2019年8月3・4日の2日間にかけて、幕張メッセにて開催中の「Fate/Grand Order」の4周年記念リアルイベント「Fate/Grand Order Fes. 2019~カルデアパーク~」。ここでは、3日のグランドキャッスルステージにて開催された劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」スペシャルステージの模様をお届けする。
「Fate」シリーズの原典である、「Fate/stay night」の最終ルートを映像化した、劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel](以下、[HF])」。「FGO Fes. 2019」内で行われた今回のステージでは、杉山紀彰さん(衛宮士郎役)、下屋則子さん(間桐桜役)、川澄綾子さん(セイバー役)、門脇舞以さん(イリヤスフィール・フォン・アインツベルン役)、中田譲治さん(言峰綺礼役)の5人のキャスト陣が登壇。2020年春に公開予定となる、劇場版第3章に関する最新情報が紹介された。
メインキャスト陣が、これまでの[HF]に関する思い出を熱く語る
まず、下屋さんは赤と黒のストライブ柄、川澄さんはセイバーオルタのドレスを思わせる黒一色、中田さんは作中の綺礼ほぼそのままの神父服と、それぞれに3章で演じるキャラをイメージした衣装に身を包んでステージへと登壇。
今回のイベントは「FGO」のフェスということもあり、中田さんは、同じ言峰でも「FGO」でダヴィンチちゃんをアゾットしてしまった言峰とは別人であるアピールも披露し、早速会場からの笑いを誘う。
一方、公開に向けて現在も着々と制作が進められている劇場版[HF]について、ついに完成したという第3章の台本がステージ上に。すでにキャスト陣も、台本には目を通しているようで、下屋さんは想像を越えていたというその完成度の高さを絶賛。家での下読みの際には、あらゆるシーンでキャラクターのセリフが心に突き刺さり、何度も涙を堪え切れなくなっていたことを明かす。
その後には、第3章の公開に向けて、第1~2章までのHFに関する思い出を、キャスト陣がそれぞれ紹介するというコーナーが実施されることに。
そのトーク中、下屋さんがもっとも印象深かったと明かしていたのが、アフレコ当日や第1章の公開時には雨、第2章の公開日には雪が降っていたという、ことごとく[HF]の作中の雰囲気にピッタリの天気になるという一種のジンクス的なもの。
下屋さんと杉山さんが登壇した、中国でのステージでも、1章・2章ともに雨の日だったという徹底ぶりで、キャスト陣の間では「HL日和」という単語も使われているほどなのだとか。
一方で第3章は「spring song」という春にちなんだタイトルがついていることから、今度こそ晴れの日に公開となるのではないかという、これまでのジンクスを破ってくれることへの期待も寄せていた様子だった。
続いて川澄さんが思い出として語っていたのが、マチ★アソビなどのイベントで徳島に赴いた際にキャスト人の間で開かれるという女子回にまつわるもの。
川澄さんは徳島にいくと必ずアイスが食べたくなるそうで、箱買いしたアイスを下屋さんや門脇さんらにおすそ分けしながら、川澄さんが泊まるホテルの部屋で作品やプライベートのことなどを語り合うのが、最近ではすっかり恒例になりつつあるのだとか。
そんな川澄さんと同じく、マチ★アソビについての思い出を語っていたのは門脇さん。第1章の公開にあわせて行われたイベントで、徳島へ来ていたという門脇さんは、下屋さんがアナウンスを担当するロープウェイに乗ることに。ロープウェイに乗る前、下屋さんとのメールのやり取りをしてすっかりテンションが高くなっていたという門脇さんは、周囲が桜のアナウンスを聞き逃さんと、他の乗客全員が静かになっていることに気づかず、興奮のあまり大きな声で下屋さんの名前を口にしてしまったという。
録音をしていたファンもいたため、恥ずかしさと申し訳なさで一杯になったという門脇さんだったが、その様子を見て門脇さんの正体に気づいた隣の女性客が、周囲の人たちが騒ぎにならないよう、そっとスマホの画面に「イリヤ頑張ってください、応援してます」というメッセージを入力して見せてくれたという、スマートなファンとの交流があったことも明かし、客席やキャスト陣を沸かせていた。
朗読劇の後には、いよいよ第3章の映像が公開
その後は、キャラクター達の視点から第1~2章の物語を振り返る形で、キャスト陣が生演技を披露する朗読コーナーも実施された。主に士郎と桜の視点から、1章と2章の物語を通して、どのように心境が変化していったのかが分かるダイジェスト的な内容にもなっており、その台詞1つ1つを聞き逃すまいと、集まった大勢のファンがその演技に聴き入っていた様子だった。
そして朗読劇の後には、ついに第3章の特報映像と第1弾キービジュアルが初公開され、会場も大盛り上がりに。
新ビジュアルを見た杉山さんと下屋さんは、一見非常に華やかに見える桜にも、どこか暗い雲が掛かっているという、明るいだけでは終わってくれない[HF]ならではのメッセージ性を分析。会場では、監督を務めるufotableの須藤友徳氏からのメッセージも読み上げられ、熱い感想を寄せてくれるファンへの感謝と、2020年春頃の公開に向けて順調に制作が行われていることが、改めて語られていた。
加えて、8月10日からは、描き下ろしのオリジナルクリアファイルが付属する第1弾特典付き全国共通前売券の販売がスタートし、8月17日には、第2章のブルーレイ&DVDリマスター版の上映会が、東京・新宿バルト9にて開催されることも決定。
また第3章は劇場版[HF]としては過去最大の規模となる、全国152館の劇場でロードショウとなることも発表されていた。
最後には、キャスト陣を代表して下屋さんと杉山さんが、集まったファンに向けて挨拶。これから始まるというアフレコへの意気込みや、出演者として[HF]への期待を込めた熱いメッセージを送り、ステージを締めくくっていた。