千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2022。9月15日に行われた「幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争」ステージの模様を紹介する。
発表前までベールに包まれていたKONAMIの新作発表ステージ。その開始とともに流れた映像にて、そのタイトルが「幻想水滸伝」のHDリマスター作品であることが明らかになった。
今回のステージには、HDリマスター版の制作に携わるプロデューサーの大海靖夫氏、リードプランナーの崎山高博氏、そしてゲストとして「幻想水滸伝」のキャラクターデザインを手掛けた河野純子氏も登壇した。冒頭の映像からも分かる通り、「門の紋章戦争」と題した「幻想水滸伝I」のHDリマスター版では、河野氏が新たに全てのキャラクターのデザインを描き起こしている。
オリジナル版からは27年、そしてPSPへの移植版からは16年の時を経て発表された「幻想水滸伝I」のHDリマスター版。長く愛されるKONAMIを代表するRPGとなっているが、ここからは同作のファンである声優の梶裕貴さんも壇上に迎えて、HDリマスター版の経緯やその特徴を紹介していった。
「幻想水滸伝V」にディレクターとして携わった崎山氏は、これまで「幻想水滸伝」を復活させるべく頑張ってきたそうで、その入口として初代を今の時代に沿うかたちで届けるかたちで、コロナ禍でリモートワークになった頃から準備を進めてきたという。そして、河野氏を含むさまざまな関係者の協力を経て、今回の発表を迎えられたという。
梶さんは中学生の頃、友達が熱く語っていたことをきっかけとして「幻想水滸伝」に興味を持ってプレイして以来のファンだそうで、108人いる仲間の存在や、自分の選択によって仲間にできるかどうかが変わっていくことなど、作品の魅力に触れていく。
また、今回のステージに向けて改めてゲームをプレイしたこと、新人の頃に出演した「幻想水滸伝 ティアクライス」の存在に触れるなど、ファンとして、そして声優として思い入れのあるタイトルであることに触れていた。
ここからはオリジナル版の映像とリマスター版を比較して紹介。今作ではオリジナル版のドットはそのままに、背景グラフィックを一新。また、前述の通り顔グラフィックは全て新たに描き直しているが、河野氏はオファーを受けたタイミングが現在進行している別作品のクラウドファンディング前で、これを逃したら受けられないと考えて引き受けたことを明かしていた。
その後は、新たなデザインを見せながら梶さんが好きなキャラクターについてのトークや、フル3D化によって情報量が増したマップやドットはそのままにブラッシュアップしたバトルなどを紹介していった。
ここで、実は「幻想水滸伝I」だけではなく、「幻想水滸伝II」も「デュナン統一戦争」としてHDリマスター化されること、2作品をセットにした「幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争」としてリリースされることが明らかに。
「幻想水滸伝II」についても背景グラフィックを作り直しているほか、音響環境もリマスターしているそう。そのほか、それぞれの印象的なシーンなども紹介された。
ここまではオリジナル版との比較要素が紹介されてきたが、追加要素として全体マップ、セリフログ、オートバトルと倍速機能が用意されていることにも言及。今の時代に合わせた、遊びやすさを意識した要素といえそうだ。
最後の挨拶でも、「幻想水滸伝」を再び動かすことへの意気込みのほか、これまでシリーズを好きでいてくれたファンへの感謝などにも言及した今回のステージ。大海氏からは、「幻想水滸伝」としての展開がここで終わることなく、さらにその先に喜んでもらえる作品を届けていきたいと抱負が語られていた。