“女性声優の演じる少年声”をテーマとした、少年アイドルの同人ドラマCD企画「アイショタidol show time」を制作する、声優の丸山有香さん、悠木碧さんへのインタビューをお届け。後編ではキャラクターや楽曲について聞きました。

“女性声優の演じる少年声”をテーマとした、少年アイドルの同人ドラマCD企画「アイショタidol show time(以下「アイショタ」)」。声優の丸山有香さんが悠木碧さんと共に企画・脚本・キャラクター原案をはじめ制作に関わるすべてを取り仕切り、コミックマーケット96での頒布を予定しています。

今回Gamerでは鋭意制作中の「アイショタ」について、丸山さんと悠木さんにインタビューを実施。“作りたいものを作る”ため、全力で取り組むお2人に詳しくお話を伺いました。後編では、キャラクターや楽曲についてご紹介します。企画の経緯や制作過程を聞いた前編とあわせてお楽しみください!

※インタビューは6月下旬に実施

「アイショタidol show time」インタビュー前編

――それではキャラクターについても伺わせてください。メインとなるアイドル5人のキャラクターデザインは、すめらぎ琥珀先生がご担当されたんですね。

丸山:お願いしたきっかけは、それこそ最初のツイートなんです。「もしアニメ化したときにキャラデザとかで関われたら幸せだな、応援したい」と反応してくださったので、真っ先にお声がけさせていただきました。何もないところから生み出す大変さをよくご存じの方ですから、すごく応援してくださって。こちらが出したキャラクターの原案を、ものすごく細かくくみ取ってくれたんですよ。

私と碧ちゃんは原案の時点で好きしか詰め込んでいないので、どんなデザインが返ってきても幸せなんですよ。でも、イラストが返ってきた瞬間のテンションの上がり方はすごかったよね……。電車の中だったので「!!!!」ってなって、碧ちゃんには「落ち着いて、誰もいないところで見てね」って伝えながら画像を送っていました(笑)。

悠木:私はもともと、先生とはまったく違う場で交流させていただいていて、だから「いいよね!先生の絵ってめっちゃいいよね!」って、間違いないと思いました。男の子にしても女の子にしても、しっかり骨格から描ける方じゃないですか。いわゆるデフォルメされた少年ではなく、少年らしい骨格を女の子と描き分けられる方にお願いしたかったんですよ。体はきちんと男の子でいてほしいと思ったので、先生の絵柄は何度見てもいいなって思います。

――原案の時点でも表情や色味など、かなり決めてから先生にご提案されたんですね。そして原案にはビジュアルの公開時からこだわられていた、膝回りのこだわりもしっかり描かれてますね。

丸山:キャラクターを考える中で、衣装についてはまず膝回りから考えはじめたんです。 やっぱり少年といえば膝回りなんですよ…。少年独特の骨格も重要です。少年キャラクター好きの方はきっとわかってくれるはず(笑)。

悠木:少年の膝って出すとか出さないとか、見せ方のタイプにも色々ありますよね。5人いればそれぞれで違う膝の表現がありますから。

――少年の半ズボンの丈ってすごく重要ですよね。短パンなのか、膝上なのか、膝下なのか……その際に肌がどの程度まで露出するのか、靴下の長さとかも関わってきますし。厳密に考えなきゃいけない部分ですよね。

丸山:すごい、お話がわかりますね!?(笑) そうなんです。そこを考えるのはすごく楽しかったです。それで結構キャラクターの印象が変わったりもするので、大事なファクターです。

悠木:あと絶対言っておきたかったのが、これはアイドルなので、衣装を“着せられて”いて、決して彼らの趣味で着ているわけではないんです。例えば頼音は丈がだいぶ短いんですけど「この子自身の趣味で履いているわけじゃない」というのがいいんですよ。アイドルだから“着せられて”いて、本人としてはちょっと納得いかない部分を抱えているのもいいなって。日向は好きで履いてると思いますが(笑)。

