2019年4月27日、28日の二日間に渡って東京・国際フォーラムにて開催された「KINGDOM HEARTS Orchestra -World of Tres-」。ここでは、4月27日夜公演の模様をお届けする。

第1部はメドレーを中心に「KHIII」までを振り返る

今回の公演は、例えるならば、第1部は“歴代の「KINGDOM HEARTS」(以下、「KH」)シリーズを辿る旅”。まずは、今回の演奏のセットリストと、そのタイトルの内容を少しずつではあるが振り返りたい。ここでは各シリーズの内容にも軽く触れているため、一応ネタバレにはご注意願いたい。

1曲目は「Dearly Beloved from KINGDOM HEARTS III」から、しっとりとスタート。まさにゲームを起動した時と同じ気持ちで音楽の世界に入ることが出来る。

Photo by Shinjiro Yamada
Photo by Shinjiro Yamada

ここでステージに上がった、シリーズ作曲家の下村陽子氏は、3年目のワールドツアーを開催できた喜びを語り、素敵な映像と共に「KH」シリーズの全てを再体験してほしい、と述べた。

2曲目は、「MUSIC from KINGDOM HEARTS」。「Destiny Islands」~「Traverse Town」~「Hand In Hand」~「Friends in My Heart」の4曲をメドレーにし、初代「KH」でのソラ一行の旅を振り返った。ディズニーのキャラクターとオリジナルキャラクター、「FINAL FANTASY」シリーズのキャラクターらで織りなす物語の斬新さに、シリーズのファンになった人も多いのではないだろうか。

3曲目は、「Music from Re: Chain of Memories」。「KH」と「KH II」をつなぐ物語となった「チェイン オブ メモリーズ」の中から、「Scent of Silence」と「Castle Oblivion」がメドレーになった。この先シリーズに深く関わることになるナミネと”XIII機関”が、実質初めて登場した作品だ。

4曲目は「Music from KINGDOM HEARTS II」から、「The Afternoon Streets」~「Working Together」~「Reviving Hollow Bastion」~「Cavern of Remembrance」~「Deep Anxiety」の5曲のメドレー。当時は、突然ロクサスから始まったストーリーに、驚きと共に困惑したプレイヤーも多いのではないだろうか。ノーバディが登場したのはこの作品からになり、今後も“ハートレス”と“ノーバディ”がストーリーに複雑に絡み合っていくこととなる。

5曲目は「Music from 358/2 Days」より、「Critical Drive」~「Sacred Moon」~「Musique pour la tristence de Xion」の組曲。ロクサスのXIII機関時代のストーリーで、記憶を失っているロクサスは同じXIII機関の仲間であるアクセルやシオンとの交流の中少しずつ感情を取り戻していくものの、やがてロクサスはシオンと戦わなければならないことになる。

6曲目は「Pretty Pretty Abilities from coded」。携帯版「coded」と、そのリメイク作品「Re:coded」は、「データ・ソラ」を操作してデータ世界を探索。外伝とされながらも「KH II」のジミニーメモと王様からの手紙の謎が明かされ、重要度の高いエピソードを知ることが出来る。

7曲目は「Music from Birth by Sleep」。「KINGDOM HEARTS Birth by Sleep」から、「The Worlds」~「Dearly Dreams」~「Destiny's Union」~「Night in the Dark Dream」のメドレー。テラ、ヴェントゥス、アクアというシリーズ最多の3人が主人公で、「KHIII」で終結した”ダークシーカー編”の導入部分とも言えるだろう。何故テラが闇に堕ちたのか、ヴェントゥスやアクア、エラクゥスなど、「KHIII」で重要な位置にいたキャラクターたちの、始まりの物語だ。

8曲目は「Music from Dream Drop Distance」。「KINGDOM HEARTS 3D[Dream Drop Distance]」より、「Dream Eaters」~「Sweet Spirits♡」~「Majestic Wings」~「Link to All」のメドレーだ。「KHIII」の実質序章にあたる物語となり、イェン・シッドのもとでソラとリクは正式なキーブレード使いとなる承認試験を受けることとなるが、それと共にマスター・ゼアノートの陰謀が明らかになってゆく。実質「KHIII」の導入部分となる物語である。

