2018年12月15日~16日の二日間、東京ビッグサイトの西3~4ホールで開催されている、コロプラフェス2018。このコロプラフェス2018では、話題の新作「Project Babel」も試遊ブースが設けられている。
「Project Babel」は、「ファイナルファンタジーVIII」「ファイナルファンタジーX」などのシナリオで知られる野島一成氏や、「タクティクスオウガ」「戦場のヴァルキュリア」などの音楽で知られる作曲家の崎元仁氏が参加しているとあって、発表時からゲームユーザーに大きな衝撃を与えており、その分期待値も高い作品となっている。その注目作である「Project Babel」を試遊することが出来たので、わずかながら本作の片鱗を紹介しよう。
フィールドを移動しながら、可愛いデフォルメキャラクターを愛でていたい
まずフィールドを画面は、スワイプで移動するタイプ。最近のスマートフォンゲームにありがちな、大きなワールドマップをポチっとおしたらそこですぐイベントやバトルが発生するタイプのものではなく、きちんと自分でフィールドの中を移動していくのだ。
フィールドの各所にある「!」シンボルを調べたり会話をしながらイベントを進めていく。基本的に「!」シンボルを目印に進んでいけば、詰まるようなことは一切ない親切設計だ。漠然と会話を読み流してしまい、「次、何するって言ってたっけ?」となるような筆者には実にありがたい。そしてボスのみシンボル型となっているので、出現したボスのシンボルに突っ込めばボスバトルに突入する、という具合だ。
マップやバトルで動くキャラクターたちは三頭身のデフォルメされたキャラクターだが、このキャラクターがとても可愛らしく出来ているところもポイントが高い。恐らくこのゲームのパーティの最大人数は4人までと思われるが、スマートフォンの画面の中を4人でぞろぞろと歩いていても不思議とあまり雑多な感じがしなかった。
バトルは、エンカウント方式!ボスバトルではより戦略性のあるバトルが楽しめる
バトルはターン制のコマンドバトルになっており、通常攻撃やSP(スキルポイント)を消費して出すスキルなどがある。コマンド選択については少々わかりにくいが、各キャラクターのアイコンの上に「攻撃」というコマンドが表示されており、ここをタップすると現在使えるスキルが表示されるので、別のスキルを選ぶことが出来る。
そしてスキルにはカットインによる演出があり、この演出が長すぎず、それでいてカットインを見たいがためにスキルを出したくなるようなかっこいいものとなっている。もちろん使えるスキルはキャラクターによって違っているので、自由に編成が出来るようになった時はそれも考慮しなければならなくなるだろう。
なお、本作ではバトル後にHPとSPが自動回復しない。そのため、ある程度考えてスキルを使用していかないと、いざという時にSPが足りなくなる事態もありえるだろう。とはいえど、マップの中にはHPとSPが全快する回復ポイントなども設置されているので、それをうまく活用すればそこまで非常事態に陥ることもないと思われる。
ボスバトルで特徴的なのは、ブレイクゲージの存在。ボスにダメージをいれていくとブレイクゲージが溜まり、ブレイクゲージがいっぱいになるとダメージが通りやすくなる。ボスがブレイク状態のときに更に攻撃をいれると、恐らくは確率でボスをダウンさせることが出来、ダウンボーナスが更に乗る上に、しばらく一方的に攻撃できる。
だが、ダウンゲージを貯めようとして最初からSP消費の大きい大スキルをどんどん入れていくと、せっかくダウンを取ったときに全員SPが0になってしまっており、通常攻撃しかいれられなくなってしまうようなこともあるだろう。スキルを使う時はそういったところにまで配慮してみると、もっとバトルが楽しくなりそうだ。
ちなみにバトルは倍速モードを搭載しているので、さくさくと進めたい人は高速モードにしてしまうといいだろう。しかしバトルBGMが「崎元仁氏のファンならば絶対ハートに突き刺さるはず」というほどに素晴らしく、筆者は最後までしっかりとバトル音楽を聞きたいために、しばらく放置しておくほどだった。
倍速モードにしてしまうと、せっかくの音楽もほんの一部しか聞けないというデメリットがあるので、最初のうちはぜひ通常の速度で遊んで、バトル音楽も一緒に楽しんでほしい。フィールドの音楽やボスバトル曲もこの体験版では聴くことが可能なので、試遊する機会がある人はあわせて楽しんでほしいポイントだ。もちろん、ヘッドフォンやイヤフォンを使ってのプレイも推奨したい。
また、試遊版ではあまり気にする必要はなかったが、バトルには陣形があることも確認できた。陣形にはパーティ全体の最大HPが上がる「バランスシフト(デフォルトではこの陣形)」と、パーティ全員の物理防御力をあげる「ヘビーシールド」など、他にも様々な効果のものがあるようだ。
陣形には、「敵視率」という表示がある。ヘビーシールドでは先頭のキャラクターの敵視率が70%、2番目のキャラクターが30%、後衛の2人は0%となっている。つまりこの陣形ならば先頭のキャラがパーティのシールド役となって、HPが少ない魔法使い系の2人を守りながら戦うことができる。敵の攻撃が痛いボスバトルでは陣形をヘビーシールドにして、魔法使い2人は先頭のキャラへのヒール担当と攻撃担当に分かれて戦う、というような戦法も考えたほうが良いだろう。
シンプルイズベスト、というような昔ながらのRPGらしいバトルとなっているので、正式版では陣形の選択やパーティキャラクターの編成、SPの使い方といった基本的な部分で戦局を分けるような場面もあるのかもしれない。
気になるシナリオは…
今回の試遊はストーリーの部分にはほとんど触れられなかったものの、試遊の最後にはキャラクターたちが意味深な言葉を残している。
「世界のことを知ろうとは思わないの?」
「私は知りたい。この崖の向こうにあるものを」
「崖を超えることなど不可能だ」
どうやらこのゲームでは世界は崖に囲まれていて、その崖から出ることは不可能とされているようだ。
実際に既に公開されているイメージアートをよく見ると、キャラクターらがいる大地の先は大きくひび割れており、そのひび割れはどこまでも続いているのがわかる。この大地のひびはもちろんのこと、「Project Babel」というタイトルやイメージアートから彷彿させる「塔」も、なんらかのキーになっているのだろう。
なお本作は実際にプレイしてみるとすぐに解るのだが、ソーシャル要素がまったくない一人プレイ専用のゲームとなっている。よっていわゆるソーシャルゲームと呼ばれているものよりも、携帯ゲーム機で発売されるRPGに近い感覚で遊べるものだったので、手軽に遊べるけれどそれでいて本格的なRPGが好き、という層にはぴったりではないだろうか。
なお、コロプラフェス2018では、2018年12月15日の10:30より「Project Babel」のステージが開催された。こちらのステージの模様も追ってお届けするので、あわせてご覧いただきたい。