2021年8月5日に発売された「ファルコニア ウォリアーエディション」を直感赴くままに10時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
目次
暑い日が続き、エアコンの効いている部屋の窓から青空を見ているときに、ふと呟いてしまいました。
「空を自由に飛びたいな。」
不要不急の外出を控えるように言われている昨今、交通機関を使って町場に出ることは憚るのですが、空を飛ぶことができれば、人流を気にせずいろんな場所に行けるんですよね。いや、誰でも空を飛べるようになってしまっては、空にも人流ができてしまいますね。
そういえば、以前、玩具会社に勤めていた時に、頭に黄色い竹とんぼみたいなアイテムを付けて遊ぶゲームを担当していたことがありました。テレビ画面の中には大海原が広がっていて、テレビの前で体を傾けると、その方向に旋回して、空を自由に飛べたのでした。
本当は、部屋の窓から外に飛び出し、上空から街並みを見られると気持ちいいと思っていたのですが、当時のハードスペックでは表示できるポリゴンに限りがあったため、海の上を飛びまくるような内容になってしまったんですよ。2006年頃の商品なので、今遊ぶと気持ちよく飛べるかどうかは……。
その後、Wiiの登場でテレビに繋いで楽しむ系の体感玩具の市場は淘汰され、頭にWiiリモコンを付けたら、気持ちよく空を飛ぶような表現になるかな、などと思った時代もあったのですが、今でも頭に装着するコントローラってあんまり存在しませんね。PS4のPS VRくらいでしょうか。「イーグルフライト」は気持ちよく空を飛べるゲームでしたけど。
PS3以降、開発力によっては十分にリアルな画面を楽しめるようになりました。リアルな画面とアナログスティックとの連動によって、特殊なコントローラを使わなくても、表現次第では浮遊感を体験でき、テレビの中でも空を気持ちよく飛ぶ環境は整っていました。
オープンワールド系のゲームの中には、空を飛べるゲームがあり、「インファマス」や「バットマン」でも、気持ちよく空を飛ぶことはできるのですが、ずっと空を飛んでいるわけにはいかないので、もっと空を飛びまくれるゲームがあれば……などと思っていたら、いいゲームがありました。「ファルコニア ウォリアー エディション」に挑戦していきましょう。
1.空を自由に飛び回って15分経過
2.世界の端を確認できず1時間経過
3.ダンクルを多分クリアで4時間経過
4.ファルコニアになりきり10時間経過
5.そして、まとまらないまとめ
空を自由に飛び回って15分経過
ゲームを起動すると、迫力のある大海原が登場。大変涼しげなのですが、このような水のうねりはどのようにすれば発生するのか、ちょっと不思議に思ったりもします。
スタッフの名前と共に、いろいろな地域の海が表示されるのですが、とにかく海です。海なのです。若干ながら陸地は存在するのですが、とにかく海、海、海なのです。
そして、タイトル画面。波が気持ちよさそうだなぁ。
「コントローラー設定」を確認すると、ところどころにローカライズっぽさが炸裂しているのですが、平仮名は読みやすいのでよしとしましょう。
ゲームを始めると、さてこの人は誰でしょう。きっと、ファルコニアの偉い人だと思うのですが、この方の話を聞くまでもなく、「ファルコニア」とは、巨大なファルコンを乗りこなして大海原を冒険し、時には戦う兵士のことで、とにかくプレイヤー自身がこれから「ファルコニア」として活躍することになります。
ゲーム内容的にはオープンワールドのゲームのはずなのですが、この「プロローグ」は、オープンワールドが閉じられているようです。
このメニュー画面では、「プロローグ」以外に、「一般市民-ダンクル」「帝国-クレフトスパイア」「帝国-シャード」「マンサー-オベロンのリーチ」の4つのシチュエーションも選ぶことができるようになっています。
しかし、この「ロックされているチャプター」は選ぶことができません。エピローグのようなので、他のシチュエーションを一通りクリアしてから挑戦できるようになるのでしょう。
ということで、「プロローグ」に入ると、プレイヤー自身の分身となるファルコニアと、ファルコニアが乗るファルコンを選ぶことになります。ファルコニアについては、選ぶとバックボーンが紹介されるのですが、まだ世界観を把握できていないため、ビジュアルだけで選んでしまいましょう。
ここは「プロローグ」なので、チュートリアル的な内容。能力テストに挑戦することになりました。
ファルコンにファルコニアが乗っているため、プレイヤーは乗っている方の立場なのですが、プレイする分には自分自身が飛んでいると思って問題ありません。ファルコンとは隼のことなので、まさに巨大な鳥を操作していることになります。ファルコンは操作通りに飛んでくれるため、とても気持ちよく飛ぶことができます。
羽ばたいていないときには、空中に羽先から白い線が引かれ、視覚的にも気持ちよく飛んでいる状況が伝わってきます。