9曲目は「Music of Another Time」。主に携帯ゲームの「KINGDOM HEARTS χ」シリーズからの楽曲が演奏された。「KINGDOM HEARTS χ」は、本来の「KH」シリーズよりも遥か昔の話。数多くのキーブレード使いが存在したこの世界は、「KHIII」でのキーブレード戦争やキーブレード墓場などにつながるストーリーとなっている。

10曲目は「Diabolic Bash」。「Destiny's Force」~「Shrouding Dark Cloud」~「The Fight for My Friends」~「Vim and Vigor」~「The Encounter」~「Another Side -Battle Ver.-」~「Unforgettable」~「Rage Awakened -The Origin-」~「L'Impeto Oscuro」という、歴代のシリーズからボスバトル曲を中心としたメドレーとなっている。

第2部はほぼ全曲「KHIII」から!

第2部の開幕は、宇多田ヒカルさんが歌う「KINGDOM HEARTS III」のオープニングテーマソング「Face My Fears」のKINGDOM Orchestra Instrumental Version。宇多田さんのボーカル部分を、ヴァイオリンがソロで実に美しく奏でた。

12曲目は「Symphonic Suite: The Worlds of Tres I -Of Gods and Toys-」。
「KHIII」のオリンポス(ヘラクレス)から、トワイライトタウン、トイボックス(トイストーリー)までのワールドを巡るメドレー。

13曲目は「Symphonic Suite: The Worlds of Tres II -Tangled with Scares-」。キングダムオブコロナ(ラプンツェル)のワールドから、モンストロポリス(モンスターズインク)のワールドを辿った。

14曲目は「Symphonic Suite: The Worlds of Tres III -A Frozen Fracas-」。アレンデール(アナと雪の女王)のワールドを振り返った。

ここでステージに登壇した下村氏は共に「KHIII」の音楽を担当した石元丈晴氏と、関戸剛氏を紹介。石元氏は一昨年にスクウェア・エニックスを退職したものの、引き続きスクウェア・エニックスのタイトルに関わらせてもらい、「KHIII」でもザ・カリビアンやサンフランソウキョウ、一部のボス曲を担当していると述べた。関戸氏はスクウェア・エニックスのサウンド部に所属。「KHIII」ではグミシップの曲や、各ワールドでのミニゲーム、汎用のエリア楽曲などを主に担当し、リトルシェフのレストランの曲やキングダム・オブ・コロナのお祭りのダンスの曲なども関戸氏の担当だと緊張気味に語った。

写真左から、関戸剛氏、石元丈晴氏、下村陽子氏

下村氏は、石元氏も関戸氏も、下村氏がスクウェア・エニックスに在籍していた頃からの旧知の付き合いで、「KH Birth by Sleep」などでも一緒に音楽を作ってきているという。

今回オーケストラで演奏されることについて感想をたずねると、石元氏は「作曲家っていうと華やかなイメージですが、普段はパソコンの前でずっとカチャカチャと作業をしているだけですし、僕はやはりこういう華やかな場所が好きなので、オーケストラコンサートが出来るのはとても嬉しいですね。肌で音を直接感じられる機会はなかなかないので、スーパーリッチなサウンドを楽しんでください」と、関戸氏は「僕も普段はパソコンの前で作業をしていて、1日誰とも話さないで音楽を作っている、なんていうこともよくあります。こうして素晴らしい編曲家と演奏家の方々の手にかかると自分の曲じゃないみたいで、天にも昇る気持ちです」とそれぞれ述べた。

そして演奏された15曲目は、「Symphonic Suite: The Worlds of Tres IV -A Pirate's Tale-」。石元氏が担当したザ・カリビアン(パイレーツオブカリビアン)のワールドのメドレーだ。下村氏のサウンドとは雰囲気の違う、石元氏らしいビートの効いた音楽がオーケストラで演奏された。

16曲目は「Symphonic Suite: The Worlds of Tres V -A Hero's Journey-」。サンフランソウキョウ(ベイマックス)のワールドからキーブレード墓場までをまとめたメドレーとなっている。

17曲目は「Overture to the Decisive Battle」。XIII機関とのバトル曲やスカラアドカエルムでのマスター・ゼアノート戦をメドレーにした曲。終局に向けての熱いバトル曲の連続には、あまりの迫力に息をすることすら忘れるほどだった。

