声優の岩澤俊樹さんによる連載コラム「岩澤俊樹のゲーム1フレ勝負!」。第41回は2023年9月に開催された「東京ゲームショウ2023」の現地レポートをお届けします。

皆様こんにちは! 岩澤俊樹です!
ついに…今年もやって来ましたよ…この時が!!! そう、私の生き甲斐「東京ゲームショウ」!!
ゲームショウの思い入れについては散々語りつくしていますので(興味のある方はアーカイブを読んでみて下さいね)、前置きは程々にして早速レポートしていきましょう!
と、その前に…。
毎年秋ごろに開催されている東京ゲームショウですが、ここ数年、様々な事情からオンラインのみだったり、規模を縮小しての開催を余儀なくされていました。
しかし今年は、満を持して4年ぶりに最大規模での開催となったのです。良かった…本当に良かった…(涙)。自分では想像が追いつかないような苦労や難題が沢山あったと思いますが、ゲームショウを失くさないでいてくれた運営様、出展協賛企業並びに全ての関係者の方々に心から御礼申し上げます。本当に、ありがとうございます!
そんな感謝の気持ちと、ウキウキを胸に秘め、今年も海浜幕張に足を運びます。改めまして、会場の雰囲気をお伝えしていきますよ!
恒例行事
今回も、今回とて例に漏れず、開場時間よりかなり早めに海浜幕張に到着。
海浜幕張駅からもうゲームショウは始まっているのです。
そして幕張メッセまでの道のりもゲームショウ仕様。こうやってテンションを徐々に上げてくれる演出、最高です。
そして個人的恒例行事、某ファストフード店での優雅な朝食をすませ、いざ!幕張メッセへ!
これこれ、これですよ。ゲームショウと言えばこの看板、そしてエントランス(わたくし岩澤、この「Starfield」に少々出演しております)。実家のような安心感。「今年も来たなぁ!!」という感じがしますね!
はやる気持ちを抑えつつ、手続きをすませ待機列へ。この時間を利用して、ここだけは絶対に行く!と決めているブースの場所をチェック。これはかなり個人的な趣向なのですが、それ以外は敢えてあまりチェックしません。何と言いますか、「へぇ!こんなゲームがあるのかぁ!」とか、「個性的なブースがあるなぁ」等、新鮮な気持ちで散策したいからなのです。
僕くらいのゲームショウ常連になると、効率よりその場その場の驚きや、雰囲気を楽しむことを重視します(謎目線)。
特殊な趣向と思われるかもしれませんが、某大型テーマパークの往年のファン達は、最終的にアトラクションより、ゆっくり食事や散歩を満喫するようになる傾向にあるようで、それに似た感覚なのかもしれません(笑)。
しかし「効率よく廻りたい」という場合は事前情報がとても重要です。7時間しかないですし。「7時間もあるじゃないか」と思われるかもしれませんが、ビジネスデーとはいえ、人気のブースは試遊するのに1時間以上並ぶこともあるので本当にあっという間です(当然パプリックデーは更にシビア)。楽しい時間はすぐ過ぎるとも言いますしね。
なので来年以降、初参加しようと考えている方は、ある程度計画を立てていくことをおススメします。
軽くマップを確認していると…列が動き出し、いざ!開場!!!
これだけはやっておきたかった!
