ソニー・コンピュータエンタテインメントは、米国・ニューヨークにて「PlayStation Meeting 2013」を開催し、「プレイステーション 4」(PS4)を発表した。本発表終了後、SCEJプレジデントの河野弘氏に現在の心境などを伺った。

――まずはPS4の発表を迎えての心境をお聞かせください。

河野弘氏
河野弘氏

河野氏:ようやく発表できてよかったという気持ちがあります。やっぱり発表前は(PS4のことを)言えないので、それが大変でしたし、いろんなルートで情報が誤って伝わってしまうことを一番気にしていました。発表内容を言ってはいけない時期はついさっきまででしたから、PS4のことを話せるようになったのはよかったですね。

――発表のタイミングが早かったかなという意見もあると思いますが、このタイミングになった理由を教えてください。

河野氏:この時期、春までには発表したいと、前から社内で議論していました。年末にPS3でタイトルを出してくださるゲーム会社さんがたくさんいらっしゃることもあるので、まず年末に発表は避けようという形になりました。では年明けのいつ頃がいいのかと検討する中で、3月にGDC(Game Developers Conference)がありますので、その前に発表しておくことで、大っぴらに話をすることができます。そうした経緯がありますので、ちょうどいいタイミングだったんじゃないでしょうか。

――発売のタイミングを見ながらの発表だったと思いますが、ホリデーというのは全世界が対象になるのでしょうか?

河野氏:発表内容としては、ホリデーを皮切りに順次発売していくという形ですので、全世界同時になるかどうかなどは、これから検討していきます。アメリカでは11月20日過ぎぐらいからホリデーが始まっていくので、アメリカを意識してホリデーと言ったのではないか、と私は認識しています。

――日本でも年内に発売されるのを楽しみにしています。

河野氏:頑張らないとですね。無理やり発売しても数が少なかったりすると混乱を招き、ご迷惑をかけてしまいますので、そこも含めて準備していきます。

――日本で大々的にPRしていく時期などは考えていますか?

河野氏:そこは検討中です。今日はちょこっとしか情報が出ていないと思いますが、今回の発表を皮切りに、大きなイベント、6月のE3、8月のgamescom、9月の東京ゲームショウなどは大切な場なので、しっかりと情報を出していく予定です。その後、各地域でどういった情報の出し方をするかというのは、まだ決まっていません。

今日の内容をそのままに日本に持っていっても面白くないと思いますので、日本のお客様に響く情報が伝えられるような仕込みながら、いつ展開していくかを考えているところです。

ただ、ゲーム会社さんに向けた開発セミナー、PS4のソフトを開発していただくための勉強会ですね、これは国内外問わず、すでに実施しています。いろんなスペックを含め、どういう作り方をするのかなど、情報のやり取りをしていますし、これからも継続的に、定期的に勉強会を実施していきます。

――PS3では開発が難しいという話もありましたが、PS4はいかがでしょうか?

河野氏:PS4はものすごく開発しやすいと、すでに声が上がっています。開発のプロセスがPCベースであることを含め、PS3では(開発部分で)ユニークだったものが、PS4ではその部分までユニークにしなくて大丈夫という側面がありますので、かなり開発しやすいと思います。もちろんマシンのスペック的にも高いですが、開発のしやすさも今回は段違いでよくなっていると思います。

――ゲーム専用機は厳しいという声もありますが、そこに対してのPRなどはありますか。

河野氏:PS4は面白い可能性を持っていると思います。ひとつは、ゲーム機としてのスペックやクオリティだけを追求しているのではなく、ゲームにいろんなものの絡み、コミュニケーション要素が入っていることです。“ソーシャル”と一言で言っていますが、ゲームをプレイしていない人がプレイ動画などを見て盛り上がったり、そこからコミュニケーションが生まれるといったこともあるので、PS4では対象者が広がると考えています。

PS3の延長線上でいくと厳しいかもしれませんが、ちょっと方向性が変わっていて、これからのキーワードは“閉じていないこと”だと思っています。クロスプレイのような、プレイステーション同士の機能はもちろんですが、例えばiOSやAndroid向けの端末などを含めての連携を突き詰めていくことで、ゲームをプレイしている人の周りに、ゲームを見たり、そこに対してコメントしたりと、オープンな形でのコミュニティのようなものができてくると思います。

2つ目の可能性として、PS4につながる形で、プレイステーションの輪にタブレットやVAIO、Xperiaが入ってきます。そうした展開をソニーとしても実施しようと思っていますし、お客様にも提案したいと思っています。プレイステーションは閉じていない、閉じない世界にしようと思っています。

――プレイステーションの連携というと「torne(トルネ)」の成功がありますが、PS4とテレビのつながりもあるのでしょうか?

河野氏:あると思います。「torne」は150万台近く販売されていますし、利用していただいている方の満足度が異常に高いです。「torne」はPS3との連携でしたが、後に発売した「nasne(ナスネ)」はPS3でも使用できますが、PS4も当然視野に入れています。

――PlayStation Network(PSN)の充実も課題としてあると思いますが、こちらはいかがでしょうか。

河野氏:PSNはものすごく充実してくると思います。サービスとしてはもちろん、ビジネスとしても伸びています。特にPS Vitaでは、購入していただいた方のPSN接続率が非常に高く、活発です。我々としてもPSNとPlayStation Storeはすごく力を入れていきますし、もっとお客様に喜んでもらえる仕掛けを作っていきたいと思っています。

――パッケージとダウンロードでの販売、この比率はどれくらいになると思いますか?

河野氏:まだ分からないですが、ダウンロード販売の比率はPS Vitaで上がっていますね。ですが流通には流通の価値がありますので、メディア(パッケージ)もしっかりと続けていきますし、切っても切れない関係になると思います。

――ありがとうございました。

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※画面は開発中のものです。

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