18曲目は、この曲をなしに「KH」シリーズを語れない、「光 -KINGDOM Tres Orchestra Instrumental Version-」が披露された。

再びステージに登壇した下村氏は、石元氏、関戸氏、宇多田ヒカルさん、そしてディズニーのオリジナル曲と色々な曲が入ることにより、「KH」の世界が広がったと語った。

そしてここで、「KH」シリーズのエグゼクティブ・プロデューサーであるスクウェア・エニックスの橋本真司氏が、特別ゲストとしてステージに登壇。橋本氏は22年前に「KH」シリーズの企画が上がった時からずっとシリーズに関わっていたものの昨年還暦を迎え、次の世代に「KH」シリーズのエグゼクティブ・プロデューサーの位置を渡すことにした、と明かした。橋本氏によれば、「退社するわけではありませんし、今後もコンサート企画などには関わっていきますので、ご安心ください」とのことだ。

写真左から、橋本真司氏、下村氏

そして新たな「KH」シリーズのエグゼクティブ・プロデューサーに就任するスクウェア・エニックスの間一朗氏が、橋本氏に紹介されてステージに登壇。間氏は「シアトリズム ファイナルファンタジー」や、アーケード版「ディシディア ファイナルファンタジー」及び家庭版「ディシディア ファイナルファンタジー NT」、など、現在スクウェア・エニックス社内でも多くのタイトルプロデューサーを務めている。間氏は「橋本さんから色々指導を受けながら、頑張っていきたいです」と「KH」シリーズを受け継ぐことへの意欲を語った。

写真左から、間一朗氏、橋本氏、下村氏

そして間氏は、「キングダム ハーツと言えば、この方」と、スクウェア・エニックスの野村哲也氏を紹介。野村氏は大きな歓声と拍手に迎えられて、ステージに登場した。

野村氏は今後の「KHIII」の有料DLCについて「シナリオの追加や、新規エピソードボスの追加、シークレットエピソードとシークレットボス、英語ボイスモード切替などを予定しているものの、配信時期も配信価格も現状では未定です」と述べた。

なお、同時期に無料DLCとして新キーブレードと新ユニフォームも実装予定とのこと。これらDLC関連の詳細は、「雨が多くなる時期の頃に続報が出るかもしれない」と、あいまいに表現していた。

写真左から、野村哲也氏、間氏、下村氏

「いよいよ次が最後の曲で、この曲では僭越ながらファンの皆さんへの感謝を込めて、私がピアノの前に座らせていただこうと思います」と、下村氏はファンへの感謝を述べたあと、ピアノの前へと座った。

最後となったのは、「Rhapsody in Tres for Piano,Chorus and Orchestra」。スタッフロールと共にゆったりと始まった曲は、やがてバトル曲のメドレーとなった。

鳴りやまない拍手に応えたアンコールでは、下村氏と共に、石元氏、関戸氏も登壇し、石元氏は「いい音楽には言葉はいらないですよね。ありがとうございました」と、関戸氏は「楽しいひと時をファンの皆さんと共有できて本当に幸せ者だと思います」と、それぞれ今の心境を明かした。

下村氏は「キングダム ハーツは、発売されて17年が経ちました。その間にたくさんの曲を書かせてもらい光栄ですし、私にとっても本当に大切なタイトルです。こうしてコンサートが出来るのも、応援してくださったファンの皆様のおかげです。ありがとうございました」と今日のコンサートに集まったファンに深い感謝を述べ、「KH」の旅を締めくくる一曲として、「KHIII」のEDテーマである「誓い-KINGDOM Orchestra Instrumental Version-」が演奏された。

演奏時間にすると約2時間強という公演だったが(※休憩を含めて約2時間半)、これだけの量の物語を一瞬で振り返り、そしてプレイ当時の感情を呼び起こせるのは、スクリーンに流れるダイジェスト映像だけではなく、やはりその時その場に流れていた”音楽の力”があってこそだ。

会場では、涙を零しているファンが多く見受けられたが、筆者も数々の曲で涙が零れたり、その一方で3か月前に発売になったばかりの「KHIII」楽曲がこんなにもたくさん聞けた喜びに、打ち震えた。

