千葉・幕張メッセにて9月20日より開催中の東京ゲームショウ2018。9月22日にアークシステムワークスブースで実施された「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」ステージの模様をお伝えする。
2018年12月13日に発売予定のPS4/Nintendo Switch/Steam用ソフト「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」は、ハードボイルドアドベンチャーゲーム「探偵 神宮寺三郎」シリーズの新章として制作が進むタイトルだ。本作を紹介するステージ上には、アークシステムワークスから小澤陸氏、遠藤良平氏が登壇し、最新のデモプレイを披露してくれた。
イベントの冒頭では遠藤氏から、本作の詳しい内容が改めて紹介。これまでの「探偵 神宮寺三郎」シリーズといえば新宿の街を舞台にしたハードボイルドな作風が有名だが、今回はニューヨークの街が舞台になる。また若き日の主人公・神宮寺三郎を描いているのも特徴で、おなじみの渋い出で立ちからは想像できない、少年時代まで楽しむことができる。実際、公開されているメインビジュアルでもニューヨークの街並み、そして幼少期、青年期それぞれの神宮寺三郎が描かれ、様変わりした雰囲気を表している。
ここからは小澤氏による実機プレイに突入。といっても、実は小澤氏自身もこれがはじめてのプレイとのこと。そのためか、ひとつの選択肢、ひとつのセリフ回しにしばしば新鮮な反応を示していたのが印象的だった。
実機プレイが行われたのは、TGS 2018の試遊コーナーに置かれていたものと同じバージョン。意味深なプロローグをはさみつつ場面は幼少期の神宮寺三郎へと移り、祖父の神宮寺京介から探偵の基礎を教わる、チュートリアルに近い立ち位置のパートが始まる。
三郎少年が京介の部屋に行くと、「あるものがなくなっている。泥棒が入ったかもしれない」と告げられる。そして京介は三郎に対して「泥棒が入ったかどうか、部屋の中を調べてほしい」と頼んでくる。
三郎は「なぜ自分が」と疑問を抱きつつも、探索パートへと移る。過去のシリーズだと1枚の背景イラストでポインタを動かす操作方法が主流だったが、今回は360度辺りを見渡すことが可能。より幅広い視野で探索することが重要になる。
また、部屋を観察するだけでなく、京介から証言を聞き出すことも重要だ。このときポイントになるのが、相手の心理状況によってこちらのスタンスを変えること。へりくだったり、褒めたり、強気に出たりといった会話術を巧みに使い分けることで相手を揺さぶり、真実を聞き出していく。
遠藤氏いわく「神宮寺三郎の思考の体験」が本作の大きなテーマになっているという。それをシステムとして表現したのが「思考の森」だ。これは探索や調査で情報を集めると、初めは幹だけだった木に枝が生えていく。成長するにつれて「思考の果実」が実ることがあり、これを使用することで真相を解き明かすための解明フェイズへと移行する、というわけだ。操作の状況が視覚化されたシステムなのだが、小澤氏がプレイする限りではまだ幹だけの状態。まだまだ情報が不足している様子だ。
調べられるところは一通り調べたものの、ヒントになるものはまだまだ少ない。すると京介から「常識を忘れろ」という助言をもらい、再度部屋を探索することになる。注意深く調べてみると、窓の鍵はホコリを被っており、開いた様子は確認できない。また部屋に置かれている書籍は高く積まれていて、荒らされた様子もない。果たして泥棒は存在したのか、そして京介がなくしたものとは…デモプレイの終盤では、これらの謎が一気に解明していく様子も確認できた。
さて、こんな具合にデモプレイを終えた小澤氏だが、その途中では遠藤氏の誘導によって間違えた選択肢を選ばされたり、三郎や京介の会話にツッコミを入れたり、1人のプレイヤーとして楽しんでいる印象だった。また小澤氏は「ハードボイルドというよりスタイリッシュ。没入感のある操作システムになってますね」とアピールも欠かさなかった。
なお、現在発売中の「探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ」には、「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」の体験版も収録されている。TGS 2018に足を運べなかった人は、こちらの購入を検討してみるのもいいだろう。