声優の岩澤俊樹さんによる連載コラム「岩澤俊樹のゲーム1フレ勝負」。第17回は、バンダイナムコエンターテインメントより発売中のPS4/Xbox One/Steam用ソフト「ソウルキャリバーVI」をプレイします。

皆様こんにちは! 岩澤俊樹です。
気づけばもう師走、すっかり冷え込んできて自分の周りでも体調を崩す人がちらほら。皆様は大丈夫ですか? こんなときは、健康的に部屋に籠ってゲームが1番ですね。
僕は近頃、後輩の育成に勤しんでいます。え?決まってるじゃないですか「格闘ゲームプレイヤー」としての育成ですよ(笑)。
今まで僕の周りには、格闘ゲームを率先してプレイする人がほとんど居なくて、寂しい毎日を送っていました。ところが昨年度事務所に入った後輩のなんと3人が格闘ゲーム経験者であることが判明。「アイム格ゲー部」を設立しました(喜)。
主にプレイしているのが僕が得意なタイトルなのですが、後輩たちはほぼ未経験。本気で強くなろうとすると、覚えなくてはいけないことが沢山ありますが、「同期には負けたくない」というライバル心が彼らを成長させていきます。
僕はそんな姿を微笑ましく眺めながら、画面の外では優しく、画面の中では厳しく指導しています(笑)。格闘ゲームに一番大事なのは、「身近に実力が拮抗したライバルがいること」だなぁと改めて実感しました。
さて、そんなこんなでこの度ご紹介するのは久々の格闘ゲーム。昨今のeスポーツブームで格闘ゲームに興味を持ち始めている方々も少なくないはず。自分でもプレイしてみたいけど、沢山出ていて何をやったらいいかわからない! という方に、今回はこのタイトルをお勧めしたいと思います!
「ソウルキャリバーVI」
「ソウルキャリバーVI」は、さまざまな武器を操り華麗な剣劇と直感的な操作で真剣勝負が楽しめる武器格闘アクションゲーム。
一定時間キャラクターがパワーアップする“ソウルチャージ”や一撃必殺の“クリティカルエッジ”に加えて“攻防一体の攻撃“リバーサルエッジ”などの新要素も搭載。
美麗に彩られた16世紀を舞台に光と闇の剣が対立する中、プレイヤーは己が剣技を頼りに“運命”を切り拓いていく。
1996年に第一作目「ソウルエッジ」が発売され、20年以上続く歴史のある人気シリーズ。「過去作をプレイしてないと難しいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。そんなことはありませんよ。それでは早速、初心者から上級者まで楽しめるゲームシステムをご紹介していきましょう!
シンプル操作で壮快アクション!
「ソウルキャリバー」シリーズの特徴として挙げられるのがそのシンプルな操作性。使用ボタンは「横斬り」「縦斬り」「蹴り」「ガード」の4つ。後は同時押しの組み合わせで「投げ」や、強力かつド派手な演出の超必殺技「クリティカルエッジ」などを繰り出すことが出来ます。
移動方法はシリーズお馴染みの「8WAY-RUN」。縦横斜めの8方向に方向キーを入れるがけで自由に移動することが出来ます。実際にプレイしてみるとわかるのですが、操作は直感的でわかりやすく、初めてプレイする方でも以上のことだけ覚えれば対戦を楽しむことが出来ます。
僕自身、普段は2D格闘ゲームをプレイすることが多いので、3Dに関してはほぼ初心者。そんな自分でも、初めてプレイした「ソウルキャリバーVI」でそこそこの勝率を収められるくらいに、短時間で上達することが出来ました(エイミの復活いつまでも待ってます)。その理由として、「操作がシンプル」というだけでなく「駆け引き重視のゲームバランス」ということが挙げられると思います。
昨今の格闘ゲームの魅力の一つに「連続技(コンボ)」があると思います。1回のチャンスで大ダメージを与えることが出来るので勝つためには必須のテクニックです。決められると壮快ですし、何より楽しい…。しかし格闘ゲーム初心者にとっては最も大きな壁。
コンボの出来る出来ないで戦力差は大きく開いてしまう上に、習得までの道のりが非常に難関な為、これが原因で諦めてしまうプレイヤーも少なくないと思います。