まさに「追体験」と語るにふさわしい内容で、シリーズを全てプレイしている人ならばもちろんのこと、シリーズを全てプレイしていない人でもどのタイトルでどのような出来事が描かれていたのかを知ることが出来る、大変貴重なコンサートだった。

そういった意味では最新作「KHIII」のみを遊んだという人でも、充分楽しめる内容であり、むしろ「KHIII」のみ遊んだ人は、このコンサートで気になったタイトルから遊んでみてもいいだろう。

なお、本公演はワールドツアーとなっており、日本を初演として世界各国を周り、2019年11月には大阪へと帰ってくる。東京公演に行き逃してしまった人は、ぜひ大阪公演への参加も考えてみてほしい。

今回の総曲数は80曲近く――下村氏、石元氏、関戸氏へのインタビュー

――今回のツアーの初日ということで、終えての感想をお願いします。

下村氏:スケジュール的にもとても大変でした。私のやりたいことと、哲さん(※野村哲也氏)のやりたいことを合わせた結果、すごいボリュームになってしまったので、本当に無事初演を終えることが出来てほっとしています。ファンの皆さんに、ほぼ完ぺきに近い形でお届けできて良かったです。

石元氏:フルオーケストラは、レコーディングでは何度もやっているんですが、コンサートとしては初めてなので、今日ようやく大人の男になれたかな、という気がしますね(笑)。音楽って、コンサートなどで演奏されてこそという部分もありますが、コンサートは高いチケット代を払って聴きにきても自分の脳にしか残らないもので、手元に何かが残るわけじゃないからこそ、どれだけの衝撃を与えて印象に残せるかが大事だと思います。今日のこの約3時間は、まさにその体験を残せるものだったので、自分自身で感動しました。

関戸氏:ほぼ言われてしまったのですが…(笑)、まずはいらしてくださったファンの方々に感謝です。次にアレンジャーと演者の皆さんのすばらしいパフォーマンスにも感謝しています。そして最後に、この時間と空間をたくさんのファンの皆さんと共有できて最高に幸せです!

――プログラムの多くがメドレーでしたね。野村氏の監修ということですが、コンセプトはどのようなものだったのでしょうか?

下村氏:私は自分の気に入っている曲を選ぶとかできないくらい、選ぶのが苦手な性格で、あれだけ色々なワールドがあるのにその中でひとつのワールドだけ選ぶとかは難しいんですよね。なので、皆さんがよく訪れるところだったり、共通してかかるイベントの曲とか、何かに特化しない汎用的な曲を、主に前半は選ばせてもらいました。

逆に第2部では全てのワールドをやりたいと決めていて、フィールドからバトルを全部入れるために組んでいきました。そこに哲さんからの要望のグミシップやボス戦も挟みつつ、という感じです。

――オーケストラで生演奏されたのを聞いていかがでしたか?

関戸氏:僕は高層ビルなどの建造物が好きで、高層ビルを見るとそれを完成させる人間の力ってすごいなって思うんですよね。今回もまさにその“人間の力”の凄さを感じました。アレンジャーさんの力、演者さんの力、そしてそれが結集していってひとつの大きな作品にする力、さまざまな“人間の力”をひしひしと感じました。

――石元さんはパイレーツがお気に入りということですが、オーケストラで演奏されることで意外な発見とかはありましたか?

石元氏:いわゆる映画の「パイレーツ・オブ・カリビアン」でよく聴く曲ではないので、最初はしんどい仕事だなと思ったんですよね。映画でいうと、ずっと同じ役者さんがやっていたのにいきなり配役が変わるとブーイングがきたりするじゃないですか。でもむしろそういうのは来て当然だと開き直って作りましたが、ジョニー・デップもかっこよかったですし(笑)。やってよかったというか、ありがたい仕事でしたね。

――今回のオーケストラの企画はいつからありましたか?

