コーエーテクモゲームスは、2019年12月19日に発売を予定しているPS4/Nintendo Switch/PC用ソフト「無双OROCHI3 Ultimate」(PC版は2020年2月14日発売)のメディア限定体験会を実施した。
ユーザー投票によって決まる新たな初回特典も発表
コーエーテクモゲームスより2018年9月27日に発売されたPS4/Switch/PC用ソフト「無双OROCHI3」に、多数の新要素を追加した新作となる「無双OROCHI3 Ultimate」。今回実施されたメディア限定体験会では、プロデューサー兼ディレクターを務める庄知彦氏が登壇し、メディアに向けたプレゼンテーションが行われた。
長い歴史をもつシリーズ最初の作品である「真・三國無双」から「無双」シリーズの開発に携わる庄氏だが、近年では「ドラゴンクエストヒーローズ」シリーズや「ドラゴンクエストビルダーズ2」など、スクウェア・エニックスがパブリッシャーとなる作品を多く手掛けていたこともあり、久しぶりに「無双」シリーズを手がけられることに喜びを感じているという。
その後は、新キャラクターとして参戦する「ガイア」「ハデス」「楊戩」、「無双OROCHI2 Ultimate」からの復活参戦となる「リュウ・ハヤブサ」「ジャンヌ・ダルク」「アキレウス」の6人を紹介。リュウ、ジャンヌ、アキレウスの3人は、「無双OROCHI2 Ultimate」のものベースに、より爽快なアクションを行えるように作り直されているという。
「Ultimate」では、「無双OROCHI3」でできなかった神器の付け替えが可能となり、新たな神器として「哮天犬」と「バイデント」が登場。これらは他の武将に装備させることもできるが、新キャラクターであるガイアやハデスの神器については専用のものとなっている。
なお神器の性能について下方修正は一切行っておらず、開発陣が意図した性能に届いていなかった「タラリア」と「太極図」については、性能のアッパー調整が行われているとのこと。
「Ultimate」のメインストーリーは「無双OROCHI3」のエンディング直前から派生する内容となっており、神・仙人・英傑たちが異界で繰り広げる戦いの真の結末が描かれる。また、サイドストーリーでは、「あの武将があの時に何をやっていたか」という前作までのストーリーを補完する内容が実装されるなど、「無双OROCHI3」の世界をさらに深く楽しむことが可能となっている。
またすでに発表されている、ガイアの衣装に加えた新たな初回特典として、3人のキャラクターの追加衣装が、後日無料で配信されることも明らかに。特典衣装が追加されるキャラクターは「真・三國無双」「戦国無双」「無双OROCHI」シリーズから、ユーザーの投票によって一人ずつ選出される予定だ。
ふたつの新モードの詳細が明らかに
「Ultimate」では、新たにチャレンジモードの「神速」「破壊」、インフィニットモードも追加されるが、そのうち「神速」とインフィニットモードについてのデモプレイが披露され、その詳細が明らかとなった。
まず「神速」は、どれだけ早い時間で1000体の敵を撃破できるかを競うシンプルなモード。以前のシリーズにも同名のチャレンジモードが存在していたが、その頃のものとは仕様が多少異なっている。
一定数の敵を倒すと敵武将が出現するのだが、敵武将を撃破しなければ他のザコ敵が再出現しない。他のチャレンジモードと同様に、一定数の敵を倒すごとに一定時間武将を強化するアイテムが落ちることもある。フィールドがあまり大きくないため、移動速度などはそれほど気にする必要はないが、ザコの撃破数を稼ぐだけではなく、敵武将を速やかに撃破することも重要になってくる。
また、チャレンジモードには、固定の能力値で行う通常のものと、現在の武将の育成状況をそのまま反映させた「総力戦」の2通りが用意されており、「神速」でしか入手できない属性の素材を獲得できることもある。
一方、インフィニットモードは、「無双OROCHI2 Ultimate」のアンリミテッドモードに相当するやり込み用のモードで、ゼウスの試練として12の星座を模した塔の制覇を目指していく。