――なるほど。やっぱりアイドルですから衣装に統一感をもたせつつ、細部を変化させてメリハリをつけるのも大事ですからね。

悠木:本人の意見を尊重できる部分と、チームとしてのバランスを見るっていうのは、集団では必ず出てくる部分ですよね。なので、そうしたところも楽しんでいただきたいです。

――これだけ色々な「いい!」や「好き!」という要素が飛び出すと、キャラクターとしてまとめるのは大変だったのではないでしょうか。

丸山:すべてを詰め込むことはできないので、お話を作る上でこの子に持っていてほしいものをきちんと取捨選択していきました。作りこんでいるのにドラマCDの時間じゃ足りなくて表現しきれなかった部分はお互いにあると思いますが、それはもしまた機会があったときに世に出せたら十分幸せだと思いますので。こういう話にしたいというところから、2人でうまくバランスを取っていきました。あまりにも収拾がつかない、ということはなかったよね?

悠木:そもそもキャラクターの土台、例えば優等生な子がいて、元気な子がいて、王子様みたいな子がいて、やんちゃな子がいて、日本舞踊の子がいて……という5人にしたいというのは最初に決まってたんです。私はそれに「こういうのがいい!」と付け加えていって、それをさらに丸ちゃんに取捨選択してもらった感じです。

丸山:「それいい!最高!それはこのキャラクターにぴったりだね!」って感じで。

――なるほど。魅力を感じるポイントも非常に似ていて、うまくハマっていった感じなんですね。

丸山:そうですね。「それはないなあ……」ってことはなかったかと思います。

悠木:強いていうなら、衣装の色で激論になった時はあったよね。男の子の制服っていえば、軍服かセーラーみたいなイメージになりがちじゃないですか。最初はベースのカラーを紺にしていたんですけど、世の中にありふれているというか、よく目にする気がして。

最終的にグレーで落ち着いたんですけど、途中で私は「パステルカラーはどうかな?」と伝えたんですが、丸ちゃんは「少年らしいカラーリングがいい。もっとパキっとさせたい!」と、どちらかといえば“制服らしさ”みたいなものを重視していて。私はアイドルらしいほうがいいのかなと。そんなこともあったけど、でも個人的には「どっちも可愛いからいいや!」とは思っていました(笑)。

丸山:お互いの意見をきちんと出し合って、落ち着くところに落ち着いたほうがいいですよね。ぶつかったっていうか、盛り上がって「どっちも可愛いけど、どっちがいいかな! むしろ2パターン出したい!」って感じだったけど。

悠木:久しぶりに原案の紺を見たけど、やっぱりグレーが可愛くて良かったよね。カラーや柄は裏地に入れてもらって……モノクロにもよく映えるし。めっちゃ可愛い!

丸ちゃんのすごいところは、絵が描ける人なので「じゃあ、それで1回作ってみよう」って見せてくれて、どれがいいかと選べる環境を作ってくれていたんです。先生にお願いする最終稿までに色々と考えて、意思疎通がきちんと行われた状態で作っていけました。

丸山;見ないと分からないものってありますよね。それくらい色1つ、形1つに皆のこだわりが詰まっていると思うと、愛しさ倍増ですよ。

――では続いて、キャラクターのビジュアルや性格について個別に伺っていきたいのですが、まずは「桜良刹那(さくらい せつな)」からお願いできますでしょうか。

悠木:皆のスーパーダーリンです! でも脚本などを書いている時点では、別にスーパーダーリンとは思っていなかったんです。1番大人で、皆のお話をきちんと聞けるリーダーで、欠点らしい欠点がまったくなくて……すべての大人が思う理想の子供みたいな感じですね。

そんな刹那に田村睦心さんの声がついたら、めちゃくちゃ格好良くて。私はキャラクターに対してそれほど恋愛感情を向けるタイプではないんですけど、刹那に関してはときめきました!

