バンダイナムコエンターテインメントは、6月10日・11日に、イベント「テイルズ オブ フェスティバル 2023」(以下「テイフェス」)を開催した。ここでは6月11日公演の模様をお届けする。

4年ぶりに横浜アリーナで実施された本イベントは、開催15周年を記念して過去最多の出演者が登場。スペシャルメッセージを含め、すべての関連タイトルを網羅する特別なステージとなっていた。

また本公演は両日ともASOBISTAGEで配信チケットを販売中で、6月12日18時から6月19日23時59分までアーカイブ視聴できる(購入は6月19日12時まで)。併せて公演の模様を収録したBlu-rayも12月15日に発売決定しているので、今回の感動を何度でも味わいたいファンはこちらを予約しておこう。

6月11日公演出演者(敬称略)

小野坂昌也(「テイルズ オブ シンフォニア」ゼロス・ワイルダー役)※司会
原紗友里(「テイルズ オブ アライズ」リンウェル役)※サブ司会
緑川光(「テイルズ オブ デスティニー」リオン・マグナス役)
井上喜久子(「テイルズ オブ デスティニー」フィリア・フィリス役)
柚木涼香(「テイルズ オブ デスティニー2」リアラ役)
関俊彦(「テイルズ オブ デスティニー2」ロニ・デュナミス役)
小西克幸(「テイルズ オブ シンフォニア」ロイド・アーヴィング役)
広橋涼(「テイルズ オブ レジェンディア」シャーリィ・フェンネス役)
浅野真澄(「テイルズ オブ レジェンディア」クロエ・ヴァレンス役)
白石涼子(「テイルズ オブ レジェンディア」ジェイ役)
鈴木千尋(「テイルズ オブ ジ アビス」ルーク・フォン・ファブレ役)
ゆかな(「テイルズ オブ ジ アビス」ティア・グランツ役)
竹本英史(「テイルズ オブ ヴェスペリア」レイヴン役)
河原木志穂(「テイルズ オブ グレイセスエフ」シェリア・バーンズ役)
東地宏樹(「テイルズ オブ グレイセスエフ」マリク・シザース役)
近藤隆(「テイルズ オブ エクシリア 2」ルドガー・ウィル・クルスニク役)
伊瀬茉莉也(「テイルズ オブ エクシリア 2」エル・メル・マータ役)
置鮎龍太郎(「テイルズ オブ エクシリア 2」ガイアス役)
木村良平(「テイルズ オブ ゼスティリア」スレイ役)
福圓美里(「テイルズ オブ ゼスティリア」エドナ役)
天﨑滉平(「テイルズ オブ クレストリア」カナタ・ヒューガ役)
石川由依(「テイルズ オブ クレストリア」ミぜラ役)
加瀬康之(「テイルズ オブ アライズ」テュオハリム役)
速水奨(「テイルズ オブ アライズ」ヴォルラーン役)※シークレットゲスト
立木文彦(「テイルズ オブ シンフォニア」クラトス・アウリオン役)※シークレットゲスト

<アーティスト>
DEEN(「テイルズ オブ デスティニー」「テイルズ オブ ハーツ R」「テイルズ オブ ザ レイズ フェアリーズ レクイエム」)
BONNIE PINK(「テイルズ オブ ヴェスペリア」「テイルズ オブ アスタリア ~結晶の大地と導きの光~」)

開演前にはロニ、マリク、レイヴン、ガイアスの4人が登場。ロニとレイヴンはこの場のメンバーに女性がいないことへ不満をもらすが、イケメンボイスで会場のファンのために案内を行っていく。

まずはオープニングライブとして、BONNIE PINKさんがゲーム映像と共に「鐘を鳴らして」と「We Belong」を披露。コンサートライトの美しさや統一感に触れ、とくに15年ほど前となる「鐘を鳴らして」は多くの資料を熟読し、日本語版と英語版を両方作ったことが自分の中でも大きなチャレンジだったと振り返る。残念ながら「テイルズ オブ ヴェスペリア」のキャラクターたちとはすれ違ってしまったが、今後は新たな形でもぜひ関わっていきたいと展望を覗かせていた。