「ただいま」
やはり今年も最初に出て来る感想はこれでした。
「あとであそこ行ってみよう」とか「あ、あっちも行きたいな」など心の中でプランを立てつつ、最初に向かったのはココ。
お馴染み「バンダイナムコエンターテインメント」ブース。目的はレジェンドタイトルの最新作「鉄拳8」。ハイクオリティの「シャオユウ」、「風間準」、そして「パンダ」がお出迎え。最初からテンションMAX、「これぞゲームショウ!」という感じがしますね! まだ開場直後ということもあり、すぐプレイすることが出来ました。
「鉄拳」とは1994年から続く3D格闘ゲームの金字塔。今もなお世界中で人気のタイトル。その最新作「鉄拳8」が2024年1月24日に発売予定。
わたくし岩澤と「鉄拳」シリーズの出会いは1998年に発売された家庭用の「鉄拳3」。まだ格闘ゲームのイロハなど何も知らなかった岩澤少年ですが、友人宅で夢中でガチャプレイしていたのはいい思い出。そこから「鉄拳」シリーズは嗜む程度に触ってきました。もともと3D格闘ゲームは苦手なのですが、プレイフィールだったり2Dとは違った爽快感などが好きでひっそりと遊んできていました。
そんな「鉄拳」シリーズの最新作、今作の作り込みはかなり凄いとの噂を耳にしていましたので、格ゲー声優(自称)としてはやらない訳にはいかない!ということで早速プレイ。
所感といたしましては、基本的な「鉄拳らしさ」は踏襲しつつ、グラフィックやエフェクト、演出等は大幅に進化しているなといった印象。
そして今作の目玉「ヒートシステム」、「スペシャルスタイル」。まず「ヒートシステム」ですが、今作のコンセプトが「アグレッシブ」ということで、それを実現すべく搭載された新システム。発動ボタン(デフォルトはR1)を押したり、キャラごとに設定された特定の技を当てると発動、攻撃性能がアップしたり、ヒート状態専用技「ヒートスマッシュ」を出せるようになります。
そして個人的にかなり注目している「スペシャルスタイル」。所謂「簡易操作モード」で、「鉄拳7」からこのようなシステムはあったのですが、様々な部分がブラッシュアップされ「スペシャルスタイル」として帰ってきました。
昨今の格闘ゲームにはこういったモードが搭載されることが多いですが「スペシャルスタイル」の特長としては、立ち回りの主力技や、コンボ始動技をワンボタンで出せたり、一つのボタンを連打するだけで爽快コンボを繰り出すことが出来ます。
これはかなり個人的な感覚なのですが、3D格闘ゲームのコマンド入力の感覚を掴むのが苦手でして…。立ち回りやコンボ精度が中々上がらず苦戦しておりました。そんな自分にもうってつけなのがこの「スペシャルスタイル」。最大の特徴としては、試合中好きなタイミングで、ボタン一つで通常の操作モード「アーケードスタイル」と切り替えられるところです。
「スペシャルスタイル」だけで戦うことも勿論出来ますし、基本は「アーケードスタイル」で立ち回りつつ「このコンボだけは絶対に落としたくない」という時だけ「スペシャルスタイル」に切り替えるという使い方も可能なのです!
「このボタンでこれが出る」というのが常に画面に出ているのもステキ。まだゲームに慣れていない初心者から、僕のように経験はあるけど操作に自信がないという方にうってつけ。
この日、プロデューサーやディレクターが登壇し、「リプレイ機能」の活用法などをプレゼンするステージイベントがあったのですが、その高性能さに衝撃を受けました。詳しくは発売されたら特集したいと思いますのでお楽しみに!
次に向かったのは「スクウェア・エニックス」ブース。
目的はもちろん「ファイナルファンタジーVII リバース」。
「鉄拳8」のプレイ後すぐに向かいましたが、そこには長蛇の列が。注目度の高さが伺えます。「FF7の為なら50分なんて一瞬だぜ!」と心の中で呟き、待機列へ。この時間を使って配布されたマニュアルに目を通します。
時間を無駄にしない素晴らしい対応。熟読していたらあっという間に自分の番に。ウキウキしながらプレイ台へ。
試遊は、ティファやエアリスなどの仲間たちとジュノンエリアを探索する「THE WORLD OF REBIRTH:JUNON」と、クラウドとセフィロスのバトルを体験出来る「FATED BEGINNINGS:SEPHIROTH&CLOUD」の二つのモードから選択出来たのですが、「セフィロス」を操作したかったので「FATED BEGINNINGS:SEPHIROTH&CLOUD」をプレイ。
時間以内に無事クリア!
率直な感想といたしましては、「早く発売してくれ!!」でした。要するに楽しかったということです(笑)。目玉の一つであるバトルは、前作「ファイナルファンタジーVII リメイク」の爽快&スタイリッシュさはそのままに更にブラッシュアップ。
新たに追加された「連携アビリティ」、「連携アクション」については、その派手さは勿論、「連携アクション」はいつでも発動可能なので使い勝手も良し。さらにキャラクターの組み合わせ次第で様々な効果を発揮するので更に奥深い戦闘を楽しむことが出来るようになりました。
こういったシステムの進化には勿論期待していますし、新作の醍醐味ではあるのですが…ただただセフィロスを動かせるだけで楽しかったです!クラウドと共闘しているのも、なんと言いますか、こう…こみ上げるものが沢山ありました。(ファイナルファンタジー7に対しての思い入れはこちらで少し語っております)
これは今までの「ファイナルファンタジーVII」関連作品をプレイしてきた(見て来た)からこその感想かもしれませんが、未プレイの方にも是非この感動を味わって欲しいです!
今までの「ファイナルファンタジーVII 」の物語を追体験出来るスマートフォン向けタイトル「FFVIIエバークライシス」も配信中ですので、まだ間に合いますよ! とにかく続きが気になりすぎるので、早く2024年2月29日になりますように!!!