ファルコンはローリングだって決めることができます。ファルコニアはファルコンに乗っているのだから、実際にこんな操作を行った時点で、振り落とされてしまうのではないかと不安になるのですが……。
雲行きが怪しくなって不安に思うも、落雷に見える青い光はエネルギーのようで、ファルコンに吸収されます。
急降下だって簡単にできました。
適当にボタンを押していたら、なんかすごい弾が飛んでいき、
海上の敵を撃墜してしまいました。これはこれで気持ちいい。
やっぱり、ファルコニアは兵士なので、激しい戦いを繰り広げるようで……。
思ったよりも、しっかりとドッグファイトをしていて……。
空の敵も撃墜できました。
その後、戦い続けていると、どうにか目的を達成できたようです。
無事、チャプター完了となったところで15分を経過していました。
世界の端を確認できず1時間経過
「プロローグ」で空を飛ぶ楽しさを覚えたので、今度は「一般市民-ダンクル」に挑戦します。
「プロローグ」と同様にキャラクターを選んだあと、スペックの右に矢印が表示されました。
何となく左右を押してみると、「ファルコン使い」以外に、「傭兵」、「モングレスのハンター」、「アービター」、「フリーハウスコルセア」といった……これは職業なのかな?
とにかくいろいろと用意されているようですが、現在はまだ「ファルコン使い」と「傭兵」しか選べないようなので、無難に「ファルコン使い」を選んでおきます。
語り部の話を聞いたら、ゲームスタート。
話だけだとよくわからないので、ひとまず「ダンクル」を離れてみました。
この島には同じような配置物がたくさんあるのが気になります。
炎が灯っているのが気になるので近づいてみると……。
炎の下を潜ったところでレースが始まりました。
一つ潜ると、新たに炎が灯るところがあるので、順番に潜っていくと
全然ダメだったようです。もっと巧みに飛べるようになってから、再挑戦することにしましょう。
自由に空を飛んでいると、右下のマップに「?」が現れました。
「?」に近づいてみると、新しい島を発見することができました。
何となくBGMが勇ましくなったかと思うと、照準がオレンジになる事態が発生。どうやらこの島は敵の島のようで、戦闘が始まってしまいました。敵をロックオンすると、その対象が画面の右上に表示され、ライフゲージがオレンジで表現されるので、このゲージを減らすために攻撃を決めていきます。
島からの攻撃以外に、敵のファルコニアも襲ってきたので、まずはファルコニアとの空中戦。
そして、一通り敵を倒すと、ここが「安息所スワガート」という事がわかりました。敵の拠点は、一通り倒さないと「発見」できない、ということでしょうか。
飛んでいるときには画面の右下にマップが表示されているのですが、もっと大きなマップを確認したいと思ったところ、ポーズをしたときにメニューが表示され……。
「ワールドマップ」を選ぶと、全体マップを確認することができました。発見した場所の数は右下にカウントされます。
何も考えずに飛んでいると、本当に気持ちがいいのですが、この辺りの地形はどのような構造になっているのか……なんとも神秘的です。
この辺は雪が積もっているので、寒いのかな。
ひたすらまっすぐ飛び続けても、いわゆるマップの端に辿り着いた感覚がありません。
そこで、再び全体マップを見てみると、マップの端をはるかに超えてしまっていました。そして、このまま突き進んでも限界はやってこないんだろうなぁと思い、本部へテレポートしたところで1時間が経過していました。
ダンクルを多分クリアで4時間経過
世界の広さを十分に満喫したので、そろそろ本格的なプレイを開始。拠点となる「ダンクル」では、「語り部」以外に、ストーリー任務を与えてくれる「文学修士」、簡単な任務を用意してくれる「名誉市民」、アイテムを売ってくれる「名誉市民」、条件を満たしたらアイテムをくれるという「船長」がいます。「文学修士」の頭には「ストーリー任務」と表記されているので、きっとこの人の任務を達成するとストーリーが進行するのでしょう。早速、任務を受けてみます。
ということで、任務を受けると、任務の詳しい説明を聞くことになります。
任務の内容は知っておいた方がいいけど、把握しきれなくても画面の右下にあるマップの指示に従って進んでいけば、それなりに対応することができます。
戦闘になると、マップのプレイヤーの目印がオレンジ色になり、戦闘範囲がオレンジ色のサークルで表現されます。
今回は敵のファルコニアとの交戦だったため、敵を一通り倒すと次の目標が提示され、戦っていた地域にある砦は、このタイミングで「発見」された扱いになりました。
その後、サラダマウント製材所に立ち寄ると、次の目的地が提示されるので、指示通りにこなしていくと、今度は海賊に遭遇。かなりのファルコニアに囲まれていました。
そして、一通り任務を完了させて、「ダンクル」に戻ると、任務成功と認められました。
本拠地である「ダンクル」以外の地域でもストーリー任務を受けることができます。どの任務を受けるのも自由のようですが、任務はドクロマークで難易度が提示されているため、プレイヤー自身のスキルに合わせて任務を受けていくとよさそうです。
