セガ・インタラクティブが開発中のアーケード向けデジタルカードゲーム「千閃戦記(せんせんせんき)」。メディア向けの先行体験会が行われたので、そのプレイレポートをお届けする。
「千閃戦記」は、プレイヤーは4人のキャラクターを従えたクロノス(指揮官)となり、各キャラクター毎に編成したカード(デッキ)を駆使して敵のキャラクターを退けつつ、相手クロノスを撃破することを目的とした対戦型デジタルカードゲームだ。
カードゲームと言うと、同社がサービスを行う「コード・オブ・ジョーカー」のように、各プレイヤーがターン毎に行動を決定するシステムを想像するだろう。しかし本作では、「デュアルターンシステム」と呼ばれる、双方のプレイヤーがリアルタイムに行動を行う独自のゲームデザインが取り入れられている。
そのためバトルは非常にテンポが良く、一刻のうちに相手の数手先を読む緊張感と、1人でもほかのキャラクターとのシナジーを考えた高い戦略性が楽しめる。もう少し噛み砕いて表現するならば、トランプの「スピード」のようなプレイフィールと、「将棋」や「チェス」のような奥深さが特徴のゲームになっている。
ここでは、実機での対戦ムービーを交えつつ、本作の特徴的なシステムやその魅力を紹介していく。
クロノス、キャラクター、そしてカードが持つ役割
まずは、基本的なルールを説明していこう。まず対戦する前に、プレイヤーは【ファイター】【ハンター】【ソーサラー】【クレリック】【ナイト】【ウィッチ】の6キャラクターの中から4キャラクターを選択してパーティを編成する。なお、パーティはすべて同じキャラクターで統一することも可能だ。
※例)ファイター×4や、ナイト×4、あるいはハンター×2+クレリック+2なども可能。
パーティを決定した後は、各キャラクターが持つカードを編成する。各キャラクターが持てるカードは12枚×4となるので、プレイヤーは計48枚のデッキを駆使して戦うことになる。
ここまで設定したら、いよいよ対戦だ。各プレイヤーは、対戦前にカードの交換を行うことができる。初期状態では1キャラクター2枚のカードを所持しているので、プレイヤーは8枚のカードの中から好きな枚数を選んでデッキから新しいカードを引き直せる。TCGに明るい人ならば、“マリガン”と呼んだ方がピンとくるかもしれない。
続いて“エウレカ”を決める。これは1ゲームに1度だけプレイヤーが使用可能な強力な魔法で、クロノス(プレイヤー)のHPを即座に回復させたり、場にいる味方キャラクターの攻撃力や防御力を上昇させる単純で強力なものから、一定時間相手キャラクターの進行を妨げるような少々トリッキーなものまで、さまざまな効果を選べる。
フィールドには、自陣と敵陣のほかに、両陣を結ぶ4つのレーンがある。ここにキャラクターを召喚(エントリーと呼ぶ)し、敵陣まで進攻させることで相手のクロノスにキャラクターが装備しているカードの攻撃力分のダメージが与えられる。
ここで重要なのがカードの種類と、それぞれが持つ効果だ。カードには【装備カード】【魔法カード】【アイテムカード】の3種類があり、それぞれ使用するのに必要なコスト(SP)が設けられている。
装備カードにはSPのほかに攻撃力・防御力、そしてカウント値がある。カウント値とは、敵陣に到達するまでのカウント数を示している。
本作では、4秒1カウントとしてゲームが進行していき、カウントが1進む毎にエントリーしたキャラクターはレーンを1つ進んでいく。つまり、カウント値が小さければ小さいほど、敵陣に近いところから出撃できるというわけだ。
なお、キャラクターは敵陣に到達してクロノスにダメージを与えると、一度手札に戻る。しかし、装備カードは防御力が0になって破壊されるまで、SP消費なく何度でも出撃させることができる。
アイテムカードは、SPを消費することで即時発動する。レーン上のキャラクターの攻撃力や防御力を上下させるようなサポート効果が多いため、使いやすく強力に感じるものも多いだろう。
魔法カードにも装備カードのようなカウント値が設けられているが、こちらは魔法が発動するまでのカウントを示している。注意すべき点は、
- 魔法カードはSPを消費しても即時効果が発動しない。
- いずれかのレーンが空いてないと使用できない。
の2点。アイテムカードよりも使い辛くはあるものの、その分対象が味方や敵全体だったりと、強力かつ広範囲なものが多い。いずれにしろ、使いこなすには敵味方それぞれの動きをしっかりと把握することが重要なカードだ。
※魔法カードやアイテムカードにある攻撃力・防御力を弱体化させる効果は、数値が1未満にはならないのであらかじめ注意しておこう。
各種カードの効果を踏まえた上で、改めて押さえておきたいのが、すべてのキャラクターが敵クロノスを攻撃できるわけではないということ。敵クロノスを攻撃できるのは、あくまで装備カードをエントリーさせたキャラクターと、一部の魔法・アイテムカードのみ。パーティは4キャラクター構成だが、デッキに装備カードを入れていなければエントリーできるキャラクターの数は減少する。
