Cygamesは2023年9月16日・17日、ポートメッセなごや 第1展示館にて「ウマ娘 プリティーダービー 5th EVENT ARENA TOUR GO BEYOND -GAZE-」(以下、「5th EVENT 第2公演」)を開催。ここでは、DAY1の模様をお伝えする。
「ウマ娘 プリティーダービー」(以下、「ウマ娘」)初のアリーナツアー、その第2公演となる今回は初めての地方公演。開催地は愛知県名古屋市。第1公演と同様に感染症対策をした上での“声出し”はOKであり、トレーナー(「ウマ娘」ファンの呼称)たちの大きな声が響き渡る中で、まなざしを意味する「GAZE」をテーマにした楽曲や演出で楽しませた。
なお、本公演は現地有観客に加えてABEMA PPVとイープラス Streaming+でのオンライン配信を実施。配信はARによる演出や、ABEMA PPVではマルチアングルによる映像も楽しむことができる。DAY1の配信チケット販売は2023年9月23日(土)20:00まで、アーカイブ視聴は同9月23日(土)23:59までとなっている。両日の配信を視聴できるお得な「DAY1+2 イベント配信チケット」もあるので、詳細はアーカイブ配信情報ページをご確認いただきたい。
アーカイブ配信情報ページ
https://umamusume.jp/event/gb5th/gaze/broadcast/
DAY1出走者 ※敬称略
和氣あず未(スペシャルウィーク役)
Machico(トウカイテイオー役)
高柳知葉(オグリキャップ役)
大橋彩香(ウオッカ役)
木村千咲(ダイワスカーレット役)
前田玲奈(グラスワンダー役)
髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)
衣川里佳(ナリタブライアン役)
星谷美緒(マヤノトップガン役)
長谷川育美(ミホノブルボン役)
石見舞菜香(ライスシャワー役)
井上遥乃(イナリワン役)
前田佳織里(ナイスネイチャ役)
佐伯伊織(キングヘイロー役)
遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)
田澤茉純(イクノディクタス役)
花井美春(ツインターボ役)
立花日菜(サトノダイヤモンド役)
矢野妃菜喜(キタサンブラック役)
日原あゆみ(ヤエノムテキ役)
真野美月(サクラローレル役)
篠田みなみ(タップダンスシチー役)
【実況】
明坂聡美(実況役)
【ナビゲーター】※シークレットゲスト
櫻庭有紗(モンジュー役)
【ダンサー】
ウマ娘ダンサー
【サポート】
ウマ娘和太鼓衆
「5th EVENT 第2公演」は第1公演と内容が全く変わるということで、どんな公演となるのか。そんな期待の空気が膨らんでいくと、開演直前の会場に「うまぴょい伝説」が流れ、さっそくトレーナーたちのコールが響き渡る。
「ウマ娘」のナンバリングイベントではシークレットゲストも最近の恒例となっているが、会場が暗転してナビゲーターとして登場したのはモンジュー役の櫻庭有紗さん。モンジューのエレガンスな勝負服姿で登場した櫻庭さんは、嬉しそうに手を振りつつ、トレーナーたちの声を聞かせて欲しいと呼びかける。そして、「いよいよ出走です!」と力強く宣言して、「5th EVENT 第2公演」がスタートした。
今回のステージレイアウトは、メインステージに加えて大きなセンターステージがあり、2つのステージの上手と下手は花道で繋がっていて、グルっと1周できる作りに。かつてはアリーナ外周にコースが作られたこともあっただけに、それを思い起こさせるようなレイアウトだ。
ちなみに、メインステージ後方には大きなスクリーンが3つ、さらにセンターステージの上部や左右など、会場にはスクリーンが数多く設置されており、フラットな会場でも楽しめるような配慮がされていたのも嬉しいところ。
そのスクリーンにアニメの名シーンやゲームの映像によるオープニングムービーが流れ、まずはダンサーがステージを彩る。そして、カウントダウンから「目に焼き付けろ!」の言葉が映し出され、荘厳なイントロに合わせてスクリーンが上がっていくと、そこには新衣装に身を包んだ22人の出走者が。オープニングナンバー「DRAMATIC JOURNEY」で一気に駆け出していく。
