コーエーテクモゲームスより発売中のPS4/PS Vita用ソフト「BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣」。主人公の白井日菜子を演じる高田憂希さんに、作品への想いを伺った。

これまでにもさまざまな角度で紹介してきた「BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣(以下、BLUE REFLECTION)」だが、その中で欠かせない要素のひとつとして挙げられるのが、物語の中心にいる主人公・白井日菜子の存在だろう。

今回は、日菜子を演じる声優の高田憂希さんにインタビューを実施。日菜子に関する話はもちろんのこと、作品の内容にも踏み込むかたちでさまざまな質問に答えてもらった。

――「BLUE REFLECTION」に対する第一印象をお聞かせください。

高田さん:最初はいろいろなキャラクターの資料を見せていました。オーディションでは喜怒哀楽が表現されたセリフが多かったので、岸田メルさんが描いたリアルな女子高生を和気あいあいと演じる感じではなく、物語性のある作品なんだろうなというのを感じていました。

――日菜子については、当初どういう印象を持たれましたか?

高田さん:日菜子ちゃんに対する最初の情報というと、オーディションでもらった原稿になると思うのですが、そのセリフがどれも悩んでいる様子のものばかりで。バレエをやりたいという気持ちが出ているようなセリフも多かったので、すごく芯のある強い子なんだろうなというのは印象に残りました。

――ゲームで描かれる物語の全体像や日菜子というキャラクターについては、その後に見えてきたような感覚でしょうか。

高田さん:そうですね。日菜子を演じることが決まってから台本をいただいて、ほかのキャラクターたちがどんな子なのかも含めて、「こういうストーリーになっていくんだな」というのが見えてきました。一番最初に台本を読んだ時は泣きましたね(笑)。

日菜子については私がオーディションを受けた時から、すごくバレエが好きでプロのバレエダンサーになることが夢の女の子という印象があったので、その分、怪我をしてバレエができない状態からのスタートというのが結構苦しかったです。そのまま読み進めていくうちに、いろんなキャラクターたちとの関係性、夕月や来夢との出会いなどを経て、日菜子が成長していくというところが見えたのは印象深かったです。

――今回のボイス収録はどのような形式で進めていったのでしょうか?

高田さん:ゲームのボイスって、いろんな収録の仕方があると思うのですが、今回はすごくありがたいことに、最初のところから最後まで、ゲームの進み方と同じように収録させてもらいました。日菜子が人見知りMAXなところから、人との関わりを経て成長した姿までを順々に追うことができたので、日菜子を演じながら一緒に成長していけたような感じでした。

――収録を進めていく中で、高田さん自身は日菜子に対してどういう気持ちを抱きましたか?

高田さん:最初は暗い感情を抱えたまま孤立しているような雰囲気を出していたので、辛いだろうなという気持ちはありました。そこからいろんな人と触れ合うことで心が開いていっている日菜子ちゃんを演じながら、台本のセリフを読みながら感じていったのがすごく印象深くて。

その上で、一番最初に感じた芯の強い、本当にすごい子だなという気持ちは変わらないですね。ストイックな子なんだというのを演じれば演じるほどに感じます。それと、人と触れ合うことで見えてくる日菜子らしさは可愛いなと思いました。結構女の子なんだなと。

――ゲームをプレイしていると、世間ズレしているところもあるなと思いました。

高田さん:確かに、ちょっと浮世離れしているところはあって(笑)。それが段々周りと馴染んでいく感覚というのは、演じながら感じたところではあります。物語の最初と最後では、持っている雰囲気はガラリと変わっていると思います。

――“バレエ”というキーワードも日菜子を語る上では欠かせないと思いますが、高田さん自身が大きなウェイトを占めている趣味や物事などはありますか?

高田さん:自分も演技に対してはすごく大きなウェイトを占めているなと感じていて、そういう意味では日菜子ちゃんと結構似ていると思うところがあります。私も演技を通じないで、誰かと何かで関わろうとした時にどうしようかなと思ったり、考えたりしちゃうので。例えば、自分から演技がなくなったり、自分の声が出なくなったりと、今やれていることができなくなった時に「無理だな…」と思うぐらいに演技することがすごく好きです。

音楽を聴いたり、ライブに行ったりするのも私の趣味ではあるのですが、それも結果的には演技の中に入ってくるものという目で見ているところがあって。単純に趣味と呼べるものはないのかなと思います。

――それはもう、演技自体が高田さんにとってのパーソナルな要素として入っているのかもしれませんね。

高田さん:音楽のライブ自体もやっていることは違いますが、歌声とパフォーマンスで見せているという意味では、自分の中の演技と共通するものがあると感じるので、好んで見てしまいますね。今の自分のお仕事に全く関係ないものは無くて、結局は何かと繋がっているなと。

――日菜子を含めて15人の個性的な女の子が登場しますが、お友達になりたい子はいますか?

