの電灯が更新され、ライト半径は保持される。 |
詳細な設定無しでライトプロッブによる自然なライティングが実現可能
ライトプロッブとは、周りのオブジェクトから自動的に間接ライトの影響を計算するグロバールイルミネーション技術です。例えば光源が白くても、シーンの中に赤いオブジェクトがあればそのオブジェクトが周りに赤色の影響を与えます。
「Xenko」のライトプロッブ技術はPixel ごとに間接ライトの影響を計算するので、大きい静的なオブジェクトにも動的なオブジェクトにも柔軟に対応することができ、とても便利な機能と言えます。シーンごとに手動で光源を設定する必要がほとんど無いため、簡単かつ効率的に自然なシーンを作ることができます。
「Xenko」のライセンスプラン
公式サイトにて近日中に公開予定。(公式サイト(http://xenko.com)にてご希望の有料・無料プランを選択頂くことでご利用頂けます。)
今後の追加予定機能
1.VRに極上なパフォーマンスを与えるNVIDIA VRWorks技術対応
2.背景にリアリスティックライティングを与えるライトマッピング技術対応
3.アニメーション・エフェクト・イベント等をスケジューリングできるカットシーンエディターの追加など。
開発時の動作環境
Requirement | Specifications |
---|---|
Hard drive space | Direct3D10 以降をサポートするグラフィックボード |
Supported platform | Android、iOS、Windows Desktop、Xbox One |
IDE for writing code | http://xenko.com |
CPU | x64 |
GPU | DirectX 10+ compatible GPU |
RAM | 4GB (minimum), 8GB (recommended) |
Platform | Requirements |
Android | Xamarin license* |
iOS | Mac computer, Xamarin license* |
※ *Visual Studio をお使いの場合、XamarinのライセンスはVisual Studioのライセンスに包含されています。