イチオシのギャルゲーを大ボリュームで紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。第17回はサイバーフロントより2013年1月17日に発売予定のPSP用ソフト「黄昏のシンセミア portable」の魅力をお届け!
三度の飯よりギャルゲーが大好きな私が己の煩悩の赴くまま旬のイチオシゲームを紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。今回は、サイバーフロントさんより2013年1月17日に発売される「黄昏のシンセミア portable」を紹介しますよ!
本作は、名作の数々を世に送り出してきたAKABEiSOFT2さんのブランド「あっぷりけ」より、PCゲームソフトとして2010年に発売された絆を受け継ぐ純愛アドベンチャーゲームで、「萌えゲーアワード2010」大賞部門で金賞を受賞するなど、多くのユーザーに評価されたタイトルです。
シナリオライターの桐月氏、原画のオダワラハコネ氏など、豪華な顔ぶれで生み出された本作ですが、PSP版では、オリジナル制作チーム監修のもと、シナリオ修正や新規イベントCGの追加など、PC版を遊んだ人でもより一層楽しめる内容になっています!
この連載では、最近は割とストレートな恋愛アドベンチャーばかりでしたが、今回はサスペンステイストな作品となっていますので、少しテンションを抑えつつも、プレイインプレッションを交えて本作の魅力をお伝えします! まずは、本作のストーリーとキャラクター、さらに限定版と店舗特典情報をチェック!
ストーリー
「誰かを残して往くのは、どんな気持ちなんだろう」
山に囲まれた風光明媚な御奈神村(みなかみむら)。
天女の羽衣の伝説が残る、大きな神社を中心にしたのどかな場所だ。
大学生の皆神孝介は、夏休みを利用して母の故郷のこの村を訪れる。
きっかけは叔母から受けたアルバイトの話。
懐かしいこの村では少女達との出会いと再開が待っていた。
友人のような実の妹「皆神さくや(みながみ さくや)」
疎遠になっていた従姉妹の少女「岩永翔子(いわなが しょうこ)」
幼馴染の神社の巫女「春日いろは(かすが いろは)」
そして、村で出会った正体不明の女性「銀子(ぎんこ)」
懐かしい顔ぶれと、新たに知り合う少女との出会いを経て、孝介は少しずつ居場所を作っていく。
――しかし、孝介たちに襲い来る異変が、日常を壊して行く。
山童(やまわろ)という、村に伝わる化け物の話。
生き物を変質させてしまうという神話の薬の正体。
そして、伝承に残る天女とは一体なんなのか。
数々の真実を前に、彼らは決断を迫られる事になる――。
キャラクター紹介
皆神 孝介(みながみ こうすけ)
「分からない事ばかりだけど、それでもやるしかないよな」
178cm 68kg
趣味:昼寝、妹をからかう
好き:皆で楽しく、ツナ缶
嫌い:ハブられる
物語の主人公。現在大学生。民俗学を研究するサークルに所属しており、教授のフィールドワークに付き合わされている。
子供の頃に母と死に別れ、故郷である御奈神村を離れて東京で暮していた。現在は妹のさくやが寮に入っているため、父親と二人暮らし。夏休みに叔母の皐月から受けた「バイト」で御奈神村に帰ってくる事になる。
物事を客観的に見る性格で、荒事は苦手。妹のさくやとはお互い軽口を叩き合う仲。
皆神 さくや(みながみ さくや)
「兄さんがどんな無茶をするのも構いませんが、せめて協力はさせて下さいね」
167cm 57kg
85・61・88
趣味:兄とのメール
好き:睡眠、お菓子
嫌い:イメージの押しつけ
孝介の血のつながった実の妹。黒目黒髪の美少女だが愛想がなく、常に不機嫌そうな表情がマイナスポイント。孝介いわく「出来のいい妹」であり色々と首を突っ込む兄のお目付役。
さくや自身は、自分の事を面白味のない人間と思っているが、兄とのやり取りではボケとツッコミを交互に繰り返す。
低血圧で着痩せするタイプ。
現在は家を出て女子寮に入っているため、孝介とのやり取りはもっぱらメールになっている。
岩永 翔子(いわなが しょうこ)
「……自分がなくなっていく夢って、みたことある?」
145cm 31kg
62・45・66
趣味:とある動物の世話、綺麗な石を集める
好き:お母さん、デパート
嫌い:クラスの男の子達