高田さん:それぞれに個性的ではあるものの、(現実に)いそうだなという子がすごく多くて。そういう意味では全員と会ってみたいし、話してみたいと思う子ばかりです。その中で友達となると…、森川更紗ちゃんかなあ。もしかしたら私が日菜子ちゃんを通じて更紗ちゃんを見ているからかもしれないですが、すごくいい子じゃないですか。

バレエダンサーとしてお互いに切磋琢磨し合える仲ですし、ライバルがダメな状況になった時に、中にはライバルが減ったと喜ぶ人もいるんじゃないかと思うんですけど、更紗ちゃんは「なんであなたがいないの!?」みたいな感じになっているのが、すごく素直で素敵な人だなと思います。あと普段の対応を見ていると、お姉ちゃんっぽい感じでツッコんでくれそうですよね。

――他人に対して分け隔てない感じですよね。

高田さん:裏表が全くなさそうな子でいいなと思います。

――また、女性的な目線で異性に人気の高そうだと思う子はいますか?

高田さん:芳村梨佳ちゃんは男性が好きそうだなと思いました。梨佳ちゃんは面倒見が良くて、すごく普通なことを気にしているけど、実際には全然普通でもないので、結構惹かれるところがあるんじゃないかなと思いました。

――実は編集部内で気になる女の子について語る座談会をやったのですが…。

高田さん:それは気になりますね(笑)。(梨佳ちゃんは)入っていましたか?

――梨佳はいなかったですね。

高田さん:私が個人的に好きなのは更紗ちゃんや斎木有理ちゃん、蜷川麻央ちゃんとかなんですけど…。男性はやっぱり癒しがほしいのかなと(笑)。

――女性の方が好きな女性像って凛としている人の印象ですね。

高田さん:女性ながらにカッコいい人に惹かれてしまいますね。

――公式サイト上では、人気投票企画もやられていますよね(3月24日から4月2日まで実施、結果は日菜子が1位に)。

高田さん:一言言っておきますけど、日菜子は男性的な目線のキャラクターだと思っていて、結構カッコいいところもあるので、主人公っぽくない主人公という感じがするんです。物語を見るための子で、それがすごく貴重になっていると思うので、だから日菜子は人気無くてもいいんです!(編注:インタビューの実施は3月下旬で、まだ投票結果は発表されていない)

――(笑)。いやいや、人気あると思いますよ。

高田さん:本当ですか? そうだとしたら嬉しいです(笑)。

――本作ではキャラクターデザイン・監修として携わっている岸田メルさんの存在も大きいと思いますが、高田さんから見てそのポイントになるのはどこだと思いますか?

高田さん:言われている通り、メルさんがいないとできなかったゲームだと思います。イラストだけでなく、細かいシチュエーションなどについても、監修として入っているメルさんの要素が大きいんだろうなと。

私としては、メルさんの透明感あふれるイラストと、シリーズ構成として参加されている時雨沢恵一さん、五十嵐雄策さん、夏海公司さんにより、繊細に描かれている物語が素敵だなと思います。細部にまでこだわって物語を進めてくださっているので、ストーリーがポイントになってくると思います。

プレミアムボックス、スペシャルコレクションボックスに付属する小冊子「電撃星ノ宮文庫」では、お三方がそれぞれのお話を書かれているのですが、キャラクターの持っている心情を描くのが本当に上手で、キャラクターのことをすごく綿密に考えられているのが読んでいて伝わってきました。

――プロモーションとしてイベントやテレビ番組に出演されていましたが、そうした経験はいかがでしたか?

高田さん:まずはタイトルを見てくださる方が増えればいいなという気持ちが強かったです。また、声優同士でイベントに出演することはあっても、メルさんのような実際に作られている方と一緒にイベントに出ることはあまりないので、直接お会いして、お話を聞く機会があったのは個人的には嬉しかったです。

実際にお会いすると、本当にみなさんが「BLUE REFLECTION」を愛していて、このゲームを1人でも多くの方に遊んでほしいと思っているのをすごく感じられたので、みんなで作ってきたものだったんだなというのを改めて実感できる場所でもありました。

――今回は本当にいろんな方が参加されていますが、その中で高田さん自身も公式サイト上でプレイした感想などをコラム形式で書かれていましたね。文章で伝えるというのはいかがでしたか?