丸山:彼は1番年上で、メンバーの中ではアイドルとしても先輩になります。それでも年齢としては小学生を卒業したばかりくらいで、そんな子がもっと破天荒な子たちをまとめているというのがストーリーの主軸なんですけど……ひたむきで、まとめ役ですけど決して上から目線すぎない、寄り添うようなポジションです。

思わず「この子って人生2回目……?!」って思っちゃうくらい、しっかりしてる子なんですよ。たまにいるじゃないですか、あまりにも優等生で、逆に大丈夫かなと思ってしまうくらい大人っぽい子って。そのくらいのイメージなんですけど、でも人間ですから弱い部分もちゃんとあります。そうした部分にも注目してほしいですね。

――ソックスガーターもこだわりポイントですよね。ローファーも真面目なリーダーっぽさを感じます。

丸山:もう、少年の王道ですよ。

悠木:いわゆる“少年”というものを想像したときに、キュンとくるポイントの王道を詰めこもうと思いました。

――作品の顔というか、この作品を紹介する際に「こういった作品だよ」というのを説明してくれてるようなイメージですね。

悠木:作品アイコンにならないとな、というのはありました。

――一方「小泉日向(こいずみ ひなた)」はとにかく可愛いですよね。可愛いという感情がそのまま具現化したような。

悠木:可愛いの暴力です。この子は可愛いで殴ってくるようなイメージです。泣いてても笑ってても可愛い!

丸山:碧ちゃんには日向とミハイルをお願いしたんですけど、ふわふわした感じとか絶対に合うと思いました。私のデザインの直毛感と、碧ちゃんのデザインのくせっ毛感がよく出てますよね。「はー、可愛い! すごい可愛い!!」ってずっと言ってます。

悠木:日向に関しては、もう本当に私の好きな要素しか入れてないです。いわゆる“まろ眉”とか、げっ歯類みたいな前歯も特徴です。日向は1番明るくて元気なんです。

丸山:明るい子ってグループに1人はいると思うんですけど、個人的にはずっと明るい子ってまずあり得ないって思うんですよ。それなのに、どうしてずっと明るく盛り上げて、頑張ろうとするのか……ここに理由があると思うんです。それを掘り下げられたらなぁと。

悠木:「アイショタ」の中ではヒロインのような立ち位置ですね。あー、でも誠十郎もヒロイン的かも。

丸山:年下組がヒロインみたいだったね。本編の約60分の中で、いろんなギャップなどが楽しめるかと。

悠木:日向は、小林由美子さんのお芝居が本当に子供の声なんですよ。由美子さんからは台本を読んで「こんな感じかと思いました」というメッセージを頂いたりして、日向を広げてもらっている感じがしてすごく嬉しかったです。ボイスが入って「もしかして、本当に日向は現実にいるんじゃ……?」って思いました。この子、きっと今もどこかでカブトムシ捕まえてるんじゃないかと思うんですよ!

丸山:可愛くて元気というだけじゃない部分に注目してもらえたら、より好きになってもらえると思うんです。ドラマCDを聞き終わったあとは、見た目のイメージでの印象と大きく変わるんじゃないでしょうか。

――膝の絆創膏も可愛いですね。

悠木:これは実際に絆創膏を貼っているんですけど、本来アイドルなのに生傷を作るって致命的ですよね。でも、そういう無鉄砲な感じが日向なんですよ。ムードメーカーだけど……なんていうんですかね。

丸山:トラブルメーカーかな?大体は日向が何か巻き起こして、誠十郎が怒ってる……みたいな。みんな日向に翻弄されます。そしてそれが可愛いんですよ。


――では、ちょうど名前の出た「空華誠十郎(くうげ せいじゅうろう)」について伺えれば。さきほど“ヒロインその2”みたいなお話しも出ましたが……。

悠木:それでいうと、誠十郎は“正統派ヒロイン”って感じですね。

丸山:彼は日本舞踊家の家系に生まれた子で、声は斎賀みつきさんにご担当いただいています。すごく可愛いです。私が実際に日本舞踊を習っていて、その家元さんが女性の「藤川澄十郎」という方なんですよ。その方がすごくドラマチックな人生を歩まれていて、キャラクター造詣に大きな刺激を受けましたし、アドバイスも貰いました。さらに藤川澄十郎さんには、誠十郎のお姉さん役でも登場していただいています。