会場散策
早々に大目標を達成したので、あとは一期一会を求めて会場をプラプラと散策…と思っていたところ「プレイ済みだし、発売後に遊べばいいか。でも、もし試遊出来そうならしてみたいな」と思っていたタイトルがあったことを思い出しました。「??プレイ済み??」と何のことを言っているのかと思われたことでしょう。逆に勘の良い方はお気づきになったかもしれません。訪れたのは、そう。「コナミデジタルエンタテインメント」。
目的はそう、ご覧の通り「METAL GEAR SOLID MASTER COLLECTION Vol.1」。あの伝説の名作「METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER」のリメイクも決定し、今再び話題になっているメタルギアシリーズ
。
とはいえ、今回出展しているのは、既存作品のコレクション版。いわばファンアイテム的なタイトル。「そこまで並ばなかったら、折角だしやってみようかな」くらいの軽い気持ちで訪れたのですよ。
そこで目の当たりにしたのは「只今お並びいただけません」の看板。待機列の限界まで人が集まっていた為、並ぶことすら出来なかったのです。
しかし、僕は不思議とネガティブな気持ちにはなりませんでした。むしろ嬉しくなったのです。「メタルギアシリーズ」の最後のタイトルが出てからもう何年も経っているにもかかわらず、これだけの人が集まるということに。今でも変わらず愛されている作品なんだなと再認識出来たことに。
改めて購入を決意。是非記事にもしたいですね。この「METAL GEAR SOLID MASTER COLLECTION Vol.1」、完全新作ではないにも係わらず、何故ここまで注目を集めているのか。それは「コレクションアイテムとしての完成度&需要の高さ」が挙げられると思います。
収録タイトル数は5作品。おそらく出るであろう「Vol.2」と合わせるとほぼ全てのメタルギア作品が遊べてしまいます。「コレクション版」自体は他作品でもよくありますし、珍しいことではないのですが、ことメタルギアシリーズではこれ自体がとても貴重な事なのです。何故なら、今メタルギアをやろうとすると「入手困難+沢山のハードが必要」になってしまうからです。過去にもこういった「コレクション版」は発売されているのですが、PS3版であったため今プレイするのは困難な方も多いでしょう。自分もその一人。今作は「マルチプラットフォーム」かつ、これ1本(2本?)でシリーズを網羅出来てしまう、というだけで買う価値ありまくりなのです。
さらに様々な予約特典や、作品をより深く知ることが出来る「デジタルマスターブック」、「デジタルシナリオブック」も付属。往年のファンも、最近興味をもった新規ファンも大満足の一本になること間違いなし!
来たる「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」の発売に向けてまたメタルギアが盛り上がっていくと思うとワクワクが止まりませんね!
さて、期待と希望に満ちた熱い気持ちを胸に、改めて散策に向かいましょう。とその前に、まずはここでエネルギー補給。
今年もお世話になります。「MONSTER」を訪れるのもゲームショウの欠かせない恒例行事。渇いた喉を潤し次のブースへ。
昨年に続き今年も出展していました「ニトリ」ブース、そして「Bauhutte」の「デスク秘密基地化計画」。ここ数年、こういったゲーマー向けの家具やデバイスの出展ブースがかなり増えて来た印象です。デスク周りをお洒落に、かつ実用的にカスタマイズしたくないゲーマーなど存在しません(個人の見解です)。そういった要望に応えるべく多くのメーカーが試行錯誤し、素晴らしい商品を沢山生み出してくれています。感謝。
こういうのを見ているだけで幸せな気分になれる自分としては願ったりかなったり。素晴らしい時代。そのなかでひと際自分の興味を引いたものがこちら。
「ゲーミングマンション」。ついにここまで来ましたか…。デスク、部屋だけではなく、「家」。時代の流れもありこういった防音ブースを利用している人が増えているというのは知っていましたが、更にその上があったとは。
調べてみると、もともとミュージシャン向けのマンション「ミュージション」という物件を提供していた「株式会社リブランマインド」様が、高速通信環境、照明、電源確保のカスタマイズ性などを向上させて、ゲーマー、ストリーマー向けた新たなサービスのようです。ゲーマー、ストリーマーの永遠の悩み、通信速度、防音。そんな問題を一挙解決!