高田さん:文字を書くというのは好きなので、コラムを書きませんか、とお声がけをいただいた時に「やってみたい!」と思いましたし、すごく楽しかったですね。プロではないので、ゲームのシステムについては細かくは書けていないかもしれませんが、私なりにコラムを読んでくださった方が少しでも「BLUE REFLECTION」を良いなと思ってもらえるように頑張りました。

最初は400字ぐらいで大丈夫というお話だったのですが、スマートフォンで書いている内に楽しくなってきて、気がついたら収まらなくなって。オーバーしてしまって大丈夫かなと思いつつ送ったら、そのまま出してもらえたのでこのぐらい書いてもOKなんだと(笑)。書きたいことが書けましたし、ゲームの写真も見せたりすることができて、本当に楽しかったですね。

――実際にプレイしてみた感想はいかがでしたか?

高田さん:日常ではリアルな女子高生を描いているのに対して、異世界(コモン)に入ってからのバトルのシーンは迫力があって。変身するシーンを見て、これはファンタジーでもあったんだなというのを改めて思いましたし、コモンの景色は色彩の感じもすごく綺麗でした。

コマンドでのバトルもボタンを押すだけでできるのかなと思ったら、意外とちゃんと考えないとすぐ負けるぐらいの戦略が必要なゲームなんだと感じました。そういう意味では、ゲームの好きな方々にも楽しんでもらえるゲームシステムになっていると感じましたので、どちらも楽しめると思います。

――本作では高校での日常生活も描いていますが、自身の学生生活と照らし合わせてみて、どのように感じましたか?

高田さん:私は共学だったのですが、「BLUE REFLECTION」の女子高はとっても綺麗で、素敵な世界ですよね。ある意味ゲームらしいというか、男の人たちの夢を詰めた感じの学校だなと思いました。

――私は男子高に通っていたので、ゲーム内の雰囲気を見るとイメージしちゃいますね。

高田さん:なるほど、なるほど。こうしてまた被害者が増えていくと(笑)。二次元だからこそ夢が詰まっている部分がありますし、リアルな物語とのコンストラストも含めて楽しんでもらえればと思います。

――高田さんが考える日菜子の魅力はどこですか?

高田さん:人間らしいところですね。それぞれのキャラクターがとても個性的な中で、日菜子は等身大の女子高生っぽいなという考え方を持っていて、それがリアルな生活と照らし合わせるのにわかりやすい子という感じがします。自分の気持ちに対してすごく素直なので、時々日菜子の言葉が刺さる人もいると思うんですよ。

――大人になるとなかなか口にできない正論をズバッと言ってきますよね。

高田さん:そして、人と関わって成長していく姿が日菜子は一番魅力的だし、素敵だなと思います。こんな柔らかいことを言うようになったんだなと思いつつ、お父さんお母さんの目線で見ると娘が大きくなっているような感覚があると思います。本当に日菜子は可愛いですよ(笑)。

――最後に、ゲームをプレイする方に感じてもらいたい、「BLUE REFLECTION」のアピールポイントをお聞かせください。

高田さん:このゲームの捉え方って人それぞれだと思います。イラストを見て素敵だなと思って楽しんでもらうのもいいと思いますし、可愛い女の子たちがいるので一人ひとりと仲良くなっていくのでもいいですが、私はストーリーが本当に好きです。ゲームをプレイしていると、時に一緒に苦しくなってしまったりすることもあるかもしれませんが、決して諦めることなく、バレエをもう一度踊りたいという日菜子の願いがどうなるかをぜひ見届けてもらえたら嬉しいなと思います。

――ありがとうございました。

今回のインタビューでは、終了後の雑談からも本作への思い入れが随所に見えるなど、すでに掲載中の開発者インタビューも含めて、関わるスタッフ・キャストの愛情が詰まったゲームになっていることが改めて感じられた。プレイしている人は言わずもがなだが、まずはゲームの持つ独特の世界観に浸ってもらえればと思う。

BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣

コーエーテクモゲームス

PS4ダウンロード

  • 発売日:2017年3月30日
  • 15歳以上対象

BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣

コーエーテクモゲームス

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2017年3月30日
  • 15歳以上対象

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(C)2017 コーエーテクモゲームス All rights reserved.

※画面は開発中のものです。

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この記事のゲーム情報

機種
PS4PSVitaPC
プラットフォーム
パッケージダウンロード
OS
会社
コーエーテクモゲームス
ジャンル
RPG
テーマ
学園
クリエイター
岸田メル時雨沢恵一五十嵐雄策夏海公司
公式サイト
公式サイト
  • プリコネR特集
  • 「黎の軌跡(くろのきせき)」特設サイト
  • セール情報

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