コーエーテクモゲームスが2023年9月28日に発売予定のPS5/PS4/Nintendo Switch/PC(Steam)用ソフト「Fate/Samurai Remnant」(Steam版は9月29日発売予定)。本記事では、本作のデモバージョンのプレイレポートをお届けする。
本作は、江戸時代を舞台に繰り広げられる、TYPE-MOON監修の「Fate」完全新作アクションRPG。江戸時代を舞台に繰り広げられる盈月を巡る戦い“盈月の儀”の様を、二天一流を修めた剣士「宮本伊織」と、突如伊織の前に現れた謎の人物「セイバー」の視点から濃密に描かれる。
デモバージョンは、江戸・吉原の町からスタート。主人公・宮本伊織とセイバーは、札差から銭の取り立てを仕事として請け負う。ここから実際に宮本伊織を操作して吉原での探索パートが始まる。
慶安時代の江戸を隅々まで探索してみたいという気持ちもあったが、今回プレイしたデモバージョンでは、約15分という時間設定が設けられていたため、まずはストーリーを進めることに。画面下部にはミニマップが表示されており、目的地もアイコンで表示。操作画面でも目的地までの経路を表示させる機能もあったため、スムーズにゲームを進行させることができた。
借主の中には、力で対抗してくるものから、逃走先で“怪異”と呼ばれる存在に襲われるものも。そういった場面では、宮本伊織とセイバーによる戦闘パートへと突入した。戦闘では、基本的にマスターの伊織を操作することになる。なお、伊織を操作している間、セイバーは自分の考えで立ち回ってくれるので安心だ。
攻撃方法に関しては、武器である刀を使用した“通常攻撃”と“強攻撃”の2種類があり、通常攻撃はコンボのようにつなげていくことができる。強攻撃は単発、もしくは通常攻撃からの派生、コンボの締めとして放つことが可能だ。
絶え間なく攻撃を与えていき、敵を倒していきたいところだが、強攻撃の中には多くのダメージを与えられる一方、隙の大きい攻撃も存在する。モーション中に敵からの攻撃を受けそうになった場合は、無理せず回避して、より優位な状況から攻撃を与えていきたい。
また、戦闘中に敵が禍々しいオーラを纏う場面があり、そのまま放置していると非常に強力な攻撃を仕掛けてくる。そういった場面で有効なのが強攻撃。オーラを纏っている敵に当てると、攻撃を中断させることができる。攻撃の中断以外にも、一定時間気絶状態となり、より多くのダメージを与えることも可能なので、相手がオーラを纏い始めたら、落ち着いて対処していきたい。
攻撃手段としては、貴石を消費した魔術があるほか、“共鳴絶技”や“協力技”といった強力な技を発動することも可能だ。協力技は戦闘中にセイバーから呼びかけられる場面で発動でき、共鳴絶技は伊織操作時にサーヴァントに指示することで発動できるものとなっている。
共鳴絶技を発動するには、技によって決められた“共鳴ゲージ”を消費することになる。共鳴ゲージは敵に攻撃する、攻撃を受けるなど、戦闘の基本的な行動で溜まっていく。なので、気が付いたらゲージが溜まりきっていたという場面が多々あったので、共鳴絶技は積極的に使用していこう。
一部の敵は、HPゲージとは別に“外殻ゲージ”を持つものも存在する。このゲージが表示されている敵には、伊織はほとんどダメージを与えることができないので、共鳴絶技といった強力な技でゲージを削る必要がある。ゲージを削りきった後は、伊織でもダメージを与えられるようになる。
また、敵にダメージを与えることで上昇する“交代ゲージ”を使用することで、一定時間サーヴァントを操作できる。操作中のサーヴァントは、霊脈の力により強化状態となっており、外殻ゲージも削れるので、難敵が現れた際にはサーヴァントと操作交代していこう。
