声優の岩澤俊樹さんによる連載コラム「岩澤俊樹のゲーム1フレ勝負!」。第33回はElectronic Artsより発売中のPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Origin)用ソフト「GRID LEGENDS」をプレイします。
皆様こんにちは! そして遅ればせながら明けましておめでとうございます(2ヶ月遅れ)! もうすっかり春らしくなってきた今日このごろ、皆様いかがお過ごしですか?
僕は花粉と格闘する毎日で憂鬱な気分になっていましたが、今年は3年ぶりに東京ゲームショウが幕張メッセに帰ってくるというニュースを聞いて、生きる希望を持つことが出来ました。(ゲームショウって楽しいの? という方は以下の記事へ)
また……取材行きたいです! ……行きたいです(Gamerさんへの熱いメッセージ)! さてそんな生きる希望に満ちた2022年、1発目はこのタイトル!
「GRID LEGENDS」
「GRID LEGENDS」は、レーシングゲーム「GRID」シリーズ最新作のモータースポーツアクション。奥深さの増したキャリアモードでは300以上のイベントが用意され、レーシングストーリー「栄光に向かって」、ドリフトとエリミネーションモードが復活して登場。さらに、電気自動車ブーストレースが新たに追加される。
また、クロスプラットフォーム対応のマルチプレイでフレンドやライバルとプレイできる「ホップイン」機能を搭載。スリル満載の手に汗握るドライビングアクションを楽しめる。
お久しぶりのレースゲーム。この「GRID」シリーズは2008年発売の「RACE DRIVER GRID」から続く歴史あるシリーズなのですが、お恥ずかしながらプレイしたことはありませんでした。しかし、とあることがきっかけでこのタイトルに興味を持つことに。
今回はそんな「GRID LEGENDS」をシリーズ完全初見の目線でご紹介していきますので、シリーズファンの方も暖かく見守って頂けたらと思います。それでは早速いってみましょう!
リアルとフィクションの間
実際にプレイしてみて、僕が感じたこのゲームの魅力を一言で言うと「リアルとフィクションの調和」ですね! 「?」と思われた方、まあ焦らずに。その「調和」について、3つのポイントに分けて解説して行きましょう。
まず一つ目、「グラフィック」。昨今のレースゲームといえば、美麗なグラフィックが注目されるポイントの一つだと思いますが、「GRID LEGENDS」のグラフィックは個人的にとても好みでした。
「美麗なグラフィック」と一言で言っても、「リアル→フィクション→デフォルメ」のような段階があると思っていて、「GRID LEGENDS」はリアルとフィクションのちょうど間くらいだなと感じました。ひたすらリアルを追求したものも勿論好きなのですが、いい意味で「ゲームっぽさ」があるのがとても良かったですね。
車や人物、建物にはゲームっぽさを残しつつ、雲や水の表現はかなりリアルに描かれています。こういう雰囲気、好きです。コースのロケーションはシカゴ、バルセロナ、パリ、ハバナ、上海など多数あり、日本のコースも鈴鹿サーキットはしっかりおさえてあります。走っているだけでも楽しい……。景色を眺めるのに夢中になってついつい壁に激突することも(笑)。個人的に感銘を受けたのが、「奥多摩」のコースがあったことですね!
地元が近所なので、シンプルに「おぉ!!」ってなりました。「奥多摩」のコースが収録されていただけでも嬉しかったのですが、山道をドリフトしていると、某豆腐屋の走り屋の気分も少し味わえるのが良かったです(笑)。
そして2つ目「レース」。ここでいう「レース」とは、車、操作性、システムなど、ゲームの根幹の部分を指します。まずは車。「GRID LEGENDS」では9つのカテゴリがあり、そのカテゴリ毎に様々な車種が収録されています。
ゲームを進めていくと使える種類が増えていきます。どれを使うか迷いますねえ。実在する車を操作できるだけでファンとしては嬉しい限り。やっぱり自分は「コレ」を選んでしまいますね。
続いて操作性。ここが1番気になるところですよね。結論から言うと、「ちょうどよかった」です。かなり好みの操作性でした。昨今のレースゲームはリアル志向、もしくは万人向けのシンプルなものが多いように思います(個人の見解です)。が、「GRID LEGENDS」はまさにその中間。
細かい知識やテクニックがなくても、ある程度のスピードでコーナーを曲がることが出来ます。理想の走行ラインも表示され(ON、OFF設定可)、ブレーキングのタイミングもわかりやすくなっているのでビギナーでも安心。画像の黄緑のラインが走行ライン。ブレーキのタイミングになると黄色や赤のラインになります。
ここまで聞くとこのゲームが「簡単」に思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません(笑)。速さを追求するのであれば、コースレイアウトを覚えたり、繊細なブレーキ、アクセルワークを習得しなければならないという絶妙なバランス。更にCPUの強さだけでなく、細かいオプション設定で好みの難易度にカスタマイズすることが出来るので、初心者から上級者まで幅広く楽しめる仕様になっています。
そしてこの「GRID」シリーズにはすべてのレースゲームプレイヤーにとって夢のようなシステム、「フラッシュバック」があります。レースゲームに失敗は付きもの。「あ! ブレーキが遅れて壁に激突した!」「前の車を抜こうとしたら他の車に衝突した!」「しかもゴール直前で!」などは日常茶飯事。
本来なら、リスタートでレースの最初からやり直し。というのが当たり前ですが、なんとこの「フラッシュバック」は時間を巻き戻して好きなところからやり直すことが出来るのです(巻き戻せる範囲に制限はありますが)!