悠木:グループの中では年齢的に幼いほうなんですが、1番トーンとしては低めで、それが芯の通っている感じがするんです。丸ちゃんの中で、誠十郎は最初からほぼこの姿だったよね。あと、黒髪のキャラクターに泣きボクロ付けるのは趣味だよね(笑)。

丸山:もう無自覚に付けちゃいますね……社長のデザインにも最初ほくろがあって、後から気付いて消しました(笑)。クールであまり感情を表に出さない子が、むしろ感情を外に出すことしか知らない人たちと過ごして、少しずつ変わっていく感じを斎賀さんが丁寧に演じてくださっています。今回は歌もあるんですが「その歌い方だと誠十郎っぽくないかも」と深くキャラクターについて考えてくださっていて、話し合いながら落とし込んでいきました。

ミハイルと比べてみると分かるんですが、2人とも手つきがすごく綺麗だけど、優雅な感じとお上品な感じですめらぎ琥珀先生が描き分けてくださっているんですよ。

悠木:デニールもこだわりですよね。

丸山:これは、こだわりのデニール数なんですよ。

悠木:薄すぎると誠十郎のカッチリ感に合わないし、かといって厚すぎると膝のよさが出ないし。「60くらい……?」「でも少年は足が細いから、もっとデニール数が少なくないと透けないのでは?」といった話し合いの末に40へ決まりました。

丸山:とくに女性のタイツの感覚だと40は薄いと思われるかもしれませんが、少年の足の細さだと40でもそこまで薄くはないんですよ。このリアルさをすめらぎ先生も察してくださって、色付けのラフの段階で、普通の女性のタイツとは違う感覚をきちんと汲んでくださって「さすが……!!」と思いました。この辺りにリテイクはなかったですね。

悠木:サブシナリオでは誠十郎をかなりギャグに振っていて、とてもイジりがいのあるキャラクターでした。さんざん困らせてますし、アワアワさせたくなるんですよね。くだらないことでビクビクさせたり。

丸山:日向との相性が最高なんですよね。この2人のコンビを楽しんでほしいです。

悠木:日向は誰とでもマッチングするけど、とくに誠十郎がヤバいですね……!!

――それでは、手の話題でも名前の挙がった「瀬戸ミハイル(せと みはいる)」についてお願いします。

悠木:ミハイルの1番好きなところは、こう見えて隙がないところです! 王子様だよっていう以上は見せてくれないんですよ。

丸山:自分から弱みは見せないタイプですよね。周りをずっと俯瞰で見ている感じがします。

悠木:構えも流すというか、誰かがわーーっと喧嘩していても1人だけ黙々と紅茶を飲んで知らない顔をしつつ、でもしっかり聞いている……キレ者みたいな。刹那とは違う系統の“お兄さん”ですね。

この子も滅多に焦らないから、焦らせた時が最高に面白かったです。このガラス細工みたいな見た目もいいですよね。

――すごく透明感がありますね。

悠木:美少年の集団ですけど、その中でも“ザ・美少年”っていう。声は森なな子さんに演じていただいているのですけど、皆さんが思った「それ!!」っていうボイスです。本編ではミハイル自身の、さらっと流してしまっているゆえの弱さみたいな部分が垣間見えて好きですね。

最初に丸ちゃんに話を聞いた時は、可愛らしいけどどう受け止めていいのか分からなかったんです。でも「どう捉えていいのか分からない」こそがミハイルの良さでした。基本的に聞き流しているスタンスが、彼の弱さであり愛おしい部分なんですよね。

丸山:アイドルという設定なのに“片想い”というワードが出てきて、大丈夫なのかと思われたかもしれませんけど、初恋の切なさや実らなさもいいですよね、という。同い年の子からすればミハイルはカッコイイでしょうけど、年上の女性には届かないっていう切なさというか……。

悠木:早くにちゃんと恋をした子って、ちょっと大人びると思うんです。そういう部分が詰まっています。まだ誰も恋をしたことがないのを分かっているから、それを理解してほしいとも思ってないんですよ。ここで彼の中に、確実な壁が存在するのもいいんですよね。

