2022年11月11日~12月18日の期間、渋谷MODI2階にある東京アニメセンターにて開催となる「Dream Collaboration Festival ドリコラ Fes. アイカツ ! シリーズ&プリティーシリーズ」のメディア向け内覧会のレポートをお届け。
2010年の「プリティーリズム・ミニスカート」からアーケードゲームが、2011年の「プリティーリズム・オーロラドリーム」からTVアニメがスタートしたタカラトミーアーツの「プリティーシリーズ」と、アーケードゲーム・TVアニメともに2012年にスタートしたバンダイの「アイカツ!」シリーズ。
いずれも女の子向けのシリーズであり、商業的にはライバルと言えるふたつのシリーズがコラボレーションする今回の企画展。老若男女問わず夢中になれるストーリーに、おしゃれ要素、魅力的な楽曲群と、共通点も多いシリーズなので、掛け持ちでファンをしている人も多いことだろう。筆者もそのひとりだ。
このコラボはそんな我々にとってまさに「ワクワクが止まんないっ!」という気持ちにさせられる、「心がワチャワチャするお祭り」そのもの。このレポートを読んだ人に、「キラッと☆」素敵な会場の様子を「ビビッと」お伝えできれば幸いだ。
なお、企画展は全日日時指定制となっており、前売券は入場前日まで「イープラス」にて販売中。前売券に残数がある場合のみ、会場にて当日券が販売される。詳しくは企画展の公式サイトをチェックしてほしい。
夢のコラボレーションのトビラ、開けてみちゃお☆
展示エリアに足を踏み入れると、最初に目に入ってきたのは各シリーズの年表。入口から左の壁には「アイカツ!」シリーズ、右の壁には「プリティーシリーズ」の年表が、その年に展開されたシリーズ作のキービジュアルや作品概要とともに、最初期のものから最新作まで順に並んでいる。
「プリティーシリーズがこの作品を展開していた頃、アイカツ!はこの作品を展開していた」というのが簡単に比較できる構図で、かなり感慨深い。
リアルタイムで触れてきた人なら「『アイカツスターズ!』と『アイドルタイムプリパラ』のアニメが同時期に放送終了したときは寂しかったなぁ……」とか、「この頃、『アイカツ!』の主人公の声優さんがプリパラに出演したかと思ったら、今度はあじみ先生が……」とか、両シリーズをまたいだ想い出がいくつも蘇ってくるかもしれない。
このブースを含め、展示エリアの各ブースの壁にはQRコードがあり、スマートフォン用アプリ「HoloModels」を使って読み込むと、「アイカツプラネット!」のハナと「ワッチャプリマジ!」の陽比野まつり、ふたりの掛け合いによる展示の案内を聴くことができる。TVアニメシリーズ最新作の主人公同士がそれぞれの作品の魅力を教え合う様子が微笑ましい。企画展に足を運ぶなら、こちらもぜひ聴いてみてほしい。
続いては、各シリーズのアイドルたちがステージに臨む前の楽屋をモチーフにしたブース。シリーズの主人公たちの紹介とともに、机の上には彼女たちを彷彿とさせるアイテムが。中でもひと際目を引くのは、「アイドルタイムプリパラ」の主人公・夢川ゆいの紹介パネルの前に置かれている炊飯器。共演するほかのアイドルやスタァ、プリマジスタたちに、ごはんをおすそ分けしようとする光景が目に浮かぶようだ。
楽屋を出たら、向かうのはもちろんステージ! 大型スクリーンで「プリティーシリーズ」と「アイカツ!」シリーズのライブシーンが交互に流れる光景は壮観のひと言。ちなみに、ここで流れている楽曲は展示エリアの入口まで聞こえてきており、観覧中のワクワクをより大きなものにしてくれている。
セットリストは全部で14曲。どんな楽曲が流れるかは、ぜひ会場に足を運んで確かめてほしい(下の写真で一部楽曲はピンと来る人もいると思うが)。
また、ここではQRコードを読み込むことで、スマートフォンによるインタラクティブ体験が楽しめる。ブラウザで専用ページにアクセスし、アイコンを選択してからスマートフォンを振ると、そのアイコンがスクリーンに投影されるという仕組みだ。「プリティー!」「アイカツ!」などの文字が表示されるアイコンもあり、“推しシリーズ”のライブを応援する気分が味わえる。気が合う人と一緒に体験すれば、大いに盛り上がることだろう。
両シリーズの歴史を語る上では欠かせない、アーケードゲームにスポットを当てたブースもある。特に「プリティーリズム」と初代「アイカツ!」を振り返る展示内容になっており、それぞれの筐体と、ゲームを遊ぶと入手できたプリズムストーンとデータカードダスの一覧が並んでいる。当時遊んでいた人ならば懐かしさに胸を打たれることだろう。
これらと一緒に複数に分けて展示されているタカラトミーアーツの「プリティーシリーズ」プロデューサー・大庭晋一郎氏と、バンダイの初代「アイカツ!」プロデューサー・原田真史氏への対談インタビューがこれまたグッとくる。
これを読めば、両シリーズがこれまで商売敵というよりも、“良きライバル”として切磋琢磨してきたことがよく分かる。それはまさに、両方のシリーズに登場するアイドルやスタァたちが物語の中で、ライバル同士でも互いのことを認め合い、高め合ってきた姿とも重なるものだろう。最後のほうの話題には、少し目頭が熱くなってしまった。
この対談インタビューだけでなく、読み物の展示がけっこう充実しているのもこの企画展の要注目ポイントだ。入口付近には年表と一緒に大庭晋一郎氏と初代「アイカツ!」(アニメ)監督の木村隆一氏からの「ごあいさつ」があったほか、展示の後半には両シリーズを彩る楽曲の数々を手掛けた作曲家・作詞家へのインタビューも読むことができた。
衣装展示ブースには「ドリコラFes.」のために作られたオリジナルドレスのほか、「プリパラ」のSoLaMi♡Dressing(i☆Ris)と「アイカツプラネット!」のSTARRY PLANET☆が実際に着用した衣装も。これもやはり、同じ場所にあり、ひとつの視野に収まっている事実が感慨深い。
「プリパラ」と「アイカツプラネット!」は放送時期こそ異なるが、いずれも現実空間とは異なる空間でアイドル活動を行う設定が共通している。「もしプリパラが毎度おなじみシステムエラーで、アイカツプラネット!の世界と繋がってしまったら……」。そんな妄想をしてみるのも面白いかもしれない。
そんなこんなで、さまざまな展示に10年を超えるふたつのシリーズの歴史がギュッと詰まった「Dream Collaboration Festival ドリコラ Fes. アイカツ ! シリーズ&プリティーシリーズ」の企画展。両方のシリーズに触れている人ならたまらないものがあるはずだし、どちらか一方にはあまり触れていないという人は、改めて興味を持つ切っ掛けになることだろう。
展示エリアの外には物販エリアも設けられており、オリジナルグッズが多数販売されている(物販エリアに入場できるのは企画展の入場券を持っている方のみ)。筆者は「Dream Collaboration Festival」パンフレットと、描き下ろしイラストを使用した各キャラクターたちのメガアクスタが気になったので、また足を運ぶときに購入しようと考えている。
オリジナルグッズは東京アニメセンター ONLINE STORE「XRmall」でも予約受付を行うとのこと。会場に足を運べない人は、こちらをチェックしてほしい。
「Dream Collaboration Festival ドリコラ Fes. アイカツ ! シリーズ&プリティーシリーズ」特設サイト
https://tokyoanimecenter.jp/event/dreamcollaboration/