下村氏:去年の公演はありませんでしたが(注:ワールドツアーの日本公演は2016年開催)、ワールドツアーは続いていたんですね。そこで「KHIII」の発売と同時に新曲でやりたいね、というのは言っていましたが、私が「決定しました」と聞いたのは、ちょっとここでは言えない時期です(笑)。恐らく、この規模のコンサートをやるのにどれくらいの準備期間が必要なのか知っている方たちが思っている期間よりは、かなり短い期間で作りましたね。

――メドレーの曲が多かったですが、総曲数はどれくらいですか?

下村氏:後半で若干入れ替わった曲があるので正確な数は自分でも把握していないのですが、「これを入れよう」と最初に決めた時は77曲ありました。コンサートは大体の尺が決まっているので、いかにその中に収めるかというので、かなり四苦八苦しましたね。あと5分削ってください、とか、そういうところでの戦いでした(笑)。

――今回オーケストレーションするにあたって、関戸さんと石元さんはなにかオーダーはあったんですか?

石元氏:出来てきたものに一言二言返したくらいです。僕が口を出すとかえってダメになってしまいそうなんで。実際、出来上がりには納得しています。

関戸氏:僕の曲は亀岡夏海さんが担当してくれましたが、以前にもお願いしたことがある方なのでお任せしていました。ただ、グミシップの曲が長くて大変だというのは伺いましたね。あれは実は最初に「このムービーに合う曲を」ということでもらったムービーが4分あったので、2分の曲を2ループするように作成したんですが、実際のゲームではもっと短い感じで進んでいくので、僕自身「あれ?」となったんですよね(笑)。

――野村さんがやりたかったことと、下村さんがやりたかったことというのは、どういうことですか?

下村氏:哲さんは前半は「KHIII」の曲をやらないでこれまでの集大成にして後半に「KHIII」の曲をいれるという、今回の構成をやりたいということで、一方の私は1部も2部も全部「KHIII」にしてたっぷり一曲ずつ聞いていただきたかったんですね。ただ、私が言っても哲さんの意見が変わることはないので(笑)、結果的に今回の形で折り合いをつけました。それでも後半で妥協はしたくなかったので、こういう組曲にするという形でなんとか了承いただけました(笑)。

後半の組曲は、実際にストーリーがこの順番で進む可能性があるという想定で組み立てています。なので、ボス曲とかも「旅を巡る」という視点でメドレーの中に組み込みました。

――下村さんからみた関戸さん、石元さん楽曲の魅力、そして石元さん、関戸さんからみた下村さん楽曲の魅力をお伺いできればと思います。

下村氏:関戸さんの曲はすっごい要素が多くて、非常に凝ってるなと思うんですよね。ご担当曲がいつも割とわくわくするものが多いので、とても可愛らしいというか、キラキラとした明るい曲で、バトル曲でもそういう部分がとてもよく表れていて元気が出ます。普段ギターを弾いている関戸さんとは違う、オーケストレーションの色彩豊かな曲という印象があります。今回もアレンジでそういうところが活かされていればいいなと思っていましたが、何も言っていないのにそういうアレンジで仕上がってきましたね。

石元くんのほうは、もうどストレートで、ロックなんですよね。どストレートで、シンプルで、まっすぐがつんとくる感じなので、関戸さんと比べるとすごく対照的だなと思いますね。

関戸氏:下村さんの曲はピアノがカッコ良くて大変キャッチーだと思いますね。キャッチーな曲って飽きられやすいっていうのがあるんですが、下村さんは飽きさせない非常に凝った編曲をされていると思っています。昔、下村さんの「フロントミッション」の曲をアレンジする仕事があった時に正確に解析したことがあります。自分は我流なので出会う作品すべてから学ばなければならないと思うのですよね。僕はメロディーに対して複雑なハーモニーを最適に構築するのが苦手なのですが、下村さんの曲はハーモニーが短時間で複雑にカッコ良く変化していくんです!そこがすごいですね。「The 3rd Birthday」の時も下村さんの曲があまりにすごくて、鈴木君(スクウェア・エニックス所属の作曲家・鈴木光人氏)とかと「これどういうこと?」って、打ちひしがれていました(笑)。

