セガ・インタラクティブが開発中のアミューズメント施設向け新作タイトル「クロノレガリア」。本日7月20日より、セガ秋葉原3号館にてプレロケテストが開始された本作のプレイレポートをお届けする。
一瞬の判断が成否を分ける!
本作では、プレイヤーは「時の力」を受け継ぐ神、“クロノス”となって別の世界から侵攻してくるほかのクロノスたちと戦っていくことになる。
プレイヤーは【ファイター】【ハンター】【クレリック】【ウィッチ】【ナイト】【ソーサラー】という6ユニットの中から4人を選んでパーティを編成し、各ユニットにセットしたさまざまな効果を持つカードを駆使して敵クロノスの撃破を目指していく。
ここでは要点を解説しつつ、大まかなゲームの流れを紹介していこう。
戦略を組み立てるパーティ編成
まずは、カードの種類について紹介していく。本作には、四角アイコンと剣マークが特徴の武器カード、円形アイコンと古文書マークが特徴の魔法カード、六角形アイコンと小瓶マークが特徴の道具カードの全3種類がある。
武器カードは、ユニットを出陣させるための基本的かつ重要なカードだ。武器カードを持ったユニットを5つあるレーンのいずれかに出陣させ、敵の陣地まで送り込むことで初めて敵クロノスにダメージを与えられる。武器カードには、使用するためのMP(コスト)と攻撃力、そして移動カウントが記載されている。
勘違いしやすいが、ユニット自体に攻撃力というステータスの設定はなく、武器カードの攻撃力がそのままユニットの攻撃力になるので注意しておこう。
魔法カードは、MPと共に効果が発動するまでの詠唱カウントが記載されている。例えば、詠唱カウントが8ならば8カウント後に味方の体力を回復したり、攻撃力を上昇させるといった効果が発動する。当然ながら、発動時に対象となるキャラクターがいないと不発に終わってしまうため、使うタイミングには気を付けなければいけない。
発動までにラグがあるためやや使い辛く感じてしまうが、その分対象が味方や敵全体だったりと、強力かつ広範囲なものが多い。いずれにしろ、使いこなすには敵味方それぞれの動きをしっかりと把握することが重要なカードだ。
一方、道具カードは即座に効果を発動できる。その分魔法カードと違って対象がユニット単体であったり、効果量がやや抑え目に設定されているが、それでも味方を即時強化できるのは大きなアドバンテージになるだろう。
続いて、各ユニットの特徴を紹介していこう。
【ファイター】は、高い攻撃力と体力が特徴のユニットだ。自身の攻撃力もさることながら、味方の攻撃力を高める道具カードや魔法カードも扱える。また、“高揚”というアビリティがあり、これは攻撃する度に自身の攻撃力が上昇していくというもの。“高揚”付きの武器カードがあるだけでなく、味方に付与する魔法カードもある。
【クレリック】は、味方を回復することに長けたユニット。回復する魔法・道具カードをどちらも持っているため、どのユニットと組んでも相性が良く、戦線の維持に役立つだろう。
【ハンター】は、素早い攻撃が特徴の、【ファイター】とはまた毛色の異なるアタッカーだ。本作における素早さとは、つまるところ移動カウントの短さにある。さらに、自分だけでなく味方の速度も上げることができたり、敵ユニットに対してダメージを与える道具カードも使いこなす。
面白いのが“先行”と“倍撃”というアビリティを持つ装備カードがあり、“先行”はその名の通り敵ユニットと戦闘になった際、必ず先に攻撃することができるというもの。“倍撃”はクロノスへダイレクトアタックを行った際、ダメージが+100%されるというものだ。
素早さの代わりに攻撃力が低い【ハンター】だが、味方の援護を受けることで欠点をカバーすることはもちろん、上述のアビリティによって一方的に敵ユニットを潰すことができたり、【ファイター】にも引けを取らない火力を叩き出すことができる面白いユニットだ。
【ウィッチ】は、弱体化やダメージ魔法による妨害を得意としたユニットだ。強力な全体攻撃魔法カードを複数所持し、カウントこそ長いものの、出撃していない敵ユニットもまとめてダメージを与えることができる。ピーキーな性能だが、使いこなせれば最も怖いタイプのユニットになりそうだった。