司会の小野坂さんや、2回目の出演ながらアシスタントに抜擢された原さんもステージでファンと触れ合い、会場が赤と白のライトで綺麗に分かれる奇跡のような背景も生まれる。スペシャルグミ差し入れ企画で届いたグミを木村さんと小西さんが美味しそうに食べ合う姿も映し出され、10日公演に続き“ナマステ押忍”のジェスチャーで美味しさを届けていく。

2008年から歴史を繋いできた「テイフェス」が15周年を迎え、今回は過去最多となる声優陣が参加。ステージにはこれまでのセットも再現され、新たに用意された「小野坂2023」では“小野坂さんが滑った”と原さんは大喜び。どんなシチュエーションでも空気を読んだ歓声を送るファンを前に、小野坂さんが15年間育ててきたと満足そうにする場面もあった。

スペシャルスキット「テイフェスの英雄を救え 時空迷宮!完結編」では、ルークとティアがステージへ。髪を切ってよかったのかと気にするティアへ、ルークは「カッコ悪いところを見せられない!」とはりきって応える。さらにカナタ、ミゼラ、ルドガー、エルの4人も続き、光る苔(=コンサートライトを振るファンの意)について紹介。エルたちからの「ピンク/紫にして!」という掛け声にも、瞬時に反応する対応力を見せつける。

4人はルークたちと合流するが、初心に戻って「喋らない」選択をしたルドガーへ会場からは驚きの声が上がる。しかし周囲のメンバーや苔たちのコンサートライトによる説得で、ルドガーも「本当は喋りたかったんだ!」と大声を張り上げる。一方、エルが2016年のフェスで話題になった「小野坂」を発見し、まずは自分が試して安全性を確かめるとルドガー、カナタ、ルークが言い合いに。結局3人とも滑り台を駆け下り、盛り上がる中へリオンとフィリアもテイフェス会場へ到着。テイフェス初参加のフィリアへ光る苔たちも大歓迎の意を示し、「良い声だ」とカナタが感動したウッドロウ、マリク、ガイウスも続く。

そんな中、ルークの元へかめにんから差出人不明の荷物が届き、ルークとカナタは突如溢れ出した光によってうっかり大きなレンズを落としてしまう。ルークは「俺が悪いんだー!!」、カナタも「借金をしてでも返す、それが罪だとしても!」と嘆くが、大いに心当たりのあるルドガーが「借金はするな」と制止。誰か一人の責任ではないと一同がフォローし合い、光る苔も一緒になった「俺は悪くねぇ!!」の大合唱が響き渡る。

そこへ“華麗に参上”の起源を巡りやや物議をかもしたロニと、リアラが登場。ウッドロウやフィリア、リオンと原作を思わせるやりとりも挟みつつ、2人はヴォルラーンが原因でテイフェスが滅んだ未来の存在だと説明する。過去のテイフェスで行われた歴史改変を阻止すべく2023年の「過去のテイフェス」に現れ、利用された英雄を救い出すべくここに来たというのだ。こうして英雄たちは、リアラと共に過去のテイフェスへと旅立っていく。

場面は変わって、テイフェス会場へ向かっていたはずが途方に暮れていたレイヴンが「レイヴン之墓(バカ)」を見て何かを思い出していた。シャーリィ、クロエ、ジェイのほかスレイとエドナもこの場へ集い、前日の出来事から過去の時代でテイフェスを巡る戦いに巻き込まれたのではとはないかと推測。テュオハリムとリンウェイも登場し、光る苔たちは時にキノコ、時にダナフクロウとして扱われながら推移を見守る。

