ミュージカルとアニメが相互にリンクし、展開していく新感覚ライブエンターテインメント「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。7月12日に開催された、その初となるオンライン公演「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE ONLINE-」のレポートをお届けしよう。

目次
  1. 徹底した感染対策を行った上で登壇した、スタァライト九九組の9人
  2. 99期生はもうすぐ3年生。期待に胸が膨らむ新作公演の“エピソードゼロ”
  3. 新作公演のタイトルは「-The LIVE-#3 Growth」に決定!
  4. 「ロンド・ロンド・ロンド」は8月7日“バナナの日”に公開!

徹底した感染対策を行った上で登壇した、スタァライト九九組の9人

アニメのキャストたちが舞台でも同一のキャラクターを演じる「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。今回のオンライン公演は、新型コロナウイルス感染症の影響で無期延期となっている舞台新作公演に代わって企画されたイベントだ。

大きな特徴は、チケットの購入者が、会場となったイオンシネマ幕張新都心、リアルタイムでオンライン配信での視聴も可能だった点(7月14日23:59までアーカイブ視聴も可能)。それから、イベントはキャストのトークと新作公演の“エピソード0”となる舞台で構成されており、舞台パートは前もって無観客で収録された映像が上映された点だ。

キャストが登壇するイオンシネマ幕張新都心では、感染対策の徹底が印象的だった。観客全員に対し、会場に入る前に検温とアルコールによる手の消毒が行われ、座席も間隔を開けて使用。イベント終了後も、密集を避けるため、スタッフの指示によって一列ごとに退場するようアナウンスがあった。先の会見の通り、キャスト・スタッフの抗体検査や、感染対策ガイドラインに則った取り組みも行っているとのことで、その徹底ぶりは非常に安心できるものだった。

小山百代さん

イベントが始まると、メインキャストを務める“スタァライト九九組”のメンバーが、小山百代さん(愛城華恋役)、三森すずこさん(神楽ひかり役)、岩田陽葵さん(露崎まひる役)、佐藤日向さん(星見純那役)、小泉萌香さん(大場なな役)、富田麻帆さん(天堂真矢役)、相羽あいなさん(西條クロディーヌ役)、生田輝さん(石動双葉役)、伊藤彩沙さん(花柳香子役)の順番で登壇。

小山さんの「エピソードゼロということで、新作公演の伏線があるかも。大画面の臨場感も含め、楽しんで欲しい」といった発言をはじめ、このオンライン公演の注目ポイントを、それぞれが和気あいあいとした雰囲気で語っていたのが印象的だった。

99期生はもうすぐ3年生。期待に胸が膨らむ新作公演の“エピソードゼロ”

スタァライト九九組の9人がいったん退場すると、舞台の第1部の上映がはじまった。

3年生への進級を目前に控えた華恋たち聖翔音楽学園第99期生は、春休み中の登校日に、学年主任の走駝紗羽(演:椎名へきる)に呼び出される。そこで明かされたのは、下級生に見せるために行われる見学授業の内容について。遅刻した華恋を除く8人は紗羽先生から、みんなが知っている物語を新たな解釈で演じるよう指示を受ける。

ここで舞台版の定番である、主要キャラクター9人が自己紹介を行う楽曲「プレコール」が披露される。いつもならばひとりひとりがステージの中央に立ち、順番に歌うこの曲。しかし今回は画面が9分割され、真ん中の画面で歌うキャラクターに対してまわりがリアクションを取るという演出に。それぞれ別撮りしたものを編集で組み合わせたらしいのだが、ビデオ通話を思わせる賑やかな画面は新鮮で、思わず顔がほころんでしまった。香子が歌うときはフレームが扇子の形に変わるなど、芸も細かい! ちょうど人数分ある分割画面なのに、遅刻している華恋の部分には、作品のロゴが表示されているのがまた笑いを誘う。

最後に滑り込みで現れた華恋が自己紹介をして、「プレコール」は終了。その後、演目の脚本担当として、華恋が抜擢される展開に。彼女が指揮した1年生時の「ももたろう」の舞台での惨状を思い出し、取り乱す華恋とひかりを除く7人。ここで「ももたろう」の舞台の再現が行われる。川を流れる桃を演じる真矢(※桃太郎を演じるのは双葉)が言葉を発するたびに、会場が笑顔に包まれていたのが印象的だった。