手札というリソースの削り合いが肝になるカードゲームの要素と、レーンという概念からMOBAのようなキャラクターの運用方法が上手く絡み合ったシステムと言えるだろう。操作方法そのものはシンプルかつ直感的に行えるシステムに落とし込まれているが、各種カードを切るタイミングやレーンの状況把握など、一瞬一瞬で考えることは非常に多く、奥深いゲームデザインになっていた。
勝利を掴むためのTips
ここからは、実際に対戦してみた上で感じたことや、注意すべきカードなどを紹介していく。記事下部に詳細を記載するが、今週末の1月26日からロケテストも開催されるので、ぜひ参考にしてみてほしい。
さまざまなゲーム内用語から、“時間”が非常に重要になっていることは先述した内容からも察してもらえるだろう。この時間という要素はゲームシステムにも取り入れられており、カウントが一定数進む毎にゲーム内の時刻も朝→昼→夕→夜と変移していく。時刻による変化は、ただ背景が変わるだけでなく、使用できるSPの最大値が増加していくほか、カードによっては特定の時刻のみ特殊な効果を発揮するものもある。
なので、敵にそれらをカードを使わせる前に勝負を決めにいくか、あるいは序盤は敵の攻撃を凌ぐことに徹しつつ、逆に自分が後半になってからそれらのカードを駆使して反撃に出るか、プレイスタイルに合わせてパーティの編成とカードの切り方を考えていくことも重要だ。
現段階では、各キャラクター共に“夜の刻”に強力な効果を発揮するものが多いが、今後朝や昼の刻のみ特殊な効果を発揮するカードも登場するかもしれない。そうなれば、TCGでいうアグロ型やミッドレンジ型といったデッキタイプも登場してきそうだ。
今回の先行プレイで特に筆者が使いやすく強力に感じたキャラクターが、ファイターとソーサラーだ。
ファイターは攻撃力が高く防御力が低い装備カードが多く、分かりやすく言えば“脳筋”タイプのキャラクターである。ただの装備カードであれば防御力の低さ故、足が速くコストも安いハンターで対処しやすい。しかし、ファイターが持つ装備カードの多くは、【貫通】という特殊な効果を持っている。
これは、戦闘で相手キャラクターの装備を破壊した時、自身の攻撃力と相手の防御力の余剰分のダメージを敵クロノスに与えるというもの。つまり、8/2(攻/守)の装備カードを持ったファイターと2/1の装備を持ったハンターがバトルした場合、7ダメージを相手のクロノスに与えることができる。
これにクレリックのアイテムカードなどを合わせるのが非常に強力で、ノーダメージにすることはなかなかに難しく、最初のうちは対処に困るはず。ある程度のダメージを覚悟の上、防御力の高い装備カードが多いナイトや装備破壊が狙えるウィッチのカードなどで、被害を最小限に抑えることを考えたほうが良いだろう。
ソーサラーは、敵キャラクターのカウントを巻き戻したり、ランダムに装備を破壊したりと、少々トリッキーなカードが多く使える。ただ使用するだけでは悪あがきやゲームの遅延にしかならない可能性があるが、ゲームシステムを理解しているとかなり強力な使い方ができる。
例えば、相手のカウントを巻き戻すカード。本作では、レーンにエントリーさせたキャラクターは、基本的に装備カードを破壊されるか敵陣に到達するまで手札に戻らない上、消費したSPも装備が破壊されるまで返ってこない。
これを逆手に取り、自分はあえてほかのレーンにキャラクターをエントリーさせ、カウントを巻き戻すカードで相手のキャラクターを足止めすることで、SPに差を生み出すことができる。相手は装備カードを使用した後の少ないSPのまま数カウント過ごさなければならないので、こちらの攻撃を通しやすく、キャラクターを敵陣に送り届けられればそのまま防御に転じることも可能だ。
自身の思考とプレイングが勝敗に直結する「千閃戦記」。先述した通り、1月26日から1月28日までの期間、秋葉原セガ 秋葉原 2号館と3号館にてロケテストが開催される。さまざまな特典やTCGトッププレイヤーとしても有名な浅原晃さんをゲストに招いてのデモンストレーションも行われるので、興味がわいた人は足を運んでみよう。ほかのアーケードタイトルでは見られない、本作ならではのターミナル筐体での直接プレイも披露されるぞ。
なお、公式サイトではロケテストで使用可能な全カードのリストや、おすすめのデッキなどが公開されている。ロケテストに遊びに行こうと考えている人は、ぜひ一度目を通しておいてはいかがだろうか。
(C)SEGA
※画面は開発中のものです。
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