アニプレックスが2025年8月1日に発売予定のPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC(Steam)用ソフト「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」(※Steam版の発売日は同年8月6日、デラックスエディション購入で8月1日よりプレイ可能/発売元:セガ)。本作の先行レビューをお届けする。
本作は、2021年に発売された「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」の続編となる、アニメ「鬼滅の刃」を基にした鬼殺対戦アクションゲーム。ソロプレイモード“ヒノカミ血風譚”では前作に引き続き、鬼殺隊士・竈門炭治郎が歩んだ物語をゲームで追体験できる。また、バーサスモード“対戦”では鬼殺隊最高位の剣士「柱」9名の参戦を含む数多くのキャラクターが使用可能となり、オンラインやオフラインで色々な人と対戦が楽しめる。

以前にプレビューで、「刀鍛冶の里編」の一部を体験していたため、改めてすべてのストーリー、そしてモードをプレイできることに非常にワクワクしながらゲームを始めたのだが、開始と同時にソロプレイモードがスタート。場面は“遊郭編”の炭治郎vs堕姫戦となり、導入のムービーの後には戦闘開始となった。
いきなり上弦の陸の鬼との戦闘ということに驚きと心配に包まれたが、以前にプレイしていたこともあり、スムーズにプレイすることができた。

その後には、チュートリアルを含んだ序章がスタート。エリア探索時の操作はもちろん、実際の鬼を相手にして、改めて戦闘時の操作方法などを確認することができた。炭治郎を操作している時に特徴的なのが“匂いの探知”。匂いの探知を使用することで、鬼の匂いを辿ることができるほか、時には会話している相手の感情を匂いで探るといった場面も出てくる。


バトル中の操作については、プレビュー記事の際にも触れたが、多少の変化はあるものの、前作をプレイしている人であれば難なく遊ぶことができるだろう。また、連打することで攻撃を連続させていくほか、ちょっとしたボタンの組み合わせでド派手な技を繰り出せるので、本作からはじめてプレイする人、アクションゲームが苦手という人でも、安心の仕様となっている。
操作に慣れてくれば捌きや掴み技の活用、どういった技の連携でコンボをより繋ぐことができるようになるかといった奥深さが出てくるのもポイントとなっている。
またバトルでは、その内容に応じて評価も決まる。全編を通して高い評価を取り続けるという、やり込み要素にも似たものも用意されているので、プレイ時にはぜひとも高評価獲得を目指してほしい。


その後には、いよいよ遊郭編がスタート。鬼殺隊最高位の剣士“柱”の一人である音柱・宇髄天元とともに鬼の棲む遊郭へ向かうことになる。「鬼滅の刃」という作品全体を見ても、鬼殺隊側の登場人物は皆好きであるが、その中でも天元は個人的にトップクラスにお気に入りのキャラなので、遊郭編をゲームでもプレイできることを非常に楽しみにしていた。
遊郭編では炭治郎、そして我妻善逸、嘴平伊之助が個々で行動する場面があり、ゲーム内でもそれに応じて、善逸と伊之助を操作できるようになる。炭治郎の匂いの探知と同様に、二人にも固有の能力が存在する。善逸であれば聞き耳を立てて周囲の様子をうかがうことができ、伊之助であれば空間識覚で鬼の気配がする場所を調べることが可能だ。また伊之助は、口癖である「猪突猛進」の言葉通り、ダッシュしながら一部の周囲のものを破壊しながら進むことができる。周りのNPCから上がる悲鳴をよそに、その爽快感に我をも忘れて、猪突猛進してしまった。




ストーリーを進めていくと、現れるのが堕姫と妓夫太郎。上弦の陸の鬼である二人に炭治郎と竈門禰豆子、善逸、伊之助、天元で挑むことになる。それこそ妓夫太郎は、鎌に仕込んだ毒が厄介な鬼で、攻撃を受けると毒状態となってしまう。天元のみ毒耐性があり、他のキャラと比べて、毒状態でも体力の減りが少ないという特徴があるので、妓夫太郎との戦闘時にはその点を意識しつつ、仲間との交代も考えながら戦闘を進めていくのがポイントとなっている。
一方の堕姫は、帯を使った遠距離、広範囲への攻撃が脅威。冷静に攻撃を回避しつつ、隙を逃さずに攻撃を重ねていきたい。





堕姫と妓夫太郎との戦闘の後、次は刀鍛冶の里…へ行く前に休章へ。ここでは刀鍛冶の里へ向かう前までの物語が描かれる。その中ではメインストーリーとは別に用意された“サブクエスト”に挑むこともできる。
サブクエストをクリアしたか否かも章全体での評価につながるので、見かけた際には積極的にクリアしていきたい。



