東京ゲームショウ2011最終日。KONAMIブースの特設ステージでは、小島秀夫監督率いる小島プロダクションのスペシャルステージがイベントの最後を飾った。

目次
  1. 「メタルギア」ファミリー総登場!
  2. ラジオドラマ「SUDA 51'S SDATCHER」を語る

「メタルギア」ファミリー総登場!

ステージ上には小島監督に続いて、大塚明夫さん、杉田智和さん、井上喜久子さん、菊地由美さんという「メタルギア」シリーズでおなじみの声優陣が登場。来年生誕25周年を迎える同シリーズの思い出話やエピソードなどを語ってくれた。

まず、「メタルギア」シリーズで印象に残っていることを聞かれた声優陣。大塚さんは、「メタルギア ソリッド4」で自分がモーションをあてたビッグ・ボスの声を父親の大塚周夫さんが演じたことが特に印象深く、「変な感じがした」と語った。また、小島監督から「メタルギア ソリッド2」の名セリフ「無限バンダナだ」をいたく気に入っていたという話も紹介された。

出演する前から「メタルギア」の大ファンだったという杉田さんは、「大人の下ネタというか、きわどいネタをしれっと入れてくるのが小島作品の特徴」と力説。それだけに「ピースウォーカー」のマクドネル・ミラー役で参加することが決まったときは、「信じられなかった」と振り返った。

「SNATCHER(スナッチャー)」以来の小島作品の常連である井上さんは、「メタルギア ソリッド3」で自身が演じたビッグボスの最期が特に印象に残っているとのことで、「録音のときも気持ちが入りすぎちゃったんですけど、でき上がったものを見たらまたすごくて……」と、声をたかぶらせるなど、今でも思い出すとこみ上げてくるものがあるという。

また、「ピースウォーカー」でストレンジラブを演じた菊地さんは、お蔵入りになった拷問シーンが大塚さん共々かなりの熱演だったそうで、何とかして世に出してほしいと訴えていた。

続いて「メタルギア」がどのような存在か聞かれ声優陣は、「外国の友達に“スネークなんだ”って言うと、みんなすごくビックリしてくれる。ボクの中ではもっとも大切にすべきレーベル」(大塚)、「自分の感性、感情を持て余す存在です」(杉田)、「このタイトルに関わっているのは勲章」(井上)、「ほかの作品ではできない経験ができる」(菊地)と回答。小島監督もまた、「声はデジタルでは作れませんから、声優さんの力があってキャラクターが作れているんです」と感謝の意を述べた。

最後にTwitterで募集した「メタルギア」シリーズの名場面を発表。一部のセリフを声優陣が再現したこともあって観客席は大いに盛り上がり、盛況のまま前半の「メタルギア」イベントは終了となった。

ラジオドラマ「SUDA 51'S SDATCHER」を語る

後半ではオリジナルラジオドラマ「SUDA 51'S SDATCHER(スダッチャー)」の脚本を担当している須田剛一氏と、自腹で大阪から来たというイラスト担当のヨシオカサトシ氏も参加。本作をテーマにさまざまなトークが展開された。

この作品は小島監督の名作ADV「SNATCHER」の前日談というべきもので、当初はゲームで作る予定だったが、いきなりは難しいということでラジオドラマになったのだという。タイトルが「SDATCHER」になったことについて小島監督は「設定的に本家と違う部分がいろいろあるけど、それを削ると須田さんらしさがなくなるから」と語った。

続いて、4人の声優陣が演じる役どころを紹介。小島監督や須田氏も声優として参加していて、菊地さんは「須田さんはうまいんですよ」と感心していた。ここで、本作にスティーボ役で出演している、アメリカザリガニの柳原哲也さんが登場。子安武人さんと大塚芳忠さんの間で収録したことを明かし、「M-1よりも緊張したっちゅうねん!」とぶっちゃけるなど場内の笑いを誘っていた。

また、ラジオドラマの魅力について聞かれた小島監督は「映像のない、音だけだからこそ体験できる世界です」とコメント。大塚さんも「集中して自分で映像をつむぎ出していく楽しさがある」と語った。本作は現在ACT2まで配信中で、最新のエピソードとなるACT3は2011年9月30日配信予定。12月14日にサントラ付きCDとして発売されることも発表された。また、「メタルギア」生誕25周年記念グッズの数々も発売される予定とのことだ。

最後に小島監督は「今回のステージは過去を振り返るということをしました。スネークさんが“過去を語ることと、未来を創ることは同じ”と言っていたとおり、過去と未来の両方を大切にして生きていきたいと思っています。みなさんも過去と未来を見ながら、一緒に21世紀を生きていきましょう」と語り、イベントを締めくくった。

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