新衣装の名称は「Splendor of Onyx(スプレンダー・オブ・オニキス)」。黒と銀を基調としたトップスに緑チェックのスカート、和装の雰囲気もある白のモフモフや「5th」と書かれたエンブレムも目を引く。曲中に衣装の紹介をするシーンでは、長谷川さんと石見さんが、ミホノブルボンとライスシャワーのセリフでモフモフを説明したり、お兄さまやお姉さま(ライスシャワーはトレーナーのことをこう呼ぶ)に呼びかけたりしていた。
そんな新衣装姿も新鮮なメンバーはみんな素敵な笑顔を浮かべて、メインステージとセンターステージへと広がっていく。実況を担当する明坂さんが各メンバーを紹介すると、それぞれの個性豊かな言葉や動きをみせ、バッチリウインクを決めるメンバーも。和氣さんの掛け声や今回も1曲目からテープ発射があり、冒頭から会場一体となって盛り上がった。
曲後には、大型イベント初出走の井上さんが意気込みを述べれば、声出しOKのナンバリングイベントが初めてという星谷さんは「ユーコピー?」「アイコピー!」のコール&レスポンスをして大喜び。
そして、そのままセンターステージに残った和氣さん、高柳さん、前田さん、髙橋さん、井上さん、日原さんが「NEXT FRONTIER」を熱唱。ステージに炎が吹き上がる中、1番のAメロ、Bメロは和氣さん、髙橋さん、前田さんという黄金世代のウマ娘を演じる3人がリレーし、2番では高柳さん、井上さん、日原さんとこちらも互いにレースを繰り広げた者たちが繋ぐのも熱い。和氣さんや高柳さんのセリフも力強く、引き込まれるような凛とした表情を浮かべながら頂点を目指して歌い上げた。
続いて、サクラローレルのソロ曲「ユースフルアイズ」を真野さんが歌い始める。昨年11月の「ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!!」で披露したときよりも弾けた感があり、気持ちの入った歌声もダンスも力強く決めていくと、曲の後半には衣川さんと星谷さんが加わり気合十分。
2人はサクラローレルの活躍を描いたコミカライズ「ウマ娘 プリティーダービー スターブロッサム」でもライバルとして登場しているナリタブライアンとマヤノトップガンを演じており、そんな3人が並び立って歌う姿は感動的。「歌って!みんなで!」と真野さんが呼びかけると、トレーナーたちの声が響き渡っていた。
まなざしを意味する「GAZE」の名の通り、今回はまなざしを向けていたライバルや仲間といった関係性を重視した歌唱メンバーが多かったのも特徴だ。
4曲目は、ライスシャワーとミホノブルボンのやり取りから、スタンドマイクを使った「winning the soul」。和氣さんとMachicoさん、長谷川さんと石見さん、前田佳織里さんと佐伯さん、アニメやゲームのイベントなどでウマ娘同士の関係性が描かれた2人×3組という歌唱メンバーや歌い分けの妙も光る。力強く拳を突き上げ、キックアクションも見事に決めて、さらにテンションをあげていった。
すると今度は、モチーフとなった競走馬がいずれも牝馬であるウマ娘を演じる3人、大橋さん、木村さん、田澤さんが「彩 Phantasia」を披露。大橋さんと木村さんのペアはこれまで何度も見てきたが、そこに田澤さんが加わるのは新鮮で、格好良さや美しさを見せる両名に、イケメンな歌声や雰囲気の田澤さんが加わって新たな色合いを感じるものに。曲中にはそんな田澤さんを応援すべく、花井さんが駆けつけていた。
歌唱メンバーの繋がりはどの曲も興味深く、続いて披露されたのは、愛知県にある中京競馬場で行われている高松宮記念(現名称になる前の高松宮杯も含む)を制したメンバーによる「本能スピード」だ。高柳さんや佐伯さんの格好良さは言わずもがなだが、前田佳織里さんや遠野さんも抜群の格好良さをみせる。そして、間奏には曲名のごとく、センターステージからメインステージへと全力疾走する4人。メインステージに着いた前田佳織里さんのおでこ全開になっていたのが、いかに本気の走りだったかを物語っていた。