丸山:でも片想いしている相手の前だとわたわたしちゃう、子供っぽいところもあるんですよ。

悠木:あとはお兄ちゃんが……すごくゴリラです(笑)。

丸山:ミハイルはハーフなんですけど、お母さんがロシアの美人さんで、お父さんがたくましい日本人なんです。

悠木:お父さん似とお母さん似で分かれたので、お兄ちゃんはすごいゴツいです。ミハイルの声で“ゴリラ”って言われるの、なかなかすごいですよ。でも小学生ってそういう言葉、好きじゃないですか。ミハイルもやっぱりそういうところがあるんですよ!

――では、とくにビジュアルが気になる「後藤頼音(ごとう らいおん)」ですが。彼はほかのメンバーとは少し雰囲気が違いますよね。

悠木:頼音は「こんないい子、嫌いな人いるの?!」って感じですね。

丸山:今回はアイドルを目指すっていう男の子たちなので、いわゆる“美少年”の綺麗な子たちが集まってるんですよね。日向は元気っ子なので美少年とは少し違うかもしれませんけど……そんな中で、頼音だけは「1人だけ漫画のジャンルが違う……?!」みたいな印象ですよね。

悠木:1人だけ三白眼ですしね。彼は親も芸能人なんですよ。

丸山:演じてくださった白石涼子さんも「頼音だけ目が小さい……」っておっしゃってたんですが「それでいいんです!!」って訴えました。元気な少年が好きとか、そうした破天荒な少年が出てくる作品が好きな人に愛してもらえるんじゃないかなと思います。アイドルとして見ると「アイドルじゃない!」ってなるかもしれないんですけど、こういうのも少年の良さとしてアリだよね。

悠木:最近はそういう、少しワイルドな雰囲気のあるアイドルもいますしね。アイドルって色々な個性の子が集められていますけど、そんな中でも最初から自分の未来のビジョンがはっきりしている子ですね。破天荒なフリをしていますけど、強がりなんですよ。褒められるとチョロいですし。

丸山:親の七光りと言われるコンプレックスとか、何をやっても「親が有名人ならいいよね」と言われてしまうジレンマを抱えていて、むしゃくしゃして周りに当たってしまうタイプですね。そういう子がどう心を開いていくのかがポイントです。

悠木:それに、この子がいないとツッコミがいないんです!

丸山:頼音はとても面倒見のいい、長男気質といった感じですね。そんな彼が今までと違う環境に身を置いて、対等に見てくれる友人の存在で心を開いていく……みたいな。演じてくださった皆さんがバランスの良さや関係性を探ってくれて、より昇華してくださって、そこで初めて見えた部分もあります。頼音も最初はツンケンしているんですけど、終盤に向けて少しずつ柔らかくなっている空気をしっかり出してくださっているので、どうエッジが取れていくのかも聞いてほしいですね。

悠木:ガサツだからツンケンしているんじゃなくて、繊細だからツンケンしてるんですよ。グループの中ではミハイルと頼音、誠十郎と日向がコンビとしてバランスがいいですね。刹那は聞いているあなたのものであり、皆のリーダーって感じですね

丸山:基本的にこの子たちが頑張る姿を描いているので、聞いている人はお客さんというポジションになるんですけど「空気になって見守りたい」というスタンスですね。成長の度合いをみていただけたら嬉しいです。

――マネージャーの「井田書幸一(いたがき こういち)」と、カリスマ社長アイドルの「風見ヒカル(かざみ ひかる)」もぜひ。

丸山:デザインは私なのですが、そもそも絵を出す予定はなかったんですよ。でも私が役者目線で考えた時に「絵があったほうが演じやすいな」と思って、少しでも演じやすくなればと思って描きました。

個人的には彼らも重大な役だと思っていて、先導して引っ張ってくれる保護者的な……気持ちとしては井田書さんがお母さんで社長がお父さんみたいな感じですね。エトエル以外のキャラクターも全員分、キャストさん用として描いたキャラクターデザインをお渡ししています。3日くらいで急いで描いたので腱鞘炎になるかと思いました(笑)。でも、役者さんに気持ち良く演じて頂きたかったので…。

