一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会およびCEDEC運営委員会は、現在開催中の「CEDEC 2017」について、各部門の最優秀賞を発表した。

日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス 2017」において開催する「CEDEC AWARDS 2017」の各技術部門の最優秀賞が決定し、本日31日、CEDEC 2017会場のパシフィコ横浜において発表・授賞式が行われました。

最優秀賞は、「エンジニアリング」「ビジュアル・アーツ」「ゲームデザイン」「サウンド」の各部門の優秀賞を対象に、CEDEC 2017受講申込者、講演者の投票により、下記のとおり決定しました。

また、過日発表した「特別賞」受賞の「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親、坂口博信(さかぐちひろのぶ)氏、「著述賞」受賞の「マヤ道!!THE ROAD OF MAYA」の著者であるフリーランスCGデザイナーのEske Yoshinob(えすけよしのぶ)氏にもトロフィーが授与されました。(受賞者の詳細はCEDEC公式サイトをご覧ください。http://cedec.cesa.or.jp/2017/event/awards_prize.html)

CEDEC 2017 テーマ:Breakthrough to Excellence!
会期:2017年8月30日~9月1日
会場:パシフィコ横浜(横浜市・みなとみらい)

CEDEC AWARDS 2017 最優秀賞

エンジニアリング部門

対象技術

VR 技術の普及に貢献

受賞者

「PS VR」開発チーム(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)

授賞理由

低価格かつ高性能なハードウェアを提供しただけでなく、SDKの整備や高フレームレートを維持する低レベルの最適化など、VR コンテンツ制作を後押しし、VR 技術の普及を推進した点を評価。

ビジュアル・アーツ部門】

対象技術

国産オープンワールドの雛形の提示

受賞者

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チーム(任天堂)

授賞理由

「広大且つ自由度の高い空間を確保しながらゼルダらしさを失わずに破綻のない強固なワークフロー」「ゲーム的な表現を自然なものとして受け止められるユーザビリティに富んだビジュアルデザインの提示」など、国産オープンワールドとして世界的な評価の獲得と一つの雛形を提示した。

ゲームデザイン部門

対象技術

「マテリアル」と「フィジックス」で次世代のゲームデザイン・レベルデザインを実現

受賞者

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チーム(任天堂)

授賞理由

ゲームデザイン・レベルデザインに、「マテリアル」「フィジックス」という2つの新規要素を組み込み、オープンワールドでこれまでにない自由度とおもしろさを実現した。

サウンド部門

対象技術

世界観を表現するインタラクティブな音楽演出と、音楽作品としての商業的な成功の両立

受賞者

「NieR:Automata」サウンド開発チーム(プロデュース:スクウェア・エニックス 楽曲制作:MONACA 開発:プラチナゲームズ)

授賞理由

ゲームの世界観とリンクする楽曲群はボーカルやPSG 音源など個性的で印象に残るインタラクティブ演出を実現。またオリジナルサウンドトラックは単体の音楽作品としも成果を上げている。ゲーム内外双方で満足度の高い音楽プロデュースを評価。

特別賞

受賞者

坂口博信(さかぐちひろのぶ)氏

授賞理由

「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親である坂口氏は、同シリーズを世界的なRPGタイトルとして育て上げるなど、豊かなクリエイティブ表現と高い物語性を持った作品を数多く生み出してきた。そのキャリアを通じて世界中のプレイヤーを魅了し続けてきた事から、海外での評価も高く、日本を代表するクリエイターの一人であるとともに、今もなお精力的に活動をされ、業界に新風を吹き込む存在である。

略歴

世界で1億本以上を売り上げ、今もなお絶大な人気を誇るRPGの金字塔「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親。ゲームデザインスタジオ「ミストウォーカー」を立ち上げ以降「ブルードラゴン」「ロストオデッセイ」「ラストストーリー」「テラバトル」などのゲームをリリース。「ヒゲ」の愛称でゲームファンから人気を博し、常に新作を渇望される存在である。日本国外での評価も高く、2000年にこれまでの功績が認められ、The Academy of Interactive Arts and Sciencesより「Hall of Fame Award」(殿堂入り)を受賞、2015年にGDCにて生涯功労賞を受賞。

著述賞

受賞

「マヤ道!!THE ROAD OF MAYA」

著者

Eske Yoshinob(えすけ よしのぶ)氏

発行

ボーンデジタル

授賞理由

本書は、本格的な技術書でありながら、漫画という手法を取ることで、難解な印象を与えずに親しみ易くするとともに、なかなか理解しづらいMayaの中核を分かり易く説明している。読者の裾野を広げるとともに現場のプロが執筆する技術書の新しい形を提示した。

略歴

2001年から大阪のゲームプロダクションに勤務し、主にPS2向けのゲーム開発に従事。

2006年からSquareEnixのVisualWorksでリガー並びにツール開発としての参加を経て、フリーランスCGデザイナーになる。

現在は、ポケモンカードゲームやガンダムのカードゲームのイラストレーターをするかたわら、企業向けのリガー育成、パイプライン構築やツールの作成などを行っている。

※画面は開発中のものです。

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