最初のブロックのラストを飾ったのは、先日ゲームに実装された新育成シナリオ「プロジェクトL'Arc」で流れる楽曲としてお馴染みの「L'Arc de gloire」。熱いセリフ、荘厳なイントロから髙橋さん、立花さん、矢野さん、真野さん、篠田さんが歌い上げると、背後には凱旋門が。勇壮で感動的なメロディに乗せて花道を歩く5人の姿も格好いい。メンバーのチョイスも見事で、モチーフになった競走馬は必ずしも凱旋門賞に出走したわけではないが、凱旋門賞との関わりを調べるのも一興だろう。配信の映像では、ARでドローンアートのように凱旋門賞が浮かび上がる演出も印象的だった。
トークパートでは櫻庭有紗さんがMCとなり、Machicoさん、前田佳織里さん、遠野さん、高柳さん、和氣さん、長谷川さん、石見さんが登場。和氣さんがTV アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」でスペシャルウィークが放った「la victoire est à moi」(調子に乗んな!)のセリフを言って、櫻庭さんが返す場面もありつつ、披露した楽曲を振り返っていく。さらに、たくさんの歌声が聴きたいということで、ゆったりとアレンジされた「DRAMATIC JOURNEY」をトレーナーたちみんなで歌うシーンもあった。
次のブロックは、木村さん、衣川さん、星谷さん、長谷川さん、石見さん、井上さん、佐伯さん、日原さんによる「RUN×RUN!」からスタート。花道を歩くメンバーと会場後方のトロッコに乗ったメンバーが、トレーナーたちに手を振りながら歌っていくと、曲中には応援に駆けつけた大橋さんが木村さんとともに、ウオッカとダイワスカーレットのいつものやり取りで楽しませる。元気に明るく歌うメンバーは、トレーナーたちの顔を声でさらに嬉しそうな表情を浮かべていた。
この日、最初のソロステージを披露したのは篠田さん。タップダンスシチーのソロ曲「DANCE!DANCE!“ROMAN”」のジャジーなメロディにのせて、抜群のパフォーマンスをみせつける。篠田さんといえばダンスの秀逸さを知っている人も多いと思うが、タップダンスシチーの低音ボイスによる歌声も魅力的で、歌声と軽快なダンスのコンビネーションが素晴らしい。安定感のあるターンや「Hey!」とウインクするのもズルいぐらい格好いいシーンだった。
もうひとつ、このステージで注目を集めていたのが、篠田さんの後方に鎮座していた巨大なシャチホコたち。しかも目が光る!その目から放たれたシャチホコビーム(篠田さん曰く)を浴びて、トレーナーたちのテンションは爆上がりとなっていた。
そんなソロステージの格好良さやシャチホコに心を奪われていたトレーナーたちの目に飛び込んできたのは、スクリーンに映し出された「トウカイテイオー ミニライブ」の文字。Machicoさんがステージに登場し、なんとTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」第10話の名シーンがこの会場で再現されていった。
会場には、あのステージのように「テイオー」コールが沸き起こる。戸惑うMachicoさんに、こっそりと会場を進んでいたという遠野さんと前田さんが「ターボの走りを見てくれ」と呼びかけると、会場後方から大逃げを決めて激走してきたのは花井さん。その後ろには石見さんと田澤さんの姿。まさにツインターボ、ライスシャワー、イクノディクタスが出走したオールカマーの再現だ。そのままセンターステージまで逃げ切った花井さんが1着でゴールイン。テイオーと同じように、彼女の熱い言葉に「うん」とうなずくMachicoさんだった。
そして披露されたのは、TVアニメウマ娘第2期第10話のエンディングテーマである「願いのカタチ」。しかも、Machico、石見さん、花井さんの3人で歌う演出は涙腺崩壊モノ。少し声を震わせるように感慨深く歌うMachicoさん、ウマ娘そのもの歌声が素敵な石見さんと花井さん。センターのMachicoさんが左右を見てお互いに笑顔を浮かべるシーンも胸に来るもので、ラストは3人が小指を伸ばした手を高く突き上げていた。
アニメの再現は言葉での説明だけでは無粋なところもあるので、ぜひアーカイブで実際に見てもらいたい。
感動のステージの余韻冷めやらぬ中、今度はチーム<カノープス>のメンバーがCD「WINNING LIVE 13」収録のソロ曲を畳み掛けていく。まずは、遠野さんがマチカネタンホイザのソロ曲「TAILWIND」。上着を脱いで肩出しの衣装になった遠野さんは、可愛くダンサブルなステージを見せる。彼女はダンサーに匹敵するほどのダンスの実力であり、歌もダンスも可愛く格好いい。マチカネタンホイザの決め台詞「えい、えい、むん!」もあり、らしさ全開のステージをみせてくれた。
