KRAFTONは8月12日、米国Xboxとゼニマックス社の協力のもと、「Tango Gameworks」を事業継承したと発表した。Tango Gameworksの人気タイトル「Hi-Fi RUSH」IPを確保し、「Tango Gameworks」の法人化と開発人材の雇用承継を進めるとのこと。

KRAFTONがゲーム開発会社「Tango Gameworks」を事業継承――「Hi-Fi RUSH」IP拡大や新たなプロジェクトに着手予定の画像

「Tango Gameworks」は2010年に設立された日本のゲームソフト開発スタジオで、2021年にMicrosoft社に買収され、今年5月に閉鎖を発表。代表作は、リズムアクションゲームの「Hi-Fi RUSH」、サバイバルホラーの「PsychoBreak」、「PsychoBreak2」、アクションアドベンチャーの「Ghostwire: Tokyo」がある。

「Tango Gameworks」のフラッグシップタイトルである「Hi-Fi RUSH」は、グローバル配信プラットフォーム「Steam」で「圧倒的に好評」と評価されており、2023年にリリースされたゲームの中から世界のメディアやゲームファンの投票によって選ばれた優れたゲームを表彰する「The Game Awards 2023」では「Best Audio Design」賞を、ゲーム開発者によって選出されるアワード「第24回Game Developers Choice Awards(GDC Awards)」では「Best Audio」賞、2023年度の英国アカデミー賞ゲーム部門「20th BAFTA Games Awards」では「Best Animation Award」を受賞している。

KRAFTONは、「Tango Gameworks」のゲーム開発に対する職人精神と新しい楽しさを創造する独創性を尊重し、「Tango Gameworks」を迎え入れることを決めたという。今回の投資は、「Hi-Fi RUSH」IPの伝統を引き継ぎながら「Tango Gameworks」の次回作を待っている世界中のファンのための選択であると考えているとのこと。

今後KRAFTONは、「Tango Gameworks」の人気タイトル「Hi-Fi RUSH」のIP拡大に向けた開発及び、新たなプロジェクトに着手する予定。また、Microsoft社は、「Tango Gameworksの方々がKRAFTONで挑戦し続けることができるように、積極的に支援する」ことを約束。一方、「Hi-Fi RUSH」を含め既存のゲームカタログである「PsychoBreak」、「PsychoBreak 2」、「Ghostwire: Tokyo」への影響はないとしている。

KRAFTONは、「今回の発表は、KRAFTONのグローバル戦略において重要な日本のゲーム市場への初の大規模な投資となりました。日本だけでなく世界のゲーム市場において、クリエイティブなゲームプレイを発見し、クリエイターを尊重するというKRAFTONの哲学を表す良い例であり、今後も魅力的なゲーム体験を創るクリエイターを見つけるための努力を続けていきます」とコメントしている。

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