モバイルファクトリーは、開発に着手している「ブロックチェーン関連サービス」について、その概要と今後の見通しを明らかにした。
2018年1月19日付け決算短信等において開発着手を開示した「ブロックチェーン関連サービス」については、現在3つのフェーズに分けてリリースを準備しており、研究開発を進めている。
1. モバイル対応のブラウザ兼仮想通貨ウォレット「pochi -ポチ-(※仮称)」:2018年夏頃リリース予定。
2. アプリケーションプラットフォーム「uniqys -ユニキス-(※仮称)」:研究開発に着手。コンプライアンス充足に向け準備中。
3. 「uniqys -ユニキス-(※仮称)」上のゲーム:2と同時リリース予定。
ブロックチェーン関連サービスの開発に着手した当初は、同社が最も強みを持つ「ゲーム分野」での進出を構想していたそうだが、Ethereum(イーサリアム)に代表されるブロックチェーンプラットフォーム上に先行してリリースされている複数ゲームを研究した結果、以下のような課題があることがわかったという。
- 1回のトランザクション(取引)の手数料が高いこと(例:1アイテム購入につき数百円の手数料)
- スマートフォン等のモバイル環境での動作が想定されていないゲームが大半であること
- 開発環境の構築や独自言語の習得によるデベロッパー参入障壁が高いこと
そこで、同社が研究開発を進めているゲームでは、上記課題を可能な限りクリアした上で提供することがユーザーの満足につながると考え、ゲームだけでなくアプリケーションプラットフォームやモバイル対応のブラウザ兼仮想通貨ウォレットの研究開発にも着手することを決定したとのこと。
「ブロックチェーン関連サービス」今後の展開について
1. モバイル対応のブラウザ兼仮想通貨ウォレット「pochi -ポチ-(※仮称)」
フェーズ 1 として、モバイル環境に対応したブラウザ兼仮想通貨ウォレット「pochi -ポチ-」の提供を予定しています。2018年夏頃のリリースを予定してします。「pochi -ポチ-」によって、ユーザー様がより使いやすい環境での仮想通貨管理が可能となります。
仮想通貨取引は世界で急拡大しており、金融庁によれば、2018年3月末時点のグローバルのイーサリアムのウォレット数は 3200万を超えています(※2018年4月10日付 金融庁「「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第1回)」議事次第より)。
利便性の高いブラウザ兼仮想通貨ウォレット「pochi -ポチ-」により、当社と仮想通貨利用者とのタッチポイントを増やすことができ、今後のさらなる拡大が予想される仮想通貨経済において、基幹的なポジションを狙える可能性があります。
2. アプリケーションプラットフォーム「uniqys -ユニキス-(※仮称)」
その後、フェーズ2としてアプリケーションプラットフォーム「uniqys -ユニキス-」のリリースを目指し、現在、研究開発に着手しています。「uniqys -ユニキス-」では、「pochi -ポチ-」を用いてユーザー様が容易にアプリケーションをご利用できます。
また、アプリデベロッパー(開発者)様にとっては、当社が考える課題(※1 参照)をクリアしたプラットフォームが構築されることになり、よりユーザー満足度の高い環境でのサービス提供が可能となります。
「uniqys -ユニキス-」については、リリースの見通しが立ち次第、改めてお知らせします。
3. 「uniqys -ユニキス-(※仮称)」上のゲーム
フェーズ3として、「uniqys -ユニキス-」のリリースと同時に当社自身がアプリデベロッパーとしてゲームを提供する準備を進めています。当社がこれまで培ってきたゲーム開発の経験やノウハウを反映させ、新しいプレイ体験となるようなゲームを構想しています。
また、今後においては、ゲームだけでなく様々なアプリケーションの提供も想定しています。
将来の展望について
上記各フェーズの実現により、これまでの中央集権的なプラットフォームとは異なった、分散型(非中央集権的)エコシステムの構築を目指しています。エンターテイメント分野はもちろんのこと、社会の様々な場所で利用されることが期待されるブロックチェーン技術を最大限に活用した新しい経済を生み出したいと考えています。
コンプライアンス充足について
プロジェクトの進行に当たっては、法的な要請の充足や会計・税務の基準等の明確化が必要であることは言うまでもなく、それぞれ各専門家とともに進めております。必要に応じて監督官庁とも協議を進めております。