田澤さんは雰囲気を一転させてイクノディクタスのソロ曲「Excellent Condition」をクールに披露。配信ではARの演出も格好良さを引き出していて、テクノチックな雰囲気にドラムのビートも心を熱くさせる。表情はクールに、でも心は熱く、ラストはメガネと顎をクイッとあげて決めていた。
そして、花井さんがツインターボのソロ曲「▷▷▷▶ぶっとび かっとび 全開エンジン!」で、まさにタイトル通りターボエンジン全開なステージ。ARで「ターボについてこーい!」の文字がロケットとともに飛んでいく演出も面白い。ターボの声や元気さは印象的だが、それをしっかり表現する花井さんの歌唱力はやっぱり半端ない。曲中にはそんな彼女を応援するべく遠野さん、田澤さん、前田佳織里さんがトレーナーたちに「もっとエールを」と呼びかけたのだが……言い方がそれぞれ違っていたのもチーム<カノープス>らしかった。
歌い終わり、「トレーナー、ありがとー!」と手を振ってステージを後にする花井さん。するとスクリーンは舞台裏で待つMachicoさんを映し出す。そして、ソロステージを終えた花井さんはMachicoさんと一緒に新たなステージへと向かっていく。
そのままステージ登場した2人は、TVアニメ第2期のオープニングテーマ「ユメヲカケル!」を披露。スクリーンにはアニメのシーンが映し出され、劇中通りの「ダブルジェット!」「ツインターボ!」のやり取りも嬉しいポイントだ。さらに、アニメ第2期を彩ったウマ娘を演じた長谷川さん、石見さん、前田佳織里さん、遠野さん、田澤さんが加わり、7人で歌う「ユメヲカケル!」はまさに感動的。スクリーンには名シーンが映し出され、〈仲間でライバル〉をマイクオフでみんなが言うところや、Dメロのターボからテイオーへの繋ぎも涙を誘うものだった。
感動、感涙のブロックを終えた7人から感想が語られ、今度はメンバーを入れ替えて大橋さん、前田玲奈さん、髙橋さん、佐伯さん、衣川さん、星谷さん、真野さんによるMCパートへ。ここでは、第1公演でも実施した「コール&レスポンス」のコーナーを行い、DAY1は中盤戦に突入。
「5th EVENT 第2公演」DAY1の大きな目玉のひとつだったのが、ここで繰り広げられた、ほかに類をみないトレセン学園のお祭りだ。
スクリーンに、武豊騎手とC・ルメール騎手が登場し、はっぴ姿になった2人が「このあとのライブパートもお祭りです!」と宣言。すると大きな「祭」の文字が浮かび上がり、ウマ娘和太鼓衆による「トレセン学園 和太鼓演舞 -序-」の勇壮な音色が会場に響き渡る。
その音色に導かれ、出走者全員が次々と登場。みんなトレセン学園のはっぴを着て、ステージから登場したメンバーは纏(まとい)や巨大なうちわを手に練り歩き、後方のトロッコに乗ったメンバーは太鼓を叩いたり紙吹雪を撒いたりしながら、披露するのはもちろん「トレセン音頭」。しかも、ウマ娘和太鼓衆による演奏を交えた、その名も「トレセン音頭(どんどこみっくす)」だ。トロッコで太鼓を叩いていたのが矢野さんと日原さんだったことは解釈一致だった人も多かっただろう。
曲中の〈さんそだ!さんそだ!さんそをもってこーい!!〉は井上さんが担当し、彼女に酸素を手渡す係だったのが高柳さん。〈どーすんの?〉とカメラに向けてアピールする矢野さんも可愛い。ウマ娘ダンサーも一緒にお祭りを盛り上げ、配信では理事長の巨大バルーンが浮かんでいたのも面白い。
……などなど、これだけでも楽しく見どころ満載だが、なんといっても驚きだったのは、アレンジを加えていたとはいえ、ノンストップで4連発「トレセン音頭」を披露したことだ(M15〜M18はいずれも「トレセン音頭」)。踊り狂うトレーナーたちの体力をすべて出し切らせるかのごとく連続で披露された「トレセン音頭」。これはあの伝説の「うまぴょい伝説」3連発(2nd EVENT「Sound Fanfare!」のアンコールで披露)を超えるもの。ちなみに、酸素を持ってくるくだりもちゃんと4回やっていたのも楽しいところだった。
