日本ファルコムが2022年9月29日に発売するPS5/PS4用ソフト「英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-(クリムゾン・シン)」。ここではその発売に際し、前作にあたる「英雄伝説 黎の軌跡」をいくつかのキーワードから振り返っていく。
前作「黎の軌跡」ではカルバード共和国の首都イーディスで裏解決屋(スプリガン)を営む青年ヴァン・アークライド(CV:小野大輔)を主人公として、同国内の問題に表と裏の狭間から頼りになる仲間たちと関わっていった。
その待望の続編となる「黎の軌跡II」では、前作の事件を乗り越え少し成長したキャラクターたちが見られることだろう。また、いくつか残された伏線も存在している。本稿ではそんな前作や過去作のネタバレ部分に一部触れるので、プレイしていない方は注意して欲しい。
8つめのゲネシス
主人公であるヴァンとヒロインのひとりであるアニエス・クローデル(CV:伊藤美来)。ふたりの出会いの切欠と「黎の軌跡」の物語のスタート地点となったのが、アニエスが「アークライド解決事務所」へ持ち込んだ原型導力器《オクト=ゲネシス》の捜索依頼だった。
このオクト=ゲネシスは全部で8つ存在するのだが、「黎の軌跡II」の物語開始時点で既に7つまで回収されている。度々不可思議な出来事を起こしており、ヴァンが初めて魔装鬼(グレンデル)へ変身し、彼のホロウコアであるメア(CV:長縄まりあ)が意思を持って動き出したように見えた際も何らかの関係があるように見られた。
そんなオクト=ゲネシスの製作者は、導力革命の父とも呼ばれるクロード・エプスタイン博士。アニエスの曾祖父でもある彼が遺した手記には、「オクト=ゲネシスを120×年までに取り戻してほしい」「さもなければ全てが終わる」といった気になる一文があったと語られている。
今回の「黎の軌跡II」では、この8つ目のオクト=ゲネシスが注目ポイントになることがPVからも見て取れる。所持者らしき人物とグレンデル=ゾルガ&緋のアルテラの関係、エプスタイン博士が手記に遺した言葉の意味が明かされることにも期待だ。
ヴァンとエレインの関係に進展は
ヴァンの幼馴染にして、学生時代の恋人であるエレイン・オークレール。PVや公式サイトの紹介から、「黎の軌跡II」での彼女は序盤からヴァンと行動を共にすることがわかっている。前作をプレイ済みの方ならば、ふたりがアラミス高等学校の生徒だったことや、恋人同士だったことは知っていることだろう。
前作未プレイの方のために詳細は省かせていただくが、お互いに抱えたものがありつつ、それをぶつけられずにいるふたりに、もどかしい想いを抱いた方は多いはずだ。
当初はギクシャクした雰囲気だったが、一緒にお酒を飲むイベントや前々作にあたる「創の軌跡」で見られたエピソード「そして、乙女は剣を手に進み続ける」に関係が深いイベントも終盤では見られ、関係を徐々に修復していった点も印象深い。
「黎の軌跡II」ではヴァンとエレインが過去を乗り越え関係を完全に修復できるのかどうか、お互いに抱えている想いを吐き出しあえるのかどうかにも注目したい。
スウィンとナーディア、そして庭園
「創の軌跡」で初登場となったスウィン・アーベル(CV:梶原岳人)とナーディア・レイン(CV:石見舞菜香)が「黎の軌跡II」で再登場を果たす点も見逃せない。「創の軌跡」以降のふたりは新たな仲間と行動を共にしていたはずだが、残りのふたりが「黎の軌跡II」時点で何をしているのかも気になるところ。
スウィンとナーディアは、前作で壊滅させられた暗殺組織「庭園(ガーデン)」にかつて所属しており、「黎の軌跡II」で登場が明らかになっているガーデンマスター(CV:田丸篤志)との関係も注目だろう。
また、前作のエンディングでヴァンが運転する車にふたりが乗車しているイラストが一瞬見られるので、ヴァンとは既に顔見知りである可能性も。加えて正体が「創の軌跡」と同様であるのならば、ふたりとは関係がある《C》が前作時点で少し登場していた点も忘れてはならないポイントになってくるはずだ。
そして、「創の軌跡」のキーキャラクターだったラピス・ローゼンベルク役を務めた和氣あず未さんが、ジータ・アスヴァール役として出演されることも気になる部分。軌跡シリーズでは何人かのキャラクターを兼ね役で演じる声優さんがいる場合も多いので、ラピスの再登場にも期待したい。
レンの過去にも迫るか?