マネージャーは小岩井ことりさんに演じてもらっていますが、成人男性を演じるっていうのはファンの皆さんも驚きだと思うんですよ。ことりちゃんも「私でいいの?」という感じで。実際に収録したときも、最初は彼女にしては低めの、大人の男性を意識した声で演じてくださったんですが、「そこを意識しなくていいよ」とお願いをしました。マネージャーって皆さんのお母さんみたいなポジションですよね。ことりちゃんは普段から息をしているだけでも褒めてくれるような母性の塊のような人なので、アイドルの子たちを大切に思う気持ちが声にのっていれば、自然としっくりくるんです。

悠木:丸ちゃんの絵を見るまでは、こんなに大人とは思わなかったよね。見た目は少年だけど中身は……みたいな感じかと思ったら。

丸山:でも実際、声の高い大人の男性がいるのは皆さんもよくご存じだし(笑)。

悠木:そうだね。それに子供の目線に立って話してあげられる感じというか、語りかけの柔らかさのようなものが男性と女性は少し違うから、ことりんに演じてもらってよかったかなと思います。ことりんは抜群に“お母さん”だったよね。話を聞いた時は一瞬びっくりしたけど、演技しているのを聞いたら「大丈夫だ!」って思いました。

丸山:それと、今回は媒体がドラマCDですから、いかに個性が強い方々とはいっても聞き分けが難しくなってしまいがちです。そんな場に、ほかの誰とも被らない高めのトーンの人がいてくれると「今は井田書さんが喋ってるんだな」とすごく分かりやすいいし、落ち着くんですよね。声の層が厚くなって、華やかになります。

そういう意味もあって“女性声優の演じる少年声”がテーマなのは変わりませんが、声のトーンにメリハリがつくよう男性声優さんにも出演いただいています。成人男性の声が入ることで、女性声優さんの少年声も際立って聞こえるかと。

悠木:井田書さんは日向の次にトラブルメーカーだよね。

丸山:何もないところで転んで心配されるようなタイプだよね。本当に一番しっかりしているのは刹那です。でも、そんな刹那の心が折れた時、最初に支えてくれるのは井田書さんななんですよ。包み込んでくれる優しさが素敵だなと思います。

風見は、皆川純子さんをお好きな方に「どんな声が好きですか?」と聞いたら「こういうのが好き!」と返ってくる“その声”です!

――皆川純子さんと聞いて「ああ、あの声!」と思う“その声”なんですね。

悠木:あまりにもレジェンドすぎて、これはもうトップオブトップでしょうっていう声の説得力がすごいです。

丸山:“カリスマ社長アイドル”ってちょっと笑ってしまいそうですけど、めちゃくちゃカッコいいってなっちゃいますよ。ナルシストなオレ様って紹介していますが「オレの目に狂いはないんだよ」っていう、付いていくしかないって感じです。

悠木:ナルシストといっても、ちょっと笑ってしまうタイプと、説得力があって周りも認めるタイプがあると思うんですけど、彼はこっちが認めてしまう人ですね。実力もあるし。

丸山:短パンにはめちゃくちゃツッコミがありましたけど(笑)。見た方に「ズボンを履いてください!」とか言われてしまって。普通の格好はいくらでもできるんですけど、見た目へのインパクトがほしくて。頼音より短いってすごいですよね。

悠木:羽織っているジャケットの、その丈よりも短いんですよね。

丸山:アイドルですから、いくらでも衣装は変えられるんですよ。初手でインパクトの強いものにしたくてデザインしたら、そこしかツッコミがこなくて笑いました。ツッコミどころがあったほうが面白いかなと思った部分だったので、それはそれでよかったなと思います。彼らはアイドルとはまた違う目線で、非常に濃いキャラクターになってくれました。