まさに神の所業! ソロプレイのみ、使用回数制限などはありますが、トライ&エラーを繰り返すレースゲームにおいては本当にありがたい機能ですね。僕自身大変お世話になりました(笑)。皆様にもこの便利さを是非体験してほしいですね!
最後に3つ目、ストーリーモード「栄光に向かって」。珍しいですよね。レースゲームにストーリーモード。
僕が「GRID LEGENDS」に興味を持ったのもこのモードがあったからなのです。実写で展開されていくストーリー。まるで海外ドラマやドキュメンタリーを見ているような感覚になります。これぞまさに「リアルとフィクションの調和」ですよね。
ネタバレしないよう大まかなストーリーを紹介いたします。モータースポーツを愛する「マーカス・アド」が代表を務めるレーシングチーム「Seneca Racing」。
No.1ドライバー「ユメ・タナカ」、優秀なエンジニアの「アジート・シン」を迎え「GRIDワールドシリーズ」に参戦する程のチームへと成長しましたが、新シーズンへ向けたドライバー不足に悩まされていた。
そんな中、アマチュアドライバーのショーケースイベントを見ていたマーカス。そこで一人の才能あるドライバー(プレイヤー)に目が止まる。プレイヤーは「ユメ・タナカ」と共にGRIDワールドシリーズを戦い抜き「Seneca Racing」を優勝に導くことが出来るのだろうか!?
といった感じのストーリーです(我ながら上手くまとめられた)。こういう王道サクセスストーリー、好きです。クリアまでプレイしましたが、いやぁ……良かったですね。
「無名の天才ドライバー」という響き、倒し甲斐のある魅力的なライバルたち(笑)、そして身近なコース(奥多摩)。テンション上がりっぱなしであっという間にクリアしてしまいました(結構かかりました)。様々なコースや天候、車種、ルールに挑戦することになるので、チュートリアル的な要素もあります。こういったエッセンスがあるとただ練習するよりモチベーションが上がって良いですよね。
ストーリーをクリアするころには貴方も立派なレーサーに成長を遂げていることでしょう。レースゲーム初心者の方も、「俺は対人レースしか興味はない!」という方も、このゲームに慣れるという意味で、まずはストーリーモードをプレイすることをオススメします!
さて、簡単にではございますがご紹介してまいりました「GRID LEGENDS」、如何でしたでしょうか? 今まで色々なレースゲームをプレイしてきましたが、操作性や「フラッシュバック」等の機能面において、かなり遊びやすい部類に入ると思います。
ご紹介した「ストーリー」以外にも、充実した一人用モード「キャリア」、オンラインモードの「ソーシャル」などやりごたえも十分。車種も今後ダウンロードコンテンツで追加されていくそうですよ! マルチプラットフォームなのも嬉しいポイントですね。個人的にやっとPS5と4Kモニターを活かせたのが嬉しかったです(笑)。でも……いつか……ステアリングコントローラーでプレイしてみたい(切実)!!
というわけで、車好きは勿論、気軽にレースを楽しみたい人にもオススメの「GRID LEGENDS」、是非プレイしてみて下さい! それでは、僕はこれから初めてのオンラインレースに挑んでこようと思います!
岩澤俊樹さんプロフィール
アイムエンタープライズ所属
生月日:10月17日
趣味:ゲーム、音楽鑑賞、散歩
主な出演作品:【TVアニメ】ようこそ実力至上主義の教室へ(高円寺六助)、問題児たちが異世界から来るそうですよ?(ヴェーザー)、【吹き替え】謀りの後宮(李重俊)、【ゲーム】GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-(ダレル)、ファンタシースターオンライン2 es(ダンテ、セイメイキカミ)など。「GUILTY GEAR Xrd REV 2 -BATTLE MANIA-」でMCとしても活躍。