いくつかのストーリー任務をこなしていくと、「黒旗」という任務が発生したので受けてみると……。
「瀕死のJulius」とあるので、楽勝かと思えば……。
なかなか手ごわい存在でした。
どうにか撃破するも……。
標的の破壊が認定されると同時にプレイヤー自身もやられてしまい……。
チャプター完了の演出途中で……。
ゲームオーバー演出に入ってしまい……。
それでもクリア判定になったようで、チャプター選択画面に戻ったところで、4時間が経過していました。
ファルコニアになりきり10時間経過
先ほどの結末に何となくもやもやしていたので、「ダンクル」に入り直してみると、「チャプター完了」となっていたので一安心。
これで心置きなく「クレフトスパイア」に挑めます。
ゲームの流れは「ダンクル」の時と同じで、「クレフトスパイア」でもストーリー任務をこなすことになり、激しい戦いはありますし。
荷物を届けるような任務もありますし。
船を護衛するような任務もありました。
クラーケンの神殿を求めてさまようも、見つけたのは水の神殿。
そして、様々な任務をこなして先に進むも、任務の途中でやられてしまったところで時計を見ると、10時間が経過していました。
そして、まとまらないまとめ
巨大なファルコンに乗って、空を自由に飛び回り、いろいろな目的を達成していくオープンワールドゲーム、という認識でプレイしたのですが、まさにそういうゲームでした。
ファンタジー系のオープンワールドと聞くと、徒歩で冒険して、疲れたらキャンプをするようなイメージなのですが、今作の場合は、島はあっても歩くことはできず、ファルコニアたちはファルコンから降りることもないため、拠点で一休みしているとき以外は、常に飛び続けているというところが新鮮でした。
テキストが小さいのと、ボイスが英語なのが気になったのですが、少なくとも目的達成のためのナビゲーション部分に関しては十分にわかるつくりになっているので、直感的に遊ぶとよさそうです。任務を果たす際には、常にナビゲートされているため、マップの記号を見ているだけでも、スムーズに遊べるはずです。
ドッグファイトは難易度によって差はあるにしても、失敗したらその地域に足を踏み入れるのは後回しにすればいいだけ。ストーリー任務が難しいと思ったら、簡単な任務をこなしてお金を稼ぎ、装備を充実してから再挑戦するような遊び方もあるため、手詰まり感はありませんでした。チャプターごとに操作するキャラクターを変更することができ、キャラクターによって立ち位置が異なるのですが、稼いだお金やレベルは共有されているので、手詰まり感がある場合には、チャプターを変える遊び方もアリでしょう。
任務中に次の目的地までの距離があるときはマップの上で〇ボタン長押しで高速移動が可能なので、この辺りは積極的に活用した方が遊びやすいかもしれません。
そして何よりも海のビジュアルが神秘的なので、どこを飛んでいても飽きることはありません。
マップの未知の地域をアンロックしていく楽しみがあるので、目的なしに探索するのも楽しいです。もっとも、一部の地域はストーリーを進めないとアンロックできないようになっているので、制限はあるようですが。
コントローラで操作しているときにはまっすぐ飛んでいるファルコンも、操作をしていないときには、羽ばたき、円を描くようにしながら前方に向かって進んでいくので、飛んでいる姿を見ているだけでも癒されます。マップの端を超えても、どこまでも飛び続けることができるようなので、環境ソフトとしても楽しめそうです。ちなみに、画面右下のマップから経度と緯度の線がなくなったら、たとえ雲行きが怪しくたって、安全に飛び続けられますよ。
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
http://www.sakekan.com/■twitterアカウント
http://twitter.com/sakekangame■ブログ「パッケージゲームを死ぬまで遊ぶログ(略称:パケログ)」
https://sakekan.themedia.jp/■YouTubeチャンネル「ゲームコレクター・酒缶」
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The Falconeer (C) 2021 Tomas Sala. Published by Wired Productions Ltd and developed by Tomas Sala. The Falconeer and The Falconeer logo are trademarks of Tomas Sala. All rights reserved. Published and distributed by 3goo K.K. in Japan.
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