――ありがとうございます。では、楽曲制作についても伺わせてください。

丸山:曲を作る流れとしては、まず私がツイートでやりたいと声を上げたとき、ことりちゃんが「曲とかも作るよ!」と仰ってくださったので、ぜひにとお願いしました。作曲・編曲を担当していただいてます。キャストとしての出演は、楽曲オファーの後にキャストとしても出演してもらいたいと相談させて頂きました。ことりちゃんの曲は、ユニットのテーマソングで、本編ではユニットの伝統曲として登場します。『○○卒業ライブで歌われた「咲って」が最高にエモい…』とか語り継がれるような設定の曲です。なので、シナリオの全貌が分かっている人間が書いた方がいいよねということで作詞は私がやりました。

もう1人のユキタカオさんは、皆さんが思っていたとおりタカオユキさんです。普段から仲がよくて、素敵な楽曲を作る方なので……機会があったら何かやりたいとは話していたので、企画を伝えてみたら「やりたい!」と言ってくれてお願いしました。ユキちゃんは私と碧ちゃんが台本を素読みしたものを聞いて、イメージを膨らませて作ってくれました。自己紹介ソングみたいなの良いよね!ということでキャラ紹介の歌詞があるんですが、そこは私も「武士道を舞士道にしない?」「大変楽しくできました!って言ってもらいたい」「頼音にやるじゃねぇかって言われたい」などなど細かくリクエストさせて頂きました。

歌収録の時は基本私がディレクターとして立ち会ったのですが、ことりちゃんとユキちゃんも時間が合うときは来てくれて、曲に関するアドバイスももらいつつ作ったという感じですね。私は作品の方向性やキャラクターから逸脱しないいよう手綱を握りながら、キャストの皆さんのキャラクター表現に終始感動しっぱなしでした。スタッフさんとキャストさんそれぞれがやりたいことをやっていてくださった上で、とても魅力的な曲に仕上げてくださいました。

悠木:市販の、いわゆるキャラクターソングに遜色ない曲に仕上がっていると思います。ありとあらゆるプロを集めていますから同人ってレベルではないんですけど、同人だからこそ好きなように、ご自身の暴れたいようにやってくださいとお願いできるんですよね。本当に才能豊かな声優さんがたくさんいらっしゃるんだなと思いました。

――それでは最後に「アイショタ」を楽しみに待つ方へ、メッセージをお願いします。

悠木:私たちが欲しいから作ったというのが第一で、もし同じように欲しいと思ってくださる方が世の中のどこかにいたらいいなと思います。でも、もしいらっしゃらなくても私たちはまだまだ続きを作れるんじゃないかと思うぐらい、この制作作業はすごく楽しかったです。これまで私自身も色々なものを作らせていただきましたが、作品を作って自分たちがこんなに満足できるって幸せだなと思います。

こんなに制作サイドが楽しいと思わせてくれるような相手に出会えたことも幸せですし、この作品の子たちに出会えたのも幸せです。皆さんの素敵なお芝居を見せていただいたり、キャラクターソングを聞かせていただいたりしたので、やはり役者としては「混ざりたい!!」って気持ちにもなりましたね。

まずはこの夏コミが成功するかなので、いいなと思っている方とか、気になっている方がいたら遊びに来ていただければ損はさせないです。気候的にも大変な時期かと思いますけど、よろしくお願いします。

丸山:色々なエネルギーを持った人が集まって好きを形にするという、同人作品の真髄を示す企画だと思っています。

私は楽曲を作る以外ほぼすべてのセクションに携わりましたが、色々な人のご縁がなければここまで作り上げることはできませんでした。こんなに愛情をもって作ったものが、誰かの心に届いて、「私もこれ好き」って思ってもらえたなら…それって奇跡ですよね。その先に続くきっかけがこの夏コミで生まれるのかと思うとワクワクもするし、緊張もします。

根本的には女性声優さんの演じる少年声の良さを誇示できたらという思いもあるので……同じような思いを抱える方に届いたら嬉しいです。なるべく多くの方に手にとってもらいやすい環境を作りたいと思っているので、興味があったらぜひ聞いてもらえたら幸いです!

――ありがとうございました。

「アイショタ」公式Twitter
https://twitter.com/idol_showtime

(C)櫻縁家

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