今回のプレロケテストでは、主にこの4ユニットが操作できた。そのほかにも、体力の高さとをダメージ軽減する能力を持った【ナイト】に、援護や回復に加えてカウントを操作する能力を持った【ウィザード】がいるようだった。
プレイヤーは多彩な能力を持つこれらユニット、そしてカードを組み合わせて勝つためのプランを構築する。編成が終わったら、実際にバトルしてみよう。
1秒の重さを知る「クロノレガリア」のバトルシステム
バトルフィールドは自陣と敵陣に分かれており、互いの陣地間には5マスの直線レーンが5本ある。画面下部には各ユニットが持っているカードが最大3枚まで表示される。いわば手札だ。
使用したカードは手札から無くなるが、一定時間経つことでランダムに補充されていく。手札が一杯の時は徐々にストックされていき、ストックの状況については画面中央のゲージで確認できる。
各カードを使用するのに必要なMPは、ゲーム開始時は2からスタートする。その後、時間経過と共に徐々に増加・回復していくので、コストが重いカードを序盤にいきなり使用することができない。ただ、MPが足りない場合は、手札の不要なカードを1枚消費してMP1に変換することができる。
本作では1秒1カウントとしてゲームが進行していき、例えば移動カウントが3のものであれば、出撃してから3秒後に敵陣に向かって1マス前進する。敵ユニットとかち合った場合の戦闘についても、接敵してから3カウント後にダメージの計算が行われる。体力を回復したり、あるいはステータスを強化するのは、この3カウント以内に行わなければならない。
3秒というのは本当に一瞬で、「強化するか、どうしようか…」などとまごついている間に戦闘は始まってしまう。さらに状況は常に動いており、バトルが行われている以外のレーンで敵ユニットが進行していることもあれば、違うレーンで魔法カードの詠唱が始まっているかもしれない。場当たり的な判断では到底時間が足りず、後手に回りっぱなしになってしまうだろう。常に素早い判断と、一歩先を見据えた思考を求められるゲームシステムが本作の難しい部分でもあり、また最大の魅力でもあるのだ。
試行錯誤の結果、無事に敵陣地までユニットを運ぶことができれば、クロノスへのダイレクトアタックが成立する。ダイレクトアタックに成功すると、該当ユニットの攻撃力分のダメージを与えることができる。ダイレクトアタックに成功したユニットは敵陣に居座ることはなく、自陣に戻って出撃前の待機状態に戻ってしまうので注意していこう。
プレイヤーはこの攻防を繰り返し、先に敵のクロノスの体力を0(ゲーム開始時は200)にした方が勝利。タイムアップの場合、より多くのダメージを与えた方が勝利となる。
また、プレイヤーであるクロノスが1度だけ使用できる“レガリア”というものがある。画面右端のゲージがMAXになることで使用可能なレガリアは、即座に味方全体の体力を満タンにしたり、味方全体の攻撃力を上昇させたりと、非常に強力な効果が揃っている。レガリアは、試合前にいくつかの種類の中から1つだけ選ぶことができる。
さらに、残りカウントが50を超えるとクライマックスに突入。各レーンが5マスから3マスに縮まり、MPの回復する速度やカードの補充間隔も短縮される。ここからはまさに怒涛の試合展開となり、これまで以上に一瞬の判断力が求められることになるはずだ。
自身の思考とプレイングが勝敗に直結する「クロノレガリア」。侵攻してくるユニットをいかに倒すか、あるいはどうやって自身のユニットを突破させるか。すべてのユニットを処理するか、あるいは最小の被害に抑えて反撃に出るのか。本作のゲームプレイは、まさにギリギリの駆け引きの連続だ。しかし、そうした駆け引きを制した時、自分の読みが当たった時には、ほかのゲームでは味わえない快感を覚えられる。
本作のプレロケテストは本日より開始されているが、明日21日、明後日22日にはスペシャルゲストを招いてのイベントが開催される。「クロノレガリア」を体験できるだけでなく、ゲストと一緒に対戦するチャンスもあるので、興味のわいた人はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。