仲間たちにどんな役を演じたいか尋ねる華恋。ひかりの「できないことを可能にする、夢のある役を演じたい」という言葉が強く印象に残ったところで、場面が切り替わる。レヴュー服に着替えた9人が歌うのは、ここで初披露となる新作公演のテーマ曲。アップテンポで新たな激闘のはじまりを感じさせる、のちに「サイカイ合図」というタイトルが明かされたこの楽曲で、第1部は終了。新たな物語の序章によって、新作公演への期待は大きく膨らんだ。

ライブパートとなる第2部では「約束タワー」、「Circle of the Revue」、「99 ILLUSION!」の3曲が披露され、最後にカーテンコールが行われた。2曲目の「Circle of the Revue」ではひとりひとりの殺陣のカットインが入るなど、こちらも収録映像ならではの演出が最高にかっこよく、大興奮。ほかの楽曲でも縦横無尽に動くカメラワークなど、普段のライブとは一味違う演出が楽しめ、短いながら満足感の高い内容だった。

新作公演のタイトルは「-The LIVE-#3 Growth」に決定!

舞台の収録映像が終わると、スタァライト九九組の9人が再び登壇。今回のオンライン公演から繋がる舞台新作公演のタイトルが「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#3 Growth」となったこと、そして先程披露された主題歌のタイトルが「サイカイ合図」であることが発表された。

ここからはトークコーナー。「ダイアローグ」では、「プレコール」の収録のため全員が9人分の振り付けを覚えたが、結局使わなかったなど、オンライン公演の裏話が飛び出した。「チーム対抗しりとりレヴュー」では、3人チームに分かれて台詞でしりとりをしながら、即興の芝居をするという高度な芸当を披露。最も多くの台詞を繋げた相羽・生田・伊藤チームが優勝した。

“社内恋愛”のお題でしりとりレヴューを行った小山百代さん、三森すずこさん、岩田陽葵さん
“お笑い芸人”のお題でしりとりレヴューを行った佐藤日向さん、小泉萌香さん、富田麻帆さん
“幼稚園”のお題でしりとりレヴューを行い、優勝した相羽あいなさん、生田輝さん、伊藤彩沙さん

続く「九九組アンケート」は、スタァライト九九組の9人がお題に該当すると思う人を一斉に指差し、多数決を取るという遊び。結果は、“いちばんの食いしん坊”は小山さん、“いちばんの天然キャラ”は相羽さん、“自分が男だったら付き合いたい人”は冨田さんが選ばれた。

“いちばんの天然キャラ”に選ばれた
相羽あいなさん
“自分が男だったら付き合いたい人”に選ばれた
富田麻帆さん

「ロンド・ロンド・ロンド」は8月7日“バナナの日”に公開!

楽しいゲームがひと段落したところで、こちらも公開が延期となっていた劇場版再生産総集編「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド」の公開日が2020年8月7日になったことが発表。新たな予告映像も公開された。

小泉萌香さん

オンライン公演の開催日である7月12日は、小泉さんが演じる大場ななの誕生日。そして劇場アニメの公開日である8月7日は“バナナの日”。この絶妙なめぐり合わせについて振られた小泉さんは、ななの口癖である「バナナイス!」で応えた。

さらにこの劇場アニメの主題歌である「再生讃美曲」のCDは、“九九組”と掛けた9月9日に発売されることが明らかに。こちらの通常版ジャケットは意味深な微笑みを浮かべる大場ななが目印となっている。再生産総集編は、彼女から目が離せない作品になりそうだ。

再度9人が退場し、オンライン公演のメイキング映像が上映されて、今回のイベントは終了。稽古の様子からは9人の楽しげで仲睦まじい様子がうかがえ、この9人の活躍をもっともっと見ていたいという想いに改めて駆られることとなった。

アニメでは再生産総集編のあとに完全新作劇場版、舞台ではこのたびタイトルが発表された「~#3 Growth」以外にも「青嵐総合芸術院スピンオフ公演」、そしてゲームアプリ「少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-」では「バンドリ!」とのコラボと、さまざまなメディアでこの先も新たな展開が予定されている「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。情勢のこともあり、しばらく動向が読めないものも少なくないが、「日々、進化中」の舞台少女たちを信じて、いまは待とう。

「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE ONLINE-」公式サイト
https://revuestarlight.com/musical/the_live_online/

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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