石元氏:下村さんは、僕がスクウェアに入社する当時の面接官だったんです。僕が作家じゃないときからずっと下村さんの曲を聴いていましたから、「KH」の下村さんの曲というのはわかりやすくて、いわゆる下村節っていうのがあるんです。その下村節が「KH」楽曲の魅力のひとつなんですけれど、僕は「ディシディア ファイナルファンタジー」で「ファイナルファンタジーXV」の曲をアレンジしたりしていて、そのために「ファイナルファンタジーXV」の下村さんの曲もたくさん聞いているんですが、そうしたらその曲では全然違うことをしているんですよ。普通の作家って大抵手癖があるのに、なんでこんな全然違う作曲手法ができるのかとびっくりしました。

――最後に、ファンに向けてひとことお願いします。

関戸氏:僕は今日の公演で相当感極まっていたんですが、会場のあちこちからも鼻をすする音が聞こえてきて、ファンの皆さんと同じ気持ちで演奏を聴いていました。本当にこの場に居ることが出来て良かったと思えました。ありがとうございました。

石元氏:ゲネプロを観客席で聴いていて、凄いとかそういう言葉では表現できないと思いました。言葉では表現できないから音楽というものがあるわけですし、やはり音楽は生でその場で聴いていただくのが一番だなと思いました。

下村氏:初代から担当していますが、初代のころはそもそも続編が出るとすら思っていませんでした。本当に夢のような出来事で、こんなコンサートが開催できることがいまだに信じられないくらいです。それくらいすごいことを出来ているのは、全部ファンの皆さんがいてくれて、こうしてコンサートにいらしてくださるからで、感謝してもしきれないです。自分自身、舞い上がりすぎず、驕らず、応援してきてくださったファンの皆さんを裏切らない作品作りをこれからもしていこうと思いました。ありがとうございました。

野村哲也氏と、新エグゼクティブ・プロデューサー間一朗氏からの、東京公演終了後のコメントもお届け!
ディレクター/野村哲也コメント

というわけで、前回来られた方も今回いらっしゃったでしょうか?
自分も来ていました。

さすがに毎回登壇するので、「どうせまた出て来るだろうな」という空気をひしひしと感じました。

自分自身、慣れてしまったせいか、ついついしゃべりすぎ予定を押してしまいました。次回あたりからはあえて登壇を控える回を作り、「出るのかな?出ないのかな?」という感じにしていこうと考えています。次回があればですが。

さて、本題です。コンサートの準備も、実は本番の3週間前から編集が始まり、数日前まで映像の編集がかかってしまい、絵と音をシンクロさせるこのコンサートの形式からいえばオーケストラの皆さんには大変な思いをさせてしまったかと思います。

にもかかわらず、本番では映像にぴったり合わせて演奏していただき、とても感動的なコンサートになっていました。

また次回があれば、今まで来てくださった方も、まだ一度も来ていない方も、ぜひ会場へ足を運んでいただければと思っています。

ただその時、自分は出ないかもしれません。
以上です。

新エグゼクティブ・プロデューサー/間一朗コメント

担当とは言え日が浅く、正直未だ何のお手伝いも出来ていないのですが…素晴らしいコンサートにございました!
お呼びいただきまして、光栄です。

壇上からもお話しさせていただきましたよう、演奏、映像は勿論、グッズ等の細部に至るまで、会場全てを以て「キングダム ハーツ」を体感出来たよう思います。
ご来場の皆さんにおかれましても、きっとそうだったのではないでしょうか。

なお自身にとっては、大いに幸せ!であるだけでなく、これからを思うに身の引き締まるひと時でもありました。
心より、この素晴らしい空間にて、また皆さんとお会いいたしたく存じます。

セットリスト

<1部>
01. Dearly Beloved from KINGDOM HEARTS III
02. Music from KINGDOM HEARTS
 Destiny Islands
 Traverse Town
 Hand In Hand
 Friends in My Heart
03. Music from Re: Chain of Memories
 Scent of Silence
 Castle Oblivion
04. Music from KINGDOM HEARTS II
 The Afternoon Streets
 Working Together
 Reviving Hollow Bastion
 Cavern of Remembrance
 Deep Anxiety
05. Music from 358/2 Days
 Critical Drive
 Sacred Moon
 Musique pour la tristesse de Xion
06. Pretty Pretty Abilities from coded
07. Music from Birth by Sleep
 The Worlds
 Dearly Dreams
 Destiny's Union
 Night in the Dark Dream
 Night of Tragedy
08. Music from Dream Drop Distance
 Dream Eaters
 Sweet Spirits♡
 Majestic Wings
 Link to All
09. Music of Another Time
10. Diabolic Bash
 Destiny's Force
 Shrouding Dark Cloud
 The Fight for My Friends
 Vim and Vigor
 The Encounter
 Another Side -Battle Ver.-
 Unforgettable
 Rage Awakened -The Origin-
 L'Impeto Oscuro

