Gamer編集部がその週にプレイしたゲームについて、気ままに紹介していく「編集部が遊んだゲーム」。今回は年末特別編として、それぞれが2020年に遊んだお気に入りのゲームを紹介します!
2020年、生活様式や仕事の仕方は大きく変わりましたが、その中でも数多くのエンタメを楽しむことができました。これはひとえに携わる方々の試行錯誤の結果であり、我々もその感謝を胸にコンテンツに触れたいなと改めて思う一年でした。アニメも社会現象と化した「鬼滅の刃」をはじめ、本当に素晴らしい作品が多く、まだチェックできていないものもありますが、アニメ好きとしては幸せです。
ほかのスタッフもそうですが、今年を振り返った時にやはり1本のゲームに絞るのは難しいので、私が今年特に楽しんだ3つのゲームを少しずつ触れていこうと思います。
まずは上半期にリリースされた「ファイナルファンタジーVII リメイク」です。今作については最初から最後まで、とにかく楽しくプレイしました。時期的にもゲームに触りやすかったというのもありますが、ゲームデザインがとにかく素晴らしく、HARDをプレイしている間の苦戦しながらも攻略法を探し出していく過程は、遊べば遊ぶほどのめり込んでいく魅力がありました。
下半期の中では「英雄伝説 創の軌跡」です。ゲームシステムの細かな見直しなどプレイそのものも満足度は高いのですが、何より描かれるストーリーが良かったです。単体でももちろん感動するのですが、「閃の軌跡」シリーズを追ってきた身として、《C》ルートは特に感慨深いものがありました。
もう1本は「アイドルマスター シャイニーカラーズ」です。サービス開始当初から遊び続けているのですが、今年はさらにハマっていきました。シナリオがとにかく素晴らしいのですが、ゲーム自体もリソースの使い方さえ気にしておけば育成ゲームとして普通に楽しいんです(時間はかかりますが…)。ユーザーの幅が広がっていることを感じる部分も増えてきましたが、メディアとして何ができるのかは2021年も模索していきたいなと思う所存です。
2020年は新型コロナウイルスの影響で、何もかもが予想外の一年でした。友達と飲みにいくことも、映画を見に行くことも、様々なエンタメが制限されてしまい、個人的にもとても窮屈に感じることが多くありました。コロナが猛威を振るう前、2019年11月に発売された「DEATH STRANDING」をプレイした時、世界が分断されるという意味が、実はいまいちピンときていなかったのですが、改めてこのような状況に直面して、やっとその意味を理解できたように思えます。
「DEATH STRANDING」の世界では、カイラル通信を繋ぐことで人々は繋がりを得ていましたが、残念ながら現実の世界ではそのような便利なものをありません。しかし幸いなことに、私たちにはゲームがありました。リアルで友人と遊べない分、オンラインで繋がりゲームを遊ぶ。よく会っていた友人ももちろんそうなのですが、この流れがきっかけで今まで疎遠になっていた友達ともまた一緒にゲームができるようになったのは、純粋に嬉しい出来事でした。
というわけで、2020年はこの一本! という感じではなく色々なゲームを友達と遊んで「やっぱりゲームっていいよね!」という総括に尽きる一年でした。
それでも一本をあげるとしたら、やはり「サイバーパンク2077」でしょうか。ネガティブなニュースが散見されている本作ですが、それを補って余りある魅力がある作品です。現時点で70時間ほどプレイをしていますが、未だにナイトシティの全容は把握できておらず、サブクエストが楽しくてメインストーリーがまったく進んでいません。
主人公・Vとプレイヤーが一体になって味わえる唯一無二のナラティブな体験は、ぜひ多くの方に味わってもらいたいのですが……。今後予定されているアップデートで、本作が「ウィッチャー3」と並び、ゲーム史に名を残すタイトルになっていくことを願っています。
今年はとにかくプレイ時間の長い作品を遊びました。ただクリアまで長いのではなく、終わりが定められていないような、遊びというよりゲームの中で生活し続けるような作品を多く触っていました。そのなかでも「あつまれ どうぶつの森」と「FFXIV」はいまでも遊んでいるし来年も遊びつづけていることでしょう。
さて、そんな豪華ラインナップのなかから今年の一番を決めることはできないのですが、あえて1つ選ぶのであれば、やはり数々の驚きを与えてくれた「Ghost of Tsushima」かなと。
個性豊かな登場人物、先が気になる物語性、どこへ行っても映える風景、駆け引きが熱い戦闘システム、あまりに早すぎるロード時間。オープンワールドというジャンルのゲームは、その自由さゆえにこれらの要素が薄まりがちで、それは仕方のないことだと思っていたのですが、本作はそれらすべてを満たしており自分の中の常識をまるっと覆されました。
本作屈指の名シーンが見られるストーリー「鑓川の冥人」では、男の子なら誰もが鳥肌が立ちそうな熱い展開が繰り広げられ、私は「これこれー!こういうのがやりたかったんだよー!」と大きな声を出しながら感動していました。
その後は続編を作ってきたのかと勘違いしそうなクオリティのマルチプレイコンテンツ「冥人奇譚」を無料で実装したりして、とにかく凄まじいゲームでした。天晴!