上記以外の要素として、伊織の戦闘スタイルを切り替えられる“型の切替”も存在。それぞれ特徴のある5つの型が用意されているようだが、今回は“地の型”と“水の型”を確認できた。地の型は堅い守りが特徴の一刀型で、水の型は素早い攻撃が特徴の二刀型となっている。型によって、通常攻撃などのモーションも変わる。単体の敵と相対するときは地の型、複数の敵を相手する場合は水の型といったように、状況に応じた判断も戦闘のカギを握ってくる。
とはいえ、自分の好きなスタイルを貫くというのもありだろう。実際筆者も、型の切替ができることを確認してからは、宮本武蔵の弟子であり、二天一流を修めた伊織ならばということで、水の型ばかり使用し、「かっこいい…」と声を漏らしそうになりながらプレイし続けていた。
借主から銭を回収し、一息つく伊織とセイバー。しかし、辺りに漂う異様な雰囲気に気付く。そこへ現れたのは、“吉原で狼藉を働く二人を冥土に送る”吉原の遊女・高尾太夫だった。その傍らには見た目、言動からして“バーサーカーのサーヴァントだろうな…”と思う存在も。
セイバーも英霊の気配、「バーサーカーであると見たぞ!」と言い放っており、彼と相対することを名乗り出た。初のサーヴァント同士の戦闘ということもあり、プレイする側からしても非常に楽しみな場面であった。
難敵ということもあり、外殻ゲージを持っていることはもちろん、一発一発が重くダイナミックな攻撃を仕掛けてくる、まさにバーサーカーらしい戦闘スタイルとなっていた。一方のセイバーは俊敏な動きと剣技で相手を翻弄していくスタイル。自分で操作しながらも、思わず見入ってしまいそうなバトル展開となっていた。
場面は変わり、高尾太夫を追う伊織の視点へ。突如、何者からかの奇襲を受ける伊織だが、相手の使う剣技にどこか覚えがある様子。いざ相対すると、彼は「――師匠?」という言葉を投げかけ、相手も伊織の姿か剣技かに覚えがある様子を見せた。そして、この場面をもってデモ版は終了となった。
筆者は、「Fate」シリーズに関して、アニメやゲームを通してその世界観や物語に触れてきた。その身からしても、本作には引き込まれてしまう、魅力的な点、気になる点が多く存在する。公式サイトでは、本作に登場する一部のマスターとサーヴァントの情報が公開されている。
その中でも、特に気になるのが「Fate/Grand Order(以下、FGO)」でもおなじみ、宮本武蔵の存在だろう。宮本武蔵に関してはバーサーカーとして紹介され、バーサーカー陣営に名を連ねている。そうすると、デモ版をプレイした時に相対した彼は? と、謎が謎を呼ぶ展開となってしまう。とはいえ、「FGO」でも「屍山血河舞台 下総国 英霊剣豪七番勝負」、そこでメインを張った宮本武蔵がキャラ・シナリオともにトップクラスに好きなので、本作に登場する彼女からも目が離せない。
時計塔に所属する魔術師であるドロテア・コイエットやランサー陣営のサーヴァントなど、他にも気になる点は多いので、「Fate」シリーズを知っているという人は、改めて公式サイトなどをチェックしてほしい。
「Fate」シリーズのファンはもちろんだが、あまり詳しくないという人でも楽しめるポイントは十分にある本作。例えば、セイバーは普段こそ強気な態度や言動を見せているが、自分の育った場所とは全く違う江戸の街並みに興味津々な様子。普段は見せない無邪気な様子のギャップに心惹かれてしまう人も多いだろう。
さらに、本作のセイバーは真名こそまだわからないものの、中性的な見た目をしているため、そこも相まって魅力が倍増。筆者も、また一人「Fate」シリーズで好きなキャラが増えたと嬉しい悲鳴を上げている。
「Fate/Samurai Remnant」は、PS5/PS4/Nintendo Switch版が2023年9月28日、PC(Steam)版が2023年9月29日に発売予定。各種特典が用意されたエディションも用意されており、ダウンロード版の予約もスタートしているので、気になる人はぜひチェックしてみてほしい。