僕もこんなところに住んでみたい!と思い、取り敢えず調べてみました。取り敢えず。やはり良いお値段でしたが、ほぼ物件は埋まっていて(9月23日現在)、需要の高さを感じました。僕自身、勿論住んでみたい気持ちもありますが、「たまり場」としてこんな部屋があったらなあと…。時間と音を気にせず、心行くまでオフラインオンライン問わずゲーム出来る部屋、最高じゃないですか! 今後こういった物件が増えていく可能性…ありますね!そしたらいつかゲーム仲間で借りたいです(仲間募集)。
フォトスポット満載
今年もどのブースも気合が入っていて、見てるだけでテンション上がるブースが沢山ありましたのでご紹介していきますよ!
まずは「カプコン」ブース。注目を集めていたのは、数年の時を経て新作が発表された「ドラゴンズドグマ2」。そして「ストリートファイター6」の新キャラクター「A.K.I」。こちらも興味はあったのですが、長蛇の列が出来ていた為断念。それにしてもこのドラゴンの迫力、もの凄かったです。前作は未プレイですが、これは興味がわきましたね。
続きまして「レベルファイブ」ブース。25周年、おめでとうございます! 「レイトン教授」、「イナズマイレブン」とレベルファイブの看板タイトルの新作、というだけでワクワクしますね。写真だとわかりづらいですがこのアメリカの街並みモニターになっていて、絵ではなく映像なんですよ。しかも中に入ることも出来たので、世界に入り込んだような気分に。
発売日はまだ未定なようですが、楽しみにしております!
お次は「セガ/アトラス」ブース。最注目はやはり「龍が如く」シリーズ。「龍が如く7外伝 名を消した男」、そして「龍が如く8」。最近になって「7」をプレイした身としては、主人公「春日一番」達が楽しそうにしているのを見るだけで涙が…。
発売日が「龍が如く7 名を消した男」が2023年11月9日、「龍が如く8」が2024年1月26日と年末年始に一気に畳みかけてきます!(喜) 「桐生一馬」の物語も佳境を迎えるようで…一体どんな結末になるのか楽しみでしょうがないですね!
そして、お世話になっております「アークシステムワークス」。35周年ということで、寄せ書きボードがあったので、ひっそりサインさせていただきました。そしてブース前では、ギルティギア公式アンバサダーの服部彩加さんに遭遇。一緒に写真をとって頂きました(緊張気味)!
第3連王TOSHIKIこと、岩澤俊樹さんもブースに遊びに来てくれました~
— 服部彩加Saika Hattori (@saika_hattori) September 22, 2023
みなさんもブースに遊びに来た際は、是非メッセージを書いて言ってくださいね pic.twitter.com/PqAK7RgOwi
ステージイベントのMCを担当されてらっしゃいました。お疲れ様です! これからもどんどんギルティギアを広めていって下さいね!
まだまだ廻りたいところは沢山あるのですが、最大規模ということもあり、時間が足りない(泣)。急ぎ足で9-11ホールへ!
年々拡大していくインディーズ市場。ゲームも多様性の時代です。今回は例年以上の出展数でかなりの盛り上がりを魅せていました。昨今どんなゲームが売れるかわからない時代。大手の大作も楽しみなのはもちろんなのですが、こういったところから名作が生まれるのも期待したいですね!
最後に恒例物販コーナーを物色しているうちに、閉場の時間が近づいてきました。本当にあっという間です。1日じゃ足りない…(泣)。
でも、楽しかったです! 毎年思いますが、ゲーム好きな人がこれだけ集まっている空間が楽しくないわけがないんですよね。
ストリーマー達の大型イベントや、ゲーム以外の新たな出展ブース、そして毎年クオリティが上がっていく「VR会場」など、時代とともに少しずつ形を変えていく「東京ゲームショウ」ですが、このイベント独特の「ワクワク感」はずっと変わりません。それを感じたくて毎年行きたくなってしまうんですよね。
昨今は、動画や配信で最新情報が得られる時代。それはそれで便利で素晴らしいことなのですが、「ゲーム好き」なら1度は現地で雰囲気だけでも感じて欲しいなと思います!
これからやってくる名作リリースラッシュ、皆様一緒に楽しんでいきましょう! また、来年も来るからな!!
(物足りなかった岩澤は、この後自宅でVR会場に旅立つのであった)
岩澤俊樹さんプロフィール

アイムエンタープライズ所属
生月日:10月17日
趣味:ゲーム、音楽鑑賞、散歩
主な出演作品:【TVアニメ】ようこそ実力至上主義の教室へ(高円寺六助)、問題児たちが異世界から来るそうですよ?(ヴェーザー)、【吹き替え】謀りの後宮(李重俊)、【ゲーム】GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-(ダレル)、ファンタシースターオンライン2 es(ダンテ、セイメイキカミ)など。「GUILTY GEAR Xrd REV 2 -BATTLE MANIA-」でMCとしても活躍。
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