インフィニットモードではストーリーとは武将の開放状態が別に管理されており、まずプレイヤーはサポートを含めた9人のメンバーを最初に選択。それ以外の武将たちは、それぞれの塔ごとに出現する階層が設定されており、出現した武将を倒すことで、使用できる武将が増えていく。
「敵を○体撃破」「○○を破壊」など、制限時間内に階層ごとに設定された条件を満たし、最終的に脱出地点にたどり着くことでクリアとなるが、通常のステージと異なり、自分がまだ通過していない地形は地図上に表示されない。条件を満たしても脱出地点の場所が分からなければクリアにはならないため、目標を満たしつつマップの探索も同時に進めていく必要がある。
またインフィニットモードでは、自分が操作する以外の2人のチームメンバーも、リアルタイムに戦闘に参加して戦ってくれる。この武将は戦闘を行うだけではなく、「仲間コマンド」を使用することで、操作キャラクターから離れてマップを探索させる指示を送ることもできる(武将を切り替えると、瞬時にそれまでの操作武将と位置が入れ替わる)。探索中の仲間は、地図を埋めてくれるだけではなく、マップ上に存在する宝箱からアイテムの回収も行ってくれる。
序盤はマップの探索をさせ、脱出地点が見つかったら合流して強敵と共に戦う……といったように、状況にあわせて指示を出していくことも重要になってくる。
「無双攻撃で撃破すると撃破数が2倍」など、塔によって異なるボーナスが設定されていることもある。上の階層にいくにつれ、クリアのための条件は厳しくなっていくので、無双乱舞が強力なキャラクター、神術に特化したキャラクターといった、それぞれの塔にあわせた役割分担した育成も必要になってくるだろう。
体験会では、チャレンジモードの「神速」、インフィニットモードをどれだけ短時間でクリアできるかを競うメディア対抗戦が行われ、筆者も実際にプレイすることができた。
個人的に新キャラクターのアクションを試したい気持ちもあったものの、やはり対抗戦である以上勝ちに行くべく、神速攻撃が優秀なくのいち、攻撃範囲に優れた本多忠勝、武将への対応能力の高い早川殿の3人という、前作「無双OROCHI3」で主に愛用した武将3人を選択。
神速攻撃と神器を組み合わせつつ、敵武将に対しては早川殿の影技でHPを削るという戦法で挑戦。序盤から中盤にかけては順調に数を減らせたものの、最後に登場した呂布の攻撃を受けて吹き飛ばされ、時間をロスしてしまうミスや、敵を一定数撃破するごとに出現する特殊アイテムの効果をあまり活かせなかったこともあり、残念ながら優勝には届かなかった。
インフィニットモードにおいては、馬に乗ってマップの探索をする時間が長くなるため、今回の挑戦では筆者は馬上攻撃が強力な馬超を主軸に、くのいちと呂布を選択。また今回挑戦するステージとなった蟹座の塔では、神術で撃破した際に撃破数が2倍になるボーナスが設定されていたため、神器は攻撃性能に優れた「グリンブルステイ」をチョイスした。
馬超の馬上攻撃やくのいちの神速攻撃で敵のHPを減らしたところに、「グリンブルステイ」による攻撃を連発してトドメをさしていく……という目論見はうまくいったものの、撃破数の条件達成後、脱出地点が大幅に離れた場所に出現し、移動に思わぬ時間をかけることになり、こちらも優勝は叶わなかった。
脱出するには、指定された地点に移動したあと、一定時間その場に留まる必要がある。 その際に自ら攻撃を行ったり、敵の攻撃を受けると時間がリセットされる。 筆者はこの脱出に手間取り、余計な時間をかけてしまっていた。 |
なお今回のプレイでは、最速のクリアを目指したため武将と戦うことはほぼなかったが、武将を撃破した際に獲得できるインフィニットモード専用の素材を集めることで、それぞれの武将をイメージした強力な装備を錬金できるとのことだ。
発表会の最後には新たな映像が公開され、最後の追加プレイアブルキャラクターとして、前作では登場しなかった本物のペルセウスの参戦が明らかに。
基本的なアクションはロキと同様だが、一部のアクションが新しくなっており、今回のストーリーにおいても非常に重要な役割を果たす位置づけになっているという。多数の新要素を追加して、さらなるやりこみ要素と爽快感を増した「無双OROCHI3 Ultimate」。今から発売が待ち遠しい。