「トレセン音頭」4連発後、「トレセン学園 和太鼓演舞 -間-」でさらに盛り上げると、トレセン学園夏祭りはまだまだ終わらない。「わっしょい!」コールから「走れウマ娘(どんどこみっくす)」でみんなを熱狂させ、初の名古屋のステージはまさにお祭り騒ぎとなった。
お祭りは色や雰囲気を変えてさらに続いていく。今度は木村さん、長谷川さん、石見さん、前田佳織里さん、花井さんが羽根のついた扇子(いわゆるジュリ扇)を手にして、「Dance 2 Endless Beat」をバブリーに歌い踊る。みんなノリノリで楽しそうにしていると、ARではないリアルな巨大バルーンも登場して、みんなを楽しませていった。
センターステージに登場した衣川さん、星谷さん、長谷川さん、井上さん、立花さん、矢野さん、日原さん、真野さん、篠田さんが「Gaze on Me!」は軽快に披露。ライブタイトルとも繋がりのあるこの曲は、こちらもノリノリなナンバーで、トレーナーたちはペンライトを横振りして一緒に盛り上がっていた。
大興奮のお祭りからひと息入れ、田澤さん、高柳さん、立花さん、矢野さん、篠田さん、木村さん、井上さんが登場してのMCでは、披露した楽曲のことや太鼓を叩いた感想などを語り、バズーカ砲でテープを発射する花火大会も実施。
さらに、「ただのお祭りで終わったらつまらない」との高柳さんの言葉から、この日が誕生日だった井上さんをみんなでお祝い。初出走が誕生日当日だった井上さんにとって、まさに最高の1日になったことだろう。「トレセン音頭」では酸素が足りなくなった人(井上さん)に酸素を渡す係だった高柳さんがきっかけとなっていたのも、ウマ娘同士の関係を考えると粋なところだ。
そして、センターステージに並んだメンバーがワンフレーズずつ言葉を紡いでいき、憧れの景色の向こう側へ。「第1公演」ではこの流れから「Special Record!」が披露されたのだが、今回披露されたのは「Go This Way」。初期の楽曲をこういう流れで披露するのも感慨深いと同時に、楽曲の内容はライブテーマによく合うもの。和氣さん、Machicoさん、大橋さん、木村さん、髙橋さん、前田佳織里さん、立花さん、矢野さんが2人ずつペアになり、お互いを向いたり背中合わせになったりしながら歌い上げる。下を向いたところから、クッと顔を前に向けるところも印象的だった。
続いて、優しいメロディが流れて前田玲奈さんによるグラスワンダーのソロ曲「Secret GRADUATION」へ。この曲が披露されたのは2nd EVENT「Sound Fanfare!」(2018年10月14日開催)以来であり、待望だったトレーナーもいただろう。心を込めて優しく響かせる歌声は胸を熱くし、みんなを浄化していくかのよう。間奏でのセリフやラストに浮かべた優しい微笑みもしっかりと心に届けられた。
高柳さん、大橋さん、木村さん、衣川さん、星谷さん、井上さん、日原さん、真野さんが「We are DREAMERS!!」で気合を込めて全力で走り出していく。メンバーはメインステージとセンターステージに分散して披露していたのだが、メインステージの真ん中に木村さん、センターステージの真ん中に大橋さんが立っていたのも熱い。
この日の公演で幾度となく披露されてきた、「まなざし」を向ける相手との共演。ラストスパートでは、黄金世代のウマ娘たちを演じる4人(和氣さん、前田玲奈さん、髙橋さん、佐伯さん)が「Make debut!」を披露する。今回はBeyond The Dreams Ver.として感動的なアレンジになっており、心を込めて黄金世代が歌う「Make debut!」は原点にして至高。TVアニメ第1期が思い出されて目頭が熱くなるステージだった。ちなみに、髙橋さんは再びエルコンドルパサーのマスク姿での披露で、ますますアニメを思い起こさせる。
本編ラストは出走者全員で「笑顔の宝物 -Beyond The Future!-」。この曲はゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のメインシナリオ最終章後編のテーマソングであり、チームメンバーだけでなく、次のゴールに向かって全員で走り出すように歌うのが感慨深い。配信ではARで歌詞に合わせて雲間から光が差し込み、天井は星空に。大きな虹やシャボン玉が出る演出も素敵だった。第1公演には出走しなかった和氣さんだが、やはりセンターに彼女が立つと安心感があるとも感じさせてくれた。
