505 Gamesが2022年春にPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PCで配信を予定している「百英雄伝 Rising」の序盤を遊ぶ機会を得たので、そのレビューをお届けしよう。

目次
  1. 父を越える“遺跡漁り”になるため、CJは宝を求めた大冒険へ
  2. レベル上げも素材集めもお手軽なフィールド探索
  3. 直感的で遊びやすいバトルシステム

本作は、2023年に発売予定の「百英雄伝」の前日譚を描くアクションRPG。「幻想水滸伝」シリーズのスタッフが開発に関わっていることでも話題になっているタイトルだ。

父を越える“遺跡漁り”になるため、CJは宝を求めた大冒険へ

本作の舞台となるのは、さまざまな文化と価値観が集うオールラーン大陸。数か月前に起きた地震によってニューネヴァーという街の地下に遺跡があることが分かると、一攫千金を夢見た人々が大挙して街に押し寄せた。宝を探す“スカベンジャー”の一族であるCJは、一人前になるために必要な“成人の儀”を成し遂げるため、ほかの者と同じくニューネヴァーにやってきていた。街で奨励されている遺跡発掘を通して、CJはお宝を探してさまざまな地を冒険していく。

本作のグラフィックは2.5Dを採用。現代の解像度と、昔ながらの横スクロールが合わさっている。

名作RPGシリーズ「幻想水滸伝」の開発スタッフが手がけていることもあってか、本作の世界観は丁寧に作り込まれている。主人公が訪れるニューネヴァーは、収入のほとんどを鉱石資源に依存しているため遺跡の発掘はやむを得ないこと。クエストをこなすと捺印がもらえる“スタンプカード”には、単に仕事を代行してもらうほかに、現地人とよそ者の信頼関係を深める意味を込めていること。ニューネヴァーを取り巻く現状や環境が、物語とシステムの両方に絡められていて、開発陣の熱意のほどが感じられる。

画面上の赤い印がスタンプ。捺印の向きが不揃いだが、そこに“人が押した”ということへのこだわりを感じる。

物語は、基本的にクエストをこなすことで進む。重要な依頼だけでなく、ニューネヴァーに住む人々の頼みごとも多く、今回体験できた範囲だけでも19個のクエストを確認できた。受注可能なクエストはメインメニューでいつでもチェックできるだけでなく、依頼人の具体的な居場所もマップで表示される。街のなかではファストトラベル機能も使えるため、いちいち徒歩で移動する必要もなくテンポがいい。

序盤であるためか、クエストは街の発展や機能の開放を報酬としているものが多かった。武器屋や防具屋、アクセサリ屋など、RPGの基本的なものは一通りニューネヴァーで揃えられる。施設で取り扱っているアイテムの一部は資源をもとに合成しなければ手に入らないが、一度合成した後は、それを商品としてお金で購入することも可能。合成と購入はプレイヤーが好きに選べるので、素材やお金と相談しながらその都度切り替えられるのはありがたかった。

レベル上げも素材集めもお手軽なフィールド探索

ニューネヴァーの外にはダンジョンがあり、基本的には自由に出入りが可能。ダンジョン内はいくつかのエリアに分かれていて、最奥にはボスが待ち構えている。そのほか、素材や敵はダンジョンの入口に戻ることで復活。資源を入れる“資源袋”の容量は50個までが限度だが、入口まで戻ると中身はすべて倉庫に送られる。つまり、ダンジョンを往復しているだけで、延々とレベル上げと素材集めができる。

ダンジョン内にある看板を調べれば、同じく看板がある場所にファストトラベルできるため、ボスがいるエリアから入口に戻る手間はほとんどかからない。復活する敵にはボスも含まれているので、大量の経験値と貴重な資源も取り放題だ。

ボスには“シールドゲージ”があり、ゼロにならなければこちらの攻撃は通らない。
シールドゲージは、ボスに攻撃にすると減らすことができる。

気を付けておきたいのは、受けたダメージを回復するには“ヒールポーション”が必要であること。アイテムを入れる“魔導カバン”には5個しか空きがないため、大量に用意しておくことはできない。さらに、ポーション自体が500バッカと少し高く(ほかのアイテムは100バッカ)、資源で合成するにも、ややレアなものを要求される。