リアラ、ルドガー、フィリア、リオンも到着し、歴史改変の痕跡を感じたリアラの前へ何かに取り憑かれた様子のレイヴンが出現する。勢い余ったクロエの攻撃をまともに受けつつ、シャーリィが以前に「楽しいことをして幽霊を成仏させた」と思い出したため、エドナは「ノルミンダンスしかない!」と訴える。さらにミクリオ、ユーリ、クラトスといった歴代人気投票1位を獲得したキャラクターのパネルも集められ、ステージへ現れたノルミンも非常に激しくレイヴンを激励していく。「可愛い女の子と一緒に踊りたい!」というレイヴンの強い願いに、シャーリィが「ユー!レイ!」と可愛くコールする「幽霊ダンス」を見せると、ついにレイヴンは正気を取り戻したが再び違う時代へ飛ばされてしまう。

気が付くとレイヴンは、椅子に座って眠っている女の子たちに遭遇する。ロイドとゼロスも加わり、女の子を起こすのは愛の力だと豪語するゼロスへルークとカナタの魔神拳&魔神剣が炸裂。マリクやウッドロウも駆けつけるが、彼らはいつのまにか小人A~Gと指定されていることに気づく。そこへ様子のおかしいシェリアが登場し、2012年のテイフェスで行われた「ミラ雪姫と7人の小人たち」で主演を奪われたため、この時代で「シェリ雪姫と7人の小人たち」を上演すると言い張る。お姫様候補となる女性陣は眠らされ、彼女たちを目覚めさせるためには笑いが必要だという。

ここからは大喜利……もとい「テイルズ オブ プレゼンテーション」のコーナーへ。小人A(ゼロス)にハリセンが与えられ、シェリアの用意した「次のテイフェスのテーマは?」「ビバ★くんとコンビを組む新たなマスコットキャラクターは?」などのお題で笑わせたらよしというルールでプレゼンテーションが行われる。小人Aの強烈なツッコミにカナタがたびたび犠牲になり、あまりのカオスっぷりに出演者たちがどこまで台本が進んだか分らなくなった場面も。さらに伝説の小人J(ジェイ)とクロエの連携や、フィリアとティアのホーリーランスが炸裂し、シェリアも自分を取り戻す。

リアラの導きでまた別の時代へと移動したところ、そこには剣の被り物(?)となったディムロスの姿が。ここは2013年のテイフェスで行われた運動会がベースとなり、リレーでゴールしないとディムロスが救えないという。テュオハリムとリンウェルが司会を担当し、シンフォニアチーム(ロイド、ゼロス)、ジ アビスチーム(ルーク、ティア)、エクシリア2チーム(ルドガー、エル)、男の友情チーム(ロニ、マリク)に分かれて競技へ挑むことになる。調子が悪そうなティアをかばい、1人で出場するとルークが優しく気遣う場面を、テュオハリムが「続けていていい」と促す一幕もあった。

飛ぼうとするゼロスをリンウェルが反則だと攻撃し、ジューダスの乱入に苦戦するロニをマリクがマリクビームで支援。トップを進むシンフォニアチームにはシュヴァーンが刺客として立ちふさがり、アッシュも1人2役の忙しい戦いを繰り広げる。声優陣の器用さを堪能できたところで1人残ったエルがゴールを目指すが、ここに現れたのはなんとヴィクトル。エルと共に過ごすテイフェスを望んだヴィクトルにルドガーが戦いを挑み、両者が骸殻を発動。実は邪魔をしたように思えた面々もいち早くヴィクトルの不穏な様子に気づき、ひそかに歴史改変を阻止するため協力していたことも判明する。

ヴィクトルとエルが約束を交わし、ロイドのエターナルソードで未来へと移動するとリアラがヴォルラーンと対峙していた。そこへクラトスが加勢に駆け付けるも、ヴォルラーンには攻撃がほとんど効いていない。この場に満ちる星霊力に気づいたテュオハリムとリンウェルは、仲間たちに時間を稼ぐよう頼む。ウッドロウも参戦し、マリクとロニが息ぴったりに「震天裂空斬光旋風滅砕神罰割殺撃」を決めつつテュオハリムたちが会場の力を束ねて見事に勝利を収める。こうして過去、そして未来に続くテイフェスの歴史は守られたのだった。

