千葉・幕張メッセにて9月25日～28日に開催されている「東京ゲームショウ2025」。本稿では、スクウェア・エニックスブースで出展されていた新作アクションRPG「冒険家エリオットの千年物語」の試遊レポートをお届けする。
本作はスクウェア・エニックスが手がける完全新作タイトルで、ドット絵と3DCGを融合した「HD-2D」で表現される初のアクションRPGだ。舞台は異世界フィルビルディア。蛮族が割拠する中、人間が住むヒューザー王国のヒカルド王は新たに発見された遺跡に未知の魔法知識が眠っている可能性があるとみて、探索を冒険家エリオットに依頼。彼は妖精フェイと共に、冒険へと踏み出すことになる。
今回はNintendo Switch 2でのデモプレイ。特に気になっていた操作感は快適で、アナログスティックの動きに遅延はあまりなく、キャラクターを自然に操作できた。アクションRPGとしてのレスポンスはしっかり作り込まれている印象だ。
冒険のスタートとなるヒューザー王国の街は、決して広大ではないものの、水道が張り巡らされ、伝統を感じさせる街並みが広がる。屋外を歩く人々だけでなく建物の中にも多くの住人が配置されており、街を探索しているだけでもあっという間に時間が経ってしまう。筆者は、時間の都合で早めに切り上げたが、最初の街らしく、住人から冒険のヒントや初心者向けのアドバイスも得られるため、探索しておくことをオススメしたい。
戦闘はシンプルで、「2種類の武器」「ジャンプ」「ガード」が基本。フィールド上で敵と直接戦うアクションRPGなので、シンプルな操作は、初心者にとってもありがたいところ。また、立ち回りによって被弾を抑えたり、逆に囲まれて苦境に陥ったりと、アクションならではの緊張感も味わえる。
ここで鍵を握るのが妖精フェイの存在だ。フェイは基本的にオートで行動しており、敵に近づけば自動で攻撃したり、アイテムを拾ってくれたりする。また、先に行かせたり、反対にその場で留まらせたりと、簡単な指示を出すことも可能で、エリオットの先に移動させれば敵と遭遇した際に先制攻撃を行ってくれる場合も。
初期スキルには一定時間移動速度を上げる「シッソー」や、フェイのいる位置に瞬時にワープできる「ワープ」がある。Rスティックを使えば、フェイを任意に動かせるので、戦闘中やマップ探索など、様々な場面で非常に頼もしいサポートとなる。
さらに、周囲の状況やエリオットの動きにリアクションするなど、多彩な表情を見せ、可愛らしい声も相まって冒険を華やかにしてくれる。ローカルプレイでは、エリオットとフェイをそれぞれ別のプレイヤーが操作できるようなので、こちらもぜひ試してみたいところ。
試遊ではボス戦直前のデータも用意されていたため、少ない残り時間で挑戦してみた。登場したのは「大喰らいのヌシ」と呼ばれる巨大な蛮族で、チョウチンアンコウのような姿を持つ。弾幕のように泡を吐き出したり、ヒレを叩きつけて落石を発生させたり、吸い込み攻撃で飲み込もうとしたりと、攻撃パターンは多彩。さらに、小型のカエル状の蛮族が加勢し、音符型の弾を飛ばしてくるため、画面は一気に混戦状態となった。筆者は慣れない操作もあり、半分のHPを削ることもできず敗北。数回挑戦すれば勝てそうな手応えはあったが、初見突破は難しいと感じた。
HD-2Dで描かれた世界は、懐かしさと新しさが絶妙に融合しており、美しい街並みやダンジョンに自然と没入できる。操作はシンプルで、サクサク敵を倒す道中もあれば、ボス戦戦は歯ごたえ十分。短時間の試遊だったが、「もっと遊びたい」と思わせるワクワク感があり、腰を据えてじっくり楽しめるアクションRPGに仕上がっていた。
(C) SQUARE ENIX
※画面は開発中のものです。
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