2018年4月27日より、バンダイナムコアミューズメントが運営するVRエンターテインメント施設「VR ZONE SHINJUKU」にて、新たなVRアクティビティ「ドラゴンクエストVR」の稼働が開始される。26日にメディア向けの特別体験会が開催され、いち早くプレイすることができたので気になる内容をお届けしよう。

「ドラゴンクエストVR」は20m×12mの専用アリーナでプレイするフィールドVRアクティビティだ。

体験者は「戦士」2人、「僧侶」、「魔法使い」の4人でパーティを組み、大魔王ゾーマ討伐を目指して「ドラゴンクエスト」の世界に旅立つことになる。ちなみに、筆者が参加した回は体験者が3人だったため、「戦士」、「僧侶」、「魔法使い」それぞれ一人ずつの3人パーティで参加。筆者は魔法使いでプレイすることとなった。

プレイの前に、まずは所定の用紙にそれぞれの職業、プレイヤーネーム、身長、性別、利き手などを記入する。身長と性別はVR空間内でのプレイヤーの外見を決定するもので、たとえば身長の欄に120センチと記入した場合、VR空間内のキャラクターも子供のようなサイズになるとのこと。性別も同様で、もちろん男性が女性、女性が男性のキャラでプレイすることも可能になっている。

プレイの前に必要事項を用紙に書き込む。性別や言語の設定は自由だが、身長は実際の数値を記入しなければならない。

続いて、スタッフによるブリーフィングが開始。各職業の操作の仕方や基本的なルール、注意事項などが説明される。けっこう時間に余裕があるので、分からないことや確認したいことがあれば遠慮せず聞いておくことをおすすめする。

ブリーフィングが終わるといよいよ冒険が行われるアリーナへ。体験者はバックパックPCを背負い、ヘッドマウントディスプレイとヘッドホンを装着。さらに、戦士は剣と盾のコントローラー、魔法使いと僧侶は杖と魔法選択用のコントローラーを両手に装備して冒険に旅立つことになる。

装着してみた感覚だが、さすがにバックパックは少しズシっとしているものの、それほど重いというわけではなく、プレイ中もあまり気にはならなかった。あくまで私見だが、これぐらいなら子供でもさほど違和感なく楽しめるのではないだろうか。

装着するとこのような感じになる。ヘッドホンには無線が内蔵されていて、プレイヤー同士会話することも可能だ。

気になる操作方法だが、戦士はいたってシンプルで、剣を振ってモンスターを攻撃し、盾で相手の攻撃を防ぐ。魔法使いと僧侶の操作も割と簡単で、片手を上げると使用できる魔法の種類が眼前に浮かび上がる。この中から使用したい魔法を杖で選択すると、その魔法を発動できるようになるという仕組みだ。

ちなみに、魔法使いは炎魔法の「メラ」と氷魔法の「ヒャド」、戦士の攻撃力をアップする「バイキルト」が使用可能。僧侶の使用魔法は回復用の「ホイミ」、蘇生用の「ザオリク」、攻撃用の「バギ」で回復と攻撃の両方を担うことになる。

バックパックPCとヘッドセット。 戦士用の盾と剣のコントローラー。
魔法使い、僧侶用のコントローラー。

準備が完了したら、いよいよ冒険開始。王様からゾーマ討伐の命を受け、オリジナルキャラクター「ホミリー」の案内でフィールドへと向かうことになる。冒険の流れはシンプルで、次々に現れる敵モンスターを倒していき、最後に現れるゾーマを撃破すればクリアだ。

プレイ時の自身の姿は透けて見えないのだが、開発を手がけた「Project i Can」の田宮幸春氏によると、自分が動かしているという意識があるもの以外は、消してもそんなに実在感が削がれないのだという。そのため、本作ではそこは簡略化して、その分他のキャラクターをちゃんと表示するようにしたとのことだ。

眼前に広がる「ドラクエ」の世界とおなじみのモンスターたちの登場に、思わずテンションが上がること間違いなしだ。

というわけで、さっそくスライムやドラキーらとの戦闘がスタート。ピョンピョン跳ね回るスライムや空中にフワフワ浮かぶドラキーは非常にかわいらしく、思わずじっくり見たくなるところだが、本作の戦闘は敵の攻撃を2回受けたら死んでしまうため、のんびりしている余裕はない。「ガンガンいこうぜ」の気持ちで、敵をどんどんやっつけていこう。

魔法は敵のいる方向に向かって杖を振ると発動。ある程度方向があっていれば命中するので、多少アバウトでもポンポン当てることができる。さらに、魔法には「タメ」の要素があって、選択してから発動するまで時間をかければ、より強力な魔法を発動することが可能だ。タメていると杖が振動して、攻撃力が上がっているのを体感できるので、筆者は心の中で「食らえ、メラゾーマ!」「いけ、マヒャド!」などと思いながら魔法を使いまくっていた。