その点「ソウルキャリバーVI」のコンボはとても簡単になっています。基本的には「浮かせて、落とす」
もしくは「よろけさせて、追撃」だけです。
キャラクターによっては高難易度のコンボもありますが、出来なくても十分対戦で勝つことが出来ます。
では、対戦で勝つために難しいコンボ以上に重要なものはなんなのか? それはズバリ「駆け引きと読みあい」です。
「読みあい」ってなんぞや? という方に簡単にご説明しますと、代表的なのが「攻撃」「ガード」「投げ」の三すくみ。ガードは攻撃に勝ち、攻撃は投げに勝ち、投げはガードに勝つ。
わかりやすく言うとジャンケンのようなものですが、ジャンケンとちがうところは、相手のクセや攻撃パターンを読むことで、何をしてくるかある程度予測出来るということ。これが読みあいです。これぞ格闘ゲームの醍醐味。ちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、これに慣れると格闘ゲームがグッと面白くなりますよ。
そして「ソウルキャリバー」は操作がシンプルなので、すぐその醍醐味を味わうことが出来ます。
現在使用出来るキャラクターは現在21人+1人(ダウンロードコンテンツ)。
どれも個性的なキャラクターばかり。まずはこのなかから気になるキャラクターを選びましょう。
僕は今現在、ソフィーティアをメインで使っています。火力はやや低めですがバランスが良く使いやすい技が多いのでお勧めですよ。
キャラクターの特徴や主要技はメニューからいつでも確認できるので、まずこれを見て動きを覚えましょう。
あとはひたすら実践のみ! オフラインでワイワイやるもよし、オンラインで世界のツワモノ達に挑むもよし。簡単操作で「読みあい」を楽しみましょう!
さらに読みあいを熱くする!「リバーサルエッジ」
「コンボが難しい」と双璧をなすであろう格闘ゲーム初心者のもう一つの悩み。それは「相手が何をやってくるかわからず、よくわからないうちにやられてしまう」ということではないかと(多分)。
ほとんどの攻撃は「上段」「中段」「下段」のどれかです。「中段」は立ち、「下段」はしゃがまないとガード出来ない等、相手の攻撃を知らないと防ぐのは困難です。これにより、読みあいになる前に一方的に攻められて負けてしまうということがよくあります。そんなときに頼りになるのが、今作からの新システム「リバーサルエッジ」。R1ボタン一つで発動出来るうえ(デフォルト設定の場合)、構え中は上中下段すべての攻撃を受け流して反撃してくれます。
そしてその反撃がヒットすると、専用の演出に入ります。
その間にお互い攻撃ボタンのどれかを押して、三すくみの勝負。縦切りは横切りに、横斬りは蹴りに、蹴りは縦斬りに勝つことが出来ます。
勝った方は追撃のチャンス。さらには「クリティカルエッジ」などに必要な「ソウルゲージ」が溜まるのでいいことずくめ。まさにピンチをチャンスに変えるシステム。ガンガン狙っていきましょう。
じゃあ「リバーサルエッジだけ狙えばいいじゃん!」と思われるかもしれませんが、勿論そうは問屋が卸しません(笑)。ガード不能技、L1ボタンで発動できる「ブレイクアタック」は防ぐことが出来ません。
混乱してきた方もいらっしゃるかもしれないので、まとめましょう。
通常攻撃には「リバーサルエッジ」、「リバーサルエッジ」には「ブレイクアタック」、そして「ブレイクアタック」は出るのが遅いため、通常攻撃で勝つことが出来ます。もうお気づきですね。ここでも三すくみが成立しているんです。この読みあいならば、「何をされてるかわからずにやられる」という状況にはなりにくいと思います。
初めてこのシステムを知ったとき「なるほどな…。凄いこと思いつくなぁ」と感動してしまいました。「読みあい」という格闘ゲームの楽しさにたどり着く前に挫折してしまうプレイヤーを救済しつつ、上級者にはさらに奥深い駆け引きを提供する、画期的なアイデアだなと。
ここで多くは語りませんが、この「リバーサルエッジ」を巡った読みあい、キャラクターごとにセオリーが違うので、やり込むほどに強くなれること間違いなしですよ!