なのでダンジョンを往復し過ぎてポーションを浪費すると、肝心なときに使えないという事態も起こり得る。ニューネヴァーにある自宅で休めばHPが回復するので、やられてしまう前に一度街に戻るといいだろう。

直感的で遊びやすいバトルシステム

本作のバトルはシンプルで、2Dの横スクロールで表現される画面内を移動しながら、現れる敵を攻撃していく。コンボ攻撃はボタンを連打するだけでよく、コマンド入力を始めとする複雑な要求はない。

今回のプレイで体験できたのは、主人公のCJと、カンガルーのガルーのふたり。CJはスピードタイプ、ガルーはパワータイプといったところだ。本作ではこのすみ分けがしっかりされており、互いに役割を潰し合うことはない。

CJは登山に使われそうなピッカーを2本用いる、いわゆる双剣使い。攻撃速度が速く、武器を強化していくと2段ジャンプも可能になる。固有アクションとして使える“ステップ移動”は、移動だけでなく回避にも応用が利く。CJ自体も隙が少ないので、ステップ移動を組み合わせれば、一撃離脱などを駆使したスピーディーなバトルができる。

ガルーは身の丈以上の大剣を使う。CJと違って動きは遅いが、代わりに攻撃力と防御力は高い。攻撃ボタンを長押しするとタメ攻撃に移行。押した長さで最大2段階までチャージでき、攻撃の威力や範囲が変化する。隙が大きい分、見返りは絶大だ。

相手の攻撃を無効化できる固有アクション“パリィ”もあるが、こちらは効果時間が短く、使いこなすには慣れがいる。とはいえ、パリィができれば敵を一方的に攻撃できるので、ポテンシャルは高い。

ボスはHPが高く、ダメージを一定量無効化するシールドゲージもあってなかなか厄介ではある。とはいえ、攻撃の前には赤い線で予兆と範囲を示してくれるため、そこから離れさえすれば安全だ。回避からの反撃をくり返し、シールドゲージを削り切りHPにダメージを与えていけばいいが、一方でボスにはギミックも用意されている。

特定のタイミングで弱点を晒したり、降ってくる岩を跳ね返すことで相手の体勢を崩したりと、その内容はさまざま。慎重に攻めるのもいいし、ボスの特徴をつかんで利用するのもいい。シンプルながら、初心者はもちろんアクションが得意な人も楽しめるようなバランスになっている。

バトルのバランスももちろんだが、特筆すべきはボタン操作のシンプルさだ。CJとガルーに割りあてられた攻撃ボタンはひとつずつ。仲間を切り替えるのも攻撃ボタンなので、例えばCJからガルーに操作を替えるなら、ガルー用の攻撃ボタンを押せばいい。あとはそのまま同じボタンを連打するだけでコンボ攻撃に持っていける。仲間がどのボタンで攻撃するのかを覚えておくだけで、敵とのバトルは十分こなすことができるだろう。

攻撃が当たった直後に別のキャラクターに切り替えると“リンクアタック”が発動し、敵に大ダメージを与えることができるのだが、この操作に必要なのはふたつだけ。CJとガルーの攻撃ボタンだ。リンクアタックを使うには、これらを交互に押せばいい。また、資源を集めるのに必要な“オノ”や“ツルハシ”は武器の一機能として扱われるので、一度手に入れた後は、攻撃ボタンを押すだけで各種資源を集めることができる。武器の切り替えや技の発動に応じた入力が求められる通常のアクションゲームと比べると、ここまで簡潔なのは珍しい。

「幻想水滸伝」を手がけたメンバーによる重厚な世界設定や物語が楽しめる一方で、攻撃ボタンのシンプルさや各種機能の集約など、ゲームをあまり遊んだことのない人を意識したシステムや配慮が本作には凝らされている。RPGに興味のある人には、まずオススメできる一作だ。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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