千葉・幕張メッセにて9月20日より開催の「東京ゲームショウ2018」。Play Stationブースで試遊できたPS4用ソフト「Days Gone」のプレイレポートをお届けする。
「Days Gone」は、世界規模で発生したパンデミックの中で、人間として生き残ろうとする生存者たちの苦悩や葛藤、そして争いが描かれるオープンワールドサバイバルアクションゲームだ。
“フリーカー”と呼ばれる感染者や野生動物、また同じくパンデミックを生き延びた人間たちと争い、あるいは協力しながら、オープンフィールドの世界でリアルなサバイバル体験を楽しめる。
今回ゲームショウに出展されていた試遊バージョンでは、ゲームの基本的な要素を体験できる“ストーリーモード”と、高難易度の“フリーカーモード”をプレイすることができた。制限時間内であれば、両モードを体験することができたので、まずはストーリーモードをプレイすることに。
このモードでは、フリーカーに占拠された町に辿りついた主人公「ディーコン・セントジョン」を操作し、バイクの部品を入手して危険な町からの脱出を目指すことになる。
ゲームをスタートして、「Days Gone」の世界に飛び込んでまず驚くのは、フリーカーたちの容赦の無さだ。まず、かなりの数のフリーカーが町を徘徊しており、主人公を見つけ次第襲いかかってくる。正直なところもう少しチュートリアル要素があるものかと思っていたのだが、いきなりの洗礼に軽く悲鳴が漏れる。
加えてフリーカーは、雄叫びをあげながら全力疾走で主人公に襲いかかってくるのだ。一般的なゾンビのイメージを払拭するその行動は恐怖以外の何物でもなく、おかげでエイムがブレにブレてしまう。本当に勘弁して欲しい。
とはいえ、ゲームに慣れてくると次第にフリーカーにも対処できるようになってきた。そもそも一般的なフリーカーであれば銃でなく、近接攻撃で十分事足りることに気づく。とはいえ2体以上を相手にする場合はそうも言ってられないのだが……。
また、本作はオープンワールドサバイバルアクションということで、現地で調達したもので様々な道具をクラフトすることが可能だ。素材となるアイテムはいたるところで入手でき、車のトランクやボンネットを開けて中のアイテムを拝借することも可能。特に序盤は、所持している武器やアイテムが命に直結するといっても過言では無いので、色々と探索しながら進むといいかもしれない。
今回は最初から持っていたバットに素材アイテムの釘を組み合わせることで“釘バット”をクラフトすることができた。他にも手榴弾などを作成することも出来るようなので、クラフト要素をうまく活用することがサバイバルのコツになりそうだ。
そんなこんなで何とかバイクの部品を見つけることに成功したのだが、仲間キャラクターが何者かに襲われている無線を受信する。いざ駆けつけてみるとそこにいたのは何と、同じパンデミックから生き延びた人間たちだった。
「Days Gone」の大きな魅力は、このパンデミック後の世界に蔓延るリアルな人間模様だろう。彼らは何かの宗教を盲信しているようで、その結果として同じ人間を襲っている(無理やり宗教に勧誘している?)ようだった。
今までは直線的な攻撃の多いフリーカーが相手だったが、今度の敵は同じ人間ということで中々苦戦を強いられた。敵も銃を持っていることや、物陰に隠れながら発砲してくるなど攻撃にもバリエーションが生まれ、緊張感のあるアクションが楽しめる。相手によって武器や道具、また戦い方などを工夫する必要があり、このメリハリによって常に緊張感のあるゲーム体験が楽しめるのだ。
何度かやられてしまったが、何とか彼らを倒すことに成功。後ろから押し寄せるフリーカーの大群から逃げるためバイクのアクセルを踏む……というところで今回のストーリーモードは終了となった。
続いて少し時間が残ったので高難易度のフリーカーモードをプレイしてみることに。こちらは制限時間内にフリーカーの大群を一掃することが目標だ。こちらのモードではストーリーモードで使用できなかった時間の流れを遅くする「フォーカス」や、各種武器やアイテム、またバイクを操って実際にエリアを走り回ることが可能だ。
ゲームが始まると、切り立った崖の上にいる主人公。そしてその下にいるのはゲームショウの待機列かと見紛うばかりのフリーカーの大群だった。試しにショットガンを片手に殴り込んでみるが一瞬でこの荒波に飲まれて死亡。ここまで一方的だと恐怖感はどこへやら、もはや笑えてくるから不思議である。
続いては、手榴弾を大群のド真ん中に投げ込み、残った敵を銃で倒す作戦を決行してみた。こちらは先程よりは幾分か効果があったように感じる。ただし、こちらの予想以上にフリーカーの数は多く、だんだんと銃で対処するのが難しくなっていく。最終的にはこちらもフリーカーの海で藻屑となってしまった。
今回は残念ながらここでタイムアップ、チャレンジ終了となった。おそらく高台などの地形を利用したり、トラップをしかけるといった方法が必要になってくるのだろう。他にも丸太の山を崩して進路を塞ぐという方法も有効そうだった。
ちなみに東京ゲームショウ2018会場で、「Days Gone」を試遊しフリーカーモードをクリアするとオリジナルTシャツが手に入る。腕に自身のある人はぜひチャレンジしてみて欲しい。
ちなみに本日16時時点でのクリア者数は27人となっていた。この数字がフリーカーモードがいかに難しいかを物語っている。 |
本作には多彩なアクションが用意されているので、挑戦するつもりの人はこちらの操作説明をよく読んでおくと生存率が上がるかも? |
本作は、パンデミック後のリアルな世界が構築されているのが最大の特徴だろう。ただゾンビを倒して終わりではなく、その世界で生き残った人間たちそれぞれに主張や思想があり、その思惑が交差したときの人間模様にドラマが生まれる。
もちろんフリーカーたちも手を変え品を変え主人公に襲いかかってくる(今回のテストプレイでも突然屋根から飛び降りてくるなどして、こちらの度肝を抜いてきた)。これらに加え、今回は登場しなかったが野生動物などもプレイヤーに牙を剥くようなので、息つく暇もない極限状態が期待できる。
そして何より気になるのは何故パンデミックが起きたのかという部分だろう。果たしてこの世界で何が起きたのか、そしてそれがゲーム中で語られることはあるのか、2月22日の発売を心待ちにしたい。