アンコールの前には、新情報としてデアリングタクトのCVが羊宮妃那さんであることなどを発表。そして、実況の声に導かれてメンバーが順番に登場すると、ウイニングライブとして、ライスシャワーの「お兄さまお姉さま、アンコールありがとう」の言葉から完全新曲「Comeback Story V」を初披露。これまでとはまた雰囲気の違うおしゃれで格好いい楽曲は、ウマ娘たちの新たな魅力を感じるもの。それぞれのウマ娘らしさを出しながら、新鮮なステージをみせていった。
そして、この日の出走者を代表して、和氣さん、井上さん、星谷さん、髙橋さん、花井さんから挨拶があり、ラストはやっぱりこの曲「うまぴょい伝説」。さすがに3連発ではなかったものの、今回はウマ娘和太鼓衆の演奏を加えた「どんどこみっくす」だったのが熱く、最後の最後までお祭りの雰囲気で楽しませてくれた。
ラスト曲はみんながお互いに仲睦まじくしたり、トレーナーたちに手を振ったりするのも見どころだが、前田佳織里さんと花井さんが手を繋いで歩いていたり、遠野さんと田澤さんが腕を組んでいたりと、チーム<カノープス>の4人の仲の良さは特に印象的。最後は黄金世代のメンバーから和氣さんの言葉でDAY1を締めくくった。立花さんの投げキッスをしっかり抜いていたカメラも最後までいい仕事だったと伝えておこう。
お祭り騒ぎの楽しさと驚き、そして感動が詰まった「5th EVENT 第2公演」はDAY2へ。
「ウマ娘 プリティーダービー 5th EVENT ARENA TOUR GO BEYOND -GAZE-」DAY1セットリスト
OVERTURE
M01. DRAMATIC JOURNEY/ウマ娘
M02. NEXT FRONTIER/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、高柳知葉(オグリキャップ役)、前田玲奈(グラスワンダー役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、井上遥乃(イナリワン役)、日原あゆみ(ヤエノムテキ役)
M03. ユースフルアイズ/衣川里佳(ナリタブライアン役)、星谷美緒(マヤノトップガン役)、真野美月(サクラローレル役)
M04. winning the soul/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、Machico(トウカイテイオー役)、長谷川育美(ミホノブルボン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、佐伯伊織(キングヘイロー役)
M05. 彩 Phantasia/大橋彩香(ウオッカ役)、木村千咲(ダイワスカーレット役)、田澤茉純(イクノディクタス役)
M06. 本能スピード/高柳知葉(オグリキャップ役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、佐伯伊織(キングヘイロー役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)
M07. L'Arc de gloire/髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、立花日菜(サトノダイヤモンド役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役)、真野美月(サクラローレル役)、篠田みなみ(タップダンスシチー役)、櫻庭有紗(モンジュー役)
M08. RUN×RUN!/木村千咲(ダイワスカーレット役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、星谷美緒(マヤノトップガン役)、長谷川育美(ミホノブルボン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、井上遥乃(イナリワン役)、佐伯伊織(キングヘイロー役)、日原あゆみ(ヤエノムテキ役)
M09. DANCE!DANCE!“ROMAN”/篠田みなみ(タップダンスシチー役)
MC
