9月20~23日の4日間にわたって開催された東京ゲームショウ2012のコナミブースにてプレイアブル出展された「ZONE OF THE ENDERS HD EDITION」。PS2向けに発売され話題を呼んだロボットアクションゲームが、HD化によってどのような進化を遂げたのか、実際にプレイする機会を得られたので紹介しよう。
「ZONE OF THE ENDERS HD EDITION」は2001年に発売されたロボットアクションゲーム「ZONE OF THE ENDERS Z.O.E(以下「Z.O.E」)」と、その続編で2003年に発売された「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS(以下「ANUBIS」)の2作品をHDリマスター化したもの。どちらの作品もロボットのスピーディな高速アクションや随所に挿入されるムービー、ハードなストーリーなどが話題を呼びスマッシュヒットを記録した。
今作ではオリジナル版のゲーム画面やCGムービー、アニメーションなどの画質が現世代機の仕様にリマスターされ、サウンドもサラウンドに対応。さらに、サンライズ制作の新オープニングも収録されるなど、すべてが大幅に強化されており、発表以来多くのファンの注目を集めている。
今回の出展バージョンでは「Z.O.E」と「ANUBIS」の冒頭部分が試遊可能になっていたので、筆者は「Z.O.E」のほうをプレイしてみることにした。まず驚いたのが、主人公の少年レオが「ジェフティ」と呼ばれるロボットを機動するムービーシーンだ。機体の外観、アクション、背景のすべてが想像以上に美麗で、最新作と言われても十分通用するクオリティに仕上がっていた。
戦闘時の画面も格段にグレードアップ。ことに機体の動きはなめらかで、スピーディかつスムーズなアクションを楽しむことができた。唯一の難点はキャラクターのグラフィック。さすがにCGが古くさく感じる部分が多く、できれば現在のトゥーンシェイド技術で描き直してほしかった。
冒頭部分の展開についても紹介しておこう。基本的な流れはオリジナル版とまったく同じで、まずヴァイオラの駆る女性型のロボット「ネイト」とバトル。彼女を撃退したあと、マップ内にある「モジュール」と呼ばれるアイテムを取得すればクリアとなる。ちなみに、オリジナル版では「モジュール」の取得に必要なパスコードを手に入れるため、引き続き敵と戦闘になるのだが、今回のバージョンではその前に終了となった。
いくらHD化といっても、しょせんは10年以上前の作品と正直タカをくくっていたのだが、予想のはるか上をいく出来に終始目を奪われっぱなしで、古臭さはほとんど感じられなかった。残念ながら「ANUBIS」のほうは試遊する時間を作れなかったが、こちらもかなりのパワーアップを遂げているもようなので、シリーズのファンはもちろん、オリジナル版を知らないという人もこの機会にぜひプレイしてみてほしい。