MPの概念はないので僧侶、魔法使いのどちらも魔法は使い放題となっている。

戦闘では戦士が前衛になって、後方から魔法使いと僧侶が援護するのが基本。ただ、敵はパーティの背後から出現することもあるため、前方だけに気を取られていると命取りになる。後方にも気を配るなど周囲を見ながらプレイすることが求められるのだ。

敵の攻撃を2回受けて死んでしまったら、僧侶の「ザオリク」で蘇生してもらうといい。ただし、僧侶が倒されてしまったら回復や蘇生の手段がなくなって大ピンチとなる。つまり、「僧侶」は絶対に倒されてはならない重要キャラクターなのだ。このことを筆者らは後で痛感することになる。

「Project i Can」の小山順一朗氏によると、剣のコントローラーは技術検証の段階では重量が3キロもあり、これを現在の重量である700グラムに抑えるのはかなり大変だったとのこと。

最初に出現する敵をすべて倒すとキャラクターがレベルアップし、「ルーラ」で次の地点に移動する。この「ルーラ」での移動は空中にフッと浮かぶような演出になっていて、思わず「おおっ」「うわっ?」と驚くことだろう。このような戦闘以外の演出も本作の見どころのひとつになっている。

次のエリアではさまようヨロイ、キメラ、ゴーレムなどが出現。特にゴーレムは巨大で迫力満点。思わず腰が引けてしまったが、どうにかすべて倒すことができた。この頃になると戦闘にもある程度慣れて、気分はもうすっかり魔法使いである。

そして、いよいよ「旅の扉」からゾーマの城へワープ。大魔王ゾーマと対峙することとなったのだが、筆者のパーティは戦士に続いて、僧侶が死んでしまうというアクシデントが発生。筆者がひとりでゾーマと戦うという最悪の展開になってしまった。なんとか魔法で反撃を試みたのだが、回復役がいなければどうにもならず、あえなく筆者もやられてしまいパーティは全滅。「死んでしまうとは何事だ!」と王様に叱られるハメになった。ちなみに、今回のプレス向け体験会は難易度がかなり低めになっていて、全滅したのは筆者たちが初めてだったとのことだ。

このように情けないプレイを見せてしまったわけだが、自分のようなヘッポコでもクリアするにはどうすればよいか。「Project i Can」の小山順一朗氏と田宮幸春氏、プロデューサーの濱野孝正氏に注意すべきポイントを聞いておいたので、ぜひプレイする際の参考にしてほしい。

とにかく僧侶を守れ!

僧侶を倒されないよう戦士が前に出て、盾で敵の攻撃をしっかりブロックすることが大事。戦士が防御に手が回らないときは左右に動いて敵の攻撃をかわすなど、僧侶役は回避にも気を配るようにしよう。

僧侶自身もちゃんと回復

僧侶は自分に「ホイミ」をかけることも可能になっている。敵の攻撃を受けて瀕死の状態になったら、すぐに回復しておこう。

コミュニケーションが重要

「前に来て守って」「こっちの敵を倒して」と指示を出すなど、互いの状況を伝えることも重要とのこと。言われてみれば筆者たちのパーティはほとんど会話がなく、それぞれが黙々とプレイしていた。チームワークと積極的なコミュニケーションが打倒ゾーマのポイントと言えそうだ。

左から)小山順一朗氏、濱野孝正氏、田宮幸春氏
小山氏いわく僧侶はパーティの司令塔というべき存在とのことだ。

最後にプレイしてみての感想だが、やはり実際に体を動かすVRは恐ろしく没入感が高く、心地よい「冒険したぞ」感を味わうことができた。ちなみに、魔法使いは剣や盾を振り回す戦士ほど体力的にキツくはなく、僧侶ほど責任重大でもないので、意外と気軽にプレイできるのではないか。「あまり自信がない」「味方の足を引っ張りそう」という人にはオススメの職業と言えるだろう。

あえて欲を言えば、もう少し魔法などのバリエーションが欲しかったが、小山氏らによると戦士の剣技の種類を増やす、ダンジョンを実装する、ラーミアに乗るなど、まだまだやりたいことはいっぱいあるとのこと。次の展開があるかもしれないので、そちらにも大いに期待したいところだ。

5月までの予約はすでに完売となっているが、本作は6月以降も稼働予定。稼働が安定したら予約数の枠も広げていきたいとのことなので、この機会にぜひプレイしてみてほしい。

左上からコラボフーズの「ドラキーのレアチーズケーキ」「スライムドリンク」「メタルスライムの包み焼きハンバーグ」「ホミリーのオムライス」。いずれも「VR ZONE SHINJUKU」にて4月27日より販売開始。

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