孝介の従姉妹の少女。母親にそっくりの温和な性格だが、物静かで人見知りの気があり、孝介とは殆ど会話をした事がない。
彼女の勉強をみるのも孝介の「バイト」の一つだが、ぎくしゃくした関係に難航している。以前に会ったのは翔子がまだ幼い頃で殆ど覚えておらず、翔子にとって孝介はよく知らない年上の従兄弟でしかない。
当時は明るい少女だったようだが……。
春日 いろは(かすが いろは)
「掃除に荷物運びに祭りの準備……巫女は体力仕事だからね」
172cm 61kg
92・65・86
趣味:読書、散歩
好き:実家の仕事
嫌い:自由時間がない
御奈神村の巫女。孝介が住んでいた頃の親しい友人で幼馴染。当時は家ぐるみで付き合いがあり、今も年賀状を交わしている。
性格は明るく仕事には厳しく、さっぱりした行動が信条になっている。家の仕事にやりがいを感じているが、その結果、忙しさのあまり村の外に遊びに行けなくなってしまってる。
春日神社の裏の湖は、昔、天女が降りて来た時に羽衣を清めたという伝説があり、いろはが舞う神楽が夏祭りの主役。
銀子(ぎんこ)
「いいのいいの。だってそっちの方が面白いじゃない」
164cm 58kg
90・64・87
趣味:孝介や子供達と遊ぶ
好き:御奈神村の山
嫌い:???
御奈神村で出会う、神秘的な雰囲気を持った女性。大部分が謎のベールに包まれており、銀子という名も本名かどうか定かではない。孝介の事を一方的に知っており「こうちゃん」と親しげに呼ぶ。
出会うたびに謎めいた発言を残し、わずかに微笑む口元が怪しい色香を残して行く。……などと見た目と雰囲気はいいのだが、話してみれば一発で分かるガッカリ美人。セクハラめいた悪戯をするくせに恥ずかしがり屋。
「その方が面白いから」で孝介を振り回し、近所の子供達と遊ぶのが趣味と、その場のノリと思いつきで行動する自由人。
岩永 皐月(いわなが さつき)
「もっと沢山帰ってきてね。ここは二人の家なんだから」
163cm 59kg
95・65・89
趣味:美味しい物を食べる
好き:翔子、孝介、さくや等の家族
嫌い:度を越えた冗談
若い叔母さんで、子供の頃は姉のような存在であり初恋の人。孝介の母の妹であり、旧姓は皆神(孝介の父は婿入りしている)。孝介達が引っ越した後は、皆神家の実家に戻って暮らしている。
翔子の実の母親で夫は現在仕事で長期出張中。働きながらも女手一つで広い家を切り盛りしているが、色々と手が足りなくなり夏休みの孝介を呼び寄せた。
温和で優しくいつもニコニコとしているが、怒った時はとても怖い。
高見 沙智子(たかみ さちこ)
「これ。おばあちゃんが持って行けってさ。……マズいなんて言ったら蹴るわよ」
150cm 38kg
60・42・52
趣味:お店の売り子
好き:商品を売る、おばあちゃん
嫌い:翔子、おばあちゃんを馬鹿にする人
村の商店街にある雑貨屋、タカミ商店の娘さん。物知りと評判のおばあちゃんと二人暮らしをしており、よく店番をしている。
勝気な性格でクラスの女子リーダー的ポジション。内気でおどおどしている翔子の事は嫌い。考えるより動く性格で後先考えずに手を出すが、大抵は自爆して痛い目にあっている。
南戸 朱音(みなと あかね)
「ふふ。お二人の仲が良いのだけは理解できましたよ」
162cm 58kg
89・62・88
趣味:資格をとる、猫を飼う
好き:春日神社、猫
嫌い:猫をいじめる人
春日神社の先輩巫女さん。神社の娘のいろはより先輩なのは、年功序列と資格の違い。東京の大学を出ているが、実家から通える就職先を探した結果、神社の巫女さんに落ち着いた。
母と二人暮らしで、電車とバスで春日神社まで通勤している。神楽などの神事部分を一手に担ういろはを同僚として尊敬している。
現在は雅楽、神事の勉強中。
稲垣 美里(いながき みさと)
「教師は大変? さあ……仕事も娯楽も、気の持ちようなのかしらね」
156cm 52kg
80・51・78
趣味:運動
好き:クラスの子たち
嫌い:野犬、熊、猪などの獣
翔子と沙智子の担任。実家が御奈神村にあり、大学卒業後に先生として戻ってきた。
孝介とは子供の頃に同じ通学班だった事のある仲で、元ご近所のお姉ちゃん。クラスメートや友人が地元を出て行く中、数少ない村に帰ってきた人。性格は正義感が強く、きっぱりとしている。
子供の頃に大型の獣を間近で見た事があり、今も大嫌い。
限定版&店舗別特典もチェック!