実はここからエターナルソードで前日のテイフェスに送られたクラトスが、激辛マーボーカレーマンやレンズに関連していた……という種明かしも。「ありがとう、父さん」「自慢の息子だ」というやりとりで胸が熱くなった中、25人のキャストが登場したスキットが終了する。スペシャルビデオメッセージには、ジュード・マティス(CV:代永翼さん)、ミラ=マクスウェル(CV:沢城みゆきさん)、アレン(CV:小野友樹さん)、レオ・フルカード(CV:新井良平さん)も登場した。

続いてのスペシャルトークショーは、まず前半として緑川さん、井上さん、柚木さん、関さん、小西さん、立木さん、広橋さん、浅野さん、白石さん、鈴木さん、ゆかなさんがステージへ。6月11日が誕生日だった関さんが話題となるが、実はサプライズでお祝いする予定だったが先に言われてしまったと小野坂さんが明かす。立木さんは3回シークレットとして登場し、シークレットといえば立木さんという流れが出来上がりつつある一方、シークレットでの登場は事前にグッズを作ってもらえない悲しさも語られた。

後半には竹本さん、河原木さん、東地さん、近藤さん、伊瀬さん、置鮎さん、木村さん、福圓さん、天﨑さん、石川さん、加瀬さん、速水さんが登場。諸事情で慌ただしく登壇することになった後半組の休憩中の様子も明かされながら、ディムロスの剣のパネルには紆余曲折があったことや、イケメンボイスとして登場した3人でCDでも出そうかという話題で盛り上がる。実際にノルミンダンスをカバーしてみようかという流れになり、速水さん、東地さん、置鮎さんの心地よい低音が会場へ響く。複数のキャラクターを担当している話題では、速水さんが実は「テイルズ オブ ジ アビス」のアニメ版でローレライを担当していたことを天﨑さんが真っ先に答えて「テイルズ オブ」シリーズへの愛の強さを証明していた。

バラエティコーナー「ファンの声を聞き分けろ!テイルズワードヒアリングクイズ!!」では改めて関さんの誕生日を祝いながら、ファンが叫んでいる指定のワードを聞き分けるクイズへ挑戦。まずは金髪キャラクター「スタン、カナタ、シャーリィ、コレット、エドナ、フレン」の6人をファンが口々に叫び、ゼスティリア&クレストリアチームの天﨑さんや木村さんがテイズルオブ愛を爆発させて大量のポイントを獲得。「ファイアボール」や「マリクビーム」など好きな術技を叫ぶ場面では、竹本さんがファンに直接聞こうとして注意を受ける。一部チームは大喜利のような回答が並ぶも、今度はジ アビス&グレイセスエフチームがファインプレー。高難易度の秘奥義の台詞は正解したら100ポイントと逆転のチャンスが与えられ、見事に「ロスト・フォン・ドライブ」をきっちり当てたジ アビス&グレイセスエフチームが優勝を勝ち取った。

エンタメニュースコーナーには司会に名越涼さんが登場し、天﨑さん&石川さんがクレストリアの“執念の”コミカライズを強く強くアピール。このほか、オーディオコメンタリー付き同時上映会やシークレットゲストを含めたグッズ販売、描き下ろし開催記念グッズの発売決定、アンケートで要望の多かったペアグラスの発売決定、バックステージの様子を収録したフォトレポートの発売などが告知された。

イベントの締めくくりはDEENのアーティストライブで、テイルズ オブのファミリーの一員であることへの喜びを語りながら「ミライからの光」「永遠の明日」を披露。最後にウッドロウ、ディムロス、フィリア、リオンのセリフに続いて「夢であるように」が届けられた。

2023/6/12 19:07 一部表記に誤りがあったため修正いたしました。

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