[チーム<カノープス>によるトウカイテイオー ミニライブジャック]/Machico(トウカイテイオー役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)、田澤茉純(イクノディクタス役)、花井美春(ツインターボ役)
M10. 願いのカタチ/Machico(トウカイテイオー役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、花井美春(ツインターボ役)
M11. TAILWIND/遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)
M12. Excellent Condition/田澤茉純(イクノディクタス役)
M13. ▷▷▷▶ぶっとび かっとび 全開エンジン!/花井美春(ツインターボ役)
M14. ユメヲカケル!/Machico(トウカイテイオー役)、長谷川育美(ミホノブルボン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)、田澤茉純(イクノディクタス役)、花井美春(ツインターボ役)
SPコンテンツ
[トレセン学園 和太鼓演舞 -序-]/ウマ娘和太鼓衆
M15. トレセン音頭(どんどこみっくす)/ウマ娘、ウマ娘和太鼓衆
M16. トレセン音頭(どんどこみっくす)/ウマ娘、ウマ娘和太鼓衆
M17. トレセン音頭(どんどこみっくす)/ウマ娘、ウマ娘和太鼓衆
M18. トレセン音頭(どんどこみっくす)/ウマ娘、ウマ娘和太鼓衆
SPコンテンツ
[トレセン学園 和太鼓演舞 -間-]/ウマ娘和太鼓衆
M19. 走れウマ娘(どんどこみっくす)/ウマ娘、ウマ娘和太鼓衆
M20. Dance 2 Endless Beat/木村千咲(ダイワスカーレット役)、長谷川育美(ミホノブルボン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、花井美春(ツインターボ役)
M21. Gaze on Me!/衣川里佳(ナリタブライアン役)、星谷美緒(マヤノトップガン役)、長谷川育美(ミホノブルボン役)、井上遥乃(イナリワン役)、立花日菜(サトノダイヤモンド役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役)、日原あゆみ(ヤエノムテキ役)、真野美月(サクラローレル役)、篠田みなみ(タップダンスシチー役)
公演テーマ SP
[GAZE DAY1]/ウマ娘
M22. Go This Way/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、Machico(トウカイテイオー役)、大橋彩香(ウオッカ役)、木村千咲(ダイワスカーレット役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、立花日菜(サトノダイヤモンド役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役)
M23. Secret GRADUATION/前田玲奈(グラスワンダー役)
M24. We are DREAMERS!!/高柳知葉(オグリキャップ役)、大橋彩香(ウオッカ役)、木村千咲(ダイワスカーレット役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、星谷美緒(マヤノトップガン役)、井上遥乃(イナリワン役)、日原あゆみ(ヤエノムテキ役)、真野美月(サクラローレル役)
M25. Make debut!(Beyond The Dreams Ver.)/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、前田玲奈(グラスワンダー役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、佐伯伊織(キングヘイロー役)
M26. 笑顔の宝物 -Beyond The Future!-/ウマ娘
<ENCORE>
ENCORE Overture
M27. Comeback Story V/ウマ娘
M28. うまぴょい伝説(どんどこみっくす)/ウマ娘、櫻庭有紗(モンジュー役)、明坂聡美(実況役)、ウマ娘和太鼓衆