<2部>
11. Face My Fears -KINGDOM Orchestra Instrumental Version-
12. Symphonic Suite: The Worlds of Tres I -Of Gods and Toys-
13. Symphonic Suite: The Worlds of Tres II -Tangled with Scares-
14. Symphonic Suite: The Worlds of Tres III -A Frozen Fracas-
15. Symphonic Suite: The Worlds of Tres IV -A Pirateʼs Tale-
16. Symphonic Suite: The Worlds of Tres V -A Hero's Journey-
17. Overture to the Decisive Battle
18. 光 -KINGDOM Tres Orchestra Instrumental Version-
19. Rhapsody in Tres for Piano, Chorus and Orchestra
20. アンコール:誓い -KINGDOM Orchestra Instrumental Version-

公演概要

公演名:KINGDOM HEARTS Orchestra -World of Tres-

東京公演概要

日時:
2019年4月27日(土)
【昼公演】 11:30 開場 / 12:30 開演
【夜公演】 17:30 開場 / 18:30 開演
2019年4月28日(日) 11:30 開場 / 12:30 開演

演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コーラス:洗足フレッシュマン・シンガーズ
会場:東京国際フォーラム ホール A

主催:La Fée Sauvage
主管:Disney Concerts / The Walt Disney Company (Japan) Ltd.
協力:SQUARE ENIX
運営協力:キョードー東京

大阪公演概要

日時:2019年11月30日(土)
演奏:大阪交響楽団
会場:グランキューブ大阪
料金:全席指定 9,000 円(税込) 未就学児入場不可
お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日 10:00~18:00)

主催:La Fée Sauvage
主管:Disney Concerts / The Walt Disney Company (Japan) Ltd.
協力:SQUARE ENIX
運営協力:キョードー大阪/キョードー東京

ツアー公演概要(予定)

2019年4月27日(土)/4月28日(日):東京国際フォーラムホールA(日本)
2019年5月18日(土):EsplanadeConcertHall(シンガポール)
2019年6月1日(土):AuditoriumTheatreofRooseveltUniversity(アメリカ)
2019年6月8日(土):DolbyTheatre(アメリカ)
2019年6月22日(土):WaltDisneyTheater(アメリカ)
2019年6月28日(金)/6月29日(土):UnitedPalace(アメリカ)
2019年7月13日(土):SonyCenter(カナダ)
2019年8月24日(土):KölnerPhilharmonie(ドイツ)
2019年9月14日(土):FoxTheatre(アメリカ)
2019年9月28日(土):PalaisdesCongrès(フランス)
2019年10月5日(土):TeatroArcimboldi(イタリア)
2019年10月19日(土):SydneyTownHallCentennialHall(オーストラリア)
2019年10月26日(土):VerizonTheatreatGrandPrairie(アメリカ)
2019年11月2日(土):EspaçodasAmericas(ブラジル)
2019年11月17日(日):EventimApollo(イギリス)
2019年11月23日(土):AuditoriumBlackberry(メキシコ)
2019年11月30日(土):グランキューブ大阪(日本)

主催:La Fée Sauvage
主管:Disney Concerts / The Walt Disney Company (Japan) Ltd.
協力:SQUARE ENIX

<日本公演を除く各公演のお問い合わせ>
La Fée Sauvage / info@wildfaery.com
日本公演を除く各公演のチケット購入はこちらのサイトよりご確認ください。
http://www.wildfaery.com
※大阪公演の詳細は後日発表予定です。
※ツアー内容は予告なく変更する場合があります。

「KINGDOM HEARTS Orchestra -World of Tres-」Disney.jp公式サイト
http://disney.jp/kh-concert

スクウェア・エニックス内 公演概要HP
http://www.jp.square-enix.com/music/sem/page/kh/concert/tres/

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