2020年。迎えた当初は「“2020”って字面の近未来感エグくね?」と胸が躍ったものですが、蓋を開けてみればなかなか大変な年でした。コロナ禍の前と後では、仕事の仕方どころか生活そのものが変わってしまいましたからね。
そんな今年に私が選んだのは、近未来繋がりで「サイバーパンク2077」…ではなく「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」(以下「P5S」)です。迷ったんですけど、前者は色んな意味で正当な評価ができる段階に無いんですよね。期待をこめて、今回は選びませんでした。
さて、「P5S」といえば今年の前半に発売された一本です。が、ふと振り返って最初に浮かぶタイトルだったのは間違いないですね。記憶に残るゲームにはインパクトも重要ですが、それだけだとトレンドワードのように流れていってしまうと思います。本作がありふれたスピンオフであれば、さらに高速で記憶から消え去ったでしょう。
プレイレポートでも書かせていただいたので重ねてにはなりますが、「P5S」はスピンオフの域を遥かに超えた良作だと改めて思います。「無双シリーズ」と「ペルソナ」。互いに主張しすぎず、一方に取り込まれることもないバランスを保っているんですよね。ファンとして理想の「ペルソナ無双」を妄想した方は多いと思うんですけど、それ以上のクオリティだったと断言できます。
バランスといえば、キャラクター面も評価できるポイントです。善吉・ソフィアをはじめとする新キャラクターたちは、チープなオリキャラのようなゲストにとどまらず、新たな視点を提供してくれました。看守に睨まれているのでネタバレは出来ませんが、特にクライマックスのあるシーンは本編に全く引けを取らないアツさでしたね。それでいて、成長した怪盗団たちの眩しい関係性を崩すこともない。こちらも完璧なバランスだったと言えるでしょう。
来年は「ペルソナ」シリーズや「PROJECT Re FANTASY」の新情報が発表されるのか、はたまた斜め上の「○○無双」が来るのか…。アトラスとコーエーテクモゲームスに今後も注目していきたいですね。
去年は3年ぶりの完全新作ということで「ポケットモンスター ソード・シールド」を推しましたが、今年はプレイ時間でぶっちぎりの「FFXIV」をお気に入りのゲームとして推したいと思います! 漆黒すばらしかった!
新型コロナウイルスの影響で2ヶ月ほどパッチのリリースが遅れたこともあったのですが、おかげで風景の撮影やレベル上げがめちゃくちゃ捗りました。「FFXIV」はマップがとても綺麗なんです。でもこれそんなに重くないんですよ。どうなってるんだろう。
あと7月あたりにも書いたのですが、暗黒騎士のジョブストーリーが本当に良くてですね。メインクエストでは“英雄”と呼ばれ頼りにされまくるプレイヤーキャラですが、それゆえに負った傷は心身ともに数えきれないわけで……そういう影の部分と、それらを越えて邁進していく強さが描かれています。レベル70から80のクエストは、山場と言えるような盛り上がりはありませんでしたが、懐かしく、じんわり泣ける感じのストーリーでした。
直近のパッチで完結した高難易度レイド「希望の園エデン」も、とても優しい気持ちになれる良い物語でした。メインストーリーの重要人物でもある、特殊な力を持った少女がめっちゃ頑張るお話(漠然)なんですが、人が人を想う気持ちというのは強いですね。有り体に言えば絆の力ってすごい。ちなみに終盤のカットシーンは「FFVIII」のEDのオマージュになっているそうで、知らなかった私はまずカットシーンで泣き、比較動画を見てもう一度泣きました。
冒頭でプレイ時間がぶっちぎりだったと言いましたが、泣いた回数もぶっちぎりな気がしますねこれは。感動が涙腺に直結しているのでしょうがないか……。
過去と同じ流れであれば、2021年には拡張ディスク第4弾となるパッチ6.0が実装されるはずなので、「今年のお気に入り」と言いつつ、来年以降もじっくり遊んでいきたいと思います。
今年私が遊んだゲームの中で1番プレイ時間が長かったのは、やはり「Fate/Grand Order」ということになるのですが、今年はメインストーリーの進みが緩やかで、個人的に色々と物足りない感が否めず。配布鯖の取得機会を増やすなど新規、初心者向けに優しい施策も考えて欲しいところですね。
で本題ですが、私の今年のお気に入りの1本は、「十三機兵防衛圏」です。2019年のタイトルじゃねーかといった声も聞こえてきそうですが、発売されたのは、去年の11月末でしたし、2020年になってからプレイした人もかなり多いのではないでしょうか。
プレイしている中で何度も真相に近づいた気にさせられながらも、それが実はミスリードであったりと、ゴールに辿り着くまで謎に謎を積み重ねながらも破綻することが無いよう、丁寧に作られたストーリーラインは秀逸でした。
時系列が入り乱れるかなり複雑なストーリー構成になっているのですが、プレイする中で特に迷うことなくスッと読み進められる辺りのバランスの取り方が素晴らしかったと思います。実際には、正確に理解できていなくても、分かった気にはさせてもらえるといった感じですかね。
ガッツリと考察などをするプレイヤーは、実際のところそこまで多くないと思うので、ストーリー物は、この部分のバランス感が大事だと個人的には思っていて、分かった気になったままクリアできるけど、クリア後にもう一度プレイすると更なる気付きが待っている感じがたまりませんでした。
プレイヤーが物語を追うことになる10人以上の少年少女たちに関しても、全員が主人公だと感じられるように、しっかりと掘り下げられており、彼らが戦いに至る動機付けも、シンプルだからこそ力強いものになっています。
この動機付けが、ゲームや漫画、アニメといったサブカル分野では王道であるからこそ、私たちのようなゲームに慣れ親しんだプレイヤーに対して、不思議な説得力が生まれているのかと。まだプレイしていない人には、恋愛モノや青春モノでしか得られないこの熱さを感じて欲しいですね。