その後には刀鍛冶の里編がスタート。刀鍛冶の里編については、内容の一部をプレビューの際にも紹介しているので、詳しくはそちらの記事をチェックしてみてほしい。
とはいえプレイの際には、プレビュー時には確認できなかった不死川玄弥を操作してのバトル、憎珀天との戦闘などを体験できたので、少し触れていきたい。
玄弥は刃渡りが短い日輪刀と銃を用いて戦う隊士。ただ、他の隊士たちと大きく違うのが“呼吸”が使えないという点だ。そのため、技も銃を用いた射撃が主となるのだが、他のキャラにはないこの動きが癖になるという人もいるだろう。
鬼化が進み、より乱暴な言動をとってしまう玄弥ではあるが、直後の炭治郎とのやり取りを含めてどこか憎めない、むしろ筆者個人としては兄の不死川実弥を含めてお気に入りなキャラであるということを改めて感じることができた。




また、クライマックスで登場するのが上弦の肆の鬼である憎珀天。登場時の威圧感は、ゲームを通してもひしひしと感じることができた。炭治郎と同様に身震いしてしまいそうになったが、操作する甘露寺蜜璃は以前のプレビューの際にも使用したキャラで、操作感もまだ残っていたため、危なげなく勝利することができた。





柱稽古編に行く前には、再び休章へ突入。炭治郎のお見舞いに来た善逸を操作することになるのだが、サブクエストでは縫製係の前田まさお、鬼殺隊士・村田といったキャラクターも登場するので要チェックだ。




ソロプレイモードのラストを飾るのが柱稽古編。鬼舞辻無惨との決戦に向け、炭治郎ら鬼殺隊士たちが柱たちの元を訪れ、訓練を行うというエピソードが展開されるものとなる。今までのストーリーとは異なり、訓練とは言え柱たちと戦うというのは、今までとは違った緊張感の中でゲームを楽しむことができた。
また訓練は、柱たちの住む屋敷で行う場面も多く、珍しさのあまり「こういう家に住んでいるのか」と周囲を探索してしまったほどだ。





なおマップ内には、ソロプレイモードのメインストーリーでは語られなかったエピソードを確認できる“想いの欠片”などのアイテムも落ちており、エリア内を隅々まで探索するという楽しみも存在している。
また探索やバトル以外にも、ストーリー内容に応じたミニゲームも。一度クリアすれば新たな難易度も解放され、バトルや章ごとのスコアを含めてやり込めるものとなっている。


ちなみに本作には、前作「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」に収録されていた“竈門炭治郎 立志編”から“無限列車編”までのストーリーが戦闘を通してダイジェストで楽しめる“鬼殺の軌跡”というモードも収録されている。そのため、本作からシリーズに触れるという人も、ゲームで無限列車編などを体験することができる。
それこそ本作で初めてシリーズをプレイした筆者にとっては、錆兎とのエピソードや煉獄杏寿郎と猗窩座の戦いをゲームで体験できたというのは、非常に嬉しいポイントとなっていた。




バーサスモードでは、より高みを目指すオンライン対戦はもちろん、練習用のプラクティスモードやCPU戦も用意。よりバトルの腕を磨くことができるものとなっている。
そして、バーサスモードなどで目にすることが多くなるのが本作からの新要素“合体奥義”。合体奥義は、対戦時に特定キャラ同士の組み合わせで発動が可能だ。迫力ある演出とともに強力な一撃を相手に叩きこむことができる。
中には意外な組み合わせのキャラも存在するので、プレイ時にはぜひ全キャラ分確認してみてほしい。




その他にも、キャラクターの攻撃力アップ・戦闘中に体力回復など性能の多彩なカスタマイズが可能な新要素「装具」、柱たちとの修練に挑戦する「修練の道」といった要素のほか、各モードで入手したポイントを使用してアイテムなどと交換できるキメツポイントショップなども存在している。
今回の記事では、ソロプレイモードをメインとして紹介してきたが、各編のクライマックス手前までにとどまっている。アニメで展開を知っているという人も多いかもしれないが、ゲームならではの体験が「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」には詰まっているので、ぜひとも多くの人に本作をプレイしてほしい。
※「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記。
※煉獄杏寿郎の”れん”の漢字は「火」に「東」が正しい表記。
※鬼舞辻の「辻」は「一点しんにょう」が正式表記となります。
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
(C)「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚2」製作委員会
※画面は開発中のものです。
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