限定版
黄昏時の資料集(ブックレット)
キャラクター紹介や、設定資料などを収録した特製ブックレット。初期設定ラフや、本編では惜しくも未使用となったイメージラフなども収録。さらにシナリオライター(桐月氏)、原画家(オダワラハコネ氏)、ディレクター(憲yuki氏)のインタビューも収録された、ファン必見の資料集です!
黄昏のシンセミアサウンドコレクション(サウンドCD)
佐藤ひろ美さんの歌う主題歌「夏のファンタジア」(ショートVer)や、物語を鮮やかに彩るBGMを収録した、全11曲のサウンドCDです!
「夏のファンタジア」
作詞・作曲:瀬名
編曲:井ノ原智
歌:佐藤ひろ美
Sound Produced by Angel Note
店舗別特典
ソフマップ
特典:テレホンカード
特典:サイン入りトレーディングカード
※ランダム5枚セット
いまじん(まじかるパック販売分)
特典:図書カード
※画像は見本品です。実際の特典とは異なる場合がございます。
※数量に限りがございますので、詳しくは各店舗にお問い合わせください。
ここまでお読みいただきましたが、正直ゲームの内容についてまだわからない部分もあるかと思います。次のページでは、ゲーム序盤の話も交えつつ、本作ならではの魅力をプレイインプレッションとしてお届けします!
プレイインプレッションをお届け!
まず、本作のゲームの流れと、システムについて簡単に触れておきます。本作はオーソドックスなテキストアドベンチャーとなっていますが、少し変則的なのが、ゲームの導入である「プロローグ」から「エピソード」へと突入、そこから選択肢によって分岐し、各キャラクターのルートへと進んでいきます。各エンディングを見た先で、真実が明らかになっていきます。
各ルートへの分岐が複雑な本作では、進行をわかりやすく管理するためにフローチャートシステムが実装されています。これは、ゲームの進行をわかりやすく図示したもので、該当するイベントを選択することで、そこからゲームを始めることもできますので、ゲームを進める上で重宝します。選択肢等で詰まったら、こちらをチェックするのがオススメです。
あと小さなところですが、ゲーム画面はオリジナルの4:3と、PSPの画面比率に合わせた16:9の両方を選択できます。どちからお好みのほうを選んではいかがでしょうか。
さて、先ほども触れたように本作では、山に囲まれた御奈神村を舞台に、“天女の羽衣の伝説”に隠された謎を解き明かしていくという、民俗学を取り込んだサスペンス・ミステリー調の物語が展開します。
村に伝わる化け物「山童(やまわろ)」に、怖いものが苦手な私はややビクビクしながら読み進めていましたが、いくつかのキーワードから物語の謎を読み解いていくストーリーは読み応えがあります。ネタバレの要素も多いのであまり触れられないのが残念ではありますが、散りばめられた伏線を意識しつつ、読み進めていくのが楽しいのではないかと思います。
ここまで読むと重い話と思われてしまうかもしれませんが、キャラクターたちとのやり取りはどちらかと言えばライトで、テンポ感のある掛け合いが楽しめます。しっかりものな実の妹・さくや、幼さの残る人見知りな従姉妹・翔子、明るく、さっぱりとした御奈神村の巫女・いろは、飄々とした謎の女性・銀子と、メインヒロインである4人はそれぞれに魅力的で、彼女たちと仲を深めていくストーリーにも注目です!
第17回、いかがだったでしょうか。今回は作品の雰囲気もあり、やや落ち着いた感じでお伝えしましたが、本連載では今後も広い範囲で旬なタイトルを紹介していければと思いますので、注目してもらえればと思います。
ということで、今回はここまで。次回は一転、ガラッと雰囲気の違うタイトルをお届けする予定ですので、近日中の更新をお楽しみに!