対戦でなかなか勝てないという方、是非「リバーサルエッジ」を活用してしてみて下さいね!
対人戦だけじゃない!充実のシングルモード
既にご存知の方もいるかと思いますが、「ソウルキャリバー」シリーズのメインコンテンツの一つ、それが「クリエイション」です。数多あるパーツを組み合わせ、オリジナルのキャラクターを作ったり、既存のキャラクターの見た目や色をカスタマイズすることが出来るのです。
これがまた凄いんですよ…。体格や服装だけでなく、オプションパーツの位置や向き、大きさ、そしてステッカー等々、格闘ゲームとは思えない程細かいカスタマイズが可能で、「カッコいい」「可愛い」だけでなく、かなり奇抜なキャラだったり、さまざまな「っぽい」キャラクターを作れるんです。
僕の貧困な発想力では再現出来そうにないので、SNS等で検索してみて下さい。きっと驚きますよ(笑)。「クリエイション」目的で購入する人もいるほどの人気モード、貴方の発想力、試してみませんか?
他にも、「キリク」を軸としたメインストーリーを中心に、各キャラクター毎の物語が交錯する「ストーリー:ソウルクロニクル」。
今作は「リブート」がコンセプトになっているので、過去作プレイしていなくても楽しめるものになっています。そして自分で作成したオリジナルキャラクターを成長、強化させながら世界を旅する「ミッション:ライブラオブソウル」。こちらもかなりやり込み甲斐がりますよ!
それぞれが1本の作品として成立するほどの大ボリュームなシングルモード。対戦の合間に、むしろこちらをメインにプレイするのもアリですよ!!
さて、ご紹介してきました「ソウルキャリバーVI」いかがでしたでしょうか? 少しでもこのゲームの、そして格闘ゲームの醍醐味が伝わっていたら幸いです。
「読みあいとか駆け引きとかよくわかんない!」という方も、一度触ってみて下さい。自分で作ったキャラクターを動かして技を出すだけでも楽しいですよ!そのうち「勝ちたい」という欲求が出てきたらこの記事のことを少し思い出していただけたら嬉しいです。
今後定期的にダウンロードコンテンツが配信され、クリエイションパーツやプレイアブルキャラクターが追加されていきます。現在発表されているのがなんとあの「NieR:Automata」の「2B(ヨルハ2号B型)」です! 昨今このようなクロスオーバーが増えてきて個人的にはとても嬉しいです。早く…使いたい! 他にもどんなキャラクターが増えるのか、今からワクワクが止まりません(エ…エイミを…)。
格闘ゲーム初心者から上級者、そしてクリエイター(?)の方まで、幅広い層に楽しんでもらいたいという気持ちがこもった作品です。まだまだ寒くなるこれからの年末、対戦とクリエイションで熱くなってみませんか!?
岩澤俊樹さんプロフィール

アイムエンタープライズ所属
生月日:10月17日
趣味:ゲーム、音楽鑑賞、散歩
主な出演作品:【TVアニメ】ようこそ実力至上主義の教室へ(高円寺六助) 、問題児たちが異世界から来るそうですよ?(ヴェーザー)、【吹き替え】謀りの後宮(李重俊)、【ゲーム】GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-(ダレル)、ファンタシースターオンライン2 es(ダンテ、セイメイキカミ)など。「GUILTY GEAR Xrd REV 2 -BATTLE MANIA-」でMCとしても活躍。