軌跡シリーズの最初期作である「空の軌跡」から登場しているレン・ブライト(CV:悠木碧)が、今回はプレイアブルキャラクターとなっている点もシリーズファンは気になるところだろう。
先日は日本ファルコムのYouTubeチャンネルで、「英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-」Recollection:楽園の少女という「空の軌跡 the 3rd」既プレイ者のトラウマを抉る動画が公開されたが、もしかしたら彼女の辛い過去に踏み込む可能性も。
前作終盤のとある場面では、この過去に関連のある名前をレンが呟く場面も存在していたので、このあたりやそこに関わっていた「D∴G教団」周りの謎へ迫ることも期待できるのではないだろうか。
また、プレイアブルキャラクターということで、戦闘面でもいくつか気になるポイントが存在。
かつてのレ・ラナンデスのパワーアップ版と思われるグラン・レ・ラナンデスがSクラフトになっていた点、彼女にとって大切な存在であるパテル=マテルのバスターキャノンがクラフトになっていたことも忘れてはならないだろう。
結社《身喰らう蛇(ウロボロス)》やシズナ、カシムといった強者たちの動向
やはりヴァンたちに関わってくるキャラクターたちも気になってくる。中でもトップクラスの実力を誇るように見えたシズナ・レム・ミスルギ(CV:内田真礼)、カシム・アルファイド(CV:梅原雄一郎)は、PVなどから前作以上の活躍が見られることが期待される。
シズナは「創の軌跡」のエピソード、「もう一つの温泉郷」で「閃の軌跡」シリーズの主人公であるリィン・シュバルツァー
(CV:内山昂輝)と戦ったことがわかっており、その際に手に入れたリィンの刀の一部を使ってシズナが自身の刀の鞘を修復するエピソードが前作では見られていた。
前作でリィンと同窓であるフィー・クラウゼル(CV:金元寿子)がシズナを知っていたことからも、既に発表済みのトワ・ハーシェル(CV:野中藍)以外の「閃の軌跡」勢やVII組関係者の登場も期待できるのではないだろうか。
カシムについては、ヴァンたちと行動を共にしているフェリ・アルファイド(CV:小倉唯)の兄となっている。リゼット・トワイニング(CV:石川由依)と同様マルドゥック総合警備会社の所属だが、前作時点ではその思惑が明かされなかった部分があるので、注目せざるを得ないだろう。
そして、結社《身喰らう蛇(ウロボロス)》の面々。エルロイ・ハーウッド(CV:黒田崇矢)、ヴァルター・クロン(CV:吉水孝宏)、ルクレツィア・イスレ(CV:植田佳奈)らが引き続き登場する模様だが、前作では一部の目的が共通していたことから、協力する場面も見られていた。
たが、過去作でも必ず何らかの大きな思惑のもとで動いていた結社の面々だけに、目的がそれだけであるとは考えづらい。事実PVで「破戒」ことハーウッドが何らかの事件を起こす様が見られている。
他にも洸弾のイクス(CV:堀江瞬)&影喰のヨルダ(CV:古賀葵)と言った新キャラクターや、セリス・オルテシア(CV:ファイルーズあい)&リオン・バルタザール(CV:斉藤壮馬)の星杯騎士コンビ、星杯騎士に関わりが深くヴァンの師匠でもあるベルガルド・ゼーマン(CV:大塚明夫)の動向や、ヴァンとエレインのもうひとりの幼馴染であるルネ・キンケイド(CV:福山潤)の活躍も期待したいところではないだろうか。
前作や過去作から張り巡らされてきた伏線たちが、「黎の軌跡II」でどのように明かされていくのか、その結末は9月29日発売の本編で確かめてみてはいかがだろうか。
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※画面は開発中のものです。
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